ハートビート

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こういう内容は後引きそうで苦手なので、ちょっと気弱になりながらの視聴。

キム・ユンジンさんの母親役はこれまで何度か観てきましたが、これも凄い。
夫亡き後、心臓を患う娘との二人三脚。
仕事と病院看護の両立に日々追われながらも娘の笑顔と優しさに元気をもらって頑張っているシングルマザーです。
娘は心臓移植をしなければ普通の生活は望めない。心臓提供者を待っている身です。

思わずブローカーの元を尋ねますが、最後の理性がそれを阻止し、一歩踏み出すこともできません。
私はこの外国人の男性にショックを受けてしまいました。
ユニの事情と、この彼の事情に言葉をなくしてしまいます。
さらにチェ・ユニ（キム・ユンジン）の精神に追い討ちをかけたのは、娘の心臓はいつ止まってもおかしくないと宣告されるほど深刻な状態です。
自分の心臓で良ければ喜んで差し出すのに、娘の死を前にして何も自分への腹立たしさ、この母の思いもよくわかります。

そして、絶望にくれた彼女の前に現れた、娘と同じ血液型の脳死状態の患者。
彼女はそれに希望の光をみます。
娘を助けたいという一心が彼女を狂気の行動へと駆り立てていきます。

一方、突然の母の心臓移植の契約を耳にし、戸惑うイ・ヒド（パク・ヘイル）
小さい時に母に捨てられた恨みから母に冷たい態度をとり続けてきました。
会う時はお金を無心するときだけ、母は金持ちの男と幸せに暮らしてるとばかり思ってた。
母の現実を知った時、母の命を死守するヒドと娘の命を助けようとするふたりの引くに引けない戦いが始まります。。。

お互いに、愛する娘、そして愛する母を逝かせられない理由がある。。。

頭では理解できるけど、心では割り切れない思い。
胸が傷みます。
双方にとっていい解決方法はないのかといろんな思いが頭を駆け巡りました。

娘も母を信じ、自分が助かるためには誰かの命が必要だと理解していることに泣けます。
そしてヒドの思いにも・・・
最後は号泣でした。

原題は「シムジャンイ トゥィンダ」（心臓が脈打つ）で、英題が「ハート・ビート」です。

ヨニ（キム・ユンジンssi）の8歳になる娘は、難病で心臓移植しか手だてがない状況で入院中ですが、突然その病院に脳死状態に陥った急患が運ばれて来ます。この急患は子どもの時にヒド（パク・ヘイルssi）を捨てた母親で、娘を助けたい母親と母親を守りたい息子という構図の中で、“守らなければならない二つの命”をめぐってドラマが展開されます。

肉親の命がかかるお話しですから、勧善懲悪で片付けるわけにはいきません。この映画の面白いところは、視聴者にどちらの側を味方させるかはっきりさせない演出をしたところだと思います。
主演二人の演技対決によって、視聴者の支持は二分されると思いますが、私の場合はヒド寄り見てしまいました。勿論ヨニ寄りの方も多いと思います。

また、キム•サンホssi、チュ•ジンモssi、カン・シニルssiという演技派の三人が主演の二人に劣らない熱演で存在感を示していて、映画に絶妙の味付けをしています。そして気になるラストですが、“これしかないな”という納得のエンディングでまとめてくれました。佳い作品だと思います。

ヨニの今まで生きてきた背景がわかりにくい。先が読めるので最後まで見ていられなかった。