外交官　黒田康作

「アンダルシア〜」が観たい。
ならば「アマルフィ〜」と「アンダルシア〜」をつなぐテレビシリーズを観ないってのは気持ちが悪いので、観てみました。
ひとつの事件をきっかけに明らかになる大きな陰謀。
大きく言えばその案件ひとつで勝負しています。
最近のテレビシリーズでは、一話完結や長くても二〜三話で解決が主流中で、硬派に一本勝負を貫いております。
中だるみもなく、事件の全貌も気になる作りなので、観ていて飽きません。
扱うテーマも硬く、重苦しい雰囲気のドラマ。
その中で一服の清涼剤のように輝き、笑い（微笑み？）を提供してくれるのが柴咲コウちゃん演じる刑事。
この役似合ってますねぇ。
かなりカワイイです。
か・な・り、カワイイです。
黒田と大垣の関係はまるで「ＳとＭ」のようで、観ていて面白い。
そしてその黒田。
ヤバイですねぇ。
超人ですか？
スーパーで。
ハイパーで。
エスパーで。
そんなパーだらけの大活躍を見せる外交官・黒田。
彼にはなぜかわかるんです。
洞察力と観察力と推察力とカン。
強引さも若干ありますが、それでも物語の雰囲気がそんなに壊れないのは、織田さんの作り上げた黒田のオーラの勝ち、そして価値ってことでしょうか。

岩松さん。
完全に「時効警察」のイメージが邪魔してしまって・・・
まともに観れない・・・・
マジメな演技も「そういうふざけた遊び」のように思えてしまう。
だから凄んでも笑ってしまうという・・・・
時効警察ファンってことがかなり邪魔してしまいました。
やっぱ、あっちの岩松さんが大好きだなぁ。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

映画アマルフィ女神の報酬の過去という形で、
織田裕二扮する外交官・黒田康作が、
サンフランシスコで起こった旧友の自殺および、
それに付随する事件の根幹が日本にあると見込み、
日本・外務省に戻り、捜査する物語。

今回は、柴咲コウが、パートーナー的な役割で、
警視庁の、地図を書く係の捜査員に扮し、
織田を助ける形となる。

基本、一つの殺人事件を、いろんな背景も含めて、
解決していく物語で、その解決に、
過去のメキシコ大使館で発生した人質立てこもり事件に、
起因しているという、二段構成。

ひとつの事件を追う形では、よくある形ではあるが、
ま、キャラクターがはっきりしているので、
設定がよくわかるし、安心感が合って見れ入れられる。

逆に言うと、突飛なところはなく、
オリジナリティには、欠ける面がある。

あと、これは、映画のアマルフィでもそうだったのだが、
政治家に謝らせるということに、
固執している犯人像というのがあって、
それをするために、こんな大掛かりな犯行を行うのが、
ちょっと、納得できないし、
軽微が緩すぎるのも、アマルフィと同じ。

同じ欠点を持っているため、
ま、これが、このシリーズのポリシーと言ってしまえばそうなのだが、
ちょっと、この作品をつまらなくしていると、
私には、感じられた。

東京佃署の巡査長大垣利香子（柴崎コウ）が、佃署管内の路上で男の遺体を発見。
現場に残された証拠品から浮上した容疑者は、元外交官で黒田のメキシコ大使館員時代の先輩だった霜村でした。
そして、その霜村はサンフランシスコで飛び降り自殺をしてしまいます。
被疑者死亡で幕引きかと思われましたが、大垣は遺体があった場所に不審を抱き、黒田は霜村の自殺に疑問を抱きます。
これらが、このドラマの導入部分で、スリルとサスペンスを感じさせる謎解きが始まるのですが、事件のきっかけや犯人達の目論見が分かるにつれて失速し、ラストは不完全燃焼の印象です。
私は事件そのものよりも、柴崎コウが演じる大垣と、彼女に絡む人たちとのやりとりを楽しみました。
大垣は地図オタクで、地図を作らせたら彼女の右にでる者がいないほど。
地図が読める上、頭の中に地図を記憶しているので抜け道にも詳しく、黒田の逃走を助ける（誘導する）シーンもありました。
彼女のこの能力は、ドラマ内で遺憾なく発揮されますが、地図以外の面では「テンネン」「ドジ」という頼りないキャラです。
警官でありながら、その素人っぽい発想や疑問が意外なヒントになったりと、お約束どおりなのでしょうが、面白かったです。
織田裕二の苦虫を噛み潰したような顔は、まるで笑顔を封印しているみたいですが、時々、陰で見せる口元だけの笑みも中々魅力的です。

きたぁ〜！

あんたＳＰじゃないよね〜