スープ　〜生まれ変わりの物語〜

突然に死んでしまった父親（生瀬勝久）が娘のために、あの世から記憶を保ったまま（ここが結構大事）転生しようと頑張る物語です。
主人公渋谷健一が何ともピリッとしない父親ですが、そのキャラクターで最後まで行くのが逆に、良かったです。
上司の綾瀬由美（小西真奈美）から叱られ、家庭では、妻と離婚したことが原因で、15歳の娘の美加とギクシャクしているし、娘が万引きをした事で、手をあげてしまったのをいつまでも後悔しているタイプです。
出張先で、主人公と由美の頭上に落雷が！何と目を覚ますと２人は死後の世界に。

そして二人が、飲むと生まれ変われるというスープを求めてあの世を捜し回ります。
生まれ変わったのが、１６年後の現世で、当然小西真奈美と生瀬勝久は、若い俳優に生まれ変わっています。
ラストは青春学園ドラマになっています。
生瀬勝久は、パッとしないキャラの中年男を演じていますが、誰に何と言われようと娘を愛し続けるところが格好いいです。
ハチャメチャな物語なれど、結構ハートウォーミングな展開で、面白かったです。

評価７３点(１００点満点)
ベストセラー「生まれ変りの村」をモチーフにした作品。
人間は一度死ぬと再び生まれ変わるという考えかたでインド哲学やチペット仏教では主流となっている。
どちらかというとダメ男の渋谷、仕事でも疎んじられ家庭でも離婚していっしょに暮している娘とギクシャクしている関係、そんな彼が落雷にあって女性上司の綾瀬由美と同時に命を落としてしまう。そして気がついたところがなんと死後の世界、本作で描かれているその世界は暗さもなくのんびりとした結構なところ。本当に死後の世界がこんな風なら落語の「地獄八景」ではないが死後の世界へのツアーに出かけたい気がしてくる。渋谷は数か月前に糖尿病で亡くなった取引先の社長石田と遭遇、彼は得意気に案内してくれる。
この死後の世界とは死んだ人間が次に生まれ変わるまでの時を過ごす場所らしい。当然もう一度死ぬこともなく死んだ時の状態を保っているから石田が探していた死んだ母親は再会してみると自分よりはるかに年下の女性だったということになるのだ。
渋谷の集めた情報によるとどこかにスープを飲ましてくれる場所がありそのスープを飲むと生まれ変れるのだという、しかし生まれ変ると当然ながら今までの記憶は全て失って別人になってしまうという。スープを飲まなくても突然生まれ変ってしまう場合もあるという。
しかし渋谷は現世に残してきた娘美加にどうしても伝えたい想いがあり記憶を失わないまま生まれ変れる方法を模索してついにその方法を手に入れる。
こうして舞台は１０数年後の現世へと移ってゆく。いささかややこしくはなってしまうがなんとなく辻褄は合っているようで納得。
一見ダメ男に見える渋谷、しかしその心は熱い、どうしても現世に記憶を残したまま戻って娘に一言想いを伝えたいという気持ちは見ている側に感銘を与えてくれる。
生瀬勝久がいい演技を見せてくれる。

また死後かい、またスープかい、とか思いながら野村周平目当てで借りました。
意外にも冒頭から目を離せず、夢中になって観て最後の結婚式の場面では号泣でした。
（野村くん、よく演じきった・・笑）笑う必要もないが。笑
これ、意外と細かいところで予想を裏切りながら展開しますよね。
天国での待合室があんな感じだとは誰も思わないはずで、しかしじゃあどんななら？
と言われたら「アレでいいです・・」としか返事できない。
刈谷さん演じた娘が、あれだけ傷つきながら、どんな風に乗り越えて現在の平穏（と見える）
状態になったのか興味あるけどそこはまったくスルー。小西さん演じる上司も、かなりの
困難な人生だったはずだ、それだけでもドラマ。が、深く追求せずスルー。
みんな大変だよね、としか言えない。
前世で関連のあった3人4人が、次世でも出会って関係してゆく。
もしかして、今、うっとしいくらい近くにいる人とか、なんかわからないけど好きな人って
前世で仲良くしてた人たちで、これが縁があるってことかなといろいろ想像してみました。

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てっきり、生まれ変わった後がメインなのかと…
…意外と、死後の世界が占めてるのね…。

思ってたのとは、違ったけど、これはこれで…♪
ちょっとした、死後の世界でロードムービー？
探検？探索？探求？？…

派手さは無いけど、
ガツンともこないけど、
何だかイイ感じ、イイ雰囲気の映画♪

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もうちょっと、
生まれ変わった後の話を見てみたい気もした。

主人公である父親が、なんとも冴えない男なのですが、娘への愛情の深さがカッコイイです。

面白かったです。ラストには感動もありました。

しかし、気に入らない部分もありました。
物語の舞台は３つに分かれていて、
現世→あの世→生まれ変わった後の世界（十数年後）
なのですが、肝心の「あの世」の描写が雑で、ひねりが無い事。
もう少し、死後の世界らしさを出してほしかったです。

とはいえ、映画自体は合格点の出来です。
楽しませていただきました。

７５点！