12人の怒れる男 評決の行方 / ジャック・レモン
12人の怒れる男 評決の行方
/ウィリアム・フリードキン
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(5)
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「12人の怒れる男 評決の行方」 の解説・あらすじ・ストーリー
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「12人の怒れる男 評決の行方」 の作品情報
「12人の怒れる男 評決の行方」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
12人の怒れる男 評決の行方の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
118分 |
|
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
MGCB21869 |
2020年02月20日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
4枚
|
0人
|
0人
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12人の怒れる男 評決の行方の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
118分 |
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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MGCB21869 |
2020年02月20日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
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ユーザーレビュー:5件
真実の見極めは、かくも難しい
シドニー・ルメット監督によるオリジナルは未見です。よく知られた有名な作品でありながら、本作を観るのも初めて。裁判が結審し、密室で12人の陪審員によって、被告が有罪か無罪かの評決が出されるまでの、数時間に及ぶ討論を描いた見事な法廷劇であり、ヒューマンドラマになっています。議論していくうちに、12人それぞれの人物像や背景が鮮やかに浮き彫りになっていく脚本がすばらしいです。
最初に敢然とただひとり無罪を主張する8番の陪審員をジャック・レモンが演じています。遺作となった「モリー先生との火曜日」(1999年)の2年前で、静かな凛とした佇まいで最後まで揺るぎない信念を貫く人物を好演していて、見事です。被告は、父親を殺したという罪で裁かれる18歳の少年。有罪の場合は死刑となる可能性がある。人の命が懸かっている。何の議論もせず、あの少年を簡単に有罪と決めつけて死刑にはできない。
議論が進むうちに徐々に賛同者が増えていき、証拠や証言それぞれが詳細に検証され、論じられて、合理的な疑問の余地があるという結論に達する。必ずしも完全に全員が納得したわけでも、事実が明確になったわけでもなく、有罪と立証するには十分ではないということだ。良心的な8番の陪審員がいなければ、被告は簡単に有罪になっていたかもしれない。逆に、彼は本当は無実ではないのかもしれない。真実の見極めはかくも難しい。
エンディングクレジットで、陪審員を演じた12人の俳優全員が画像付きで紹介されているのはとても親切で、それだけ難しい役をこなした俳優たちへのリスペクトが感じられて感銘を受けました。陪審員が全員男性だということには、時代を感じます。せめてもということなのか、裁判長だけは女性で、メアリ・マクドネルが演じています。言わずと知れた、「クローザー」と「メジャー・クライムス」でシャロン・レイダー役を貫禄十分に演じている方です。また、12番の陪審員を演じているウィリアム・ピーターセンは、ギル・グリッソム役でCSIに主演しています。今作ではずいぶん若々しく爽やかに登場しています。
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6人の会員が気に入ったと投稿しています
陪審員8番の「無罪に1票」から始まる法廷劇
監督:ウィリアム・フリードキン(1997年・米・テレビドラマ・118分)
原題:12 ANGRY MAN
脚本:レジナルド・ローズ
ウィキペディアによると、オリジナルは1954年のアメリカのテレビドラマだったようです。
有名な映画化作品シドニー・ルメット版は、そのドラマのリメイク。そして、そのまたリメイクのテレビ版が本作です。
