シャドー・ダンサー

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シャドー・ダンサー / クライヴ・オーウェン
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「シャドー・ダンサー」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

「キング 罪の王」「マン・オン・ワイヤー」のジェームズ・マーシュ監督が、トム・ブラッドビーの『哀しみの密告者』を映画化したサスペンス・ドラマ。1990年代初頭の北アイルランドで、愛する我が子を守るため仲間を裏切りスパイとなったIRAの女性闘士の極限の葛藤を描き出す。主演はアンドレア・ライズブロー、共演にクライヴ・オーウェン。北アイルランドでIRAの活動に従事する家族の中で育ち、自らもIRAに身を捧げていく女性コレット。ある日、ロンドンで爆破未遂事件の容疑者として逮捕された彼女は、MI5の捜査官マックから釈放する代わりに、スパイとしてIRAの内部を探るよう迫られる。幼い息子を抱えるシングルマザーの彼女にとって、それは選択の余地のない提案だった。

「シャドー・ダンサー」 の作品情報

作品情報

製作年: 2011年
製作国: アイルランド/イギリス
原題: SHADOW DANCER

「シャドー・ダンサー」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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1〜 5件 / 全10件

復讐の連鎖が虚しい

投稿日:2013/06/14 レビュアー:ミルクチョコ

アイルランド独立紛争を背景に、愛する息子を守るために危険な諜報活動に従事する女性の苦悩と、事件の中に現われた謎のスパイ「シャドー・ダンサー」の正体に迫るサスペンス。
1993年、北アイルランド。シングルマザーのコレット(アンドレア・ライズブロー)は、幼い頃に、IRA(アイルランド共和国軍)と英国警察の発砲事件により弟を失ったことから、IRAの抵抗運動に身を投じています。
ロンドンで爆破事件に関わったコレットは、逮捕されてしまいます。MI5(イギリス情報局保安部)の捜査官マック(クライヴ・オーウェン)は、コレットに、幼い息子と離れ離れになり25年間服役するか、英国側のスパイになるのかの選択を迫ります。
一人息子との生活を守るため家族を欺き、スパイとなることを決意したコレット。何の訓練も受けず、市井の人々が祖国や家族を思い、危険な任務をこなすのには驚いてしまいました。そして、上層部である兄弟たちを探り、やがて仲間からも疑惑の目を向けられます。

ストーリーが展開していく中で、もう一人の「密告者」である「シャドー・ダンサー」の存在が浮上して来ます。
ラスト近くにその人物が意外な人であったことが明かされます。
この「シャドー・ダンサー」の正体が判明した時、家族の悲しい物語が見えて来ました。
外見はスパイ物を装っていますが、この作品は祖国の抵抗運動によって翻弄された家族のドラマだと思います。
赤いレインコートに身を包むコレットの姿は目立ちすぎだと思いますが、どうなんでしょうね?
一人の女性、 子を持つ母親の逼迫した心境、覚悟が伝わる作品でした。
特にマックのラストは意外でした。復讐の連鎖の虚しさを感じます。
唯一、子供の誕生日を祝うシーンに癒されました。

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IRAの家

投稿日:2013/05/06 レビュアー:よふかし

 70年代前半の北アイルランド紛争の中で幼い息子を殺され、そのままIRA活動家であり続ける一家のドラマが主軸の作品。
 弟の死に負い目を感じる長女コレット(アンドレア・ライズブロー)も、長じてテロリストとなって、ロンドンの地下鉄に爆弾を仕掛けたりしている。ライズブローの儚げな美しさがこの役を引き立てる。
 もともとIRAというのはイデオロギー的なテロ集団ではなく、宗教的な対立・差別に対する抵抗運動に源流がある。
 それが地域丸ごと、家族それぞれによって担われているところは、ケン・ローチの『麦の穂をゆらす風』などにも描かれている通り。
 コレットの家では二人の兄も活動家であり、その家のある村もIRA支持者が多い。IRA式葬儀の場面での、黒覆面や銃の手渡し方の手馴れていることがよくそれを表している。
 つまりコレットの日常は、テロ(彼らはそう呼ばれるのは拒否するだろうが)と地続きなのだ。そういう人生であった。
 この映画は、そんな悲劇的な地域に生まれ育った女性の苦悩を描くもので、クライヴ・オーウェン演じるMI5のエージェントがコレットに近づき、スパイに仕立てようとすることから始まる、わずかなサスペンスは彩りに過ぎない印象だ。
 サスペンス映画という言葉から想像するエンタメ性はほとんどなく、また「シャドー・ダンサー」と言われる長年英国政府に情報を流してきたスパイが誰なのかという謎解きもあまり重要なものとしては描かれない。
 コレットはこのIRAという枷から自分の人生を解き放とうとしているのか、それとも諦めているのか、描写がはっきりしないので分からない。
 むしろ印象的なのは、クライヴ・オーウェンの言葉、行為が何一つ彼女の心に届いていないことだろう。彼はこの映画であくまで脇役に過ぎない。闖入した部外者として、ひとりで状況をかき回して自滅していくのだ。
 北アイルランドの寒々とした空気が、青を基調とした映像で冷たく切り取られている思うのだが、例によってデジタル上映の光量の少ない映画館で観たので、ほんとうにそういう作品なのか自身が持てない。50点。
 

