地獄への逆襲 / ヘンリー・フォンダ
地獄への逆襲
/フリッツ・ラング
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(6)
解説・ストーリー
「地獄への道」の続編。西部の無法者ジェシー・ジェイムズが、部下の裏切りによって背中から撃たれた。それを知った兄のフランクは、弟の仇を討つため再び無法の世界へと足を踏み入れていく……。
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「地獄への逆襲」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
「地獄への道」の続編。西部の無法者ジェシー・ジェイムズが、部下の裏切りによって背中から撃たれた。それを知った兄のフランクは、弟の仇を討つため再び無法の世界へと足を踏み入れていく……。
「地獄への逆襲」 の作品情報
「地獄への逆襲」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
地獄への逆襲の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
93分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/英語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
JVD3181 |
2009年11月25日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
11枚
|
0人
|
0人
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地獄への逆襲の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
93分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/英語
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JVD3181 |
2009年11月25日
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ユーザーレビュー:6件
フランク・ジェイムズの帰還
投稿日:2010/01/12
レビュアー:よふかし
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
なんだか物凄くおどろおどろしいタイトルですが、原題は「フランク・ジェイムズの帰還」。ヘンリー・キング監督でタイロン・パワーがジェシー・ジェイムズを演じた『地獄への道』の続編です。
前作でジェシーの兄フランクを演じていたヘンリー・フォンダのほか、ジョン・キャラダインやヘンリー・ハルなど主要なキャストをそのままにした正統的な続編なのですが、面白いのは監督がフリッツ・ラングであること。ハリウッドに来て『激怒』『暗黒街の弾痕』など面白い作品を作ったラングが、ザナックに頼まれて初めて手掛けた西部劇にして、ラング初のカラー作品。
続編ものであり、かつ西部劇&カラーということで、ラングらしさというのはほとんど見られません。面白いのはあまり音楽を使わずに、馬の走る音などをよく拾っているところです。ヘンリー・フォンダの馬での疾走シーンは美しいし、岩場をものともしない猛スピードの追跡劇は危険なスタントではないかと思うのですが、そういうシーンに勇壮な音楽を使ったりしないのです。ただ馬の駆ける「ドドド」「ドドド」という音が重く響く。だから雰囲気が盛り上がるというより、なんだか西部劇的なアクションを冷静に観察しているような気配があります。そういうところに外国人としてのラングの視点を感じるというのはこじつけ気味ですけれど。
また、仇を追い詰めていくときのフォンダは、ゆったりと歩いて、ほとんど物陰にも隠れないで近づいていきます。長身で足の長いフォンダが実に格好いいのですが、同時に幽霊的な怖さ・不気味さが漂っています。こういうところも、単純なヒーロー西部劇とはちょっと違う作品の印象を強めています。
いちおう、フランクが弟ジェシーのかたき討ちを図るという物語なのですが、どうやら史実ではそういうことはなかったようです(ブラッド・ピッドの『ジェシー・ジェームズの暗殺』はリアル路線でした)。しかしそれでは娯楽映画にならないので、フランクはフォード兄弟を追いかけます。しかし、結局彼が直接に打ち倒すのではなく、アクシデントや別の人間がフォード兄弟を葬ることになります。
脚本はそのあたりで史実とのバランスをとっているのかもしれませんが、そのせいか、どうにも爽快感に欠ける作品となりました。後半の法廷劇をコミカルに彩る新聞社オーナー(ヘンリー・ハル)のおとぼけ演技や、女性記者ジーン・ティアニーのほんわかした雰囲気も捨てがたいのですが、ラング西部劇としては次の『西部魂』や『無頼の谷』の後塵を拝します。40点。
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小粋な西部劇
投稿日:2013/09/29
レビュアー:趣味は洋画
