未来を生きる君たちへ / ミカエル・パーシュブラント
未来を生きる君たちへ
/スサンネ・ビア
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(24)
解説・ストーリー
「ある愛の風景」「アフター・ウェディング」のスサンネ・ビア監督による2011年のアカデミー賞外国語映画賞受賞作。デンマークの郊外とアフリカの難民キャンプを舞台に、問題を抱えた2組の父子が、日々直面する理不尽な暴力を前に、復讐と赦しの狭間で葛藤するさまを、緊張感あふれる力強い筆致で描き出す。デンマークで母親と暮らす少年エリアスは、学校で執拗なイジメに遭っていた。両親は別居中で、医師である父アントンはアフリカの難民キャンプで医療活動に奮闘する日々。ある日、エリアスはイジメられているところを転校生のクリスチャンに助けられ仲良くなる。そんな中、一時帰国したアントンは、暴力に対しては報復すべきと主張するクリスチャンに平和主義を説くのだが…。
「ある愛の風景」「アフター・ウェディング」のスサンネ・ビア監督による2011年のアカデミー賞外国語映画賞受賞作。デンマークの郊外とアフリカの難民キャンプを舞台に、問題を抱えた2組の父子が、日々直面する理不尽な暴力を前に、復讐と赦しの狭間で葛藤するさまを、緊張感あふれる力強い筆致で描き出す。デンマークで母親と暮らす少年エリアスは、学校で執拗なイジメに遭っていた。両親は別居中で、医師である父アントンはアフリカの難民キャンプで医療活動に奮闘する日々。ある日、エリアスはイジメられているところを転校生のクリスチャンに助けられ仲良くなる。そんな中、一時帰国したアントンは、暴力に対しては報復すべきと主張するクリスチャンに平和主義を説くのだが…。
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「未来を生きる君たちへ」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
「ある愛の風景」「アフター・ウェディング」のスサンネ・ビア監督による2011年のアカデミー賞外国語映画賞受賞作。デンマークの郊外とアフリカの難民キャンプを舞台に、問題を抱えた2組の父子が、日々直面する理不尽な暴力を前に、復讐と赦しの狭間で葛藤するさまを、緊張感あふれる力強い筆致で描き出す。デンマークで母親と暮らす少年エリアスは、学校で執拗なイジメに遭っていた。両親は別居中で、医師である父アントンはアフリカの難民キャンプで医療活動に奮闘する日々。ある日、エリアスはイジメられているところを転校生のクリスチャンに助けられ仲良くなる。そんな中、一時帰国したアントンは、暴力に対しては報復すべきと主張するクリスチャンに平和主義を説くのだが…。
「未来を生きる君たちへ」 の作品情報
「未来を生きる君たちへ」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
未来を生きる君たちへの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
118分 |
日吹 |
1:ドルビーデジタル/ステレオ/オリジナル 2:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
PG-12 |
DABR4141 |
2012年03月02日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
27枚
|
1人
|
1人
|
1:ドルビーデジタル/ステレオ/オリジナル
2:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
未来を生きる君たちへの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
118分 |
日吹 |
1:ドルビーデジタル/ステレオ/オリジナル 2:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
PG-12 |
DABR4141 |
2012年03月02日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
27枚
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1人
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1人
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1:ドルビーデジタル/ステレオ/オリジナル
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ユーザーレビュー:24件
父が息子に伝えるべきもの
アフリカとデンマークという対照的な二つの場所を行き来する物語は予告編では、どこでどう繋がっているのだろう?と思って観ていましたが、アフリカの難民キャンプで医師を務めるアントンは、軍事勢力の暴虐に驚き、憤る日々。彼の長男・エリアスはデンマークの学校に通いイジメを受けているという、この家族が直面する身近な問題を発端に、複雑に絡み合う世界の問題を浮き彫りにしていくという描き方が凄いです。
