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大女優グレン・クローズがかつてオフ・ブロードウェイで主演した舞台を、自らの脚本、製作、主演で映画化した感動ドラマ。19世紀のアイルランドを舞台に、一人で生計を立てるために男性として生きざるを得なかった孤独な女性の苦悩と哀しみを切ないタッチで綴る。監督は「彼女を見ればわかること」のロドリゴ・ガルシア。19世紀のアイルランド。長年モリソンズホテルで働くアルバート氏は、常連客からの信頼も厚い優秀なベテラン・ウェイター。しかし私生活では人付き合いを避け、固い殻に閉じこもった孤独な生活を送っていた。なぜなら、アルバート氏は女性だったのだ。そんなある日、自分らしく生きるヒューバートと出会い、自分を偽り続けてきた彼女の心に大きな変化が訪れるのだが…。
製作年: |
2011年 |
---|---|
製作国: |
アイルランド |
原題: |
ALBERT NOBBS |
監督: |
ロドリゴ・ガルシア |
---|---|
製作: |
グレン・クローズ 、 ボニー・カーティス 、 ジュリー・リン 、 アラン・モロニー |
出演: |
グレン・クローズ 、 ジャネット・マクティア 、 ミア・ワシコウスカ 、 アーロン・テイラー=ジョンソン 、 ブレンダン・グリーソン 、 ジョナサン・リース・マイヤーズ 、 ポーリーン・コリンズ 、 ブレンダ・フリッカー 、 アントニア・キャンベル=ヒューズ 、 ミア・ワシコウスカ 、 アーロン・ジョンソン |
脚本: |
ガブリエラ・プレコップ 、 ジョン・バンヴィル 、 グレン・クローズ |
---|---|
原作: |
ジョージ・ムーア 、 ジョージ・ムーア |
撮影: |
マイケル・マクドノー |
音楽: |
ブライアン・バーン |
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
113分 | 日本語 | 1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英語 |
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
PG-12 | TMSD345 | 2013年08月02日 |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
22枚 | 1人 | 1人 |
収録時間:
113分
字幕:
日本語
音声:
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英語
レイティング:
PG-12
記番:
TMSD345
レンタル開始日:
2013年08月02日
在庫枚数
22枚
1位登録者:
1人
2位登録者:
1人
DVD
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
113分 | 日本語 | 1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英語 |
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
PG-12 | TMSD345 | 2013年08月02日 |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
22枚 | 1人 | 1人 |
収録時間:
113分
字幕:
日本語
音声:
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英語
レイティング:
PG-12
記番:
TMSD345
レンタル開始日:
2013年08月02日
在庫枚数
22枚
1位登録者:
1人
2位登録者:
1人
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長い年月を男として生きてきた、奇矯な人生を送る女性の物語。
ホテルのウェイターとして働き、こつこつとお金を貯めて、店を開く夢を持っていた
アルバート(グレン・クローズ)。
そんな彼女の前に、自分と同様に男として生きている女性、ヒューバートが現れる。
堂々と家庭も持って暮らしているヒューバートの姿に、アルバートは自分自身の生き方を揺さぶられる。
アルバートはずっと秘密がバレることを恐れ、そのことを他の誰かに知られたらそれで自分の人生は
お終いだと思い込んで、これまで他人に心を開かずに身を縮めるようにして生きてきたのだが、
ありのままの自分でも生きられる、「別の生き方」があるということに気づいてしまった。
これが果たして幸せだったのかどうか・・・。