直前にルメット監督版を再見して、おおよその流れを掴んでおきました。
父親殺しの罪で裁かれるのは、18歳の少年。12人の陪審員たちの審議が始まる前に、裁判長からの説明があります。
陪審員は少年が「無罪」か「有罪」であるかを評決すること。「有罪」と決まれば少年は「死刑」となること。
評決の条件はただ一点。全員一致であること。
以上を確認して陪審員たちは一室に集まりました。
エアコンが故障中で蒸し暑い室内。(1957年版では扇風機でした。)陪審員は番号で呼ばれており、番号順に席についています。
少年の罪は証言の内容から疑いのないものと殆どの陪審員が考えており、先ずは挙手による多数決です。
予想に反して、陪審員8番(ジャック・レモン)が唯一「無罪」に手を挙げました。
全員一致が原則ですから、「有罪」に挙手した陪審員たちが、何故少年が有罪であると判断したのかを順番に説明していくことになりました。
普通のサスペンスと違うところは、犯行の現場の様子は一切映像として見せず、少年の部屋の階下に住む老人の証言と、線路を挟んだ向かいの部屋から、偶然、少年の犯行を目撃したという女性の証言だけが判断材料なのです。
話し合いを進めていくと、それぞれに疑問が湧いてきたり、二人の証言者の内容を精査する内に一人、二人と「無罪」に手を挙げる者が増えて行きます。
また、12人の陪審員たちの職業、バックボーンなどがバラエティに富んでいて、見事に性格づけられています。
演じる俳優さんたちの演技の力なのだと思いますが、オリジナルのTVドラマも映画も、そして本作も、レジナルド・ローズ氏の原作・脚本であることから、一番の功績は脚本なのだと思いました。
本作が誕生したきっかけは、レジナルド・ローズ氏が実際に殺人事件の陪審員を務めたことにあるそうです。
この時の議論は8時間にも及んだそうで、余程印象的な話し合いがなされたのでしょうか。その1か月後にはもう構想・執筆に取りかかっていたそうです。(Wikipediaより)
その時に選出されていた陪審員たちがモデルになっているのでしょうか。8番のモデルは、どんな人物だったのか?興味があります。
シドニー・ルメット版とは、多少の変更、相違点がありますが、比較してもまったく遜色がありません。
ジャック・レモン演じる8番も中々の存在感でした。
評決が終わり退場して行く(画面から消えて行く)シーンは、映画版とでは全く違います。
最後まで自分の意見に固執した3番が、肩を落として一人俯いて歩いてくる本作のラストシーンも印象に残りますが、個人的には映画版のラストが好きです。
このレビューは気に入りましたか?
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見応えはオリジナルに引けを取らない
1997年 アメリカテレビドラマ(1954年「十二人の怒れる男」のリメイク)
監督:ウィリアム・フリードキン
昨年の2月末にオリジナル「十二人の怒れる男」(シドニー・ルメット監督)を観た後このリメイク作品も観ようと思いリストに入れたものの、その時々の観たい作品を入れ替えたりしながら、ようやく念願の鑑賞となりました。リメイクと聞くと、どうしてもオリジナルに敵わないだろうと思いがちですが、なかなかどうして素晴らしかったです。
殆ど密室で話が繰り広げられるので、この12人の俳優陣の演技の力量が問われる気がする。
12人の陪審員に関しては、オリジナルとの比較も含めて「趣味は洋画」さんが詳細に述べられているので、是非参考にして頂きたいと思います。
ストーリーはオリジナルと殆ど同じ。少年の年齢がこちらは18歳となっています。
父親殺しの罪に問われた少年の裁判で、陪審員が評決に達するまで一室で議論する様子を描く。オリジナルでヘンリー・フォンダが演じた陪審員8番を本作ではジャック・レモンが演じています。ジャック・レモンのシリアスな雰囲気も見どころで、この陪審員8番の建築家のジャック・レモンがただ一人無罪を訴える。
私はこの周りの空気に流されないというのが好きだ。陪審員8番の勇気は非常に尊い。
私は小学生の頃、いじめを受けた経験があり、オリジナルを観た際もそうだった様に今回もクラスメイトの存在がフラッシュバックする。いじめた方ではなく、いじめを阻止したクラスメイトの存在が私にとっての陪審員8番だ。昔は確か1クラス40人以上居て、見た目が大人しく見えた私はいじめのいい標的となっていた。いじめる側は2人組の女子で、クラス中に「今日から○○ちゃん(私の名前)と喋ったらダメよ」と私に対して無視するよう触れて廻っているのが分かっていた。一人、また一人と私と口を利かなくなり、どんどん孤立して行く中、普段は目立たない存在のクラスメイトに対し、いつもの様に私と話をするなと、いじめる側が言うと、「何であんた達にそんな事言われなきゃならないのよ!○○ちゃんと話そうが話すまいが私の勝手でしょ?」とピシャリと言い放ったのだった。