終着駅 トルストイ最後の旅 / ヘレン・ミレン
終着駅 トルストイ最後の旅
/マイケル・ホフマン
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全体の平均評価点: (5点満点)
(11)
解説・ストーリー
ロシアの文豪レフ・トルストイの晩年を、ヘレン・ミレンとクリストファー・プラマーの共演で映画化した伝記ドラマ。長年連れ添った夫婦ならではの決して一筋縄ではいかない愛の形を、トルストイの新人秘書となった純朴青年の視点からユーモアを織り交ぜ感動的に綴る。トルストイの許には、彼の自然主義的思想を信奉するトルストイ主義者が集い、共同生活を送っていた。トルストイも彼らの活動を積極的に支援し、ついには“遺産は全てロシア国民のために使う”という新たな遺言への署名にも同意する。ところが、妻のソフィヤはこれに猛反発、夫婦の間に深い溝を作ってしまう。そんな中、新たな個人秘書として憧れの文豪のもとにやって来た青年ワレンチンだったが…。 JAN:4547462074072
ロシアの文豪レフ・トルストイの晩年を、ヘレン・ミレンとクリストファー・プラマーの共演で映画化した伝記ドラマ。長年連れ添った夫婦ならではの決して一筋縄ではいかない愛の形を、トルストイの新人秘書となった純朴青年の視点からユーモアを織り交ぜ感動的に綴る。トルストイの許には、彼の自然主義的思想を信奉するトルストイ主義者が集い、共同生活を送っていた。トルストイも彼らの活動を積極的に支援し、ついには“遺産は全てロシア国民のために使う”という新たな遺言への署名にも同意する。ところが、妻のソフィヤはこれに猛反発、夫婦の間に深い溝を作ってしまう。そんな中、新たな個人秘書として憧れの文豪のもとにやって来た青年ワレンチンだったが…。 JAN:4547462074072
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「終着駅 トルストイ最後の旅」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
ロシアの文豪レフ・トルストイの晩年を、ヘレン・ミレンとクリストファー・プラマーの共演で映画化した伝記ドラマ。長年連れ添った夫婦ならではの決して一筋縄ではいかない愛の形を、トルストイの新人秘書となった純朴青年の視点からユーモアを織り交ぜ感動的に綴る。トルストイの許には、彼の自然主義的思想を信奉するトルストイ主義者が集い、共同生活を送っていた。トルストイも彼らの活動を積極的に支援し、ついには“遺産は全てロシア国民のために使う”という新たな遺言への署名にも同意する。ところが、妻のソフィヤはこれに猛反発、夫婦の間に深い溝を作ってしまう。そんな中、新たな個人秘書として憧れの文豪のもとにやって来た青年ワレンチンだったが…。 JAN:4547462074072
「終着駅 トルストイ最後の旅」 の作品情報
「終着駅 トルストイ最後の旅」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
終着駅 トルストイ最後の旅の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
112分 |
日英 |
英:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーデジタル5.1ch |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
PG-12 |
RDD80128 |
2011年02月23日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
11枚
|
0人
|
0人
|
英:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーデジタル5.1ch
終着駅 トルストイ最後の旅の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
112分 |
日英 |
英:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーデジタル5.1ch |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
PG-12 |
RDD80128 |
2011年02月23日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
11枚
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0人
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|
英:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーデジタル5.1ch
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ユーザーレビュー:11件
本当に稀代の悪妻だったのか?
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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「ジェームズ・マカボイが見たい」!!
ただそれだけだったのですが、これはおもしろかったです。
文豪トルストイの話なんて、きっととっても堅い話だろうと想像してましたが、前半は意外にコミカル。そのあたりを回しているジェームズくん、なかなかいい役どころでした。
トルストイといえば世界的に有名なロシアの作家というくらいの知識しかありませんでしたが、清廉潔白、平等を唱えた文豪に共感したトルストイ主義者と呼ばれる人々が、彼の生家の近くにコミュニティを形成して生活していたのだそうです。
トルストイ(クリストファー・プラマー)の信奉者であり弟子でもあるチェルトコフ(ポール・ジアマッティ)は、文豪をトルストイ主義のアイコンに仕立てるために、全著作権を放棄しロシアの人民に譲る旨の遺書にサインするよう、トルストイに迫る。
しかし、これを断固阻止しようと画策する人がいた。トルストイの妻ソフィア(ヘレン・ミレン)だ。ソフィアは「稀代の悪妻」とまで呼ばれた人だそうですが、果たして彼女は本当に悪妻だったのか?