全く異なる二つの世界を舞台に、連鎖する復讐や憎しみの行方を綴っています。
アフリカを舞台にした生死を分かつような理不尽な暴力と、そんな暴力とは無縁なデンマークに巣食うイジメという暴力を並列に描くことで、人間の本質的な部分を炙り出しているのでしょうね。
暴力にはあくまで理性で立ち向かうべきなのか、むしろ抑止力として積極的に行使すべきなのか。
暴力に暴力で報いる憎しみの連鎖も、不毛な議論であることはわかっていても、それでもそうしなければ息をつくことができないことがあります。デンマークとアフリカという全く異質な世界で、しかしそこに住む人々の悩みの深さは根っこの部分では同質であるという事を言いたいのだと思います。
ビックマンと呼ばれる妊婦のお腹を引き裂いたり、どうしようもない悪党に懲笑され思わず難民たちの報復を黙認したアントン。
子供たちの喧嘩で、相手の親に再び殴られるのですが、アントンは決して手を出すことなく、屈しない姿を息子たちに見せることで、暴力をふるうことは、愚か者であることを証明してみせます。アントンがとても勇敢に、正義を示す場面には胸を打たれました。
息子の友達が ある事件を引き起こしてしまうのですが、子供ゆえに現実を想定できず罪を犯してしまい、その大きさに悔いている感じがとてもよかったです。
絶望の淵に追いやりながらも、それでもビア監督の優しい眼差しには少し安堵感を感じました。親子のコミュニケーションの大切さと希望を持ち対処することの大切さが伝わって来ます。
彼らの先にある未来を見据え、未来の担い手を信じているのだと思います。
ビア監督の描く映画は重たいですね。見終わった後は、暫く座席から立ち上がれませんでした。
このレビューは気に入りましたか?
16人の会員が気に入ったと投稿しています
殴られても殴り返さないのも勇気なんだよ
素晴らしい映画でした。
エイリアスとクリスチャンの二人の少年の家族を中心に物語は進みます。
ママを病気で失くしたばかりのクリスチャン。
その心は氷のように閉ざされて、孤独のかたまりのように見えます。
パパがママを見捨てたと思い込みパパへの反感を隠しきれない様子です。
一方、父母は別居中で、パパはアフリカで医療を行う医師であるエイリアス。
大好きなパパと離婚するつもりのママに反感を持っています。
彼は学校でいじめにあっていて、その心もまた孤独です。
いじめられているエイリアスをクリスチャンが反撃して助けますが、そのやり方も無謀で大人は戸惑います。
暴力が支配するアフリカでの出来事と交差して描かれる少年たちの心の葛藤。
エイリアスのパパが、暴力的な男に右の頬を殴られも、左の頬を差し出すような非暴力的抵抗をみせます。
殴られも殴り返さないのも勇気であることを少年たちに説いて聞かせるこのシーンは感動的。
それでもその気持ちはやがてアフリカの地での非人道的暴力行為に我慢しきれなくなるという対比を生むのですが、その葛藤が素晴らしく涙を誘います。
そしてやがて起こる少年たちの事件。
そのことにより、親との愛情を、夫婦の愛情を、改めて気づく二つの家族。
暴力は新たな暴力を生むものでしかない、暴力では何も解決されないとわかっていても止められないときがある。
それでも人は犯してしまった罪を後悔し、未来に向けて新たな一歩を踏み出すことが出来るというのだということを物語は教えてくれるのです。
秀作です。
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12人の会員が気に入ったと投稿しています
未来を生きる君たちへの願い
投稿日:2012/04/25
レビュアー:まみもぉ
悲しくも辛くも痛いこともなく、ただただ苦しい…
様々な事が詰め込まれ過ぎていて、重々苦しい作品でした。
今まで観たビア監督作品では意識しませんでしたが、
今作はとてもよく分かりました。これはデンマーク映画です。
『誰がため』で少しデンマーク独特の歴史に触れる事はできましたが、
大国に囲まれた国、差異に対する偏見や差別が今も根付いていて当然。
対となる二つの家族。暴力に対してどちらが正しく、誰が間違っているとは言い切れません。
原題は『HAEVNEN』(「復讐」) (なんと投げやりなタイトル…)
そのアップで目に語らせることのうまい監督さんですが、
今回その目は”自然”でした。
登場人物の目の奥に見えるだろう感情と重なって伝わってくるようでした。
ですから、余計に重く感じたのかもしれません。
しかもそれが子供…。クリスチャンの暗い闇い昏い瞳は特に重かった。
これは演技ではなく 監督が引き出している昏さと思いました。
生まれついて人の中にある復讐心です。
人と人のシーンの間に、シーンが移る前に風景や生き物が映し出されます。
海や風車、街並み、鳥の群れ、虫、樹木、蜘蛛の巣…夜や早朝、
どれも美しい。
ぶれることのない調和の取れた自然の営み。
その中でぶれまくる人間。
思考能力に長けた生き物であるのに自身のバランスを取る事ができない。
それを思い知らせてくれるような美しい自然のあり様でした。
今回は邦題に救われました。
アントンの台詞のように「(殴られたから殴る)そうやって戦争は始まるんだ」
暴力がある限り、その始まりが終わることはないでしょうが、
未来を生きる君たちへ、子供たちに暴力と報復の連鎖の悲劇を伝え、
願い、祈る ことはできます。
その鎖に囚われることなく調和していってほしいと。
その鎖と繋がっていない、映し出されたあの自然の中へ。
未来のいつか…に?
