ワイルド７

雑誌連載当時からリアルタイムで付き合っていた古株のファンとしては、「おまえら、退治する」〜この台詞を聞いた瞬間から、何故もっとクールに格好よく言えない(言わせられない)のかと違和感＆不満感をまず味合わされ、以後、喪失感と憤怒感が最後まで拭えずにエンドマークを迎えた。
この作品に限らず、ろくに戦略性も戦術も構築出来ず、知略をきちんと描けないのが、邦画の欠点。一体いつになったら日本映画の製作者は乃木大将式愚考から児玉式智行に進歩出来るんだろう。クレジットタイトルで延々とお遊び場面を流すために余計なカットを撮影している暇があったら、少しは攻防戦に知恵を絞れと言いたい。
羽住演出は「海猿」以上に浪花節的描写をくどくどしく描き、キャラクターは陰々滅々でユーモアは皆無。七人の個性と特技をまるで描き分けられず、標的以外は絶対殺すなと命じられているのに、警備陣に向かって平気で重火器を乱射するなど脚本はほとんどやっつけ仕事。そして、アクション映画だというのに鈍重な印象しか醸し出せない深田恭子を何故キャスティングしたのか、全く理解出来ない(栗山千明は多忙だったんだろうか？）。
バイク･アクションとガン･エフェクトだけはまあまあの出来だが、それ以外は最初から最後まで勘違い続きのドタバタ映画でありました…(涙)
最後にもうひとつだけ。本作のブルーレイの画質・音質はDVDのそれと大差ありません。４０V以下で見るならDVDで十分です。

この映画、マンガ原作で予告編の印象も面白そうなのに、
えらい評判悪いし客も入らなかったらしい。
これは駄作ハンターとしては絶対に見逃せない獲物だ！！
ということで早速借りてみた。

あれ？・・・駄作は駄作だけど、思ったほど悪くないような・・
少なくともＹＡＨＯＯ映画のレビューでクソミソに書かれているほど酷くはないと思う。
これより酷い映画なんて邦画・洋画ともに山ほどあるよ。

まあ確かにストーリーは相当薄っぺらい。
実は、冒頭の１０分程が一番面白かったりするし・・。
この後、血の雨が降る展開になりそうで期待がふくらむのだ。
最初は「ワイルドセブンの獲物を横取りする謎のライダーは誰なのか？」
がストーリーのキモの部分なのかと思いきや
「そうです。私が謎のライダーです。」と前半でアッサリ正体をバラす。
じゃあ、次の「ウィルスを積んだ飛行船」の話がメインなのかと思ったら、
これもアッサリ解決。
で、ついに悪の親玉が姿を現すのだが、コイツを殺るチャンスはいくらでもあるのに、
ストーリーの都合上みすみすスルーしてクライマックスへ・・。
ラスボスもペラペラとよくしゃべる。それに付き合う律儀な主人公、偉い！！
僕なら部屋に入った瞬間射殺するけどね・・。

ストーリーのショボさに加えて、キャラクター描写もヘボい。
ワイルド７の７人は、それぞれに得意分野があるみたいたげど、
それを生かすシーンがほとんどない。瑛太と椎名とその他大勢、て感じ。

クライマックスではビルの中をバイクで走りながら銃撃。
バイクを降りてもひたすら撃ちまくる。こういうの好き。仰々しい音楽も合わさって笑える。
ワイルド７に弾が当たらな過ぎだけど、その理由はラストで明らかになるし（笑）

他には・・数々の陳腐なセリフが結構笑えて楽しかったかな。
瑛太の「ランブルフィッシュ・・」のセリフとか、瑛太と深キョンのやりとりとか
安っぽいメロドラマみたいで大笑いした。

それにしても、深キョンはどんな役でも全部同じ演技だなあ。でもカワイイから許す。

久々に、原作を見た事があるので借りて見ると、ストーリー配役役どころでたらめ、このままじゃどうにもならん、せめて原作どうり作っていればなんとかなるのに、変にいじくって
ボロボロ

こち亀の特殊刑事課を想像してしまった

評価６６点（１００点満点）
１９７０年代に人気のあった漫画の映画化でそれなりのキャストが集められているがなんとも薄っぺらいだけが鼻についてしまう。
アウトローばかりが集められ極悪犯罪にたいして出動する超法規的警察組織で火器使用は無制限で完全制圧すなわち全員射殺してしまう処刑集団、逮捕するんじゃなくて退治しちゃうのだ。オートバイあるいはガンマニアには垂涎の的のようなバイクや銃器という興味もわいてこようがコチトラそんな趣味もないのでどうしても低評価になってしまうのはいたしかたのないところ。
瑛太をはじめメンバー全員が大型バイクに乗れるキャストを選んだみたいだが総体的にちよっとひ弱に見えてしまうし7人の一枚岩のような信頼関係も希薄、謎の女ユキ役の深田恭子もどう見てもミスキャストでストーリー展開も矛盾だらけが目だってしまう。
例えばラストに近いシーンで中井貴一扮する草波が国家機密を世界に配信するシーン、そんな機密があんな簡単な操作だけで流出するのかとつい笑ってしまった。
この手のアクション作品はやはり日本映画としては限界があるのかなぁと考えてしまう。