14歳で天涯孤独となってそこから自分を殺して孤独に生きてきた人が、今さら生き方を変えるなんて
そんな器用な真似が出来る訳ないと思う。
人を愛したことも、人から愛された経験もない、そんな人に「愛のある生活の素晴らしさ」を
見せちゃいけないよー。
彼女は「愛」のなんたるかを知らないままに、結婚生活に憧れてしまう。幼い子供のように。
人と人とが愛し合うということも、同性同士で愛し合う人々がいることも理解できず、
男と女が一つ屋根の下に暮らすこと=結婚、という図式的な発想で、若い女を追いかけ回す
アルバートの姿が痛ましくて涙がこぼれた。
女性としての人生を捨て、かと言って男性としての人生を謳歌してきた訳でもない。
その、どっちつかずの姿を鮮明に浮かび上がらせるのが、あのドレス姿だ。
黒服のウェイター姿もちょっと違和感だったけど、それ以上にドレスが似合っていなかったことに
驚いてしまった。この人は一体、何者なのか?と愕然とした。
海岸で少女のように駆けだした、あの一瞬だけが本当の自分に帰ったひとときだったのか。
でも、途端に不格好に倒れ込んでしまった彼女を見ていたら、アルバート氏の幸せが
どこにあるのかが分からなくなってしまった。
「井の中の蛙」という侮蔑的な言葉があるけど、大海を知らない方が幸せな蛙だっているんじゃないだろか。
哀しいラストにそんなことを思ってしまったが、本音を言えば、誰かが彼女に「愛」を教えて欲しかった。
誰かが彼女を、ありのままの姿で愛してくれたら良かったのに・・・。
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映画や小説に直ぐに感情移入してしまう私にとって、“アルバート・ノッブス”のような物語は苦手で、いつまでも気持ちを引きずってしまいます。
19世紀のアイルランド・ダブリンで、女性として生を受けながら、その人生の大部分を男性として生きなければならなかったアルバートの人生を見て、何とも言えない切ない気持ちになりました。
彼(彼女?)は、貧しい時代のアイルランドにおいて、自分の身を守りつつ生き抜いていくために、本来の性を捨て男性として働き生計を立てる道を選びました。
アルバートは、ホテル“モリソンズ”でウェイターとして働き、その真面目な仕事振りや気働きから、仕事仲間や常連客からの信頼も厚く、客からのチップをせっせとノートに記しては自室の床下に貯めている様な人物です。
アルバートは地味に目立たぬように没個性で(十分、変人ぽくて個性的ですが・・・笑)暮らしていたのですが、ヒューバートというペンキ職人を部屋に泊めたことから不覚にも秘密を知られてしまいます。
しかし、ヒューバートとの出会いは、アルバートの夢を膨らませていきます。
アルバートが見る夢・・・
―アルバートが経営するタバコ店のカウンターにはヒューバートの妻が立ち、奥の扉の向こうには彼の妻となったヘレンが喫茶室を切り盛りしている。店の二階には彼らの住まい。―
ヘレンの心も確かめず、タバコも上手に巻けないくせに、アルバートの夢だけが一人歩きしています。
14歳で男として生きることを選んだ時から、世間と必要以上に関わらず、自分の殻に閉じこもっていたアルバートは、色んな意味で経験不足、無知であったと思います。
アルバートの人生では、ある部分が所々欠損していたのだと思います。
それは、ヘレンとのデートやプロポーズの様子からも明らかです。
彼の将来の計画の中にヒューバート夫婦やヘレンが出てくるのは、世間一般の大人が考える経営や結婚とはまったく意味が違っているのだと感じました。
アルバートの心は子どもと同じ。
好きな人と一緒に仲良く暮らしていたいだけなのだと思います。
ヘレンとの結婚もただの同居くらいにしか考えていなかったように感じたし、ヒューバートの真似(表面だけ)をしていたのかも・・・なんて思いました。
アルバートとヒューバートが、ドレスを着て海岸に行くシーンがありました。
いかにも女装しているように不自然で可笑しくなりましたが、アルバートが砂浜を駆け出した時の表情は、初めて見せる女性の顔でした。
この辺は、グレン・クローズの上手さだと思います。
ホテルのレストランでウェーターとして立ち、目だけを動かして客の様子を眺めている表情とは違い、活き活きと輝いていました。
あのラストは切なすぎます。
しかし、アルバートのこれまでの辛い人生ではなく、彼が思い描いた夢を見ながら逝ったのだから、それはそれで良かったのかも・・・そう考えようと思います。
ヒューバートが、ヘレン母子の行く末を引き受けてくれるようだし、鑑賞後の憂鬱からそろそろ抜け出さなくては!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ヒューバートといえば、胸をはだけて見せた時の衝撃!!
