ノルウェイの森

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ノルウェイの森 / 松山ケンイチ

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「ノルウェイの森」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

村上春樹の世界的ベストセラーを松山ケンイチと菊地凛子の主演で映画化した青春ラブ・ストーリー。昭和40年代を背景に、深い喪失感を抱えたまま対照的な2人の女性の間で揺れ動く青年の葛藤と再生の日々を、切なくも美しいタッチで描き出す。監督は「青いパパイヤの香り」のトラン・アン・ユン。唯一の親友・キズキを突然の自殺で失ったワタナベは、悲しみから立ち直れないまま東京の大学で学生生活をスタートさせる。ある日、ワタナベはキズキの恋人・直子と偶然の再会を果たす。2人は次第に惹かれ合うが、いつしか直子は心のバランスを崩し、療養所に入院してしまう。そんな中、直子とは対照的に生命力に満ちた女性・緑と出会うワタナベだったが…。 JAN:4547462076632

「ノルウェイの森」 の作品情報

作品情報

製作年: 2010年
製作国: 日本
原題: NORWEGIAN WOOD

「ノルウェイの森」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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1〜 5件 / 全103件

★★★☆ 太陽も月も輝かない

投稿日:2011/06/14 レビュアー:ガラリーナ


同じクヨクヨ男が主人公でも、太宰は大好きなのに、春樹は受け付けない。なぜだろうとずっと思っていたけど、最近ある結論に達した。太宰作品のダメ男は自分みたいな男は吐いて捨てるべきだととことん自虐的なのに対して、春樹作品のダメ男はこんな自分にも何かできることがあると思っているところだ。そして、太宰作品のダメ男のそうした確信犯的な部分に対しては、女性よりもはるかに男性の方が嫌悪感を感じるらしい。私なんて、「俺なんて駄目」と頭を抱えながら、本当は見えないところで舌を出しているかも知れない、そんな男を愛おしいと感じてしまう困った性分なんである。一方、春樹作品の「こんなボクでもなんとかできるはず」という懸命さに対して男性たちは、身に詰まらされてエールを送りたくなるんであろうか。私にいわせりゃ、それって傲慢じゃない?身の程知らずっていうか。あっ、ちょっと言い過ぎましたね。

さて、そんなこんなで「ノルウェイの森」。
原作は2度ほど読んでますけど、やっぱりワタナベのうじうじっぷりが鬱陶しくてあまり好きではないです。 じゃあ、なんで見に行ったのか…というと、松ケンのラブシーンがみた〜い、 というかなり不純な動機です、はい。

松ケンを美しく撮ろうというカメラの明確な意図が見て取れ、 それはある程度成功していたと思うのですが、残念ながら直子を演じる菊地凜子が輝いていない。申し訳ないけど、ベッドシーンでアップになっても美しくない。 エキセントリックな女性を演じるにあたって、 しゃべり方や動作などはずいぶん役作りしていたんですが、裸になるとダメです。 直子が別の女優だったら、私はもっと楽しめたと思う。
緑を演じていた女優(モデルさんらしいですね)は、 トライ・アン・ユン監督がいかにも好きそうな感じ。 ちょっとベトナム人にも見えなくもないアジアンビューティー。 映画初出演としてはがんばっていたと思いますけど、直子の影からワタナベを引きずりだすほどの引力を放っていたかというとこれまた難しい。緑と直子は、いわば太陽と月の関係。どちらも輝くほどにワタナベに濃い影を落とす。そのコントラストが映画ではあまり感じられず残念でした。 原作では対称的な女性に挟まれて悩むワタナベですが、 あれだと両天秤にかけてるだけのいいかげん男ですよね。

原作そのまま?ともおぼしきセリフが随所にあって、 非常に文学的なテイストにあふれていまして、人によっては それが受け付けられないかも知れません。私は割と平気だったな。恥ずかしくなるよなセリフを松ケンはごく自然に演じていたと思う。そして、ずいぶんセックスが作品全体の主題テーマとして押し出されているんですよね。 原作ではそこまでではなかったと思うのですけど、 いざ映像化するとそれがぐんと前に出てくるってのは、ちょっと興味深い。

