骨壺

原作が山田悠介って事を知らず、監督が永江二朗って事を直前で知った位、とにかく予備知識一切仕込まず鑑賞したんですが、Ｂ以下の和ホラーが主食の好き者なら予想外に愉しめる拾い物の作品でした。

遺灰を口にすると幽霊に呪い殺される・・・チープな都市伝説ネタもどきの内容ですが、殺される前に出現する幽霊の造形の素晴らしさや、死体の特殊メイク等、私が和ホラーで最もガン観するポイントに突っ込みを入れる隙が無い程丁寧に作られており、この辺を手抜きしてまんま人間を恥ずかしげもなく登場させる、その他和ホラーと比べると手抜きしない実直な姿勢に頭が下がります。

勿論、邦画の悪しき恒例となっている、ぼそぼそと喋る台詞が聞き取りずらい点、遺灰を飲ませるまでの寸劇が幼稚過ぎる点、主役４人が好みでは無い点（それは個人的過ぎる感想やろっｗ）、やっぱりアイドルの演技はその程度・・・等々興醒めしてしまう欠点も目につきますが、そんなもの先述の職人仕事で全て補って余りある程なのです。

また、なぜに死体のパーツが欠損しているのか？なぜ遺灰を口すると呪われるのか？と云う謎のバックグラウンドについても、きちんと説明し、回答を提示する潔さや回答の意外性と云うか、その理由、特に欠損パーツの謎に対する回答が面白過ぎるのです(*^m^*)
これは画的にも言える事で、アイドルをよくもあんな造形に変身させたなぁーと感心してしまいます。

そして、よくよく考えると”ビデオ”が”遺灰”に置き換わっただけで、実は『リング』の派生系作品であることも分かります。
死ぬ直前に”例”の者が現れる設定も同じだしね。
まぁとにかくこの手のＰＶ２段活用和ホラーを散々鑑賞して来た好き者にとっては、十分堪能できる作品であることを断言出来るし、特殊メイクでその腕を存分に振るった千葉英生氏と遠藤斗貴彦氏の今後の仕事ッぷりにも期待出来ますから、山田悠介原作ってことを忘れ、永江二朗監督ってことだけをインプットし鑑賞される事をおススメします。
山田ワールドではなく、間違いなく永江ワールドに染め上げた世界ですから。

遺灰を飲むと死ぬという話を以前に２チャンネルで読んだので、ついに映像化されたのかと思ったが、
リアル鬼ごっこの人が原作だったのね・・・・。
内容は素人の書いた方が設定も世界観もしっかりしているなんて・・・。

役者の方は一生懸命頑張っているのに、なんてチープな内容で見ているうちに哀しくなってきます。

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セクハラ教師を呪い殺すためのアイテム・稲田家の骨壷。
中に入っている遺灰を相手に飲ませれば、呪い成立。
そのような現代の都市伝説ネタを、しっかり幽霊と結びつけた内容。

『アイドル起用のホラーは、ハードルを１０センチに下げて観るべし』
そう発言したのは、丹下のおっさんだったか。
忠告に従い、何の緊張感も持たずに鑑賞すれば、ソコソコのレベルは確保している事に気づく。

ＡＫＢに疎いため、思い入れは全くない自分だが、主演の松原夏海ちゃんの雰囲気はマッチしているように感じる。
唯一知っているのは、篠崎愛ちゃんのみ。
彼女の最大の魅力を制服の内に隠し、役者としての新境地にチャレンジ。
乱暴な言葉使いが、新鮮組。

呪い殺された死体の描写は刺激的。
幽霊メイクも悪くない。
バックグランドも描いているし、物足りないのは幽霊登場の少なさのみ。
いや、これは意図的な演出かもしれないが……。

監督は『心霊写真部』の永江二朗氏と聞いて、全てが納得。
まさに監督の特徴が、滲み出ています。

ラストも、なかなかの出来栄え。
もうちょっと、グロければ最高だけど、アイドルではこれが限界かな。

自分のような昔ながらのホラー映画が好きな人には、楽しめる作品だと思いますよ(^^♪
残念なのは制作費の都合か否か、要になる要所要所の描写が浅く、感情移入し辛いです。
１２０分くらいの尺が持てれば、もう少し濃い作品になったのでは？

最初は「なんだ、怖くないじゃん」だったんだけど…

やはり
ひとりで見るんじゃなかった


日本のホラーは怖い。。。