分かってはいたけれど、あまりの唐突と大きさに、一瞬、目を見開きました。(笑)
このレビューは気に入りましたか? 9人の会員が気に入ったと投稿しています
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
(2011年・アイルランド)
グレン・クローズはいつも強烈な印象を残してくれる女優さんで、そのグレンが
今回は「男になりきる」(予告編より)と言うのだから、演技ぶりが楽しみでしょうがない。
もともと1982年に舞台版「アルバート・ノッブス」で演じ、オビー賞を獲得している。
以来、スクリーンでも演じたいと構想30年を費やし「必ず素晴らしい映画になる」との
思いで脚本、プロデュースにも参加し映画化が実現した。
19世紀アイルランド、貧しき時代。家庭環境に恵まれず、14歳で男たちに乱暴されたアルバートは、
女性だということを隠し、男性になりきってホテルのウエイターとして、つましく生きてきた。
誰にも本当のことを言えず、40年以上も孤独に秘密を守ってきたが。
──ある日、ホテルの雇ったペンキ屋ペイジ(ジャネット・マクテァ)と同室することになり、
「女だったのか!」と見破られる。必死に「誰にも言わないでくれ」と頼むアルバートに、ペイジは自らの胸を広げ、豊満なオッパイを見せる。なんと、ペイジも男装していたのだ。
「どうやって生活しているの?」ペイジには良き理解者(女性)がいた。
アルバート氏は、自分も良き伴侶、たとえばヘレン?を得て、(ためてきた給料やチップで)小さなタバコ屋でも開業したいと考える。
グレン・クローズの男装はさすがである。キリッとしたウエイター姿。男にしか見えない。
彼女の男装ぶりを見るだけでもこの映画は価値がある。
リボンの騎士やベルサイユのバラ、政治的な理由や自己防衛からにしても、女性が女性を隠す、
なんとエロい事だろう。
いくら上手に隠しても、思わぬ時に漏れる気絶しそうな可愛さ、グレンにしても、ちょっとした目の動き、手の震えなどに現れる女性の美は計算された以上の動揺を表現する。
(男にしかみえない、と書いたが男の仕事をしている時のことである。)
この映画はエロス云々のジャンルではないので的外れではあるが、他に書いてる人もいなさそうなので若干スペースをもらおう。
シンデレラの元作「灰かぶり姫」や日本の「鉢かづき姫」は、過剰な美貌から身を守るため、あえて美しい顔にススをつけたり、鉢で顔が見えないようにし、顔の美醜で愛の本質がごまかされないようするためである。隠してなお、惚れる男は存在する。
女性の仕事がない、(実際はメイドや料理人の仕事がある。)貧しい時代にひとつ所で40年も勤続できた、そのあたりは突っ込まないでおく。(相変わらずわがままなレビュアーである。笑。)
さて、グレン・クローズはその後、どうなったであろうか・・。
アルバート氏が愛らしい娘ヘレン(ミア・ワシコウスカ)を選んだのは人選ミスにしか思えないが
それでも映画は逆境のヘレンに希望をつなぐ。
強欲なホテルの女経営者のやり方も交えて。
それぞれの女の困難な生き様を示唆する。
(気の毒なことだとは思うが、いつでもそうであるように、我々はただの見物人であると自覚するにすぎない。)
このレビューは気に入りましたか? 8人の会員が気に入ったと投稿しています
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
19世紀のアイルランドで、男性として生きた女性のお話。
アルバート・ノッブス(グレン・クローズ)は、長年女性であることを隠し、ホテルのウェイターとして働いていた。
ある日、ホテルに仕事に来たペンキ塗り職人ヒューバート(ジャネット・マクティア)を自分の部屋に泊めなくてはならなくなる。
自分が女であることがばれるのを恐れるアルバートだが、なんとヒューバートも長年男性として暮らしてきた女性だったのだ。
当時のアイルランドの社会情勢や階級制度について、知識が乏しいものにとってはけっこう理解しづらい映画だと思います。
上流家庭の子女たちの苦労は、「プライドと偏見」「いつか晴れた日に」などのジェーン・オースティン原作映画に描かれている通りですが、
財産を持たない労働者階級の女性たちはそれ以上の苦労をしていたのですね。
男性として暮らし、家庭まで持っているヒューバートを見て、アルバートは自分にもそんな暮らしができるかもしれないと思い始めます。
しかし、同じホテルでメイドをしているヘレン(ミア・ワシコウスカ)に結婚を申し込むあたりは、ちょっと理解に苦しみました。
長年男性として暮らしているうちに、頭では自分が女だとわかっていながらも、男性としての考え方しかできなくなっていたのでしょうか?