それを聞いて、これだと確信した。私に足りなかった物が何だったか子供ながら分かった気がした。それから、“言うべき時には言う”ことを肝に銘じて生きてきたし、あの一件がなかったら今の私はなかったかもしれない。もちろん、直ぐにいじめが無くなった訳ではないが、少なくともクラスメイト達の私に対する無視の流れが止んだのは肌で感じ取れたし、何より心の傷が大きくならずに済んだ。いじめを受けたのは辛かったが、自己主張をする大切さを自覚出来た唯一の経験だった。中学に入ってからは、やめておけと止める友人の手を振り払い、いわゆるスケバンと呼ばれる不良少女らの群れの中に乗り込んだ事もありました。私の場合は元々の性格があったとは思いますが、自分の意見は相手の数に関わらず言わなければいけないと思っています。
確かに雰囲気を壊すのは勇気がいる事だし、流されがちになることも多々あります。
でも立ち止まって考え直す事も必要だと思う。
本作は殆どが有罪という雰囲気の中、この陪審員8番(本作ではジャック・レモン)の勇気を称えたい。勇気こそが第一歩であり、逆にこの陪審員8番がいなかったら少年は有罪になっていたかもしれないと思うと末恐ろしい。
頭から決めて掛かる事が人の命に繋がるのだから、僅かであっても、疑問が残るなら大いに議論を尽くすべきというのは当然の事ながら、12人の白熱するぶつかり合いは見事だった。原作者のレジナルド・ローズが実際に殺人事件の陪審員を務めたことが執筆に繋がったそうだ。またオリジナルを観たくなりました。
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4人の会員が気に入ったと投稿しています
侮れない面白さ
投稿日:2020/05/25
レビュアー:趣味は洋画
12人の怒れる男 評決の行方(1997年・アメリカ、カラー、118分)
私の生涯ナンバー・ワン作品と言って憚らない、57年「十二人の怒れる男」(シドニー・ルメット監督)のリメイクです。リメイクとはいえ傑作です。
ウィリアム・フリードキン監督によりテレビドラマとして、実に40年ぶりに甦りました。
ニューヨークのアパートで男がナイフで殺害された。逮捕されたのは死んだ男の18歳になる息子。
少年は日ごろから自分に暴力を奮う父親を憎んでおり、凶器のナイフも息子が持っている物と同じだった。更に、犯行を目撃したという証言や、状況証拠はすべて少年に不利なもので、裁判における彼の有罪は確定的だった。案の定、12人の陪審員のうち11人が有罪を投ずる中、ただ一人陪審員8番(ジャック・レモン)だけは、証拠不十分として無実を訴える。討論は白熱を極め、激論の中で12人の陪審員たちの人間性がむき出しになっていく...。
内容は人物設定も含め、オリジナルとほぼ一緒です。
ここで本作とオリジナルの、陪審員を演じた12人について記しておきます。
(前者が本作、後者がオリジナル版)
陪審員 1番 コートニー・B・ヴァンス / マーチン・バルサム
陪審員 2番 オジー・デイヴィス / ジョン・フィードラー
陪審員 3番 ジョージ・C・スコット / リー・J・コッブ
陪審員 4番 アーミン・ミューラー=スタール / E・G・マーシャル
陪審員 5番 ドリアン・ヘアウッド / ジャック・クラグマン
陪審員 6番 ジェームズ・ガンドルフィーニ / エドワード・ビンス
陪審員 7番 トニー・ダンザ / ジャック・ウォーデン
陪審員 8番 ジャック・レモン / ヘンリー・フォンダ
陪審員 9番 ヒューム・クローニン / ジョセフ・スウィーニー
陪審員10番 ミケルティ・ウィリアムソン / エド・ベグリー
陪審員11番 エドワード・ジェームス・オルモス / ジョージ・ヴォスコヴェック
陪審員12番 ウィリアム・ピーターセン / ロバート・ウェバー
特に、3番、6番、9番は、オリジナルと極めて似通った印象を受けました。
本作ではクレジットの順番が、陪審員の番号順と同じなのが特徴的です。
又、4人のアフリカ系アメリカ人俳優が起用されているほか、裁判長役でメアリー・マクドネルが出演しています。
監督のウィリアム・フリードキンといえば、71年「フレンチ・コネクション」、73年「エクソシスト」があまりにも有名ですが、軍事裁判を描いた傑作で2000年「英雄の条件」といった作品もありました。裁判劇という点で、本作の経験が生かされていたと信じたいです。
オリジナル版をご覧になられた方は、是非とも見比べていただきたいと思います。
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3人の会員が気に入ったと投稿しています
名作のTVMリカバー
投稿日:2020/11/20
レビュアー:モモイチゴ
映画にも劣らない緊迫した密室劇。一人一人の人間性が明らかになっていく過程がすごい。アメリカの良心が描かれる。
このレビューは気に入りましたか?