西部史に名高い無法者ジェシー・ジェイムスの半生を描いた、39年「地獄への道」の続編。 前作に続いて、ジェシーの兄フランク役のヘンリー・フォンダが主演だが、本作では正道に戻り、一介の農夫として働いている。 ところが弟のジェシーが、元仲間のボブ(ジョン・キャラダイン)とチャーリー(チャールズ・タネン)のフォード兄弟に背後から撃たれて殺されたことを知り、復讐に立ち上がる。 フランクも最初は、フォード兄弟は裁判によって裁かれると信じているが、鉄道会社が兄弟を釈放させ、自由の身にしたことで、フランクは復讐の決意を固める。 彼は身内の若者クレム(ジャッキー・クーパー)を伴い、フォード追走のための資金を得るため駅を襲い、給料強奪を図る。 だがクレムが誤って人を殺し、不当な裁きを受けようとしたため、2人は逃走する。 彼らはデンバーで新聞記者の若い娘エレノア(ジーン・ティアニー)の協力を得ながら、フォード兄弟を追いつめ、遂にチャーリーを殺す。 だが一方で、鉄道会社の策略が進行、フランクの農場の召使である黒人のピンキー(アーネスト・ホイットマン)が、無実の罪で刑に処されようとしていた...。
前半部、フランクとクレムが馬を駆って草原を疾走するシーンは、往年の西部劇シーンそのままで、かなりの迫力である。 一転、後半部の法廷シーンは、検事と弁護士のユーモアあふれる問答の応酬が面白く、見応えもある。 この場面、H・フォンダさえも、検事の‘考えないと分からないのか?’の問いに、‘弁護士ではないから考えないと分からない!’と答え、法廷内を爆笑の渦に巻くシーンがある。 又、小シーンも小粋で、フランクが馬を交換する際、50ドルを木に張り付ける場面や、カンサスにやって来たエレノアが、デンバーの父と電報でやりとりする構図など、心憎いばかりだ。 クレムを演じたJ・クーパーは出演時18歳(役柄は16歳の設定)だが、38年後の、78年「スーパーマン」でのデイリー・プラネット社の編集長役が印象深い。(彼の叔父は映画監督のノーマン・タウログである) そして、少ない出演シーンながら、黒人農夫ピンキーを演じたE・ホイットマン、郵便列車を止める駅員に扮したE・コリンズ(本作が遺作)も印象深い。
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誰が、ジェシー・ジェイムズを英雄にしたか?
投稿日:2020/03/27
レビュアー:ぴよさん
「義賊譚にだまされるな」なんて、野暮なことは言いたくない。ただ大抵の義賊達は結構な
悪事を、ちょこっとの正義で帳消しにしてもらってる。語り継がれる過程でかなりの脚色が
されていて、なんなら事実がまるきり逆転してるケースだってある。(鼠小僧とかね)
学生の時、悪事の限りをつくしたヤンキーが、ちょっと更生しただけで真っ当な人以上に
評価される、あの不条理現象に似ている。
ヨーロッパやアジアの義賊譚が、圧政や権力者に対抗するケースが多いのに比して、
アメリカのそれはシンプルな強盗系が多い気がする。フロンティア精神の末端と言おうか、
それが西部開拓時代の空気と結びついてなのか。ビリー・ザ・キッドやブッチ・キャシディ
&サンダンス・キッド、彼らはロビン・フッドのように暴君に対抗する義賊ではない。
もっと粗雑な動機で、民衆の興味に応えた者達に見える。 なんとか一旗上げてぇ〜な、でも
勉強はしてないからろくな就職口は無ぇし…ただ拳銃の腕と度胸には自信があるから、気に
食わない銀行でも襲っちまうか。基本、そんなノリなのだ。そんな奴らがヒーロー視される
時代もあった。それは当時の感覚で無ければ理解できないことだ。
さてこの映画の前作『地獄の道』では、名高いアウトロー、ジェシー・ジェイムズの半生
が描かれた。彼ら家族の平和な生活は、鉄道会社の横暴で無残にも壊されてしまい、そのため
復讐の鬼となったジェシー&フランク兄弟の痛快な強盗劇が始まる……いや騙されるな。
タイロン・パワーとヘンリー・フォンダに演じさせれば、そりゃ何をやったってヒーローっ
ぽくなるに決まってる。対するドナルド・ミーク演じる鉄道会社の代理人がまた憎々しくて、
完全に善悪は固定されてしまう。そもそも復讐の起点だって、脚色の極みかもしれない。
ヤンキーが「ヤツを半殺しにしたのはヤツが道端の子犬を蹴ったから(ということにして
おこうウソだけど)」と言ってごまかすのと同じことかもしれない。
なんだかんだあって最後には背中から撃たれて殺されるジェシー。なんでもありの西部でも
背後から撃つのだけはご法度らしい。暗殺者ロバート・フォードは「アメリカで一番卑怯な男」
とまで呼ばれてしまう。かくして『地獄への逆襲』では、その憎きフォード兄弟への敵討ち、
そしてフランク・ジェイムズを裁く法廷劇の二本立てで物語が進められる。しかしこれは前作
ありきの映画で、例えばフランクが敵討ちを諦めてでも使用人ピンキーを救おうとする理由が
この作品だけでは分かりにくいし、セントルイス鉄道がここまで執拗にジェイムズ兄弟を敵対
視するということも、同様に分かりにくい。
フリッツ・ラングがナチから逃れてハリウッドで撮るようになってからの作品。ノワール系
の作品にはまだ彼らしさが現れるが、この作品ではあまり感じられない。与えられた素材で
手堅く作ったという感じだ。だが、フランクがピンキーの為に働くくだりは、ラングの名作
『死刑執行人もまた死す』をちょっと連想させて、興味深い。
義賊譚が成立するのは、彼らが最後に非業の死を遂げなくてはならない。生き延びて悠々自適
の老後を送っては、英雄になれないのだ。ジェシー・ジェイムズは実は逃げ延びて20世紀まで
生きたという話もあるが、生きてちゃダメなんだよね、若くして死んでないとさ。
なので実は彼が英雄になれたのは、「アメリカ一卑怯な男」ロバート・フォードのおかげなのね。
(YKK1976さんの映画会 第103回 )
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3人の会員が気に入ったと投稿しています
過激な前作からの、おだやかな着地 ?