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10人の会員が気に入ったと投稿しています
問題提起映画としての完璧。 そして面白い。 しかし・・・
最近ハマり捲くりのデンマーク映画やし、ゴールでグローブ&アカデミー賞W受賞(外国語映画賞)っつーことで、
スザンネ・ビア監督の『未来を生きる君たちへ』を観てきました♪
うーん、むちゃくちゃよく出来てる!良く出来てるけど、なんか乗り切れない・・・
スザンネ・ビア監督×アナス・トーマス・イェンセン脚本映画は、『ある愛の風景』もそうやったけど、イマイチ乗り切れないんすよね〜・・・
イェンセンが監督&脚本の『ブレイカウェイ』や『フレッシュ・デリ』はノレたのに、なんでスザンネが監督すると乗り切れんのかな〜・・・
しかも、『ブレイカウェイ』&『フレッシュデリ』は、映画としてはイロイロ穴があるけどノレるのに、
本作品は、映画としては素晴しく良く出来てるのに乗り切れないんすよね〜・・・(´・ω・`)うーぬ
最後まで全く飽きずに圧倒されながら、好きになれないこの不思議・・・(でもキライでもない)
映画の内容については、復讐、怒り、暴力についての映画ですね((φ(・д・。)カキカキ
人と人のコミュニケーションの間に起こる摩擦を、小さな問題から大きな問題までその根幹は同じであることを提示して、
様々な人々の色んなパターンを観客に見せて、「こんなときアナタならどうしますか?」と問いかける映画であり、
「どのような選択をして、どのような未来を残すのですか?」と、問いかける映画ですね・・・
問題提起映画なので、もちろん、ハッキリとした答えは、この映画の中にはありません。
多少、監督&脚本家の意思に誘導はするものの、何が正しいかは提示いたしません。
人類が誕生してから永遠と続いている問題の根幹を映し出しているだけに、正しい答えなどあるわけ無いのです。
映画は、ありのままを映し出し、観客に考えることを求めます・・・
ハッキリ言います、この映画は、問題提起映画として完璧です。
しかしです、しかし、この映画は、大事な部分から逃げてるように感じるのは、なぜなんでしょう?
多分、そこが自分がしっくり来ない、乗り切れない部分なんだと思いますが、それを言葉で説明する術を知らないので、
延々と続くモヤモヤを感じながら、このレビューを閉じます。
あ、オススメです。
観て損することは、絶対に無いと言えます。
個人的満足度 76点! オススメ度 80点!
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9人の会員が気に入ったと投稿しています
暴力の連鎖をどう断ち切るか?