気に入ったのはファッションの作り込み方。 私は60〜70年代のファッションが好きなのですけど、 すごくオシャレに再現されてました。 エンドロールをじっと見ていたら、突撃洋服店とか下北沢の有名な古着店が出てました。 また、脇役で細野晴臣と高橋幸宏が出てくるんですけど、 だったら大学教授役を糸井重里じゃなく、“教授(坂本さん)”にやらせれば良かったのに、 と思うYMOファンでした。

松ケン目当てでしたけど、やっぱ玉山鉄二ね。めっちゃかっこよかったー。 整髪料でぴたっと撫でつけた古くさいヘアスタイルなのに、オ・ト・コ・マ・エ。 彼だけ見ていると、ウォン・カーウァイの映画を観ている錯覚に陥りましたよ。トニー・レオンと共演して「ブエノスアイレス」の続編なんてやってくれないだろうか。絶対見に行くんだけど。

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なんだこれ?

投稿日:2011/06/28 レビュアー:blow

原作は読んでない。ていうか、村上春樹の作品は読んだ事が無いし、これからも恐らく読まないと思う。
だって何度かチャレンジしようと思ったけど、あらすじ読んでも全然食指が動かなかったんですね、これが・・・。

じゃあなんで観たのさ?って話ですが、
そりゃ、松山ケンイチだし
世界的ベストセラーだし
DVDなら面白いかも?って思ったんですよ。

いや〜参りました。

たまげるほど退屈でつまんないです。
もうなんだか、グダグダでさっぱり訳わかんないです。
134分が苦痛です。
菊池凜子の高校生はイタ過ぎます。
バベルだけで充分です。
狂人ははまり役ですが、
さすがに今回は経年劣化でバストトップ出せなかったんでしょうね (笑)
CGで加工するのも失礼でしょうし・・・。


ただ、ものすごく日本っぽいんだけど日本じゃないみたいな映像美は素晴らしい!
そして、60年代ファッション&インテリア、特に部屋の雰囲気がとてつもなく良い!!
もう、これだけで134分間頑張れたと言っても過言ではありません!

★(1点) 映像美&ファッション&インテリアに1点です

高良健吾って途中で死ぬ役多くないですか?
まあ、私が知ってるのは蛇にピアスとソラニンだけですが (笑)

原作の世界観が表現されてるかどうか、私にはわからないので評価できませんが、
少なくとも、原作未読の方はレンタルしない方が良いと思います。
かなりの高確率で後悔するであろうと予想されます。
おススメなんて絶対に致しません!






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■キャスト失敗

投稿日:2011/06/05 レビュアー:ヨギニの私

トラン・アン・ユンの映画が好き♪
独特の湿度感・透明感・艶っぽい色の使い方。
今までの作品は、アジア映画らしくなく洗練されていた。

果たして日本人のキャストでも同じように行くだろうか?

結論からいうと、雰囲気は出ている。が、惜しい。

無名の外国人俳優を見るのと、既知の日本人俳優を見るのでは違う。
とはいえ、先入観を出来るだけ排除して見ようと試みたけど、ちょっと無理でした。
松ケンは憑依型俳優だからOKとして、菊地凛子はバベル同様自分丸出しでキモい。

もともと、監督も「凛子は直子のイメージと違う」って言ってたのに
凛子の押しと大人の事情で決まったみたい。

ちなみに蒼井優なんかが、監督の雰囲気な気がする。
もしくは、もっと無名の俳優を揃えれば、監督のよさをいかせたのではないかと思う。

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原作と別物とするならば 青春期の追体験

投稿日:2013/01/31 レビュアー:ミルクチョコ

主人公ワタナベ(松山ケンイチ)の、甘酸っぱくも痛々しい喪失と再生の物語。
彼の前に現れるのは、対称的な二人のヒロイン。死の淵で微笑む直子(菊池凛子)と、強い生のエネルギーを持った緑(水原希子)。
トラン・アン・ユン監督らしい、オシャレで透明感のある映像と音楽は美しいですが、内容的には微妙でした。
映画を終わってみると、原作を初めて手にした読後感が伝わって来ません。そのまま声に出してセリフにした途端にどうしようもない違和感を感じてしまいます。
若い頃の村上春樹を彷彿とさせる松ケンなど評価出来る部分は多いのですが、どうにも性的な描写ばかりが目立ちすぎるような気がします。

直子は、愛する者を亡くした喪失感に打ちひしがれ、不安定な心と体とのバランスが取れずに、現状から抜け出そうともがいています。誰も悪くないし、誰のせいでもないのだけれど、心の闇を抜け出す光が見えません。肝心の主人公はというと、人生の深く暗い森に迷い込んだまま出口を見つけようともしていません。
どれほどの絶望を垣間見ても、再び人を愛することは、素晴らしいと思うのですが、対称的な女性に挟まれて悩むワタナベですが、フラフラする無気力加減もあってあれじゃ二股な男じゃないですか?

