メイプルソープとコレクター

　あのちょっとナルシーっぽい（失礼っ）ロバート・メイプルソープを脇に追いやって、堂々、サム・ワグスタッフが前面に取り上げられてるってことが嬉しい。　多くの媒体で、半ば偶像的に取り上げられるメイプルソープだが、彼の華やかな成功はワグスタッフを初めとする強力なサポーター達に「たいへん恵まれてのこと」だという事を認識したい。

そして、メイプルソープといえば、パティ・スミス。そのキャリアの出発点から既にパートナーであった二人。アーティストとしての共感はもちろん、恋人（いや、それ以上の）関係を共有し得たという意味で、余人をもって代えがたい「同士」であり「盟友」だった。

『メイプルソープ』（パトリシア・モリズロー著）を読むと、精神的にも不安定だった若い時代を、互いに支えあった関係だということが知れる。女性であることに悩んでいたパティと、ホモセクシュアルな嗜好に悩んでいたメイプルソープは、お互いを失われた半身のように感じていたという。
　あのチェルシー・ホテルに命からがら転がり込み、表現者として身を立てていくまで、二人は刺激し合い支えあったのだ、盟友として。

　そんな彼らの前に現れたサム・ワグスタッフ。彼は稀代のコレクターであり、非常に革新的なキュレーターだった。本作では、彼の興味深いキャリアの紹介について多くの時間が割かれている。
申し分の無い容貌と知性に恵まれた彼は、新たな才能の種子を見つける眼力、時代の香りを感じ取る嗅覚、アート界に新たな潮流を作り出して自ら推すアーティストを売り込む腕力を兼ね備えていた。

　彼の功績は、抽象表現主義やランドアートなどを広く紹介しながら、「写真芸術」というジャンルを確立したことだ。それは彼の膨大なコレクションによって培われたセンスに基づいたもので、メイプルソープはその流れに巧く乗ったと言える。
　お互いが唯一無二の仕事のパートナーであり、恋人でもあった。それは二人にとって幸運な巡り合わせだったろう。写真表現の新たなるステージを、二人して創り出していったのだ。

　多くの（特に性的表現に於いて）革新的なメイプルソープの作品群だが、やはり印象的なのは、パティの１ｓｔアルバム『ホーセス』の有名なジャケット写真。
　ノーメイクにボサボサ頭、細身の肢体に白いワイシャツ、男物のネクタイ、ジャケットを肩にかけ、ふらりと立ったパティ。　ワグスタッフのペントハウスで二人っきりで撮った写真…あのように切り取ることが出来たのは、メイプルソープ以外にはいなかったろう。


　余談だけれど、あの写真撮影の直前、ワグスタッフがパティにホットチョコレートを作ってあげたそうだ。メイプルソープは「今から写真を撮るってのに、歯を真っ茶色にして！」と呆れるが、パティは「どうせ笑わないんだから、何色でもいいのよ」と言ったという。　なんだか三人の関係性が見えてくるような光景だ。

　

男の裸ばっかり出てきてきもいです
性器も出てたけど違法なのでは？
内容もイマイチ
金返してほしい

もちつもたれつ
共生する
イソギンチャクとクマノミみたいなふたり

エゴを全開にする男と
そんな男を愛する男

エゴが全身からみなぎる男は
金持ちで育ちの良い男の
「こうあらねばならない」という概念の
重たい足かせの鍵を開けてくれた


「あいつはろくでもない男だ」と人は言う
でも男にとっては
足かせの鍵を開けてくれた魔法使い

金なんて惜しいものか
あいつには全身全霊で尽くすんだ

それだけ俺は
この魔法使いを待ってたんだ

おれにとっちゃ
あいつは白馬の王子様なんだ



出会いっていいよなー

すごい火花が散ったんだろうなー

「こいつと利害が一致する」って
電光石火の勢いで
本能が知らせた瞬間

あぁー萌える。。