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
スウェーデン人の医師アントンはデンマークに家族を残し、アフリカの紛争地で医療活動に従事しているが、紛争地の過酷な現状に心を痛めている。
一方、息子のエリアスは学校で激しいいじめを受けていたが、ロンドンからの転校生クリスチャンに助けられる。「仕返しはきりがない。」と暴力に耐えるエリアスに対して、「報復するべきだ」と考え、ナイフまで持ち出すクリスチャン。
しかし、家庭環境に似ているところがあることから、ふたりは徐々に親しくなってゆく。
紛争地と学校。全く大きさの違う「世界」なのに、そこで繰り広げられるのは同じ。暴力と憎しみの連鎖。その連鎖を断ち切るためには報復しないことが必要。けれども本当にそうなのだろうか?一方的な暴力にどこまで耐えられるのだろうか?
デンマークに帰国中のアントンは、息子のエリアスとクリスチャンの目の前で、いわれのない暴力を受ける。
「あいつは馬鹿だから暴力に訴えることしかできないんだ。そんなやつに暴力で答えたら、こちらも馬鹿になるだけだ。」とアントンは仕返ししない。そのことがエリアスとクリスチャンを、思わぬ行動に駆り立ててゆく。
一方紛争地では、子供の性別を賭けて妊婦のお腹を切り裂くという信じられない事件が起こっていた。あまりの凶行に耐えかねたアントンが怒りを爆発させるシーンは見ごたえありました。
このあたりまでは尋常ならぬ緊張感でとてもよかったのですが、エリアスとクリスチャンの行動の結果が少し甘すぎるような気がしました。暴力に暴力で答えてもなにも解決しないということが映画の趣旨なら、もっと厳しいラストでもよかったのでは?
「復讐」という原題が英語では「In the better world」というタイトルになり、日本では「未来を生きる君たちへ」なんてぬるいタイトルになってるのはどういうこと??と思っていたけど、このラストならわからなくもないです。
見ごたえある作品であることは確かだけど、ラストが少し不満で、去年の私のベスト10からははずれました。
このレビューは気に入りましたか?
8人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
父が息子に伝えるべきもの
投稿日
2012/02/20
レビュアー
ミルクチョコ
アフリカとデンマークという対照的な二つの場所を行き来する物語は予告編では、どこでどう繋がっているのだろう?と思って観ていましたが、アフリカの難民キャンプで医師を務めるアントンは、軍事勢力の暴虐に驚き、憤る日々。彼の長男・エリアスはデンマークの学校に通いイジメを受けているという、この家族が直面する身近な問題を発端に、複雑に絡み合う世界の問題を浮き彫りにしていくという描き方が凄いです。
全く異なる二つの世界を舞台に、連鎖する復讐や憎しみの行方を綴っています。
アフリカを舞台にした生死を分かつような理不尽な暴力と、そんな暴力とは無縁なデンマークに巣食うイジメという暴力を並列に描くことで、人間の本質的な部分を炙り出しているのでしょうね。
暴力にはあくまで理性で立ち向かうべきなのか、むしろ抑止力として積極的に行使すべきなのか。
暴力に暴力で報いる憎しみの連鎖も、不毛な議論であることはわかっていても、それでもそうしなければ息をつくことができないことがあります。デンマークとアフリカという全く異質な世界で、しかしそこに住む人々の悩みの深さは根っこの部分では同質であるという事を言いたいのだと思います。
ビックマンと呼ばれる妊婦のお腹を引き裂いたり、どうしようもない悪党に懲笑され思わず難民たちの報復を黙認したアントン。
子供たちの喧嘩で、相手の親に再び殴られるのですが、アントンは決して手を出すことなく、屈しない姿を息子たちに見せることで、暴力をふるうことは、愚か者であることを証明してみせます。アントンがとても勇敢に、正義を示す場面には胸を打たれました。
息子の友達が ある事件を引き起こしてしまうのですが、子供ゆえに現実を想定できず罪を犯してしまい、その大きさに悔いている感じがとてもよかったです。