菊地凛子の恋人が自殺したショックで心を蝕まれ心を病んでいく人間の不気味さ、美しさが中々良かったです。壊れそうに儚げな透明感あふれる表情が上手いですね。緑役の水原希子は、可愛らしいんですけどね。微妙ですね。
時代背景は、見事に再現されていてびっくりしました。昭和期の映画を見ているような錯覚すら覚えました。
原作と別物として見れば、まどろみから覚めると、体の芯が火照って来るような青春期ならではの、あの特別な時間を追体験したように感じました。

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どしゃぶりの雨

投稿日:2011/05/26 レビュアー:パープルローズ

トラン・アン・ユンの映画は、とても湿度が高くてじめじめした感じがするのですが、この映画も日本じゃなくて東南アジアの国のどこかで撮ったのかと思うほど、じめっとした映画です。窓の外は始終どしゃぶりの雨。

結婚してしまって全く興味がなくなった松山ケンイチですが、この時代の雰囲気には合ってたと思います。
歯が浮くような気障なせりふも、許せました。 どんなわがまま言っても、「もちろん」と言ってくれそうです。

でも、いちばん心震えたのは玉鉄のどアップ。この人、やっぱりハンサムだわ〜。

一方菊池凛子。もっとはかなさと透明感が欲しいですね。
高校生時代から映画は始まるので、「バベル」に続いて高校生はさすがに無理があるよ、と目をそむけたくなりました。

原作は大昔に読んで、今や忘却のかなた。
で、いちばんよくわからなかったのは、療養所生活を送る直子にオブザーバーとしてついているれいこさんの存在。
あとで友人に聞いたところによると、れいこは直子と一卵性双生児ともいえるような存在なのだそうですが、それが映画からはよくわかりませんでした。
直子の「7年間使っていなかったから、云々」というせりふや、ふたりで半分ずつ編んだというマフラー、そして何よりも直子の死後のれいこの行動が、映画だけみればとても不可解に思えます。

直子の自殺を示唆するシーンはまるでホラー映画みたいだし、そのあとのワタナベの悲嘆のシーンでは、まるで「2001年宇宙の旅」かと思うような大音響の音楽が流れ、このあたりは演出を間違えたんじゃないでしょうか?

とはいえ、撮影はとても美しいし、世界中で読まれてる小説ですから百人百様の「ノルウェイの森」があることでしょうし、これはこれでいいような気がしました。

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ノルウェイの森

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★★★☆ 太陽も月も輝かない

投稿日

2011/06/14

レビュアー

ガラリーナ


同じクヨクヨ男が主人公でも、太宰は大好きなのに、春樹は受け付けない。なぜだろうとずっと思っていたけど、最近ある結論に達した。太宰作品のダメ男は自分みたいな男は吐いて捨てるべきだととことん自虐的なのに対して、春樹作品のダメ男はこんな自分にも何かできることがあると思っているところだ。そして、太宰作品のダメ男のそうした確信犯的な部分に対しては、女性よりもはるかに男性の方が嫌悪感を感じるらしい。私なんて、「俺なんて駄目」と頭を抱えながら、本当は見えないところで舌を出しているかも知れない、そんな男を愛おしいと感じてしまう困った性分なんである。一方、春樹作品の「こんなボクでもなんとかできるはず」という懸命さに対して男性たちは、身に詰まらされてエールを送りたくなるんであろうか。私にいわせりゃ、それって傲慢じゃない?身の程知らずっていうか。あっ、ちょっと言い過ぎましたね。

さて、そんなこんなで「ノルウェイの森」。
原作は2度ほど読んでますけど、やっぱりワタナベのうじうじっぷりが鬱陶しくてあまり好きではないです。 じゃあ、なんで見に行ったのか…というと、松ケンのラブシーンがみた〜い、 というかなり不純な動機です、はい。

