金瓶梅

　中国四大奇書の中でも『金瓶梅』は図抜けた「奇書」と言える。西門慶という男の愛欲に
塗れた性遍歴と、時代の風俗を詳細に描ききっている。（日本で言うなら『好色一代男』か）
読んでみると、言われるほど卑猥な書物とは思わないが、時代を考えればこれでも十分か。
だが例えば、あの魯迅などはこれを評価したという。そこに描かれた風俗描写や、人間が感情
のままにある姿に、リアルな文学としての価値を見出したのだろうか。
　
　作者の正体もハッキリしなければ、書かれた背景も謎に包まれている。金瓶梅にまつわる
怪しい伝説の一つに、これが作者の父の敵に読ませる為に書いたという話がある。全ての頁に
毒を染み込ませ、指を舐めてめくる度に毒を舐めさせる。その為には、夢中で先を読みたく
なるような面白い作品でなければならないというわけだ（この話の元ネタは『千夜一夜物語』
だと思われる）

　そもそも金瓶梅とは、西門慶が関係を持つことになる潘金蓮、李瓶児、龐春梅という三人
の女性から一文字ずつ取った言葉だ。何しろこの西門慶という男がタチの悪い男。金と権力
に物を言わせて放蕩三昧。女と見れば、手を出す。纏足フェチ、変態趣味。女性、いや男性
にとっても「敵」としか言えない男。そんなろくでなし男のエロ・ピカレスク・ロマンなのだ。

　さて、この映画に関して言うならば、換骨奪胎と言うもおこがましい。完全なるＢ級エロ映画だ。
何しろいきなり、少年西門慶は色狂いの父親に、性の奥義を仕込まれ始める。例えば、勃起
したペニスを鉄の様に鍛え上げて、それで○○立て伏せを始めたりする。なんじゃこりゃ。

　原作では最初から奥さんだった名月が尼僧として現われるわ、雁夫人が「私をイカせる
ことが出来るかしら？」と、いきなりランバージャック・デスマッチを挑んできたりと、
無茶苦茶。随所にカンフーシーンまで入ってきて、やりたい放題。始まってすぐに「ああ、
そういう切り口の映画なのね」と気づかなければまずいことになる。

　女優陣だけが日本のＡＶ女優なのも謎。西門慶の筆下ろしをする女、紫煙に上原カエラ
（＝美咲マリ）西門の母と雁夫人の二役を森川由衣（＝高見盛問題で名を馳せた松坂南）
藩金蓮を早川瀬里奈がそれぞれ演じている。尼僧の名月を演じた若菜ひかるは、スキン
ヘッドで存在感を見せるが、まあ何しろそういう目的で観るなら、この映画である必要
は全く無い。

　ちなみに西門慶・藩金蓮夫妻は『水滸伝』に於いては、あの武松に成敗されている。（武松
の兄である武大を、藩金蓮が毒殺した為）それが『金瓶梅』にあっては、まんまと逃げおおせ
たことになっていて、ますます放蕩の限りを尽くす。やがて哀れな結末が待っているわけだが
この映画はどこまでを描くのやら。
　
　下巻ではいよいよ龐春梅が出てくるようだが、さすがの私ももう観る根性は無いぞ。

松坂南のゆさゆさが見どころでしょうか。グラビアでは見えそうで見えない乳首が、今作ではモロ見えなのにも関わらず、どうして香港映画出演なら露出ＯＫなのか、海外の映画出演で開放的なのか、ギャラ目当てだったのかその理由は定かではないですが、この『金瓶梅』では、松坂南が違う名前で出演しているのも少し謎です。出演している女優さんが、皆気持ちよさげにＳＥＸしている様が、観る側としても気持ちいいのでしょうネ。☆星５つの評価としました。個人的には彼女と２人で、ラブホでＡＶを観た後にＳＥＸが激しくなったように、事前に彼女と２人で、『金瓶梅』を観たいと思います。

時代背景と権力の構図が、序盤にほんの少しだけあって、後はちょっとヒドイ（気持ちよくＳＥＸしてます的な）演技の連続。
４０年近く前になるが、野沢那智と白石冬美のコンビで、受験生の孤独を癒した、パックインミュージックという番組があった。その当時少年であった私は、野沢那智の語る金瓶梅をドキドキしながら聞いた記憶がある。それに期待して、セットで借りてみたが、ほとんど時間の無駄だった。
この作品は、残念ながら期待を大きく裏切る。「エマニエル婦人」的な映像美を期待してしまったので、ややギャップが大きかった。
この出来だと、カワイイ女優さんの出るＡＶの方が、１００倍くらい良いのではないだろうか。「明月」役の若菜ひかるも「紫煙」役の上原カエラも、ＡＶで見た方が不自然さがないし、カワイさも際だっている。
中国の古典文学は古典文学として、書物で読んだ方が正解だったかも知れない。

昔々の（今でもあるのかな）演技たっぷりのポルノ映画ですので
子供がいる家庭ではちょっと一緒には見れません。
女優陣は文句なしですし、ストーリーなどは問題外ですので、お暇な方はどうぞ・・それなりだと思います

瓶児役の上原カエラのナイスバディーで、官能的なＳＥＸは見ごたえありでしたが、五十嵐絵美（誰!?）にクリソツでした（笑）。しかし雁夫人役の森川由衣＝松坂南と主人公のワイヤーアクションを使ったカラミには、興ざめとゆうか、失笑してしまうほどでしたね。春梅役のウィニー・リョンの貧乳が逆に際立ってしまい、配役の魅力に欠けたことや、ストーリーの結末も「バルス」って感じで、西門慶：主人公一族の破滅の描写にもドタバタ感は否めない感じでした。☆星２つの評価としました。上巻で、今後のストーリーや出演するＡＶ女優陣に期待大だっただけに残念です。