テレシネマ７　石ころの夢

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かつてはテレビに出たこともあったが今では場末のクラブで受けないギャグを飛ばす三流コメディアンのサンヒョン（チャ・インピョ）。
彼も夢に向って頑張った時期もあったようだが、どうもツキに見放された人生、今では何もかも無くし、ギャンブル依存症で借金まみれだ。
彼が、偶然自動車事故で最期をみとった男から、アタッシュケースと子供を江原道にいる母親のもとに送り届けてほしいと頼まれる。
謝礼金目当てで、少年ジェヨン（チェ・ゴン）を母親の下に送り届けることにするが、預かった旅費を借金取りに取られ、しかたなく江原道までヒッチハイクをすることに。
ここから始まる少年とのロードムービーが楽しいです。

ジャケットの下は舞台衣装で、だらしがないチャランポランなサンヒョンと、ブレザーにネクタイのきちんとした服装、賢く我慢強い、子供らしい純粋なジェヨン。この旅はどちらかというと少年の方が聞き役で大人かな？
途中、落ちぶれミュージカルスター、ハナ（キム・ヒョジン）が加わります。

ジェヨンには、江原道で、まず母親より先に、アジアＮｏ．１のサッカー選手パク・チソンに会いたいという夢があり、それを叶えることで何かを得たいと思っているよう。
韓国で評価されなかったパク・チソン。彼の始まりは遠く日本のＪリーグでした。それが世界最高峰イングランド・プレミアリーグで成功するまでには、どれだけの努力を重ねたのか。

石ころの俺達から見れば、パク・チソンは別世界の人間。どんなに頑張っても石ころに夢なんか叶いっこないと人生あきらめのサンヒョンと、決して諦めない夢をつかもうとするジェヨン少年の交流を描いた本作が視聴したテレシネマ６作品の中で一番お気に入りになりました。
特に、チャ・インピョがとっても良かった。この憎めないチャランポランなサンヒョン役、楽しかったです。
終盤の事件はちょっと説明不足のところもあったけど、脚本家も監督もＴＶ出身、テレビドラマだと思えば気にもなりません。

きっと、サンヒョンにとって、この少年こそがパク・チソンだったんでしょう！

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どうして母親と離ればなれになったのかという説明は全く無く，いきなり父親が交通事故で亡くなるという“つかみ”ですが，このシチュエーションが脚本どおりだとすれば，中園ミホさんも相当に韓国人の嗜好を研究しておられるという感じですね。

ドラマは，交通事故の目撃者となった元三流芸人イム・サンヒョン（チャ・インピョssi）が，「息子と鞄を必ず息子の母親に送り届けてくれ」という遺言を引き受けることになって，遺児のジェヨン（チェ・ゴン君）と一緒に“母親探し”の旅を続け，夢をあきらめないことの大切さと勇気を取り戻していくというハートフルな内容なのですが，限られた時間の中にあまりにもたくさんのパーツを入れたために，あんな酷いラストになってしまいました。ヒジョーに残念です。

二人の旅の過程で，母が住むという場所に行ってみると母親はとうに引き払った後，途方に暮れたまま路頭に迷った二人を助けてくれるのがナイトクラブの女主人，そのナイトクラブで，けがをして踊れなくなった元人気ミュージカル女優のイ・ハナ（キム・ヒョジンssi）と知り合い，幼いジェヨンのサッカー選手になりたいという夢を叶えるべく，三人で旅を続けることになります。
旅の途中，“義足ながら，ただ木を植えているという青年”や“誘拐犯に間違われて拘束された警察署の刑事さん”など，意味不明の出会いもありますが，目的はあくまで母に会ってジェヨンとカバンを渡すことであり，これらのシーンが何のために挿入されたのかちょっと理解に苦しみます。

その後の展開は，やっとの思いで会うことができた母親の葛藤があって，旅は終りへと向かいうのですが，ここにきて制限時間がなくなってしまったのか，急転直下のオチに向かいます。
“義足ながら，ただただ木を植えているという青年”を再度使ったところまでは涙の物語でしたが，私には“石ころの夢”って何だ？　という，モヤモヤが残ってしまいました。それまでが良かっただけに余計に悔やまれます。
減点1。

２点

最後はよかったけど、全体的におもろなかった。