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そんな人間関係になんの意味があるのだろうか? ネタバレ

投稿日:2013/10/08 レビュアー:ポッシュ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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アイルランド問題については詳しくないけれども、「麦の穂をゆらす風」(06)でも描かれていたように、
民族間の対立ではなくて、同胞同士が宗教や信条で敵対している「内紛」なのですよね。
それは、本来あるべき「信頼関係」が壊れてしまった、哀しい人間関係。

本作は、幼い時からIRAの活動に巻き込まれてしまっている女性の物語ですが、
そこで描かれているのが、まさに「信頼関係」が失われた世界。
親しい仲間や親兄弟が、疑心暗鬼になりながら共に生きている、
綱渡りのようなギリギリの人間関係。

面白いのは、彼女をイギリス側のスパイに仕立て上げた英国機密諜報部の捜査官マックも、
職場内で立場が危うくなっていくという展開。どうやら他に主流の作戦があるらしく、
そこから外された彼は会議にも呼ばれず、重要な資料にアクセスも出来なくなる。
ここにもまた、信頼関係が断たれた殺伐とした世界が広がっているのだ。

美しきテロリストと捜査官は密会を重ね、それは情報提供のためだが、やがて彼の心が・・・
と悲恋の雰囲気をほんのり匂わせながら、物語は意外な方向に急展開する。
もう一人の内通者「シャドーダンサー」の存在と衝撃的なラストに唖然とした。
こんな世界は過酷すぎる。
言いたかったのは、そういうことなんだろか。
同じ場所に生きていて、信頼しあえない。欺きあうことでしか生き延びられない。
そんな人間関係になんの意味があるのだろうか?ということ。


ヒロイン、コレットを演じたアンドレア・ライズブローは、触れるとヒヤッとしそうな青白い肌と
この先の我が身になんの希望もないという顔つきが忘れられない。この役、合ってたな〜。
マック役のクライヴ・オーウェンは、もう、この人のドッシリ安定感ってスゴイ。
全身から「任せて安心」オーラが滲み出てる。私なら二つ返事でスパイになっちゃうね(笑)。
・・・こんなチャラい奴はスカウトされないか(苦笑)。

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子供のために英国側のスパイになったIRA女性。

投稿日:2013/08/05 レビュアー:MM3

IRAのテロリストのコレット
彼女は幼い頃の事件で弟を失ったこともありIRAの活動をしてるのですが
ある日ロンドンで爆破事件にかかわったとされ、逮捕される。

子供に会いたければ英国側のスパイになれ。

子供を持つシングルマザーのコレットには辛い選択ですが、
もう、英国側スパイになることしか選択肢が無いのです。

故郷の家族が属するIRAの内通者となり
味方を裏切らなければならない。

クライブオーウェンが演じる英国側捜査官のマックが
コレットを守りながらスパイ活動をさせていく。

そんな風に進むストーリー。

ですが、タイトルにある「シャドーダンサー」
これは謎の密告者のことで、
それにまつわる衝撃の事実が明かされる。

北アイルランドでIRAに身を投じてきた家族の悲劇というか
IRAに翻弄される家族の物語というか。

この苦しみ、辛い決断は
コレットだけではなかった。
この時代の北アイルランドは
IRAの活動が活発で
そこに身を投じる人々もたくさんいたわけで、
むしろそれも珍しい話ではなかったのかと改めて思う。

