リミット　刑事の現場２

見ごたえのある現代ドラマである。

物語の展開は予想のつく刑事ものでした。
でも、森山未來に興味がなかったのに、このドラマを見て「巧い！！！」と気づかされました。
寺尾聡と共演している前シリーズを見逃していたので、ぜひレンタルして観てみるつもり。

武田哲也の悪役ということで話題になり、興味がわいたので借りたが、すぐに悪役でないことは予想できた。
主人公のキャラをあえて偽善者にみせて問題提起するやり方はわかるが、過剰すぎていらいらするばかり。

それは置いといて、このドラマはとにかく演出がうそ臭く、ご都合主義でまったく話に入り込めない。

2話で切りました。

冒頭、通り魔を武田哲也が取り押さえるシーン。ふたりが揉み合ってるのになかなか回りの警官たちは参加しない。
武田哲也が暴力刑事であることをみせるためだが、これではリアリティがない。
そしてその映像がネットに上げられ「掲示板では非難の嵐ですよ！」なんてシーンもあったが、こんなの「良くやった！もっとやれ！」なのがネットの常識的な反応。

これは武田哲也が警察内で孤立し反感を買っていることを印象つけるためなのだが、納得いかない。共産党の掲示板でも見てたんでしょうか？
とにかくこういう細かい「？」が連続する。
日本のドラマはまったくみないけど、ひょっとしてみんなこんな低いレベルの演出ばかりなのだろうか？

そして途中で観るのをやめた決め手のシーン。
ホームレスのテントが燃やされ、浮浪者が焼死するのだが、背中しか焼けてない。
そんなんじゃ死にません。煙にまかれて一酸化炭素中毒なら分るけど、外だったのでそれは無い。
全身丸焼けになってもなかなか死ねないのがヤケドです。
話の終盤に犯人を死体安置所に引っ張ってきて説教するのだが、
仰向けの死体はまったく綺麗なままでとても焼死したようには見えないのに、なぜかえずく犯人。
グロ描写をさけたかったとか、そういう理由ならもっとやり方があったはず。こだわりが無いリアリティが無い。
製作者は基本的な知識に欠けているのか、都合よく話を進めるための捻じ曲がった演出の連続。
この先もこういう納得の行かない演出が続くのは明らかなので切りました。
製作者の皆さんはもっと海外の映画やドラマを観て勉強したらどうでしょうか(笑)

　ストーリーとしては前半の方が実はおもしろかった。でも、見所は完全に後半。森山未來が怒り狂うシーンが凄い。怒りの声や表情がでてくるまえにグワッと顔が赤くなる。それだけでもう背筋が寒くなるような怒りが伝わるし、それに対峙する武田鉄矢も顔が真っ赤に染まって行く。あまりの画面の熱量に圧倒されてしまう。ふたりの役者が互いの演技に刺激されてどんどん熱くなって行くのがわかる。物語全体を通して、私ははストーリーを追うというよりも、画面の中にいる人々の迫力に魅せられて行く感じで、見終わった後にちょっと放心してしまう感じ。森山未來、武田鉄矢以外の犯人役の役者たちも、ぎょっとするような迫力をみせていて、セリフはもうちょっとなんとかならんかというクサさが実はあるんだけど、もうそれは気にしない事にしよう、と思わせるだけの迫力。

次が気になる！