( かなりネタばれあり )
今回、本作を初見で観て抱いた感想は、それなりによくできているけれど、フリッツ・ラングらしからぬ「 きれいにまとまった作品 」というものでした。
観ていない作品も多いけれど、フリッツ・ラングの作品というのは、登場人物には心の闇があり、権力者側も大衆も双方に危なさ、過剰さがあって、その魔的なヤバさが彼の作風だと思っていましたから、ちょっと意外な感じがしました。
本作は『 地獄への道 』の続編ということなので、観てみると、そちらのほうが過激なのに驚き、第1作のヘンリーキングに代わって、本作がラングでしたが、逆じゃないか ? と思いました。
そこで、例によっての僕のウラ読みの妄想が広がってしまいました。
根拠や裏付けのない個人的な思い込みとは承知してますので、話半分にお読みください。
前作『 地獄への道 』( 原題 Jesse James )公開は1939年1月24日。
1939年は第二次世界大戦前夜で世界情勢が不安な時期でした。
それまで効果を上げていたニューディール政策も1937年財政支出大から増税に転じて38年には再び失業者が増えて中だるみ気味で、そのリベラルな政策への是非も含めてその評価が問われていた時期。
翌年1940年の大統領選挙を控え、フランクリン・ローズベルトがそれまで前例のない3選に出馬するのか、その是非も話題の時期でした。
さて、ジェシー・ジェームス伝説には、南部および貧しい庶民への共感と、裏返しの強烈な北部および強欲な資本家への憎悪があって、それぞれの組み合わせと対立の構図のややこしさが、大衆受けすると同時に物議をかもすことになるのですね。
アンチ・ヤンキー(北部)と南部へのシンパシーは、リベラルな者には奴隷制度への郷愁・擁護と捉えられかねない。
一方で、強欲な資本家からの掠奪へのシンパシーは、保守的な者にはテロの容認、共産主義だとのレッテルを張られかねない。
この2つの視点で見ていくと、
まず、1939年は『 風と共に去りぬ 』が12月15日の公開に向かっていた時期。 1936年出版の小説はすでにベストセラーでしたが、映画も制作中から「 誰がスカーレットを演じるのか 」など話題で、そのメディア・ミックスのさきがけ的な相乗効果で「 奴隷制度のあったころの南部 」が「 古き良き時代への郷愁 」の大ブームとして、全米を席巻していたと言えます。
1960年代ころまでは小説は聖書の次に読まれているベストセラーとされましたし、映画も、繰り返されるリバイバル上映で記録的な興行成績で、『 ジョーズ 』や『 スター・ウォーズ 』が抜くまでは「 映画史に残る金字塔 」とされてきてます。
そうした「 南部復権 」ブームの年の初頭での『 地獄への道 』だったわけですが、準主役だったヘンリー・フォンダは『 若き日のリンカーン 』(ジョン・フォード監督 1939年5月30日公開)に主演
ちなみにビリー・ホリデイが「 奇妙な果実 」のレコードを出したのも1939年なかば。
西部劇『 モホークの太鼓 』((ジョン・フォード監督 1939,年11月3日公開)に続いてヘンリー・フォンダが主演したのが『 怒りの葡萄 』(ジョン・フォード監督1940年1月24日公開 脚本は『 地獄への道 と同じナナリー・ジョンソン )
ヘンリー・フォンダはそれまで専属契約に縛られるのを嫌って断っていましたが、主人公トム・ジョード役を熱望して、ダリル・F・ザナック(20世紀フォックス)が求める7年契約を呑みます。 フォンダはアカデミー主演男優賞に初めて ( そして『 黄昏 』(1981年)で受賞するまでは唯一の)ノミネートされます。
トム・ジョード役は今日でも、闘う労働者のアイコンとして映画史に残っています。
そして同作で母親を演じたジェーン・ダーウェルはアカデミー助演女優賞を獲りますが、彼女は『 地獄への道 』では、鉄道会社が雇った男に爆殺される母親役であり、兄弟が復讐のためにギャングになる大きな動機となっています。
さらに『 地獄への道 』では新聞社社主(ヘンリー・ハル)が社説で「 西部で法と秩序を確立するには、まず第一に、○○を1人残らず打ち殺すべし 」と、弁護士、鉄道経営者、歯医者、知事と対象を変えてムチャクチャな暴言を繰り返します。
もちろん他愛もないギャグなのですが。
これらの映画がヒットし、ヘンリー・フォンダがブレイクするにつれ、反逆のイメージは、20世紀フォックスにとっても、左右双方の政治的立場から叩かれかねないものだったのではないか、というのが僕の妄想です。
( つづく )
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虚々実々(ちょっと虚が多いけど)
投稿日:2020/03/15
レビュアー:さっちゃん