この虚しく悲劇的なループは
いつまで続くのか・・・・と
どんよりする話でしたが
なかなかよかったです。

スパイものですが、派手な展開を期待する方は
観ないほうがいいかもしれません。

あくまで、アイルランドと英国に翻弄された女性のドラマです。

アンドレアライズブローの幸薄そうな美しさがこの世界に異様にマッチしてる。
「ウォリスとエドワード」、「オブリビオン」とここのところ出演作が続きましたがどれも印象的でした。

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役者の起用には意味がある ネタバレ

投稿日:2013/08/19 レビュアー:忙中有閑

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クライヴ・オーウェンという男優は「何故か」印象が良いのですね。従来私の贔屓男優というのはポール・ニューマンとかフランク・シナトラとかアラン・ドロンとかブラッド・ピットとか、演技の上手下手より「華がある」ことが第一条件でしたから、このヒトはかなり毛色が違う。かなり地味で野暮ったい(笑)。上手く言えないけど「誠実」(他人に対して、と言うより自分の信念や価値観に対して)な感じがするんですね。アクションやロマンスやSFのような「軽め」の作品においても「観客に媚びない」ところが従来の私の贔屓男優たちと共通する(ような気がする)。「クローサー」、「トゥモロウ・ワールド」、「デュプリシティ」、「ザ・バンク堕ちた巨像」…。
で、この作品はジャケ写の彼とタイトルだけで選んだ(スパイ・アクションを期待しました)のだけど、全然違いましたが大変面白かったです。冒頭、緊張した面持ちの美しい女がロンドンの地下鉄に乗り込む姿をカメラが追う。一瞬肩に掛けた大きめのバッグに焦点が合うだけで中身が時限爆弾であり、彼女がテロリストの一味であることが分かる。上手い演出だし、この女優なかなか演技上手いなぁ、と思ってよく見たら何とつい最近観てレビューも書いた「ウォリスとエドワード」で主役のウォリス・シンプソンを演じたアンドレア・ライズボローでした。ウォリスは1930年代に英国王妃一歩手前まで行った社交界の花形だけど、このオハナシで彼女が演じるコレットは1990年代の北アイルランドの田舎に暮らすシングル・マザーですからメイクも衣裳も全く地味なんだけど、華奢で儚げな容姿とは裏腹に意志の強さ、したたかさを感じさせる表情を垣間見せるところが素敵です。アメリカ女優にはいないタイプですがワタクシ的にはかなり気に入ったので早速贔屓リストに加えました(笑)。「ウォリスと…」(2011年)の1年後の作品ですがこちらの方が若く見えます。実際には1981年生れの31歳だそうで、見た目よりさらに若いんですね。女性(女優)はあまり「年相応」じゃ無い方がイイですねぇ(笑)。
「テーマ」は「テロ(IRA;アイルランド共和軍)」でも「親子(母子)愛」でも無く「裏切り」です。あまり詳しくは無いですがIRAと英国の「闘争」の歴史は、イスラエル(ユダヤ)とパレスチナ(イスラム)の闘争ほどでは無いにせよかなり歴史が古く複雑で、異宗教、異民族間の対立と言うより類似(または同一)の宗教、文化、言語を持つ類似(または同一)民族間の「内紛、内戦」の要素が強いために却って凄惨苛烈な経緯を辿っている、と何かの本で読んだことがありますが、敵味方が一見して見分けがつかないからスパイやテロリストの「潜入」が容易で「防諜」は困難を極める。敵方に「裏切り(寝返り)者」を「育て」て情報を採取する、という甚だ卑怯な戦術も横行する。このオハナシでもIRA側、英国側双方とも、敵との闘いより「身内」に潜在する「内通者」「裏切り者」の摘発、抹殺が常態化して誰も仲間を信じ切れない、という陰惨な緊張感が立ち込めている。マック(クライヴ)はMI5(英国国内治安維持専門の情報機関)のIRA対策担当官で、IRA内部に「内通者を育てる」のを「仕事」にしている言わば「裏切らせ屋」ですが、内通者との「信頼関係」を維持することを信条にして成果を上げて来た。一方コレットはテロリスト一家に生まれ育ち一味に加わっていたけど、幼少時に弟を亡くしたトラウマを抱え、自分の幼い息子を「守る」ためにマックの「勧誘(脅迫)」に乗って内通者(裏切り者)になる。コレットのスパイ活動の緊張感も凄いけど、「裏切らせ屋」と「裏切り者」の間に「信頼関係」、さらに「愛」は成立するのか?という「サスペンス」も緊張感一杯で目が離せない。観ていて疲れました(笑)。しかし何と言ってもラスト10分間が素晴らしいです。監督はこれを撮りたかったからこの映画作ったんじゃないか?と勘繰りたくなるほど「映画的」で、クライヴとアンドレアの起用はこれを演じさせるためだった、と納得が行きます。いつもなら全部書いちゃうんですが、流石にこれはネタバレするワケにはイカン、と自制することにしました(笑)。良い映画を観た、という余韻がかなり長く続きました。お薦めです。