印象的だったは、ヒューバートの妻が亡くなったと知って彼(彼女)の家を訪ねたアルバートが、亡き妻のドレスを着て外に出るシーン。
何10年ぶりかに着る、女の服。始めは男が無理やり女装しているとしか見えないのに、
次第に女としての自分を取り戻したかのように、ドレスが馴染んでみえたところはすごいなと思いました。
ヒューバート役のジャネット・マクティアは、かなり前に見た「Tumbleweeds」という映画が強烈に印象に残っているのですが、
尻軽で男運のないシングルマザーだったあの映画とは全く印象が違ってびっくりでした。
(「Tumbleweeds」はアカデミー主演女優賞にノミネートされてます。)
そしてヘレンの恋人役アーロン・ジョンソンがすっごいかっこいい!!観るたびにいい男になっていきますね。
ジョナサン・リーズ・マイヤーズがやってた役の意味がいまいちわからなかったのですが、
あのホテルで女性の斡旋を受けてたってことでしょうか??
ヒューバートが最後にヘレンに言った言葉の意味も始めはよくわからなかったのですが、
当時は父のいない子どもは強制的に孤児院送りになっていたということです。
女同士、なんとか助け合って生きるしかなかった、苦しい時代だったのですね。
このレビューは気に入りましたか? 8人の会員が気に入ったと投稿しています
入力内容に誤りがあります。
内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。
ユーザーレビュー:29件
投稿日
2013/10/13
レビュアー
ポッシュ※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
長い年月を男として生きてきた、奇矯な人生を送る女性の物語。
ホテルのウェイターとして働き、こつこつとお金を貯めて、店を開く夢を持っていた
アルバート(グレン・クローズ)。
そんな彼女の前に、自分と同様に男として生きている女性、ヒューバートが現れる。
堂々と家庭も持って暮らしているヒューバートの姿に、アルバートは自分自身の生き方を揺さぶられる。
アルバートはずっと秘密がバレることを恐れ、そのことを他の誰かに知られたらそれで自分の人生は
お終いだと思い込んで、これまで他人に心を開かずに身を縮めるようにして生きてきたのだが、
ありのままの自分でも生きられる、「別の生き方」があるということに気づいてしまった。
これが果たして幸せだったのかどうか・・・。
14歳で天涯孤独となってそこから自分を殺して孤独に生きてきた人が、今さら生き方を変えるなんて
そんな器用な真似が出来る訳ないと思う。
人を愛したことも、人から愛された経験もない、そんな人に「愛のある生活の素晴らしさ」を
見せちゃいけないよー。
彼女は「愛」のなんたるかを知らないままに、結婚生活に憧れてしまう。幼い子供のように。
人と人とが愛し合うということも、同性同士で愛し合う人々がいることも理解できず、
男と女が一つ屋根の下に暮らすこと=結婚、という図式的な発想で、若い女を追いかけ回す
アルバートの姿が痛ましくて涙がこぼれた。
女性としての人生を捨て、かと言って男性としての人生を謳歌してきた訳でもない。
その、どっちつかずの姿を鮮明に浮かび上がらせるのが、あのドレス姿だ。
黒服のウェイター姿もちょっと違和感だったけど、それ以上にドレスが似合っていなかったことに
驚いてしまった。この人は一体、何者なのか?と愕然とした。
海岸で少女のように駆けだした、あの一瞬だけが本当の自分に帰ったひとときだったのか。
でも、途端に不格好に倒れ込んでしまった彼女を見ていたら、アルバート氏の幸せが
どこにあるのかが分からなくなってしまった。
「井の中の蛙」という侮蔑的な言葉があるけど、大海を知らない方が幸せな蛙だっているんじゃないだろか。
哀しいラストにそんなことを思ってしまったが、本音を言えば、誰かが彼女に「愛」を教えて欲しかった。
誰かが彼女を、ありのままの姿で愛してくれたら良かったのに・・・。
投稿日
2013/09/11
レビュアー
kazupon※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
映画や小説に直ぐに感情移入してしまう私にとって、“アルバート・ノッブス”のような物語は苦手で、いつまでも気持ちを引きずってしまいます。
19世紀のアイルランド・ダブリンで、女性として生を受けながら、その人生の大部分を男性として生きなければならなかったアルバートの人生を見て、何とも言えない切ない気持ちになりました。