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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お題を決めたコメントでも書いたとおりジェシー・ジェイムズを主役に据えた『地獄への道』の続編であります。劇中でも新聞の見出しになるようにジェイムズ・ギャングが終焉を迎えた後のジェシーの兄フランクの敵討ちの物語であります。
余談ですが、前に観たのがよっぽど昔だったとみえて、この映画はモノクロだと思い込んでいたので、カラー映画だったのに吃驚。お題を提示した本人がそれじゃ困りますが、記憶って恐ろしいと改めて思いました。
閑話休題。今回のお題候補が実在の人物のその後を描いた作品という括りで選んだ訳ですが、そこには当然、フィクションが混じるのは前提でした。本作も実際にはフランクは弟の敵討ちなんてやっておりませんが、それでは娯楽映画にはなりませんので、フォード兄弟を狙ったというお話にしたのでしょう。ただ、物語の全てがフィクションということではなく、要所々々に史実を散りばめているのは拘りなのか、それともリアリティも重要だという考えなのか、もしかすると両方かもしれませんね。
脚本や演出も娯楽作品としてはきっちりしたものだと思います。ただ、フォード兄弟の最期は、どちらもフランクが直接、手を下してないところが、当時の観客にとって不満だったのではと考えてしまいます。フランク役のヘンリー・フォンダは『荒野の決闘』でも見せた、女性にはシャイな紳士(南部紳士というのは『ヴェラ・クルス』でもクーパーが言われてましたね。)という役柄で、当時のフォンダの定型だったのかな。
次にフランクが面倒を見ているクレム(昔の強盗団の仲間の息子らしい)にジャッキー・クーパー。戦前は子役として人気があったらしいですが、この頃はイメージ・チェンジに苦しんでいたのかもしれませんね。我々の世代では『スーパーマン』シリーズのデイリー・プラネット紙の編集長役が思い浮かびますが。
そして、敵役としてのボブ・フォードにジョン・キャラダイン。為所がないように見えて存在感で主役のフォンダに拮抗できるのは流石と思います。冒頭の暗殺シーンで銃を持つ手が震えているなど細かい演技もいいですねぇ。後に息子たちが『ロング・ライダーズ』でジェイムズ兄弟と組んで銀行強盗をやったヤンガー兄弟を演じているのは縁という奴でしょうか。
で、ヒロインのジーン・ティアニーの女性記者ですが、架空の人物だと思うのですが、この頃のハリウッド娯楽映画では恋愛要素は必須だったのでしょうか。フランクの自首の契機になったり結構、重要な役所ではありますが。
さて、主要な俳優さんについて書いてきましたが、物語の虚実についても少しだけの知識をひけらかしてみようかと思います。レビュー冒頭で所々、史実を散りばめてあると書きましたが、冒頭のフランクが農場で働いているところ、鉄道の倉庫に強盗に入るところ、自首して裁判を受け無罪となるところは、どうも事実みたいです。ただ、巧妙に実際の出来事と時間をずらしてあるようで、農場にいた後で、また強盗団に戻ってますし、鉄道の倉庫への強盗はジェシー暗殺のかなり前です。事件の前後関係を、ちょいといじってうまくお話に仕立てているのは脚本家の手柄でしょうね。
今回、西部劇をお題にした以上、私の十八番、”趣味の時間”は抜かせないでしょう。本作ではライフルやショットガンは出てきませんので、拳銃だけということになります。観る前は、どうせ、いつものコルト・ピースメーカーしか出てこないんだろうと思っていましたが、まだ戦前のためか、それ以外にS&Wスコフィールドが2回、出ております。
最初はフランクたちがフォード兄弟を馬で追跡したシーンで、兄のチャールズがフランクを迎え撃つのに使用しております。中折れ式のリボルバーであること、フレームの形状から判断しました。次にクライマックスでクレムがボブを狙った際に使っていました。ただ、映像ではグリップがバード・ヘッド(握りの先が鳥の頭のようにとんがっている形状)に見えました。見間違いでなければ特注かもしれません。
その他、フランクの拳銃がレミントンみたいですが、コルト・ピースメーカーの銃身の下に三角形の鉄板を溶接したレミントンもどきかもしれません。このフェイク・レミントンは確か『ダンディー少佐』でも使っていたと思います。ちなみにフランクが自首した際に司直に渡したのはスコフィールドの後に作製されたロシアン・モデルだったそうです。モデル名はロシア陸軍の注文を受けてS&Wが製造したことに由来します。
今回、自分の趣味が先走ったレビューになりました。さて、皆様方、楽しんでいただけたでしょうか。
(ykk1976さんの映画会:第103回)
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ユーザーレビュー
フランク・ジェイムズの帰還
投稿日
2010/01/12
レビュアー
よふかし