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シャドー・ダンサー

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復讐の連鎖が虚しい

投稿日

2013/06/14

レビュアー

ミルクチョコ

アイルランド独立紛争を背景に、愛する息子を守るために危険な諜報活動に従事する女性の苦悩と、事件の中に現われた謎のスパイ「シャドー・ダンサー」の正体に迫るサスペンス。
1993年、北アイルランド。シングルマザーのコレット(アンドレア・ライズブロー)は、幼い頃に、IRA(アイルランド共和国軍)と英国警察の発砲事件により弟を失ったことから、IRAの抵抗運動に身を投じています。
ロンドンで爆破事件に関わったコレットは、逮捕されてしまいます。MI5(イギリス情報局保安部)の捜査官マック(クライヴ・オーウェン)は、コレットに、幼い息子と離れ離れになり25年間服役するか、英国側のスパイになるのかの選択を迫ります。
一人息子との生活を守るため家族を欺き、スパイとなることを決意したコレット。何の訓練も受けず、市井の人々が祖国や家族を思い、危険な任務をこなすのには驚いてしまいました。そして、上層部である兄弟たちを探り、やがて仲間からも疑惑の目を向けられます。

ストーリーが展開していく中で、もう一人の「密告者」である「シャドー・ダンサー」の存在が浮上して来ます。
ラスト近くにその人物が意外な人であったことが明かされます。
この「シャドー・ダンサー」の正体が判明した時、家族の悲しい物語が見えて来ました。
外見はスパイ物を装っていますが、この作品は祖国の抵抗運動によって翻弄された家族のドラマだと思います。
赤いレインコートに身を包むコレットの姿は目立ちすぎだと思いますが、どうなんでしょうね?
一人の女性、 子を持つ母親の逼迫した心境、覚悟が伝わる作品でした。
特にマックのラストは意外でした。復讐の連鎖の虚しさを感じます。
唯一、子供の誕生日を祝うシーンに癒されました。

IRAの家

投稿日

2013/05/06

レビュアー

よふかし

 70年代前半の北アイルランド紛争の中で幼い息子を殺され、そのままIRA活動家であり続ける一家のドラマが主軸の作品。
 弟の死に負い目を感じる長女コレット(アンドレア・ライズブロー)も、長じてテロリストとなって、ロンドンの地下鉄に爆弾を仕掛けたりしている。ライズブローの儚げな美しさがこの役を引き立てる。
 もともとIRAというのはイデオロギー的なテロ集団ではなく、宗教的な対立・差別に対する抵抗運動に源流がある。
 それが地域丸ごと、家族それぞれによって担われているところは、ケン・ローチの『麦の穂をゆらす風』などにも描かれている通り。
 コレットの家では二人の兄も活動家であり、その家のある村もIRA支持者が多い。IRA式葬儀の場面での、黒覆面や銃の手渡し方の手馴れていることがよくそれを表している。
 つまりコレットの日常は、テロ(彼らはそう呼ばれるのは拒否するだろうが)と地続きなのだ。そういう人生であった。
 この映画は、そんな悲劇的な地域に生まれ育った女性の苦悩を描くもので、クライヴ・オーウェン演じるMI5のエージェントがコレットに近づき、スパイに仕立てようとすることから始まる、わずかなサスペンスは彩りに過ぎない印象だ。
 サスペンス映画という言葉から想像するエンタメ性はほとんどなく、また「シャドー・ダンサー」と言われる長年英国政府に情報を流してきたスパイが誰なのかという謎解きもあまり重要なものとしては描かれない。
 コレットはこのIRAという枷から自分の人生を解き放とうとしているのか、それとも諦めているのか、描写がはっきりしないので分からない。
 むしろ印象的なのは、クライヴ・オーウェンの言葉、行為が何一つ彼女の心に届いていないことだろう。彼はこの映画であくまで脇役に過ぎない。闖入した部外者として、ひとりで状況をかき回して自滅していくのだ。
 北アイルランドの寒々とした空気が、青を基調とした映像で冷たく切り取られている思うのだが、例によってデジタル上映の光量の少ない映画館で観たので、ほんとうにそういう作品なのか自身が持てない。50点。
 

そんな人間関係になんの意味があるのだろうか?

