1. DVDレンタルTOP
  2. すべてのジャンル
  3. 洋画のDVDレンタル
  4. ドラマのDVDレンタル
  5. THIS IS ENGLAND

THIS IS ENGLAND

THIS IS ENGLANDの画像・ジャケット写真

THIS IS ENGLAND / トーマス・ターグーズ

全体の平均評価点:(5点満点)

22

全体の平均評価点:

予告編を検索

DVD

旧作

ジャンル :

「THIS IS ENGLAND」 の解説・あらすじ・ストーリー

DVD

旧作

解説・ストーリー

「家族のかたち」のシェーン・メドウス監督が、自らの少年時代の記憶を重ねて描く社会派青春ドラマ。サッチャー政権下の1983年を舞台に、英国の一地方都市に暮らす労働者階級の少年を取り巻く日常と成長物語を、当時の社会情勢や若者文化を背景にリアルかつ瑞々しいタッチで綴る。前年に起こったフォークランド紛争で父を亡くした少年ショーン。学校では毎日のようにいじめられ、鬱屈した日々を送っていた。そんな時、ひょんなことからスキンヘッドの若者グループと知合い、リーダー格のウディーに可愛がられたショーンは自分も頭を剃って仲間に入れてもらう。年上の彼らのファッションをまね、行動を共にすることで気分が高揚するショーンだったが…。

「THIS IS ENGLAND」 の作品情報

作品情報

製作年:

2008年

製作国:

イギリス

原題:

THIS IS ENGLAND

「THIS IS ENGLAND」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

関連作品

関連作品

シンクロ・ダンディーズ!

インブレッド

ハイエナ

デビルクエスト

ユーザーレビュー:22件

入力内容に誤りがあります。

内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。

  • 入力内容に誤りがあります。

この作品に関するあなたの感想や意見を書いてみませんか?

1〜 5件 / 全22件

稀にみる良作。必見。 ネタバレ

投稿日:2011/02/17 レビュアー:MonPetit

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

シェーン・メドウズ監督の実体験をもとに作られた作品だそうだ。
80年代のイングランドを実に見事に描ききったそれはまさに秀逸の一言。

12歳の少年ショーーンを主人公にスキンヘッド文化や極右思想、人種問題、
愛国主義、サッチャリズムなど混迷極まりない背景をここまで凝縮できるなんて
こんな作品は他に記憶がない。
考えすぎかと思ってしまうほどの全てのシーンが先のどれかにつながっている。
直接的な表現ではなくとも、ショーンの成長の中にそれらが見えてくるのだ。
もちろん、そういう時代だったとはいえこの演出には恐れ入る。

詳しくはないが当時の有名な曲が使われているようで音楽が非常にマッチ
していて音楽になぞって作ったんじゃないかとすら思える。
この音楽がまた実にいい。音楽のシンクロとともに驚くのが、オープニングと
エンディングではさまれている当時のニュース映像の断片が自然体であること。
この違和感のなさがこの作品の凄さを物語っているのかもしれない。

いじめられっ子でファッションもダサかったショーン。
スキンヘッドグループから極右グループへ。
彼女も出来、マリファナも吸い、パキスタン人の店も襲った。
そしてあの惨劇。

そして、ショーーンはイングランドの国旗を海へ。。。。

当時のイングランドの息遣いさえ聞こえてきそうな稀にみる良作だ。

このレビューは気に入りましたか? 10人の会員が気に入ったと投稿しています

これが本当のこの国の姿 ネタバレ

投稿日:2010/01/05 レビュアー:パープルローズ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

1983年イギリスの田舎町。
フォークランド紛争で父親を亡くした12歳の少年ショーンは、学校で流行おくれの服装をからかわれるいじめられっ子。
メドウズ監督自身が少年時代をすごした町でロケをしているらしく、ショーンが歩く浜辺や、ひとり遊びの様子には心ひかれました。

スキンヘッドの少年グループに目をかけてもらったことが嬉しくて、自分も彼らにあわせた服装やヘアスタイルにしてみたり、大人ぶって年上の女の子とつき合ってみたりするところがほほえましいです。
「トレインスポッティング」以来の青春映画という触れ込み通りだなと思っていました、前半は。