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ユーザーレビュー
真実の見極めは、かくも難しい
投稿日
2023/01/21
レビュアー
hinakksk
シドニー・ルメット監督によるオリジナルは未見です。よく知られた有名な作品でありながら、本作を観るのも初めて。裁判が結審し、密室で12人の陪審員によって、被告が有罪か無罪かの評決が出されるまでの、数時間に及ぶ討論を描いた見事な法廷劇であり、ヒューマンドラマになっています。議論していくうちに、12人それぞれの人物像や背景が鮮やかに浮き彫りになっていく脚本がすばらしいです。
最初に敢然とただひとり無罪を主張する8番の陪審員をジャック・レモンが演じています。遺作となった「モリー先生との火曜日」(1999年)の2年前で、静かな凛とした佇まいで最後まで揺るぎない信念を貫く人物を好演していて、見事です。被告は、父親を殺したという罪で裁かれる18歳の少年。有罪の場合は死刑となる可能性がある。人の命が懸かっている。何の議論もせず、あの少年を簡単に有罪と決めつけて死刑にはできない。
議論が進むうちに徐々に賛同者が増えていき、証拠や証言それぞれが詳細に検証され、論じられて、合理的な疑問の余地があるという結論に達する。必ずしも完全に全員が納得したわけでも、事実が明確になったわけでもなく、有罪と立証するには十分ではないということだ。良心的な8番の陪審員がいなければ、被告は簡単に有罪になっていたかもしれない。逆に、彼は本当は無実ではないのかもしれない。真実の見極めはかくも難しい。
エンディングクレジットで、陪審員を演じた12人の俳優全員が画像付きで紹介されているのはとても親切で、それだけ難しい役をこなした俳優たちへのリスペクトが感じられて感銘を受けました。陪審員が全員男性だということには、時代を感じます。せめてもということなのか、裁判長だけは女性で、メアリ・マクドネルが演じています。言わずと知れた、「クローザー」と「メジャー・クライムス」でシャロン・レイダー役を貫禄十分に演じている方です。また、12番の陪審員を演じているウィリアム・ピーターセンは、ギル・グリッソム役でCSIに主演しています。今作ではずいぶん若々しく爽やかに登場しています。
陪審員8番の「無罪に1票」から始まる法廷劇
投稿日
2021/06/07
レビュアー
kazupon
監督:ウィリアム・フリードキン(1997年・米・テレビドラマ・118分)
原題:12 ANGRY MAN
脚本:レジナルド・ローズ
ウィキペディアによると、オリジナルは1954年のアメリカのテレビドラマだったようです。
有名な映画化作品シドニー・ルメット版は、そのドラマのリメイク。そして、そのまたリメイクのテレビ版が本作です。
直前にルメット監督版を再見して、おおよその流れを掴んでおきました。
父親殺しの罪で裁かれるのは、18歳の少年。12人の陪審員たちの審議が始まる前に、裁判長からの説明があります。
陪審員は少年が「無罪」か「有罪」であるかを評決すること。「有罪」と決まれば少年は「死刑」となること。
評決の条件はただ一点。全員一致であること。
以上を確認して陪審員たちは一室に集まりました。
エアコンが故障中で蒸し暑い室内。(1957年版では扇風機でした。)陪審員は番号で呼ばれており、番号順に席についています。
少年の罪は証言の内容から疑いのないものと殆どの陪審員が考えており、先ずは挙手による多数決です。
予想に反して、陪審員8番(ジャック・レモン)が唯一「無罪」に手を挙げました。
全員一致が原則ですから、「有罪」に挙手した陪審員たちが、何故少年が有罪であると判断したのかを順番に説明していくことになりました。
普通のサスペンスと違うところは、犯行の現場の様子は一切映像として見せず、少年の部屋の階下に住む老人の証言と、線路を挟んだ向かいの部屋から、偶然、少年の犯行を目撃したという女性の証言だけが判断材料なのです。
話し合いを進めていくと、それぞれに疑問が湧いてきたり、二人の証言者の内容を精査する内に一人、二人と「無罪」に手を挙げる者が増えて行きます。
また、12人の陪審員たちの職業、バックボーンなどがバラエティに富んでいて、見事に性格づけられています。
