プランゼット

　前作に於いて昭和特撮のレトロなテイストをオールＣＧで描いてみせるという、目からウロコの手法を見せてくれた粟津順。一種のパロディーとも言えるのだが、未来的技術を過去的素材に用いることで生まれる、思いがけない新しさに気がつかせてくれた。
　日本特撮陣は、ソフトの完成度や資金力ではハリウッドに適わないのだから、独自のアイディアで勝負するしかない。『アバター』に追随するのではなく、如何に日本的なセンスを活かせるテーマを見つけられるかが、日本特撮界の進む道なのだと思う。

　ところが本作で粟津順は、その武器たるレトロ表現を素材の一部に留めてしまった。昭和特撮から離れ、現代のアニメーションやゲームの画面をベースとした。つまりは、この2010年にあって当り前の、既視感たっぷりのＣＧ作品をただ作ってしまったのだ。

　かろうじて「富士山火口に○○○を仕込んでいる」という画こそ面白かったが、他にはさして驚かされる画が無い。ジオメトリックリムは永野護のモーターヘッドを、カイロスはビグ・ザムあたりを連想させるデザインだ。　そして何と言っても、人物描写とドラマ部分の稚拙さが致命的だ。わざと既視感を煽る設定にしたのだとしても、あまりに工夫が無い。地球の命運を握る作戦を、「マジかよー」なんて言ってるアンチャンになんで託すんだよ。もうちょっとそれらしく出来ただろうに。中途半端に観客に媚びるのは止めて、ひたすら徹底的に粟津氏の趣味的画面を作って欲しかった。


　…前作『惑星大怪獣ネガドン』を独力で作り上げた粟津順が、次にどのような仕事をするか、期待値が高かったゆえの辛口レビューにて、どうか御容赦を。　　次作に期待かな。

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『バイオハザード　ディジェネレーション』と同じく劇場公開されたフルＣＧアニメーション。この監督の前作はほとんど一人で映画を作ったことで話題になったのですが未見。今回は最初から劇場公開を予定してつくったらしいのです。
　ナゾの地球外生命体の侵略を受けて滅亡寸前の人類。ロシア方面軍が壊滅、日本方面軍がついに運命をかけた最終作戦に打って出る――プランゼット（プランＺ）。スケールの大きな話なのだが、人間を描くのが大変なのか、登場人物がわずか五人程度（日本方面軍は女司令官と隊員三名、あと民間人の少女１名）で、最終決戦で敵に向っていく日本方面軍は人型ロボットが三機だけ、というのはいかにもしょぼいです。
富士山のエネルギーで地球全体を守るバリアをつくっていたという大風呂敷はまだいいけれど、十年一日のガンダム系（？）ロボットタイプの兵器や、女司令官や少女に浮かぶ「（オタク的）定番感」が門外漢には辛い。物語も定番（じゃあ観るなと言われそうだ）。ほとんどのアイテムに既視感が漂い、「知っているもの」だけですべてが成り立っているような気がします。
　作品を観た上で想像したことですが、たぶん作り手は「新しいイマジネーション」にはあまり関心はなく、安心できる素材をいかにうまく加工するか、つまり馴染みのあるＳＦロボットアニメをＣＧに置き換えて激しいアクションを構築することに関心があったのでしょう。つまり、やっていることは『アバター』に近いんですね。２０点。

戦闘中、すぐに弾切れで、戦闘があまり楽しめなかった。
せっかくのロボット兵器が魅力的でない。

ストーリーはありきたり。
登場人物が少なすぎてリアリティが無い。

１００点満点中・・・２０点！

う〜ん……
とにかく、閑散としたアニメでした。

閑散とした地球、閑散とした戦い……。

地球外生命らしきのに攻撃され、滅亡の危機に扮しているらしき地球。
…壮大なSF物語なのに、ちっとも壮大に感じない…。
むしろ、小規模の戦いに見えてしまう。
…戦ってる人間が、少ないせいだろう。

絵的には、リアルで綺麗だけど…
こういうタッチは苦手。

人間が人間味なくて…
全体的に無機質な感じで…
…違和感が、最後までついてまわる……。

う〜ん…
いまいち盛り上がらない……
何て言うか、＜寒いアニメ＞でした……。

内容としては、よくあるストーリーですね。
前作は一人で作ったとなってたので、今回は？。

ファイナルファンタジーアドベントチルドレンコンプリートを見た後だったので、この作品の表情の（特に目）なさが気になりました。
主人公の宮野さんの演技は、桜蘭高校ホスト部と同じです。
個人的には、宮野さんは好きなんですが。
ちょっと、オーバー過ぎて、笑ってしまいました。