チェルトコフに雇われ、トルストイの秘書となったワレンチン(ジェームズ・マカボイ)は、理想に燃え、肉欲を排除しようとする純情な若者だが、ソフィアとチェルトコフの両方から、相手を内偵するよう頼まれて困り果てたり、敬愛するトルストイに言葉をかけられた感激で涙ぐむあたりが、とてもコミカルでかわいい。
ワレンチンはコミュニティに住むマーシャという女性と、初めての肉体関係を持ち、次第に愛に目覚めてゆくが、同時に回りから悪妻と評されるソフィアに理解を示すようになる。
確かにソフィアはヒステリックで、夫の崇高な仕事を理解しない妻だけど、長年連れ添った愛する夫が教祖のようにまつり上げられ、自分の手の届かない存在になってしまう寂しさも、女の私にはすごくわかる。「全著作権の放棄」など全く許せないのも、当然のことだと思う。
遣り残した仕事を成し遂げるため、ソフィアの元を離れる決意をしたトルストイは、最後の旅に出て、結局旅先で帰らぬ人となってしまう。
チェルトコフや娘のサーシャに阻まれて、臨終の際まで夫に会わせてもらえないソフィア。ふたりの最後の対面には、長い時間を共有したもの同士にしかわからないものがあり、涙を誘われました。
トルストイの遺体を乗せた列車は走り出し、民衆がソフィアに声をかける。
「私たちはみんなあなたを敬愛しています。」
そのときの表情のしたたかさ。
ソフィアは後に、一度失った夫の著作権を全て取り戻しているそうで、となると彼女はやっぱり策士だったのかもしれません。
けれども彼女が夫を深く愛していたことには間違いないと思います。
このレビューは気に入りましたか?
16人の会員が気に入ったと投稿しています
トルストイの晩年を秘書の視点で見つめる
文豪トルストイの妻と言えば、世界三大悪妻に挙げられる一人ですが、本作は50年以上も夫に連れ添った妻の悪評に疑問を抱かせる人間ドラマです。
トルストイ(クリストファー・プラマー)の晩年を秘書である青年ワレンチン(ジェームズ・マカヴォイ)の目を通して語る異色の伝記映画で、彼の心の揺れが実に人間臭いです。
トルストイは晩年、財産分与などを巡って妻ソフィヤ(ヘレン・ミレン)とトルストイ信奉者たちが対立することに悩まされ、82歳にして突然家出。小さな駅で最期を遂げます。
1910年、トルストイの側近・チェルコトフに雇われたワレンチンは秘書としてトルストイ夫婦の元に派遣されます。夫婦仲はよいものの、妻・ソフィヤは私有財産を否定するトルストイ主義の熱心な信奉者であるチェルコトフと折り合いが悪く、民衆のために著作権を放棄するように迫られて、激怒したソフィヤは子供たちのために財産を守ろうとし、夫婦の間に大きな亀裂が入ります。そして肝心のトルストイは、すべての解決を放棄するかのように家出してしまいます。
ストーリーの核となるのは、トルストイとソフィヤの確執です。トルストイは農民を解放しようとし、新たな村、コミュニティを創設し、さらに自作の著作権を民衆のために放棄しようと考えます。一方のソフィヤは夫の著作権をはじめとする財産を自ら家族のものにしようと、必死の抵抗を試みます。
ソフィヤは、少なくとも家族が相続すべき財産だけは守ろうとするのは、当然の事じゃないかと思います。無名時代から苦楽を共にして来た訳だし、家の生活を守ること一筋で頑張るのは、当然の事だとも思えます。
トルストイは板挟みになりながらも苦悩を顔に出さず飄々としています。このあたりの微妙な三角関係のバランスに、ワレンチンの恋を絡める展開は面白いと思いました。
コミュニティで出会ったマーシャ(ケリー・コンドン)という女性。一気に彼女に惹かれていきます。ソフィアに関係を見抜かれたワレンチンはそれを隠そうとするものの、トルストイ主義という理想とマーシャへの愛という現実の狭間で揺れる彼の心が表情に表れていて面白いです。