演じる俳優さんたちの演技の力なのだと思いますが、オリジナルのTVドラマも映画も、そして本作も、レジナルド・ローズ氏の原作・脚本であることから、一番の功績は脚本なのだと思いました。
本作が誕生したきっかけは、レジナルド・ローズ氏が実際に殺人事件の陪審員を務めたことにあるそうです。
この時の議論は8時間にも及んだそうで、余程印象的な話し合いがなされたのでしょうか。その1か月後にはもう構想・執筆に取りかかっていたそうです。(Wikipediaより)
その時に選出されていた陪審員たちがモデルになっているのでしょうか。8番のモデルは、どんな人物だったのか?興味があります。
シドニー・ルメット版とは、多少の変更、相違点がありますが、比較してもまったく遜色がありません。
ジャック・レモン演じる8番も中々の存在感でした。
評決が終わり退場して行く(画面から消えて行く)シーンは、映画版とでは全く違います。
最後まで自分の意見に固執した3番が、肩を落として一人俯いて歩いてくる本作のラストシーンも印象に残りますが、個人的には映画版のラストが好きです。
見応えはオリジナルに引けを取らない
投稿日
2021/02/14
レビュアー
かつ
1997年 アメリカテレビドラマ(1954年「十二人の怒れる男」のリメイク)
監督:ウィリアム・フリードキン
昨年の2月末にオリジナル「十二人の怒れる男」(シドニー・ルメット監督)を観た後このリメイク作品も観ようと思いリストに入れたものの、その時々の観たい作品を入れ替えたりしながら、ようやく念願の鑑賞となりました。リメイクと聞くと、どうしてもオリジナルに敵わないだろうと思いがちですが、なかなかどうして素晴らしかったです。
殆ど密室で話が繰り広げられるので、この12人の俳優陣の演技の力量が問われる気がする。
12人の陪審員に関しては、オリジナルとの比較も含めて「趣味は洋画」さんが詳細に述べられているので、是非参考にして頂きたいと思います。
ストーリーはオリジナルと殆ど同じ。少年の年齢がこちらは18歳となっています。
父親殺しの罪に問われた少年の裁判で、陪審員が評決に達するまで一室で議論する様子を描く。オリジナルでヘンリー・フォンダが演じた陪審員8番を本作ではジャック・レモンが演じています。ジャック・レモンのシリアスな雰囲気も見どころで、この陪審員8番の建築家のジャック・レモンがただ一人無罪を訴える。
私はこの周りの空気に流されないというのが好きだ。陪審員8番の勇気は非常に尊い。
私は小学生の頃、いじめを受けた経験があり、オリジナルを観た際もそうだった様に今回もクラスメイトの存在がフラッシュバックする。いじめた方ではなく、いじめを阻止したクラスメイトの存在が私にとっての陪審員8番だ。昔は確か1クラス40人以上居て、見た目が大人しく見えた私はいじめのいい標的となっていた。いじめる側は2人組の女子で、クラス中に「今日から○○ちゃん(私の名前)と喋ったらダメよ」と私に対して無視するよう触れて廻っているのが分かっていた。一人、また一人と私と口を利かなくなり、どんどん孤立して行く中、普段は目立たない存在のクラスメイトに対し、いつもの様に私と話をするなと、いじめる側が言うと、「何であんた達にそんな事言われなきゃならないのよ!○○ちゃんと話そうが話すまいが私の勝手でしょ?」とピシャリと言い放ったのだった。それを聞いて、これだと確信した。私に足りなかった物が何だったか子供ながら分かった気がした。それから、“言うべき時には言う”ことを肝に銘じて生きてきたし、あの一件がなかったら今の私はなかったかもしれない。もちろん、直ぐにいじめが無くなった訳ではないが、少なくともクラスメイト達の私に対する無視の流れが止んだのは肌で感じ取れたし、何より心の傷が大きくならずに済んだ。いじめを受けたのは辛かったが、自己主張をする大切さを自覚出来た唯一の経験だった。中学に入ってからは、やめておけと止める友人の手を振り払い、いわゆるスケバンと呼ばれる不良少女らの群れの中に乗り込んだ事もありました。私の場合は元々の性格があったとは思いますが、自分の意見は相手の数に関わらず言わなければいけないと思っています。