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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なんだか物凄くおどろおどろしいタイトルですが、原題は「フランク・ジェイムズの帰還」。ヘンリー・キング監督でタイロン・パワーがジェシー・ジェイムズを演じた『地獄への道』の続編です。
前作でジェシーの兄フランクを演じていたヘンリー・フォンダのほか、ジョン・キャラダインやヘンリー・ハルなど主要なキャストをそのままにした正統的な続編なのですが、面白いのは監督がフリッツ・ラングであること。ハリウッドに来て『激怒』『暗黒街の弾痕』など面白い作品を作ったラングが、ザナックに頼まれて初めて手掛けた西部劇にして、ラング初のカラー作品。
続編ものであり、かつ西部劇&カラーということで、ラングらしさというのはほとんど見られません。面白いのはあまり音楽を使わずに、馬の走る音などをよく拾っているところです。ヘンリー・フォンダの馬での疾走シーンは美しいし、岩場をものともしない猛スピードの追跡劇は危険なスタントではないかと思うのですが、そういうシーンに勇壮な音楽を使ったりしないのです。ただ馬の駆ける「ドドド」「ドドド」という音が重く響く。だから雰囲気が盛り上がるというより、なんだか西部劇的なアクションを冷静に観察しているような気配があります。そういうところに外国人としてのラングの視点を感じるというのはこじつけ気味ですけれど。
また、仇を追い詰めていくときのフォンダは、ゆったりと歩いて、ほとんど物陰にも隠れないで近づいていきます。長身で足の長いフォンダが実に格好いいのですが、同時に幽霊的な怖さ・不気味さが漂っています。こういうところも、単純なヒーロー西部劇とはちょっと違う作品の印象を強めています。
いちおう、フランクが弟ジェシーのかたき討ちを図るという物語なのですが、どうやら史実ではそういうことはなかったようです(ブラッド・ピッドの『ジェシー・ジェームズの暗殺』はリアル路線でした)。しかしそれでは娯楽映画にならないので、フランクはフォード兄弟を追いかけます。しかし、結局彼が直接に打ち倒すのではなく、アクシデントや別の人間がフォード兄弟を葬ることになります。
脚本はそのあたりで史実とのバランスをとっているのかもしれませんが、そのせいか、どうにも爽快感に欠ける作品となりました。後半の法廷劇をコミカルに彩る新聞社オーナー(ヘンリー・ハル)のおとぼけ演技や、女性記者ジーン・ティアニーのほんわかした雰囲気も捨てがたいのですが、ラング西部劇としては次の『西部魂』や『無頼の谷』の後塵を拝します。40点。
小粋な西部劇
投稿日
2013/09/29
レビュアー
趣味は洋画
西部史に名高い無法者ジェシー・ジェイムスの半生を描いた、39年「地獄への道」の続編。 前作に続いて、ジェシーの兄フランク役のヘンリー・フォンダが主演だが、本作では正道に戻り、一介の農夫として働いている。 ところが弟のジェシーが、元仲間のボブ(ジョン・キャラダイン)とチャーリー(チャールズ・タネン)のフォード兄弟に背後から撃たれて殺されたことを知り、復讐に立ち上がる。 フランクも最初は、フォード兄弟は裁判によって裁かれると信じているが、鉄道会社が兄弟を釈放させ、自由の身にしたことで、フランクは復讐の決意を固める。 彼は身内の若者クレム(ジャッキー・クーパー)を伴い、フォード追走のための資金を得るため駅を襲い、給料強奪を図る。 だがクレムが誤って人を殺し、不当な裁きを受けようとしたため、2人は逃走する。 彼らはデンバーで新聞記者の若い娘エレノア(ジーン・ティアニー)の協力を得ながら、フォード兄弟を追いつめ、遂にチャーリーを殺す。 だが一方で、鉄道会社の策略が進行、フランクの農場の召使である黒人のピンキー(アーネスト・ホイットマン)が、無実の罪で刑に処されようとしていた...。
前半部、フランクとクレムが馬を駆って草原を疾走するシーンは、往年の西部劇シーンそのままで、かなりの迫力である。 一転、後半部の法廷シーンは、検事と弁護士のユーモアあふれる問答の応酬が面白く、見応えもある。 この場面、H・フォンダさえも、検事の‘考えないと分からないのか?’の問いに、‘弁護士ではないから考えないと分からない!’と答え、法廷内を爆笑の渦に巻くシーンがある。 又、小シーンも小粋で、フランクが馬を交換する際、50ドルを木に張り付ける場面や、カンサスにやって来たエレノアが、デンバーの父と電報でやりとりする構図など、心憎いばかりだ。 クレムを演じたJ・クーパーは出演時18歳(役柄は16歳の設定)だが、38年後の、78年「スーパーマン」でのデイリー・プラネット社の編集長役が印象深い。(彼の叔父は映画監督のノーマン・タウログである) そして、少ない出演シーンながら、黒人農夫ピンキーを演じたE・ホイットマン、郵便列車を止める駅員に扮したE・コリンズ(本作が遺作)も印象深い。
誰が、ジェシー・ジェイムズを英雄にしたか?