一方で本当は愛し合っているのに次第に距離が開いていく夫婦を間近に見ているワレンチン。
若き秘書がトルストイと夫人の間の愛に気づいて、運動家にも疑問を感じ始める所もよく描けていたと思います。
マーシャに誘惑されて、禁欲を破った彼は、夫を真摯に愛するソフィヤを責めるトルストイに疑問を抱き始めます。秘書の純粋さを見抜き、家族を守るために理想主義に走る夫を制御しようとした妻像に共感しました。
ラスト近くで危篤状態となったトルストイが、うなされながら「ソフィヤ!ソフィヤ!」と何度もつぶやき、駆けつけたソフィヤが懺悔するシーンは、真の夫婦愛といったものを感じさせてくれます。トルストイの臨終を見つめるワレンチンの表情がアップとなり、人間的に成長するという設定が良かったです。
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13人の会員が気に入ったと投稿しています
広大な終着駅
投稿日:2015/06/08
レビュアー:まみもぉ
本人みたいだった。クリストファー・プラマー。
ただひとつもの足りなかったは彼から響く音。ロシア語で話してほしかった。
ソフィヤを演じたヘレン・ミレンは本人以上だった。
彼女の強さは♂♀の性別を越えているところにあるもの、それを手中に納めているところと思う。
理想と現実は別物で、一体化は不可能。無理にすれば両方とも心身ともに変形してしまう。
トルストイの理想と現実。彼を偉大だと思えたのは、その両方をそれぞれ我が物にしていたから。
そのための膨大な労力と体力、それを担ったのがソフィア。
良悪妻賢愚母な恐ろしき素晴らしい女性。
ラストの終着駅に広大なロシアの大地が感じられた。
最後に流れるふたりの映像。本物の本当の映像。
確かに生きてあそこにいた、
トルストイが生きていた時間がそこに流れていた、その映像にとても感動してしまった。
このレビューは気に入りましたか?
7人の会員が気に入ったと投稿しています
トルストイを題材にして、ハリウッド映画にするのだよ!
映画館に行けなかった『 終着駅 トルストイ最期の旅 』を早速DVDで観てみました♪
うん♪ふつーにおもろいっすね(°∀°)b
トルストイは読もうとしたことしか無い(←要するに読んでない)ので、理解できるのか不安やったんすけど、全然大丈夫でした♪
まぁ、なんというか、ふつーにハリウッド産ラブストーリーになっとりました(°∀°)bラブコメと言っても良いかも!?
トルストイでお堅い映画を作るのではなく、ライトでシンプルな愛の映画にしたことは、非常に好感が持てました(°∀°)b
ブルジョアやインテリの為ではなく、民衆のために書いた(生きた)トルストイの意思の象徴として、このような作品に仕上げてるんやろね((φ(・д・。)その心意気は買います!
ただまぁ、個人的にはちょっと軽すぎるんやないの?っつー気がしてて、もうちょっと重みと深みが欲しいかな〜(´・ω・`)
ライトで観易いんで、トルストイの紹介映画としては良い映画なんやけど、これやとこの作品自体は"残らない"んすよね〜(´・ω・`)
リズム良く細かくカットを繋いでいくのも決して悪いことではないけど、個人的な好みとしては、やはりこういう作品は、もうちょっと間が欲しいし、もうちょっと引きの画が欲しいっすね〜((φ(・д・。)
ラストで一発、ワンカットだけでもチカラのある画があれば引き締まるんやけど、最後までだらっとしてるのがね〜・・・
◇◆◇
ということで、まぁ楽しめました(°∀°)b
トルストイを読んだこと無いんで、なんともいえない部分があります。←トルストイ読んだこと無いのに観るなよ!っつー話ですが
個人的満足度 67点! オススメ度 70点!
このレビューは気に入りましたか?
7人の会員が気に入ったと投稿しています
夫の理想と妻の現実・・・?