投稿日

2013/10/08

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アイルランド問題については詳しくないけれども、「麦の穂をゆらす風」(06)でも描かれていたように、
民族間の対立ではなくて、同胞同士が宗教や信条で敵対している「内紛」なのですよね。
それは、本来あるべき「信頼関係」が壊れてしまった、哀しい人間関係。

本作は、幼い時からIRAの活動に巻き込まれてしまっている女性の物語ですが、
そこで描かれているのが、まさに「信頼関係」が失われた世界。
親しい仲間や親兄弟が、疑心暗鬼になりながら共に生きている、
綱渡りのようなギリギリの人間関係。

面白いのは、彼女をイギリス側のスパイに仕立て上げた英国機密諜報部の捜査官マックも、
職場内で立場が危うくなっていくという展開。どうやら他に主流の作戦があるらしく、
そこから外された彼は会議にも呼ばれず、重要な資料にアクセスも出来なくなる。
ここにもまた、信頼関係が断たれた殺伐とした世界が広がっているのだ。

美しきテロリストと捜査官は密会を重ね、それは情報提供のためだが、やがて彼の心が・・・
と悲恋の雰囲気をほんのり匂わせながら、物語は意外な方向に急展開する。
もう一人の内通者「シャドーダンサー」の存在と衝撃的なラストに唖然とした。
こんな世界は過酷すぎる。
言いたかったのは、そういうことなんだろか。
同じ場所に生きていて、信頼しあえない。欺きあうことでしか生き延びられない。
そんな人間関係になんの意味があるのだろうか?ということ。


ヒロイン、コレットを演じたアンドレア・ライズブローは、触れるとヒヤッとしそうな青白い肌と
この先の我が身になんの希望もないという顔つきが忘れられない。この役、合ってたな〜。
マック役のクライヴ・オーウェンは、もう、この人のドッシリ安定感ってスゴイ。
全身から「任せて安心」オーラが滲み出てる。私なら二つ返事でスパイになっちゃうね(笑)。
・・・こんなチャラい奴はスカウトされないか(苦笑)。

子供のために英国側のスパイになったIRA女性。

投稿日

2013/08/05

レビュアー

MM3

IRAのテロリストのコレット
彼女は幼い頃の事件で弟を失ったこともありIRAの活動をしてるのですが
ある日ロンドンで爆破事件にかかわったとされ、逮捕される。

子供に会いたければ英国側のスパイになれ。

子供を持つシングルマザーのコレットには辛い選択ですが、
もう、英国側スパイになることしか選択肢が無いのです。

故郷の家族が属するIRAの内通者となり
味方を裏切らなければならない。

クライブオーウェンが演じる英国側捜査官のマックが
コレットを守りながらスパイ活動をさせていく。

そんな風に進むストーリー。

ですが、タイトルにある「シャドーダンサー」
これは謎の密告者のことで、
それにまつわる衝撃の事実が明かされる。

北アイルランドでIRAに身を投じてきた家族の悲劇というか
IRAに翻弄される家族の物語というか。

この苦しみ、辛い決断は
コレットだけではなかった。
この時代の北アイルランドは
IRAの活動が活発で
そこに身を投じる人々もたくさんいたわけで、
むしろそれも珍しい話ではなかったのかと改めて思う。

この虚しく悲劇的なループは
いつまで続くのか・・・・と
どんよりする話でしたが
なかなかよかったです。

スパイものですが、派手な展開を期待する方は
観ないほうがいいかもしれません。

あくまで、アイルランドと英国に翻弄された女性のドラマです。

アンドレアライズブローの幸薄そうな美しさがこの世界に異様にマッチしてる。
「ウォリスとエドワード」、「オブリビオン」とここのところ出演作が続きましたがどれも印象的でした。