確かに雰囲気を壊すのは勇気がいる事だし、流されがちになることも多々あります。
でも立ち止まって考え直す事も必要だと思う。
本作は殆どが有罪という雰囲気の中、この陪審員8番(本作ではジャック・レモン)の勇気を称えたい。勇気こそが第一歩であり、逆にこの陪審員8番がいなかったら少年は有罪になっていたかもしれないと思うと末恐ろしい。
頭から決めて掛かる事が人の命に繋がるのだから、僅かであっても、疑問が残るなら大いに議論を尽くすべきというのは当然の事ながら、12人の白熱するぶつかり合いは見事だった。原作者のレジナルド・ローズが実際に殺人事件の陪審員を務めたことが執筆に繋がったそうだ。またオリジナルを観たくなりました。
侮れない面白さ
投稿日
2020/05/25
レビュアー
趣味は洋画
12人の怒れる男 評決の行方(1997年・アメリカ、カラー、118分)
私の生涯ナンバー・ワン作品と言って憚らない、57年「十二人の怒れる男」(シドニー・ルメット監督)のリメイクです。リメイクとはいえ傑作です。
ウィリアム・フリードキン監督によりテレビドラマとして、実に40年ぶりに甦りました。
ニューヨークのアパートで男がナイフで殺害された。逮捕されたのは死んだ男の18歳になる息子。
少年は日ごろから自分に暴力を奮う父親を憎んでおり、凶器のナイフも息子が持っている物と同じだった。更に、犯行を目撃したという証言や、状況証拠はすべて少年に不利なもので、裁判における彼の有罪は確定的だった。案の定、12人の陪審員のうち11人が有罪を投ずる中、ただ一人陪審員8番(ジャック・レモン)だけは、証拠不十分として無実を訴える。討論は白熱を極め、激論の中で12人の陪審員たちの人間性がむき出しになっていく...。
内容は人物設定も含め、オリジナルとほぼ一緒です。
ここで本作とオリジナルの、陪審員を演じた12人について記しておきます。
(前者が本作、後者がオリジナル版)
陪審員 1番 コートニー・B・ヴァンス / マーチン・バルサム
陪審員 2番 オジー・デイヴィス / ジョン・フィードラー
陪審員 3番 ジョージ・C・スコット / リー・J・コッブ
陪審員 4番 アーミン・ミューラー=スタール / E・G・マーシャル
陪審員 5番 ドリアン・ヘアウッド / ジャック・クラグマン
陪審員 6番 ジェームズ・ガンドルフィーニ / エドワード・ビンス
陪審員 7番 トニー・ダンザ / ジャック・ウォーデン
陪審員 8番 ジャック・レモン / ヘンリー・フォンダ
陪審員 9番 ヒューム・クローニン / ジョセフ・スウィーニー
陪審員10番 ミケルティ・ウィリアムソン / エド・ベグリー
陪審員11番 エドワード・ジェームス・オルモス / ジョージ・ヴォスコヴェック
陪審員12番 ウィリアム・ピーターセン / ロバート・ウェバー
特に、3番、6番、9番は、オリジナルと極めて似通った印象を受けました。
本作ではクレジットの順番が、陪審員の番号順と同じなのが特徴的です。
又、4人のアフリカ系アメリカ人俳優が起用されているほか、裁判長役でメアリー・マクドネルが出演しています。
監督のウィリアム・フリードキンといえば、71年「フレンチ・コネクション」、73年「エクソシスト」があまりにも有名ですが、軍事裁判を描いた傑作で2000年「英雄の条件」といった作品もありました。裁判劇という点で、本作の経験が生かされていたと信じたいです。
オリジナル版をご覧になられた方は、是非とも見比べていただきたいと思います。
名作のTVMリカバー
投稿日
2020/11/20
レビュアー
モモイチゴ
映画にも劣らない緊迫した密室劇。一人一人の人間性が明らかになっていく過程がすごい。アメリカの良心が描かれる。
新規登録で
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12人の怒れる男 評決の行方
(C)2011 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved. Distributed by Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. ※こちらはイメージ画像になります。