トルストイに関してはほとんど知りません。
「戦争と平和」の著者ってことくらい。
トルストイの妻が世界三大悪妻と呼ばれてることは
本作を観るまで知りませんでした(汗
なので、あまり細かい感想は書けませんが、
本作を観る限り、
トルストイの妻ソフィアはそこまでの「悪妻」というようには見えない。
もちろん、映画としての脚色もあるかもしれないけど、
家族のため、夫を愛していたがため
の言動の延長にすぎない気がしました。
ちょっとすぐにキーッとなっちゃうところはあるけれど、
観ていると、どっちかというと、そりゃ、そうだよね・・・・
と思う部分もありました。
夫が思想に傾倒し、その思想をより多くの人に広めるため、
彼の取り巻きに財産である著作権を死後に放棄するよう迫られる。
妻にとっちゃ、夫の死後の遺産はそりゃ、手放すわけにはいかんでしょう。
まれに、手放しちゃう懐の広ーーい人もいるけれど、
普通はめったにそんなことしない。
残された家族のことを思ったらなおさらです。
自身の取り巻きと、妻との間で板ばさみのトルストイ。
ちょっと頼りなさげに見えるけど。
妻のもとを離れ最後の旅に出た彼ですが
人生の最後に枕元に呼ぶのはやはり妻でした。
悲しい別れのその場面ですが、
最後に夫婦の絆が感じられた感動的なシーンでした。
思ったよりも堅苦しい感じはせず、
トルストイをあまり知らなくても楽しめる、
秘書目線のトルストイ夫婦の物語と、秘書自身の恋愛話も盛り込んだ
観やすい物語になっていてよかったです。
このレビューは気に入りましたか?
6人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
本当に稀代の悪妻だったのか?
投稿日
2011/01/30
レビュアー
パープルローズ
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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「ジェームズ・マカボイが見たい」!!
ただそれだけだったのですが、これはおもしろかったです。
文豪トルストイの話なんて、きっととっても堅い話だろうと想像してましたが、前半は意外にコミカル。そのあたりを回しているジェームズくん、なかなかいい役どころでした。
トルストイといえば世界的に有名なロシアの作家というくらいの知識しかありませんでしたが、清廉潔白、平等を唱えた文豪に共感したトルストイ主義者と呼ばれる人々が、彼の生家の近くにコミュニティを形成して生活していたのだそうです。
トルストイ(クリストファー・プラマー)の信奉者であり弟子でもあるチェルトコフ(ポール・ジアマッティ)は、文豪をトルストイ主義のアイコンに仕立てるために、全著作権を放棄しロシアの人民に譲る旨の遺書にサインするよう、トルストイに迫る。
しかし、これを断固阻止しようと画策する人がいた。トルストイの妻ソフィア(ヘレン・ミレン)だ。ソフィアは「稀代の悪妻」とまで呼ばれた人だそうですが、果たして彼女は本当に悪妻だったのか?