絶望の淵に追いやりながらも、それでもビア監督の優しい眼差しには少し安堵感を感じました。親子のコミュニケーションの大切さと希望を持ち対処することの大切さが伝わって来ます。
彼らの先にある未来を見据え、未来の担い手を信じているのだと思います。
ビア監督の描く映画は重たいですね。見終わった後は、暫く座席から立ち上がれませんでした。
殴られても殴り返さないのも勇気なんだよ
投稿日
2012/03/04
レビュアー
飛べない魔女
素晴らしい映画でした。
エイリアスとクリスチャンの二人の少年の家族を中心に物語は進みます。
ママを病気で失くしたばかりのクリスチャン。
その心は氷のように閉ざされて、孤独のかたまりのように見えます。
パパがママを見捨てたと思い込みパパへの反感を隠しきれない様子です。
一方、父母は別居中で、パパはアフリカで医療を行う医師であるエイリアス。
大好きなパパと離婚するつもりのママに反感を持っています。
彼は学校でいじめにあっていて、その心もまた孤独です。
いじめられているエイリアスをクリスチャンが反撃して助けますが、そのやり方も無謀で大人は戸惑います。
暴力が支配するアフリカでの出来事と交差して描かれる少年たちの心の葛藤。
エイリアスのパパが、暴力的な男に右の頬を殴られも、左の頬を差し出すような非暴力的抵抗をみせます。
殴られも殴り返さないのも勇気であることを少年たちに説いて聞かせるこのシーンは感動的。
それでもその気持ちはやがてアフリカの地での非人道的暴力行為に我慢しきれなくなるという対比を生むのですが、その葛藤が素晴らしく涙を誘います。
そしてやがて起こる少年たちの事件。
そのことにより、親との愛情を、夫婦の愛情を、改めて気づく二つの家族。
暴力は新たな暴力を生むものでしかない、暴力では何も解決されないとわかっていても止められないときがある。
それでも人は犯してしまった罪を後悔し、未来に向けて新たな一歩を踏み出すことが出来るというのだということを物語は教えてくれるのです。
秀作です。
未来を生きる君たちへの願い
投稿日
2012/04/25
レビュアー
まみもぉ
悲しくも辛くも痛いこともなく、ただただ苦しい…
様々な事が詰め込まれ過ぎていて、重々苦しい作品でした。
今まで観たビア監督作品では意識しませんでしたが、
今作はとてもよく分かりました。これはデンマーク映画です。
『誰がため』で少しデンマーク独特の歴史に触れる事はできましたが、
大国に囲まれた国、差異に対する偏見や差別が今も根付いていて当然。
対となる二つの家族。暴力に対してどちらが正しく、誰が間違っているとは言い切れません。
原題は『HAEVNEN』(「復讐」) (なんと投げやりなタイトル…)
そのアップで目に語らせることのうまい監督さんですが、
今回その目は”自然”でした。
登場人物の目の奥に見えるだろう感情と重なって伝わってくるようでした。
ですから、余計に重く感じたのかもしれません。
しかもそれが子供…。クリスチャンの暗い闇い昏い瞳は特に重かった。
これは演技ではなく 監督が引き出している昏さと思いました。
生まれついて人の中にある復讐心です。
人と人のシーンの間に、シーンが移る前に風景や生き物が映し出されます。
海や風車、街並み、鳥の群れ、虫、樹木、蜘蛛の巣…夜や早朝、
どれも美しい。
ぶれることのない調和の取れた自然の営み。
その中でぶれまくる人間。
思考能力に長けた生き物であるのに自身のバランスを取る事ができない。
それを思い知らせてくれるような美しい自然のあり様でした。
今回は邦題に救われました。
アントンの台詞のように「(殴られたから殴る)そうやって戦争は始まるんだ」
暴力がある限り、その始まりが終わることはないでしょうが、
未来を生きる君たちへ、子供たちに暴力と報復の連鎖の悲劇を伝え、
願い、祈る ことはできます。
その鎖に囚われることなく調和していってほしいと。
その鎖と繋がっていない、映し出されたあの自然の中へ。
未来のいつか…に?