松ケンを美しく撮ろうというカメラの明確な意図が見て取れ、 それはある程度成功していたと思うのですが、残念ながら直子を演じる菊地凜子が輝いていない。申し訳ないけど、ベッドシーンでアップになっても美しくない。 エキセントリックな女性を演じるにあたって、 しゃべり方や動作などはずいぶん役作りしていたんですが、裸になるとダメです。 直子が別の女優だったら、私はもっと楽しめたと思う。
緑を演じていた女優(モデルさんらしいですね)は、 トライ・アン・ユン監督がいかにも好きそうな感じ。 ちょっとベトナム人にも見えなくもないアジアンビューティー。 映画初出演としてはがんばっていたと思いますけど、直子の影からワタナベを引きずりだすほどの引力を放っていたかというとこれまた難しい。緑と直子は、いわば太陽と月の関係。どちらも輝くほどにワタナベに濃い影を落とす。そのコントラストが映画ではあまり感じられず残念でした。 原作では対称的な女性に挟まれて悩むワタナベですが、 あれだと両天秤にかけてるだけのいいかげん男ですよね。

原作そのまま?ともおぼしきセリフが随所にあって、 非常に文学的なテイストにあふれていまして、人によっては それが受け付けられないかも知れません。私は割と平気だったな。恥ずかしくなるよなセリフを松ケンはごく自然に演じていたと思う。そして、ずいぶんセックスが作品全体の主題テーマとして押し出されているんですよね。 原作ではそこまでではなかったと思うのですけど、 いざ映像化するとそれがぐんと前に出てくるってのは、ちょっと興味深い。

気に入ったのはファッションの作り込み方。 私は60〜70年代のファッションが好きなのですけど、 すごくオシャレに再現されてました。 エンドロールをじっと見ていたら、突撃洋服店とか下北沢の有名な古着店が出てました。 また、脇役で細野晴臣と高橋幸宏が出てくるんですけど、 だったら大学教授役を糸井重里じゃなく、“教授(坂本さん)”にやらせれば良かったのに、 と思うYMOファンでした。

松ケン目当てでしたけど、やっぱ玉山鉄二ね。めっちゃかっこよかったー。 整髪料でぴたっと撫でつけた古くさいヘアスタイルなのに、オ・ト・コ・マ・エ。 彼だけ見ていると、ウォン・カーウァイの映画を観ている錯覚に陥りましたよ。トニー・レオンと共演して「ブエノスアイレス」の続編なんてやってくれないだろうか。絶対見に行くんだけど。

なんだこれ?

投稿日

2011/06/28

レビュアー

blow

原作は読んでない。ていうか、村上春樹の作品は読んだ事が無いし、これからも恐らく読まないと思う。
だって何度かチャレンジしようと思ったけど、あらすじ読んでも全然食指が動かなかったんですね、これが・・・。

じゃあなんで観たのさ?って話ですが、
そりゃ、松山ケンイチだし
世界的ベストセラーだし
DVDなら面白いかも?って思ったんですよ。

いや〜参りました。

たまげるほど退屈でつまんないです。
もうなんだか、グダグダでさっぱり訳わかんないです。
134分が苦痛です。
菊池凜子の高校生はイタ過ぎます。
バベルだけで充分です。
狂人ははまり役ですが、
さすがに今回は経年劣化でバストトップ出せなかったんでしょうね (笑)
CGで加工するのも失礼でしょうし・・・。


ただ、ものすごく日本っぽいんだけど日本じゃないみたいな映像美は素晴らしい!
そして、60年代ファッション&インテリア、特に部屋の雰囲気がとてつもなく良い!!
もう、これだけで134分間頑張れたと言っても過言ではありません!

★(1点) 映像美&ファッション&インテリアに1点です

高良健吾って途中で死ぬ役多くないですか?
まあ、私が知ってるのは蛇にピアスとソラニンだけですが (笑)

原作の世界観が表現されてるかどうか、私にはわからないので評価できませんが、
少なくとも、原作未読の方はレンタルしない方が良いと思います。
かなりの高確率で後悔するであろうと予想されます。
おススメなんて絶対に致しません!






■キャスト失敗

投稿日

2011/06/05

レビュアー

ヨギニの私

トラン・アン・ユンの映画が好き♪
独特の湿度感・透明感・艶っぽい色の使い方。
今までの作品は、アジア映画らしくなく洗練されていた。

果たして日本人のキャストでも同じように行くだろうか?