チェルトコフに雇われ、トルストイの秘書となったワレンチン(ジェームズ・マカボイ)は、理想に燃え、肉欲を排除しようとする純情な若者だが、ソフィアとチェルトコフの両方から、相手を内偵するよう頼まれて困り果てたり、敬愛するトルストイに言葉をかけられた感激で涙ぐむあたりが、とてもコミカルでかわいい。
ワレンチンはコミュニティに住むマーシャという女性と、初めての肉体関係を持ち、次第に愛に目覚めてゆくが、同時に回りから悪妻と評されるソフィアに理解を示すようになる。
確かにソフィアはヒステリックで、夫の崇高な仕事を理解しない妻だけど、長年連れ添った愛する夫が教祖のようにまつり上げられ、自分の手の届かない存在になってしまう寂しさも、女の私にはすごくわかる。「全著作権の放棄」など全く許せないのも、当然のことだと思う。
遣り残した仕事を成し遂げるため、ソフィアの元を離れる決意をしたトルストイは、最後の旅に出て、結局旅先で帰らぬ人となってしまう。
チェルトコフや娘のサーシャに阻まれて、臨終の際まで夫に会わせてもらえないソフィア。ふたりの最後の対面には、長い時間を共有したもの同士にしかわからないものがあり、涙を誘われました。
トルストイの遺体を乗せた列車は走り出し、民衆がソフィアに声をかける。
「私たちはみんなあなたを敬愛しています。」
そのときの表情のしたたかさ。
ソフィアは後に、一度失った夫の著作権を全て取り戻しているそうで、となると彼女はやっぱり策士だったのかもしれません。
けれども彼女が夫を深く愛していたことには間違いないと思います。
トルストイの晩年を秘書の視点で見つめる
投稿日
2013/06/27
レビュアー
ミルクチョコ
文豪トルストイの妻と言えば、世界三大悪妻に挙げられる一人ですが、本作は50年以上も夫に連れ添った妻の悪評に疑問を抱かせる人間ドラマです。
トルストイ(クリストファー・プラマー)の晩年を秘書である青年ワレンチン(ジェームズ・マカヴォイ)の目を通して語る異色の伝記映画で、彼の心の揺れが実に人間臭いです。
トルストイは晩年、財産分与などを巡って妻ソフィヤ(ヘレン・ミレン)とトルストイ信奉者たちが対立することに悩まされ、82歳にして突然家出。小さな駅で最期を遂げます。
1910年、トルストイの側近・チェルコトフに雇われたワレンチンは秘書としてトルストイ夫婦の元に派遣されます。夫婦仲はよいものの、妻・ソフィヤは私有財産を否定するトルストイ主義の熱心な信奉者であるチェルコトフと折り合いが悪く、民衆のために著作権を放棄するように迫られて、激怒したソフィヤは子供たちのために財産を守ろうとし、夫婦の間に大きな亀裂が入ります。そして肝心のトルストイは、すべての解決を放棄するかのように家出してしまいます。
ストーリーの核となるのは、トルストイとソフィヤの確執です。トルストイは農民を解放しようとし、新たな村、コミュニティを創設し、さらに自作の著作権を民衆のために放棄しようと考えます。一方のソフィヤは夫の著作権をはじめとする財産を自ら家族のものにしようと、必死の抵抗を試みます。
ソフィヤは、少なくとも家族が相続すべき財産だけは守ろうとするのは、当然の事じゃないかと思います。無名時代から苦楽を共にして来た訳だし、家の生活を守ること一筋で頑張るのは、当然の事だとも思えます。
トルストイは板挟みになりながらも苦悩を顔に出さず飄々としています。このあたりの微妙な三角関係のバランスに、ワレンチンの恋を絡める展開は面白いと思いました。
コミュニティで出会ったマーシャ(ケリー・コンドン)という女性。一気に彼女に惹かれていきます。ソフィアに関係を見抜かれたワレンチンはそれを隠そうとするものの、トルストイ主義という理想とマーシャへの愛という現実の狭間で揺れる彼の心が表情に表れていて面白いです。
一方で本当は愛し合っているのに次第に距離が開いていく夫婦を間近に見ているワレンチン。
若き秘書がトルストイと夫人の間の愛に気づいて、運動家にも疑問を感じ始める所もよく描けていたと思います。
マーシャに誘惑されて、禁欲を破った彼は、夫を真摯に愛するソフィヤを責めるトルストイに疑問を抱き始めます。秘書の純粋さを見抜き、家族を守るために理想主義に走る夫を制御しようとした妻像に共感しました。
ラスト近くで危篤状態となったトルストイが、うなされながら「ソフィヤ!ソフィヤ!」と何度もつぶやき、駆けつけたソフィヤが懺悔するシーンは、真の夫婦愛といったものを感じさせてくれます。トルストイの臨終を見つめるワレンチンの表情がアップとなり、人間的に成長するという設定が良かったです。
広大な終着駅
投稿日
2015/06/08
レビュアー
まみもぉ
本人みたいだった。クリストファー・プラマー。
ただひとつもの足りなかったは彼から響く音。ロシア語で話してほしかった。
ソフィヤを演じたヘレン・ミレンは本人以上だった。
彼女の強さは♂♀の性別を越えているところにあるもの、それを手中に納めているところと思う。
理想と現実は別物で、一体化は不可能。無理にすれば両方とも心身ともに変形してしまう。
トルストイの理想と現実。彼を偉大だと思えたのは、その両方をそれぞれ我が物にしていたから。
そのための膨大な労力と体力、それを担ったのがソフィア。
良悪妻賢愚母な恐ろしき素晴らしい女性。
ラストの終着駅に広大なロシアの大地が感じられた。
最後に流れるふたりの映像。本物の本当の映像。
確かに生きてあそこにいた、
トルストイが生きていた時間がそこに流れていた、その映像にとても感動してしまった。
トルストイを題材にして、ハリウッド映画にするのだよ!
