エイリアン・バトルロワイアル

　題名見ると、いかにもアレな、映画だと思いますが、中身もそうです。ただ、普通のダメ映画と違うのは、エイリアンやパラサイト（だったと思います）、ゴーストシップといった様々な有名映画からのパクリシーンを、結構上手に組み入れていたことです。それと、特筆すべきは、そのハチャメチャさ、アホさかげんです。単にアホな奴らが描かれているのではなく、明確に社会への風刺、という意思を持って作られたように感じました。宗教や人の持つ倫理観、道徳から優しさや思いやり、そういったものを徹底的にバカにしているシーンだらけです。バトルロワイヤルという、特殊な状況を舞台にしているからできるのかもしれませんが、やりすぎ、という感じで、少し気持ち悪くなった部分もありました。

　意外とＶＦＸもしっかりしていたと思いますし、こういう映画が好きな人は、ハマるかもしれません。私は、途中の子供と犬のシーンが有ったから、☆を半分減点にしました。

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エイリアン同士が熾烈な闘いを繰り広げるのかと思ったら、全然違う内容でした。
私的な分類でいえば、ＳＦホラー・コメディ。
ホラーは、首チョンパなどの残酷描写が盛り込まれているからです。

町の有力者トムは、下品なオヤジ。
ピチピチの嫁さん・メーガンと結婚しているが、彼女は幼なじみと浮気中。
その場を押さえたトムだったが、メーガンの母親が彼を殺害。
その時、ＵＦＯが落下。
中からエイリアンが出てきたので、トム殺害の犯人に仕立てられた。
メーガンの母親の発案で、エイリアンを退治したら１０万ドルという懸賞がかけられ、
町民らはこぞって参加する。
エイリアンの武器と罠によって、次々に消えていく町民たち。
最後に笑うのは誰か。
といった内容。

私的には、思わず笑った個所もあるが、ギャグセンスはツボ違い。
裸は出ないものの、それでもＢ級っぽい色気は含まれています。
ブラック・ジョークが含まれているので、苦手な人もいるかも。
ララ・クラフトもどきのキャラクターや、ロディ・パイパー演じる闘う牧師など、
登場人物は多彩。

最後まで観ると、『なるほどねぇ』などとプチ感心するオチもあります。
しかし、エイリアンに重きを置くと、かなり消化不良。

タイトルだけで借りたので、まさかエイリアン同士のバトルロワイアルじゃないだろうな。それならうれしいな。と思ったのですが

バトルロワイアルするのはエイリアン対欲深なならず者、欲深なならず者同士の殺し合いでした。

エイリアンは巻きこまれての参戦です。姿は装甲型の宇宙服なので眼ぐらいしかわかりません。

アメリカ西部のとある廃車置場の倉庫（納屋）に不時着。おりしも浮気現場を押さえられてひと悶着の夫婦喧嘩から旦那を殺害したところに落ちたんですね。
やがて複数の殺人をもエイリアンの仕業にして、ある理由から旦那の遺体をもって来ようとするのですが、身の危険を感じたエイリアンは警告しトラップを仕掛けるのです。
まー、「E.T.」とは真逆な展開が楽しい。妻がエロくて、いいね。を１０個あげたい。

欲深な妻の母親はエイリアンをぶっ殺し遺体を持ってきた者に１０万ドルの懸賞金をかけるのでした。
で、バカで欲深なならず者が何十人と集まってくるのです。
戦いの見せ場のあとにすぐ殺されたりして意表をついてくれます。
エイリアンのトラップも「パラサイト」な宇宙寄生虫や「トレマーズ」風な「ジョーズ」やらスクラップで作ったロボットなど楽しませてくれますよ。

警察が銃や武器を持った連中がなぜ集まってくるんだとママに聞くとみんな親戚の連中でテキサスから来たからだと答える。納得する警官のアメリカンバカにおおいに笑いましょう。

最後に笑うのは誰か。参加者のなかから予測してみましょう。

B級のふりしてセンスがダメダメなD級が多いなか楽しませようと意欲が見えるB級SFです。