投稿日
2020/03/27
レビュアー
ぴよさん
「義賊譚にだまされるな」なんて、野暮なことは言いたくない。ただ大抵の義賊達は結構な
悪事を、ちょこっとの正義で帳消しにしてもらってる。語り継がれる過程でかなりの脚色が
されていて、なんなら事実がまるきり逆転してるケースだってある。(鼠小僧とかね)
学生の時、悪事の限りをつくしたヤンキーが、ちょっと更生しただけで真っ当な人以上に
評価される、あの不条理現象に似ている。
ヨーロッパやアジアの義賊譚が、圧政や権力者に対抗するケースが多いのに比して、
アメリカのそれはシンプルな強盗系が多い気がする。フロンティア精神の末端と言おうか、
それが西部開拓時代の空気と結びついてなのか。ビリー・ザ・キッドやブッチ・キャシディ
&サンダンス・キッド、彼らはロビン・フッドのように暴君に対抗する義賊ではない。
もっと粗雑な動機で、民衆の興味に応えた者達に見える。 なんとか一旗上げてぇ〜な、でも
勉強はしてないからろくな就職口は無ぇし…ただ拳銃の腕と度胸には自信があるから、気に
食わない銀行でも襲っちまうか。基本、そんなノリなのだ。そんな奴らがヒーロー視される
時代もあった。それは当時の感覚で無ければ理解できないことだ。
さてこの映画の前作『地獄の道』では、名高いアウトロー、ジェシー・ジェイムズの半生
が描かれた。彼ら家族の平和な生活は、鉄道会社の横暴で無残にも壊されてしまい、そのため
復讐の鬼となったジェシー&フランク兄弟の痛快な強盗劇が始まる……いや騙されるな。
タイロン・パワーとヘンリー・フォンダに演じさせれば、そりゃ何をやったってヒーローっ
ぽくなるに決まってる。対するドナルド・ミーク演じる鉄道会社の代理人がまた憎々しくて、
完全に善悪は固定されてしまう。そもそも復讐の起点だって、脚色の極みかもしれない。
ヤンキーが「ヤツを半殺しにしたのはヤツが道端の子犬を蹴ったから(ということにして
おこうウソだけど)」と言ってごまかすのと同じことかもしれない。
なんだかんだあって最後には背中から撃たれて殺されるジェシー。なんでもありの西部でも
背後から撃つのだけはご法度らしい。暗殺者ロバート・フォードは「アメリカで一番卑怯な男」
とまで呼ばれてしまう。かくして『地獄への逆襲』では、その憎きフォード兄弟への敵討ち、
そしてフランク・ジェイムズを裁く法廷劇の二本立てで物語が進められる。しかしこれは前作
ありきの映画で、例えばフランクが敵討ちを諦めてでも使用人ピンキーを救おうとする理由が
この作品だけでは分かりにくいし、セントルイス鉄道がここまで執拗にジェイムズ兄弟を敵対
視するということも、同様に分かりにくい。
フリッツ・ラングがナチから逃れてハリウッドで撮るようになってからの作品。ノワール系
の作品にはまだ彼らしさが現れるが、この作品ではあまり感じられない。与えられた素材で
手堅く作ったという感じだ。だが、フランクがピンキーの為に働くくだりは、ラングの名作
『死刑執行人もまた死す』をちょっと連想させて、興味深い。
義賊譚が成立するのは、彼らが最後に非業の死を遂げなくてはならない。生き延びて悠々自適
の老後を送っては、英雄になれないのだ。ジェシー・ジェイムズは実は逃げ延びて20世紀まで
生きたという話もあるが、生きてちゃダメなんだよね、若くして死んでないとさ。
なので実は彼が英雄になれたのは、「アメリカ一卑怯な男」ロバート・フォードのおかげなのね。
(YKK1976さんの映画会 第103回 )
過激な前作からの、おだやかな着地 ?