投稿日
2011/02/24
レビュアー
KASPAR
映画館に行けなかった『 終着駅 トルストイ最期の旅 』を早速DVDで観てみました♪
うん♪ふつーにおもろいっすね(°∀°)b
トルストイは読もうとしたことしか無い(←要するに読んでない)ので、理解できるのか不安やったんすけど、全然大丈夫でした♪
まぁ、なんというか、ふつーにハリウッド産ラブストーリーになっとりました(°∀°)bラブコメと言っても良いかも!?
トルストイでお堅い映画を作るのではなく、ライトでシンプルな愛の映画にしたことは、非常に好感が持てました(°∀°)b
ブルジョアやインテリの為ではなく、民衆のために書いた(生きた)トルストイの意思の象徴として、このような作品に仕上げてるんやろね((φ(・д・。)その心意気は買います!
ただまぁ、個人的にはちょっと軽すぎるんやないの?っつー気がしてて、もうちょっと重みと深みが欲しいかな〜(´・ω・`)
ライトで観易いんで、トルストイの紹介映画としては良い映画なんやけど、これやとこの作品自体は"残らない"んすよね〜(´・ω・`)
リズム良く細かくカットを繋いでいくのも決して悪いことではないけど、個人的な好みとしては、やはりこういう作品は、もうちょっと間が欲しいし、もうちょっと引きの画が欲しいっすね〜((φ(・д・。)
ラストで一発、ワンカットだけでもチカラのある画があれば引き締まるんやけど、最後までだらっとしてるのがね〜・・・
◇◆◇
ということで、まぁ楽しめました(°∀°)b
トルストイを読んだこと無いんで、なんともいえない部分があります。←トルストイ読んだこと無いのに観るなよ!っつー話ですが
個人的満足度 67点! オススメ度 70点!
夫の理想と妻の現実・・・?
投稿日
2011/03/06
レビュアー
MM3
トルストイに関してはほとんど知りません。
「戦争と平和」の著者ってことくらい。
トルストイの妻が世界三大悪妻と呼ばれてることは
本作を観るまで知りませんでした(汗
なので、あまり細かい感想は書けませんが、
本作を観る限り、
トルストイの妻ソフィアはそこまでの「悪妻」というようには見えない。
もちろん、映画としての脚色もあるかもしれないけど、
家族のため、夫を愛していたがため
の言動の延長にすぎない気がしました。
ちょっとすぐにキーッとなっちゃうところはあるけれど、
観ていると、どっちかというと、そりゃ、そうだよね・・・・
と思う部分もありました。
夫が思想に傾倒し、その思想をより多くの人に広めるため、
彼の取り巻きに財産である著作権を死後に放棄するよう迫られる。
妻にとっちゃ、夫の死後の遺産はそりゃ、手放すわけにはいかんでしょう。
まれに、手放しちゃう懐の広ーーい人もいるけれど、
普通はめったにそんなことしない。
残された家族のことを思ったらなおさらです。
自身の取り巻きと、妻との間で板ばさみのトルストイ。
ちょっと頼りなさげに見えるけど。
妻のもとを離れ最後の旅に出た彼ですが
人生の最後に枕元に呼ぶのはやはり妻でした。
悲しい別れのその場面ですが、
最後に夫婦の絆が感じられた感動的なシーンでした。
思ったよりも堅苦しい感じはせず、
トルストイをあまり知らなくても楽しめる、
秘書目線のトルストイ夫婦の物語と、秘書自身の恋愛話も盛り込んだ
観やすい物語になっていてよかったです。
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終着駅 トルストイ最後の旅