コンタクト

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私はSF映画があまり好きではない。自慢じゃないが、スター・ウォーズはどれも見たことがない。（笑）未来の乗り物とか、武器とか、ロボットとか、すごいなあ、それで？で終わってしまう。でもこの「コンタクト」。ジョディ・フォスターが好きなので見たらとても良かった。映画の前半部分は、宇宙船も出てこなければ宇宙人も出てこない。地球外生物は必ずいると信じて、毎日宇宙からの信号を観測し続ける女性天文学者を取り巻く物語である。

それにしてもこういうストイックな女性の役をやらせると、ジョディ・フォスターはピカ一。恋に目がくらみそうなるのをぐっとこらえ、研究に邁進する。もちろん、すごいクレバーで弁が立つ。男にしてみれば、そう「ヤな女」です。でも、私は一生懸命応援したぞ。

もし私がエリーだったら未知の惑星へ行くだろうか…。わたしゃ考えてしまいましたよ。行ったら必ず帰ってこられる保証がないってこともあるけど、真理とは何が何でも明らかにしなければならないのか、という気持ち。一方、自分が血眼になって探してきたものが目撃できるという科学者としての欲望。宇宙に行くことは神の領域に触れることではないのか、という畏れ。このへんの切磋琢磨がうまく描かれています。また、小さい時に父親を亡くし、ひたすら宇宙への憧憬だけをよりどころに生きてきた女性科学者がこれらの出来事を乗り越えて、本当の自分らしさを見つける、そういった視点がぶれることがないので、最後まで映画の世界に入り込んで見られました。

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一部の方を除けば「神」というものの存在を具体的なイメージと
して持っていない我々日本人にはピンと来ない事柄ですが、
「神が宇宙を創造したという価値観」と「科学」は相容れない
というところからこの映画はスタートします。
そしてそれがこの映画の核となるメッセージでもあります。
その対比を、科学一筋のエリーと神父であるジョスの二人で
表現しています。

エリーは本当にヴェガに行ったのかどうか、決着させないまま、
白黒つけないまま、映画は終わります。
決着させずに終わる、ということ自体がこの映画のメッセージ
でもあると私は解釈しています。
つまり、ラスト直前でのジョスの言葉、
「科学と宗教の違いはあるが、目指すものは同じ。
真理の探求です。」
この言葉が全てです。

現実に、宇宙に「端っこ」があるのかどうか、現在の科学では
解明されておらず、もし端っこがあるとしたらその外は
「神の領域」として決着せざるを得ません。
しかし、星と星の間隔が徐々に広がっているという現象は
現実に観測されています。
これは、宇宙は一つのビッグバンによって生まれ、それこそ
天文学的な時間をかけて今の「広さ」になり、今もなお
広がり続けている、という仮説が最も有力とされています。
これはもちろん科学的見地に基づいたものですし、
じゃあビッグバンの前には何があったのか、という議論になると
これまた「神の領域」としか考えようがありません。

このように、全宇宙の全ての現象を科学的に解決できていない
現時点では、その未解決部分を「神」の存在で補う他に
決着する方法がありません。
そういう意味で、「神」と「科学」は実は互いに補完しあう
関係にあるのではないでしょうか。

日頃、このような事をぼんやりと考えている私には、
カール・セーガンの原作とこの映画はまさに
「そう！そこなんだよ！」でした。
私自身、信仰心があるわけでもなく、天文学に詳しいわけでも
ありませんが、この映画のテーマに心を動かされました。

映像の美しさ、強烈なリアリティ・徹底した作りこみ、
さらにＪ・フォスターの素晴らしい演技があってこそ、
物語に入り込む事ができ、究極の問いかけを感じることが
できたのだと思います。
Ｊ・フォスターって、個性的でいわゆる「美形」だとはあまり
思っていなかったのですが、この映画での彼女はステキです。
改めて彼女の演技力の偉大さを実感しました。
正直、「フライトプラン」を観て失望していた後に観ただけに
余計にそう感じたのかもしれませんが。

ジャンルとしては当然、ＳＦというくくりになるのでしょうが
私にとっては非常に深いテーマという事もあり、
単なるサイエンス・フィクションの一つ、では片付けられない
作品です。当然、★は５つです。

電波まみれの地球のＵＰからカメラがひいていく冒頭のシーン。突然なんで若干面食らいますが、でも凄くいいです。これも映画の重要なモチーフなんですが、ここだけでも見る価値大いにありです。
さて内容は権威との確執や、怪しげなパトロン（？）の協力、科学と宗教の問題、また牧師との恋愛も絡めて結構盛りだくさんですが、話自体は割と淡々と進みます。
その中で、私が注目したいのは、父親の葬式の日、主人公が父親に向けて無線で話しかける場面。これが今後の主人公の行動の原点になります。
どうしてあそこまで、宇宙からのメッセージにこだわるのか。どうして宇宙人は「あの姿」で現れたのか…
スケールの大きさと裏腹に、リリカルで最後に少し爽やかな気分になれるそんな作品です。

地球外知的生命体の存在に対する考え方、信じる信じないの論争。
そこがメインでした。

コテコテなSFではなく、人間ドラマという感じ。（これは意外だった）

ちなみに、クリントンらしき大統領が出てきますが、あれって合成でしょうか？そっくりさんでしょうか？本物でしょうか？？？

デヴィッド・モースのお父さんが出てきたときには
いい映画の予感充分だったのですが・・・

もっとSFらしいSF映画を想像していたので
あれれ、なんか違うぞ・・・ってなってしまいました。

ヒューマン・ドラマとして見れば悪くないと思います。
夢のあるお話で、良かったんですよ。
ジョディ・フォスターも魅力溢れる女性を演じていたしね。

ちょっと宗教がかっていたところが、日本人には理解しにくい
部分もあったんじゃないでしょうか。
それに、もっとスケールを大きく、壮大なストーリーに
してほしかったんだけどな・・・
ちょっと期待の方が大きかったみたいです。