彼(彼女?)は、貧しい時代のアイルランドにおいて、自分の身を守りつつ生き抜いていくために、本来の性を捨て男性として働き生計を立てる道を選びました。
アルバートは、ホテル“モリソンズ”でウェイターとして働き、その真面目な仕事振りや気働きから、仕事仲間や常連客からの信頼も厚く、客からのチップをせっせとノートに記しては自室の床下に貯めている様な人物です。
アルバートは地味に目立たぬように没個性で(十分、変人ぽくて個性的ですが・・・笑)暮らしていたのですが、ヒューバートというペンキ職人を部屋に泊めたことから不覚にも秘密を知られてしまいます。
しかし、ヒューバートとの出会いは、アルバートの夢を膨らませていきます。
アルバートが見る夢・・・
―アルバートが経営するタバコ店のカウンターにはヒューバートの妻が立ち、奥の扉の向こうには彼の妻となったヘレンが喫茶室を切り盛りしている。店の二階には彼らの住まい。―
ヘレンの心も確かめず、タバコも上手に巻けないくせに、アルバートの夢だけが一人歩きしています。
14歳で男として生きることを選んだ時から、世間と必要以上に関わらず、自分の殻に閉じこもっていたアルバートは、色んな意味で経験不足、無知であったと思います。
アルバートの人生では、ある部分が所々欠損していたのだと思います。
それは、ヘレンとのデートやプロポーズの様子からも明らかです。
彼の将来の計画の中にヒューバート夫婦やヘレンが出てくるのは、世間一般の大人が考える経営や結婚とはまったく意味が違っているのだと感じました。
アルバートの心は子どもと同じ。
好きな人と一緒に仲良く暮らしていたいだけなのだと思います。
ヘレンとの結婚もただの同居くらいにしか考えていなかったように感じたし、ヒューバートの真似(表面だけ)をしていたのかも・・・なんて思いました。
アルバートとヒューバートが、ドレスを着て海岸に行くシーンがありました。
いかにも女装しているように不自然で可笑しくなりましたが、アルバートが砂浜を駆け出した時の表情は、初めて見せる女性の顔でした。
この辺は、グレン・クローズの上手さだと思います。
ホテルのレストランでウェーターとして立ち、目だけを動かして客の様子を眺めている表情とは違い、活き活きと輝いていました。
あのラストは切なすぎます。
しかし、アルバートのこれまでの辛い人生ではなく、彼が思い描いた夢を見ながら逝ったのだから、それはそれで良かったのかも・・・そう考えようと思います。
ヒューバートが、ヘレン母子の行く末を引き受けてくれるようだし、鑑賞後の憂鬱からそろそろ抜け出さなくては!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ヒューバートといえば、胸をはだけて見せた時の衝撃!!
分かってはいたけれど、あまりの唐突と大きさに、一瞬、目を見開きました。(笑)
投稿日
2018/04/02
レビュアー
なんの因果※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
(2011年・アイルランド)
グレン・クローズはいつも強烈な印象を残してくれる女優さんで、そのグレンが
今回は「男になりきる」(予告編より)と言うのだから、演技ぶりが楽しみでしょうがない。
もともと1982年に舞台版「アルバート・ノッブス」で演じ、オビー賞を獲得している。
以来、スクリーンでも演じたいと構想30年を費やし「必ず素晴らしい映画になる」との
思いで脚本、プロデュースにも参加し映画化が実現した。
19世紀アイルランド、貧しき時代。家庭環境に恵まれず、14歳で男たちに乱暴されたアルバートは、
女性だということを隠し、男性になりきってホテルのウエイターとして、つましく生きてきた。
誰にも本当のことを言えず、40年以上も孤独に秘密を守ってきたが。
──ある日、ホテルの雇ったペンキ屋ペイジ(ジャネット・マクテァ)と同室することになり、
「女だったのか!」と見破られる。必死に「誰にも言わないでくれ」と頼むアルバートに、ペイジは自らの胸を広げ、豊満なオッパイを見せる。なんと、ペイジも男装していたのだ。
「どうやって生活しているの?」ペイジには良き理解者(女性)がいた。
アルバート氏は、自分も良き伴侶、たとえばヘレン?を得て、(ためてきた給料やチップで)小さなタバコ屋でも開業したいと考える。