投稿日
2020/03/16
レビュアー
ロキュータス
( かなりネタばれあり )
今回、本作を初見で観て抱いた感想は、それなりによくできているけれど、フリッツ・ラングらしからぬ「 きれいにまとまった作品 」というものでした。
観ていない作品も多いけれど、フリッツ・ラングの作品というのは、登場人物には心の闇があり、権力者側も大衆も双方に危なさ、過剰さがあって、その魔的なヤバさが彼の作風だと思っていましたから、ちょっと意外な感じがしました。
本作は『 地獄への道 』の続編ということなので、観てみると、そちらのほうが過激なのに驚き、第1作のヘンリーキングに代わって、本作がラングでしたが、逆じゃないか ? と思いました。
そこで、例によっての僕のウラ読みの妄想が広がってしまいました。
根拠や裏付けのない個人的な思い込みとは承知してますので、話半分にお読みください。
前作『 地獄への道 』( 原題 Jesse James )公開は1939年1月24日。
1939年は第二次世界大戦前夜で世界情勢が不安な時期でした。
それまで効果を上げていたニューディール政策も1937年財政支出大から増税に転じて38年には再び失業者が増えて中だるみ気味で、そのリベラルな政策への是非も含めてその評価が問われていた時期。
翌年1940年の大統領選挙を控え、フランクリン・ローズベルトがそれまで前例のない3選に出馬するのか、その是非も話題の時期でした。
さて、ジェシー・ジェームス伝説には、南部および貧しい庶民への共感と、裏返しの強烈な北部および強欲な資本家への憎悪があって、それぞれの組み合わせと対立の構図のややこしさが、大衆受けすると同時に物議をかもすことになるのですね。
アンチ・ヤンキー(北部)と南部へのシンパシーは、リベラルな者には奴隷制度への郷愁・擁護と捉えられかねない。
一方で、強欲な資本家からの掠奪へのシンパシーは、保守的な者にはテロの容認、共産主義だとのレッテルを張られかねない。
この2つの視点で見ていくと、
まず、1939年は『 風と共に去りぬ 』が12月15日の公開に向かっていた時期。 1936年出版の小説はすでにベストセラーでしたが、映画も制作中から「 誰がスカーレットを演じるのか 」など話題で、そのメディア・ミックスのさきがけ的な相乗効果で「 奴隷制度のあったころの南部 」が「 古き良き時代への郷愁 」の大ブームとして、全米を席巻していたと言えます。
1960年代ころまでは小説は聖書の次に読まれているベストセラーとされましたし、映画も、繰り返されるリバイバル上映で記録的な興行成績で、『 ジョーズ 』や『 スター・ウォーズ 』が抜くまでは「 映画史に残る金字塔 」とされてきてます。
そうした「 南部復権 」ブームの年の初頭での『 地獄への道 』だったわけですが、準主役だったヘンリー・フォンダは『 若き日のリンカーン 』(ジョン・フォード監督 1939年5月30日公開)に主演
ちなみにビリー・ホリデイが「 奇妙な果実 」のレコードを出したのも1939年なかば。
西部劇『 モホークの太鼓 』((ジョン・フォード監督 1939,年11月3日公開)に続いてヘンリー・フォンダが主演したのが『 怒りの葡萄 』(ジョン・フォード監督1940年1月24日公開 脚本は『 地獄への道 と同じナナリー・ジョンソン )
ヘンリー・フォンダはそれまで専属契約に縛られるのを嫌って断っていましたが、主人公トム・ジョード役を熱望して、ダリル・F・ザナック(20世紀フォックス)が求める7年契約を呑みます。 フォンダはアカデミー主演男優賞に初めて ( そして『 黄昏 』(1981年)で受賞するまでは唯一の)ノミネートされます。
トム・ジョード役は今日でも、闘う労働者のアイコンとして映画史に残っています。
そして同作で母親を演じたジェーン・ダーウェルはアカデミー助演女優賞を獲りますが、彼女は『 地獄への道 』では、鉄道会社が雇った男に爆殺される母親役であり、兄弟が復讐のためにギャングになる大きな動機となっています。
さらに『 地獄への道 』では新聞社社主(ヘンリー・ハル)が社説で「 西部で法と秩序を確立するには、まず第一に、○○を1人残らず打ち殺すべし 」と、弁護士、鉄道経営者、歯医者、知事と対象を変えてムチャクチャな暴言を繰り返します。
もちろん他愛もないギャグなのですが。
これらの映画がヒットし、ヘンリー・フォンダがブレイクするにつれ、反逆のイメージは、20世紀フォックスにとっても、左右双方の政治的立場から叩かれかねないものだったのではないか、というのが僕の妄想です。
( つづく )
虚々実々(ちょっと虚が多いけど)
投稿日
2020/03/15
レビュアー
さっちゃん