役者の起用には意味がある

投稿日

2013/08/19

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忙中有閑

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クライヴ・オーウェンという男優は「何故か」印象が良いのですね。従来私の贔屓男優というのはポール・ニューマンとかフランク・シナトラとかアラン・ドロンとかブラッド・ピットとか、演技の上手下手より「華がある」ことが第一条件でしたから、このヒトはかなり毛色が違う。かなり地味で野暮ったい(笑)。上手く言えないけど「誠実」(他人に対して、と言うより自分の信念や価値観に対して)な感じがするんですね。アクションやロマンスやSFのような「軽め」の作品においても「観客に媚びない」ところが従来の私の贔屓男優たちと共通する(ような気がする)。「クローサー」、「トゥモロウ・ワールド」、「デュプリシティ」、「ザ・バンク堕ちた巨像」…。
で、この作品はジャケ写の彼とタイトルだけで選んだ(スパイ・アクションを期待しました)のだけど、全然違いましたが大変面白かったです。冒頭、緊張した面持ちの美しい女がロンドンの地下鉄に乗り込む姿をカメラが追う。一瞬肩に掛けた大きめのバッグに焦点が合うだけで中身が時限爆弾であり、彼女がテロリストの一味であることが分かる。上手い演出だし、この女優なかなか演技上手いなぁ、と思ってよく見たら何とつい最近観てレビューも書いた「ウォリスとエドワード」で主役のウォリス・シンプソンを演じたアンドレア・ライズボローでした。ウォリスは1930年代に英国王妃一歩手前まで行った社交界の花形だけど、このオハナシで彼女が演じるコレットは1990年代の北アイルランドの田舎に暮らすシングル・マザーですからメイクも衣裳も全く地味なんだけど、華奢で儚げな容姿とは裏腹に意志の強さ、したたかさを感じさせる表情を垣間見せるところが素敵です。アメリカ女優にはいないタイプですがワタクシ的にはかなり気に入ったので早速贔屓リストに加えました(笑)。「ウォリスと…」(2011年)の1年後の作品ですがこちらの方が若く見えます。実際には1981年生れの31歳だそうで、見た目よりさらに若いんですね。女性(女優)はあまり「年相応」じゃ無い方がイイですねぇ(笑)。
「テーマ」は「テロ(IRA;アイルランド共和軍)」でも「親子(母子)愛」でも無く「裏切り」です。あまり詳しくは無いですがIRAと英国の「闘争」の歴史は、イスラエル(ユダヤ)とパレスチナ(イスラム)の闘争ほどでは無いにせよかなり歴史が古く複雑で、異宗教、異民族間の対立と言うより類似(または同一)の宗教、文化、言語を持つ類似(または同一)民族間の「内紛、内戦」の要素が強いために却って凄惨苛烈な経緯を辿っている、と何かの本で読んだことがありますが、敵味方が一見して見分けがつかないからスパイやテロリストの「潜入」が容易で「防諜」は困難を極める。敵方に「裏切り(寝返り)者」を「育て」て情報を採取する、という甚だ卑怯な戦術も横行する。このオハナシでもIRA側、英国側双方とも、敵との闘いより「身内」に潜在する「内通者」「裏切り者」の摘発、抹殺が常態化して誰も仲間を信じ切れない、という陰惨な緊張感が立ち込めている。マック(クライヴ)はMI5(英国国内治安維持専門の情報機関)のIRA対策担当官で、IRA内部に「内通者を育てる」のを「仕事」にしている言わば「裏切らせ屋」ですが、内通者との「信頼関係」を維持することを信条にして成果を上げて来た。一方コレットはテロリスト一家に生まれ育ち一味に加わっていたけど、幼少時に弟を亡くしたトラウマを抱え、自分の幼い息子を「守る」ためにマックの「勧誘(脅迫)」に乗って内通者(裏切り者)になる。コレットのスパイ活動の緊張感も凄いけど、「裏切らせ屋」と「裏切り者」の間に「信頼関係」、さらに「愛」は成立するのか?という「サスペンス」も緊張感一杯で目が離せない。観ていて疲れました(笑)。しかし何と言ってもラスト10分間が素晴らしいです。監督はこれを撮りたかったからこの映画作ったんじゃないか?と勘繰りたくなるほど「映画的」で、クライヴとアンドレアの起用はこれを演じさせるためだった、と納得が行きます。いつもなら全部書いちゃうんですが、流石にこれはネタバレするワケにはイカン、と自制することにしました(笑)。良い映画を観た、という余韻がかなり長く続きました。お薦めです。

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