最終突撃取材計画！

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デヴィッド・ザッカー監督作品なので見てみました。

これ、受け付けない人のほうが多いかもしれませんね。ザッカー作品が好きな私も
ちょっとやり過ぎだと思ったところも…

ハンディキャップを持つ人も容赦なくヒドイ目に合わせる、ザッカー節は健在でした。
これに関しては、私は「みんな同じ人間なんだ」という監督の愛を感じるのでＯＫなんですが、
テロネタはちょっとブラック過ぎた気がします…
でも批判されることを覚悟の上、果敢に挑戦するのはすごいと思うけど。

アーノルド坊やが出てきたのにはびっくり。
今は亡き、デニス・ホッパーも出てました。少し元気がなさそうなのが切なかったけど。

ところで、この作品はマイケル・マローン（←ムーアがモデル）監督が、独立記念日のイベントを
阻止しようとするお話で、それをおじいちゃん（レスリー・ニールセン）が語るという形がとられてました。

エンディングロールの後のシーンは衝撃的。
「これはあまりにも不謹慎じゃないの？笑えないよ」と思ったけれど
後でよくよく考えてみると、死は誰にも避けられないものだから
こんなふうに死を迎えるのは、とても幸せなことなのかもしれない。
ただのおバカ映画じゃない、意外と深いのかも…思いました

でも、いつものような他愛のないテーマのほうが気楽でいいかなあ…

敬愛する毒入りスラップスティックのデヴィット・ザッカーの作品です。
マイボスドーター、スーパーヒーロームービーも、そうでしたが全米公開時には割と良い成績を残すのに日本で公開されるのは随分遅れるか、DVDスルーになりますね。
加齢で毒気が抜けたかと思えばさに非ず増々ダークサイトに落ち込んでいる感も有る「ひねくれもの」の世界が、この映画には徹頭徹尾で広がっています。
弱者を「完全なる弱者」として突き放して達観する映像の作り方も全てを「認める」事が慈善の本懐で有る事を示していると感じます。
臭い物に蓋で「見て観ぬふり」では何も進みません。
敢えて蓋を開けてニオイを吟味して「化学分析する事」が「愛」なんですよね。
物語はどこかでみた事の有るアメリカの暗部を抉る（と本人は信じている）太ったドキュメンタリー映画の監督が現在のスクルージとしてアメリカを代表する英霊３人に現在過去…そして未来のアメリカを体感させられて改心し、見た目通りの「ダメ」な普通…そしてのっぴきならない「シアワセ」なアメリカ人となると言う大人向けの童話です。
独立記念日の記念講演のカントリーミュージック会場で彼が幻視する過去のアメリカの兵隊の姿を見るとナントナくジンとしてしまいました。
平穏平坦に見える世界の飽食の歴史も「名も無き兵の血」によって贖われているのです。
後半に向けて若干混沌として来るのですがエンドロールの後で「死」さえ笑いにして天国に突っ走っていった有る俳優へのオマージュが痛痒くも心地良いです。
…そう、決して「○○に捧ぐ」なんて浮いたセリフなんて付加しません。
銀幕の中で彼らは永遠に生きているのだから。

名作「フライング・ハイ」「ケンタッキー・フライド・ムービィ」など
映画の歴史に残るパロディ映画を最初に観たときの面白さは格別でした。
その後も大笑いできる痛快さを求めてパロディ映画を観るのですが、
2000年代に入ってからのパロディ映画は量産されすぎているせいか、
痛快な笑いやオリジナリティといったものが薄れてきてしまっているように思います。
まだ90年代にはイタリア産？でしたか？「羊たちの沈没」といった珍品もあって楽しめましたが、
最近は、平均点ギリギリかそれ以下の作品が多いです。
「ほぼトワイライト」という全く笑えない本ネタと同様な凡作もありました。
パロディ映画に慣れてしまって新鮮さを感じなくなっているのかもしれませんが、
クスリと笑う程度に終わってしまいます。
毒を盛り込んだ笑いを作るつもりが盛りすぎてしまったり、
馬鹿馬鹿しい笑いなのですが、そのアホらしさにあきれ返ってしまったりします。
表現が過剰になり過ぎてしまってツボをはずしているものもあります。
アメリカでは、パロディ映画はそこそこの興行収入を得ているようなので次々に作られていて、
それはそれで映画ファンにとっては楽しみではあるのですが、
もっとストーリィを重視するとか、なんらかの工夫をしてもらいたい。
今作は「ケンタッキー」の脚本も担当している監督なので期待しましたが、あまり笑えなかったです。
苦笑い程度で終わりました。
パロディ映画の場合には、見て損した！というのがないのが救いとは言えますが、
そろそろこのジャンルにおいて過去の作品を凌ぐ秀作と呼べるものを期待したいです。

　なんだかんだといってつい手にとってしまうパロディ映画のシリーズなのだが、回を重ねるにつれどんどん劣化しているようだ。
　今回はマイケル・ムーア批判をベースにおいている。なんでも「アメリカが悪い」とばっかり言っているムーア（役名は違うが）を、ジョン・Ｆ・ケネディ、パットン将軍、ワシントン大統領という三人の精霊が説得して愛国者にしようとする。全体はレスリー・ニールセンが子どもたちにして聞かせるおかしな教訓話という体裁をとっている。
　――と書いただけでは何のことやらかもしれないが、そういう映画なのだ。
　しかしもともと、マイケル・ムーアは大して面白くはないし、突撃取材みたいなスタイルも賞味期限が切れている。アメリカでは彼に怒る人も含めて影響力があるのかもしれないが、彼をおちょくるだけで一本映画を作ってしまうのが驚きだ。面白くない人をおちょくっても、別に面白くはならなかった。
　薄っぺらで臆面もないアメリカ礼賛トーンはちょっと引いてしまうほどで奇異な感じをうけた。デビッド・ザッカーってこういう思想の持ち主だったのかとやや新鮮だった。いや単に商売としてやっているのかもしれないが、それにしてはムーア批判に力を入れ過ぎて余裕がなさすぎる作品になってしまった。イスラム教徒を笑い物にするのはあまりにもベタで観飽きたギャグだし、かといってキリスト教原理主義テロリストを出してバランスをとったりするのはどうだろうか。笑えるところはほぼなかった。5点。