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お題を決めたコメントでも書いたとおりジェシー・ジェイムズを主役に据えた『地獄への道』の続編であります。劇中でも新聞の見出しになるようにジェイムズ・ギャングが終焉を迎えた後のジェシーの兄フランクの敵討ちの物語であります。
余談ですが、前に観たのがよっぽど昔だったとみえて、この映画はモノクロだと思い込んでいたので、カラー映画だったのに吃驚。お題を提示した本人がそれじゃ困りますが、記憶って恐ろしいと改めて思いました。
閑話休題。今回のお題候補が実在の人物のその後を描いた作品という括りで選んだ訳ですが、そこには当然、フィクションが混じるのは前提でした。本作も実際にはフランクは弟の敵討ちなんてやっておりませんが、それでは娯楽映画にはなりませんので、フォード兄弟を狙ったというお話にしたのでしょう。ただ、物語の全てがフィクションということではなく、要所々々に史実を散りばめているのは拘りなのか、それともリアリティも重要だという考えなのか、もしかすると両方かもしれませんね。
脚本や演出も娯楽作品としてはきっちりしたものだと思います。ただ、フォード兄弟の最期は、どちらもフランクが直接、手を下してないところが、当時の観客にとって不満だったのではと考えてしまいます。フランク役のヘンリー・フォンダは『荒野の決闘』でも見せた、女性にはシャイな紳士(南部紳士というのは『ヴェラ・クルス』でもクーパーが言われてましたね。)という役柄で、当時のフォンダの定型だったのかな。
次にフランクが面倒を見ているクレム(昔の強盗団の仲間の息子らしい)にジャッキー・クーパー。戦前は子役として人気があったらしいですが、この頃はイメージ・チェンジに苦しんでいたのかもしれませんね。我々の世代では『スーパーマン』シリーズのデイリー・プラネット紙の編集長役が思い浮かびますが。
そして、敵役としてのボブ・フォードにジョン・キャラダイン。為所がないように見えて存在感で主役のフォンダに拮抗できるのは流石と思います。冒頭の暗殺シーンで銃を持つ手が震えているなど細かい演技もいいですねぇ。後に息子たちが『ロング・ライダーズ』でジェイムズ兄弟と組んで銀行強盗をやったヤンガー兄弟を演じているのは縁という奴でしょうか。
で、ヒロインのジーン・ティアニーの女性記者ですが、架空の人物だと思うのですが、この頃のハリウッド娯楽映画では恋愛要素は必須だったのでしょうか。フランクの自首の契機になったり結構、重要な役所ではありますが。
さて、主要な俳優さんについて書いてきましたが、物語の虚実についても少しだけの知識をひけらかしてみようかと思います。レビュー冒頭で所々、史実を散りばめてあると書きましたが、冒頭のフランクが農場で働いているところ、鉄道の倉庫に強盗に入るところ、自首して裁判を受け無罪となるところは、どうも事実みたいです。ただ、巧妙に実際の出来事と時間をずらしてあるようで、農場にいた後で、また強盗団に戻ってますし、鉄道の倉庫への強盗はジェシー暗殺のかなり前です。事件の前後関係を、ちょいといじってうまくお話に仕立てているのは脚本家の手柄でしょうね。
今回、西部劇をお題にした以上、私の十八番、”趣味の時間”は抜かせないでしょう。本作ではライフルやショットガンは出てきませんので、拳銃だけということになります。観る前は、どうせ、いつものコルト・ピースメーカーしか出てこないんだろうと思っていましたが、まだ戦前のためか、それ以外にS&Wスコフィールドが2回、出ております。
最初はフランクたちがフォード兄弟を馬で追跡したシーンで、兄のチャールズがフランクを迎え撃つのに使用しております。中折れ式のリボルバーであること、フレームの形状から判断しました。次にクライマックスでクレムがボブを狙った際に使っていました。ただ、映像ではグリップがバード・ヘッド(握りの先が鳥の頭のようにとんがっている形状)に見えました。見間違いでなければ特注かもしれません。
その他、フランクの拳銃がレミントンみたいですが、コルト・ピースメーカーの銃身の下に三角形の鉄板を溶接したレミントンもどきかもしれません。このフェイク・レミントンは確か『ダンディー少佐』でも使っていたと思います。ちなみにフランクが自首した際に司直に渡したのはスコフィールドの後に作製されたロシアン・モデルだったそうです。モデル名はロシア陸軍の注文を受けてS&Wが製造したことに由来します。
今回、自分の趣味が先走ったレビューになりました。さて、皆様方、楽しんでいただけたでしょうか。
(ykk1976さんの映画会:第103回)
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地獄への逆襲