グレン・クローズの男装はさすがである。キリッとしたウエイター姿。男にしか見えない。
彼女の男装ぶりを見るだけでもこの映画は価値がある。
リボンの騎士やベルサイユのバラ、政治的な理由や自己防衛からにしても、女性が女性を隠す、
なんとエロい事だろう。
いくら上手に隠しても、思わぬ時に漏れる気絶しそうな可愛さ、グレンにしても、ちょっとした目の動き、手の震えなどに現れる女性の美は計算された以上の動揺を表現する。
(男にしかみえない、と書いたが男の仕事をしている時のことである。)
この映画はエロス云々のジャンルではないので的外れではあるが、他に書いてる人もいなさそうなので若干スペースをもらおう。
シンデレラの元作「灰かぶり姫」や日本の「鉢かづき姫」は、過剰な美貌から身を守るため、あえて美しい顔にススをつけたり、鉢で顔が見えないようにし、顔の美醜で愛の本質がごまかされないようするためである。隠してなお、惚れる男は存在する。
女性の仕事がない、(実際はメイドや料理人の仕事がある。)貧しい時代にひとつ所で40年も勤続できた、そのあたりは突っ込まないでおく。(相変わらずわがままなレビュアーである。笑。)
さて、グレン・クローズはその後、どうなったであろうか・・。
アルバート氏が愛らしい娘ヘレン(ミア・ワシコウスカ)を選んだのは人選ミスにしか思えないが
それでも映画は逆境のヘレンに希望をつなぐ。
強欲なホテルの女経営者のやり方も交えて。
それぞれの女の困難な生き様を示唆する。
(気の毒なことだとは思うが、いつでもそうであるように、我々はただの見物人であると自覚するにすぎない。)
投稿日
2013/07/28
レビュアー
パープルローズ※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
19世紀のアイルランドで、男性として生きた女性のお話。
アルバート・ノッブス(グレン・クローズ)は、長年女性であることを隠し、ホテルのウェイターとして働いていた。
ある日、ホテルに仕事に来たペンキ塗り職人ヒューバート(ジャネット・マクティア)を自分の部屋に泊めなくてはならなくなる。
自分が女であることがばれるのを恐れるアルバートだが、なんとヒューバートも長年男性として暮らしてきた女性だったのだ。
当時のアイルランドの社会情勢や階級制度について、知識が乏しいものにとってはけっこう理解しづらい映画だと思います。
上流家庭の子女たちの苦労は、「プライドと偏見」「いつか晴れた日に」などのジェーン・オースティン原作映画に描かれている通りですが、
財産を持たない労働者階級の女性たちはそれ以上の苦労をしていたのですね。
男性として暮らし、家庭まで持っているヒューバートを見て、アルバートは自分にもそんな暮らしができるかもしれないと思い始めます。
しかし、同じホテルでメイドをしているヘレン(ミア・ワシコウスカ)に結婚を申し込むあたりは、ちょっと理解に苦しみました。
長年男性として暮らしているうちに、頭では自分が女だとわかっていながらも、男性としての考え方しかできなくなっていたのでしょうか?
印象的だったは、ヒューバートの妻が亡くなったと知って彼(彼女)の家を訪ねたアルバートが、亡き妻のドレスを着て外に出るシーン。
何10年ぶりかに着る、女の服。始めは男が無理やり女装しているとしか見えないのに、
次第に女としての自分を取り戻したかのように、ドレスが馴染んでみえたところはすごいなと思いました。
ヒューバート役のジャネット・マクティアは、かなり前に見た「Tumbleweeds」という映画が強烈に印象に残っているのですが、
尻軽で男運のないシングルマザーだったあの映画とは全く印象が違ってびっくりでした。
(「Tumbleweeds」はアカデミー主演女優賞にノミネートされてます。)
そしてヘレンの恋人役アーロン・ジョンソンがすっごいかっこいい!!観るたびにいい男になっていきますね。
ジョナサン・リーズ・マイヤーズがやってた役の意味がいまいちわからなかったのですが、
あのホテルで女性の斡旋を受けてたってことでしょうか??
ヒューバートが最後にヘレンに言った言葉の意味も始めはよくわからなかったのですが、
当時は父のいない子どもは強制的に孤児院送りになっていたということです。
女同士、なんとか助け合って生きるしかなかった、苦しい時代だったのですね。
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アルバート氏の人生