問題提起映画としての完璧。 そして面白い。 しかし・・・
投稿日
2012/01/07
レビュアー
KASPAR
最近ハマり捲くりのデンマーク映画やし、ゴールでグローブ&アカデミー賞W受賞(外国語映画賞)っつーことで、
スザンネ・ビア監督の『未来を生きる君たちへ』を観てきました♪
うーん、むちゃくちゃよく出来てる!良く出来てるけど、なんか乗り切れない・・・
スザンネ・ビア監督×アナス・トーマス・イェンセン脚本映画は、『ある愛の風景』もそうやったけど、イマイチ乗り切れないんすよね〜・・・
イェンセンが監督&脚本の『ブレイカウェイ』や『フレッシュ・デリ』はノレたのに、なんでスザンネが監督すると乗り切れんのかな〜・・・
しかも、『ブレイカウェイ』&『フレッシュデリ』は、映画としてはイロイロ穴があるけどノレるのに、
本作品は、映画としては素晴しく良く出来てるのに乗り切れないんすよね〜・・・(´・ω・`)うーぬ
最後まで全く飽きずに圧倒されながら、好きになれないこの不思議・・・(でもキライでもない)
映画の内容については、復讐、怒り、暴力についての映画ですね((φ(・д・。)カキカキ
人と人のコミュニケーションの間に起こる摩擦を、小さな問題から大きな問題までその根幹は同じであることを提示して、
様々な人々の色んなパターンを観客に見せて、「こんなときアナタならどうしますか?」と問いかける映画であり、
「どのような選択をして、どのような未来を残すのですか?」と、問いかける映画ですね・・・
問題提起映画なので、もちろん、ハッキリとした答えは、この映画の中にはありません。
多少、監督&脚本家の意思に誘導はするものの、何が正しいかは提示いたしません。
人類が誕生してから永遠と続いている問題の根幹を映し出しているだけに、正しい答えなどあるわけ無いのです。
映画は、ありのままを映し出し、観客に考えることを求めます・・・
ハッキリ言います、この映画は、問題提起映画として完璧です。
しかしです、しかし、この映画は、大事な部分から逃げてるように感じるのは、なぜなんでしょう?
多分、そこが自分がしっくり来ない、乗り切れない部分なんだと思いますが、それを言葉で説明する術を知らないので、
延々と続くモヤモヤを感じながら、このレビューを閉じます。
あ、オススメです。
観て損することは、絶対に無いと言えます。
個人的満足度 76点! オススメ度 80点!
暴力の連鎖をどう断ち切るか?
投稿日
2012/01/11
レビュアー
パープルローズ
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スウェーデン人の医師アントンはデンマークに家族を残し、アフリカの紛争地で医療活動に従事しているが、紛争地の過酷な現状に心を痛めている。
一方、息子のエリアスは学校で激しいいじめを受けていたが、ロンドンからの転校生クリスチャンに助けられる。「仕返しはきりがない。」と暴力に耐えるエリアスに対して、「報復するべきだ」と考え、ナイフまで持ち出すクリスチャン。
しかし、家庭環境に似ているところがあることから、ふたりは徐々に親しくなってゆく。
紛争地と学校。全く大きさの違う「世界」なのに、そこで繰り広げられるのは同じ。暴力と憎しみの連鎖。その連鎖を断ち切るためには報復しないことが必要。けれども本当にそうなのだろうか?一方的な暴力にどこまで耐えられるのだろうか?
デンマークに帰国中のアントンは、息子のエリアスとクリスチャンの目の前で、いわれのない暴力を受ける。
「あいつは馬鹿だから暴力に訴えることしかできないんだ。そんなやつに暴力で答えたら、こちらも馬鹿になるだけだ。」とアントンは仕返ししない。そのことがエリアスとクリスチャンを、思わぬ行動に駆り立ててゆく。
一方紛争地では、子供の性別を賭けて妊婦のお腹を切り裂くという信じられない事件が起こっていた。あまりの凶行に耐えかねたアントンが怒りを爆発させるシーンは見ごたえありました。
このあたりまでは尋常ならぬ緊張感でとてもよかったのですが、エリアスとクリスチャンの行動の結果が少し甘すぎるような気がしました。暴力に暴力で答えてもなにも解決しないということが映画の趣旨なら、もっと厳しいラストでもよかったのでは?
「復讐」という原題が英語では「In the better world」というタイトルになり、日本では「未来を生きる君たちへ」なんてぬるいタイトルになってるのはどういうこと??と思っていたけど、このラストならわからなくもないです。
見ごたえある作品であることは確かだけど、ラストが少し不満で、去年の私のベスト10からははずれました。
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