結論からいうと、雰囲気は出ている。が、惜しい。

無名の外国人俳優を見るのと、既知の日本人俳優を見るのでは違う。
とはいえ、先入観を出来るだけ排除して見ようと試みたけど、ちょっと無理でした。
松ケンは憑依型俳優だからOKとして、菊地凛子はバベル同様自分丸出しでキモい。

もともと、監督も「凛子は直子のイメージと違う」って言ってたのに
凛子の押しと大人の事情で決まったみたい。

ちなみに蒼井優なんかが、監督の雰囲気な気がする。
もしくは、もっと無名の俳優を揃えれば、監督のよさをいかせたのではないかと思う。

原作と別物とするならば 青春期の追体験

投稿日

2013/01/31

レビュアー

ミルクチョコ

主人公ワタナベ(松山ケンイチ)の、甘酸っぱくも痛々しい喪失と再生の物語。
彼の前に現れるのは、対称的な二人のヒロイン。死の淵で微笑む直子(菊池凛子)と、強い生のエネルギーを持った緑(水原希子)。
トラン・アン・ユン監督らしい、オシャレで透明感のある映像と音楽は美しいですが、内容的には微妙でした。
映画を終わってみると、原作を初めて手にした読後感が伝わって来ません。そのまま声に出してセリフにした途端にどうしようもない違和感を感じてしまいます。
若い頃の村上春樹を彷彿とさせる松ケンなど評価出来る部分は多いのですが、どうにも性的な描写ばかりが目立ちすぎるような気がします。

直子は、愛する者を亡くした喪失感に打ちひしがれ、不安定な心と体とのバランスが取れずに、現状から抜け出そうともがいています。誰も悪くないし、誰のせいでもないのだけれど、心の闇を抜け出す光が見えません。肝心の主人公はというと、人生の深く暗い森に迷い込んだまま出口を見つけようともしていません。
どれほどの絶望を垣間見ても、再び人を愛することは、素晴らしいと思うのですが、対称的な女性に挟まれて悩むワタナベですが、フラフラする無気力加減もあってあれじゃ二股な男じゃないですか?

菊地凛子の恋人が自殺したショックで心を蝕まれ心を病んでいく人間の不気味さ、美しさが中々良かったです。壊れそうに儚げな透明感あふれる表情が上手いですね。緑役の水原希子は、可愛らしいんですけどね。微妙ですね。
時代背景は、見事に再現されていてびっくりしました。昭和期の映画を見ているような錯覚すら覚えました。
原作と別物として見れば、まどろみから覚めると、体の芯が火照って来るような青春期ならではの、あの特別な時間を追体験したように感じました。

どしゃぶりの雨

投稿日

2011/05/26

レビュアー

パープルローズ

トラン・アン・ユンの映画は、とても湿度が高くてじめじめした感じがするのですが、この映画も日本じゃなくて東南アジアの国のどこかで撮ったのかと思うほど、じめっとした映画です。窓の外は始終どしゃぶりの雨。

結婚してしまって全く興味がなくなった松山ケンイチですが、この時代の雰囲気には合ってたと思います。
歯が浮くような気障なせりふも、許せました。 どんなわがまま言っても、「もちろん」と言ってくれそうです。

でも、いちばん心震えたのは玉鉄のどアップ。この人、やっぱりハンサムだわ〜。

一方菊池凛子。もっとはかなさと透明感が欲しいですね。
高校生時代から映画は始まるので、「バベル」に続いて高校生はさすがに無理があるよ、と目をそむけたくなりました。

原作は大昔に読んで、今や忘却のかなた。
で、いちばんよくわからなかったのは、療養所生活を送る直子にオブザーバーとしてついているれいこさんの存在。
あとで友人に聞いたところによると、れいこは直子と一卵性双生児ともいえるような存在なのだそうですが、それが映画からはよくわかりませんでした。
直子の「7年間使っていなかったから、云々」というせりふや、ふたりで半分ずつ編んだというマフラー、そして何よりも直子の死後のれいこの行動が、映画だけみればとても不可解に思えます。

直子の自殺を示唆するシーンはまるでホラー映画みたいだし、そのあとのワタナベの悲嘆のシーンでは、まるで「2001年宇宙の旅」かと思うような大音響の音楽が流れ、このあたりは演出を間違えたんじゃないでしょうか?

とはいえ、撮影はとても美しいし、世界中で読まれてる小説ですから百人百様の「ノルウェイの森」があることでしょうし、これはこれでいいような気がしました。

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