ところが後半、コンボという男が刑務所から出所してくるあたりから、徐々に重苦しくなってゆき、まるでケン・ローチの映画を見ているような気分になりました。
コンボの「自分たちイギリス人が職を奪われ、苦しい生活を強いられるのはパキスタン人のせい」という主張に感化され、パキスタン人の経営する雑貨屋の強奪に加わるショーン。
差別意識に満ちた言葉を吐くショーンはあまりにも痛々しく、「本当に言ってることの意味がわかっているの?」と言いたくなりました。

映画の初めと終わりに流れる当時のニュース映像。
音声解説で監督が「選びに選んだ。」と言っていましたが、チャールズ皇太子とダイアナ妃の結婚の映像以外は、重苦しい内容のものばかりです。
当時の私たちも、この華やかな映像に心奪われて、何が起こっているのか知りもしなかった。

だけど、THIS IS ENGLAND。
これが本当のこの国の姿。
そしてショーンを待ち受ける辛い出来事。ショーンはどんな大人に成長するのでしょう?

このレビューは気に入りましたか? 8人の会員が気に入ったと投稿しています

ショーン12歳スキンヘッドします ネタバレ

投稿日:2009/12/10 レビュアー:よふかし

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

 単館ロードショーながらロングランを続けていた話題作。今年観た映画のなかでも、好きな作品のひとつだ。
 チャールズ王子と&ダイアナ妃の結婚やフォークランド紛争のニュース映像で始まるように、舞台は1980年代前半のイギリス。ロンドンのような都会ではなくて、ちょっと北の田舎町に住む少年ショーン12歳は、フォークランド紛争で父親を亡くした。
 このころのイギリスは(当時の言葉でいう西側先進国は)、何だかおかしくなっていた。第二次大戦の反動での好景気や6、70年代の政治の季節を通り過ぎてみると、不景気の波が押し寄せて、いい話はほとんどない。気づけばかつての植民地は失ったし、世界の中心であった大英帝国は見る影もない。
 理由は分からないが、1600年代以来世界をリードしてきたやり方が、行き詰った。従来の資本主義じゃあダメだ。だから、サッチャーなんて人が大ナタをふるって改革とか新自由主義とかいっているけれど、田舎の労働者階級には行き場のないやるせなさが澱のようにたまっているのだ。
 これは、そんな時代をよく写し取った青春映画の秀作である。

 12歳の孤独な少年ショーンは、ひょんなことからティーンのスキンヘッズの小グループに仲間入りして、マスコットのようにかわいがられる。仲間でふざけ合ったり、カルチャークラブ風ファッションの女の子と恋をしたりという前半は、父の死のショックをうちに抱えたショーンの笑顔が胸にしみる。忠実に再現されたという当時の衣装や風俗が印象的だ。もっとも、『さらば青春の光』のような、70年代のモッズやパンクスは格好よくもみえるけれど、80年代の閉塞感の一部を引き受けたスキンヘッズは、どちらかというと格好悪い。その格好悪さが、何かに追い詰められているような、彼らの切迫感を強く感じさせるのである。
 途中から刑務所を出所してきたコンボという男が加わって、グループを政治的に先鋭化しようとする、つまりはネオナチ化しようとするあたりから、映画には不穏な空気がしのびこむ。イギリス社会の複雑な階層、人種間の抗争。そして膨らんだ風船のように暴発する惨劇――。
 長引く不況、展望の見えない社会。他人ごととは思えず、胸に迫った。いろいろな痛みを伴う作品だけに、後味がいいとは言えないが、よい青春映画と思います。そしてもちろん、音楽もよいです。70点。

このレビューは気に入りましたか? 8人の会員が気に入ったと投稿しています

ドクターマーチンのブーツは・・・ ネタバレ

投稿日:2011/03/29 レビュアー:エコエコアザラク

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

「不良のブーツよ。だからこっちにしなさい。」というママのセリフ。
(笑)私も若い頃、履いていたけど不良用ブーツなのね(笑

学校でベルボトムをからかわれ、コンビニのパキスタン人にあしらわれ、いいことなしのショーン少年。
父はフォークランドで戦死。母と静かに暮らしていた。ある日、近所のパンクチーマーに誘われて仲間になってしまったショーン。スキンヘッドにしてファッションも揃えちゃって、さえない風貌だったショーンの見た目が一変します。
そして、お姉さんお兄さんに混ざってパーティーにも参加。この集まりがまたロクでもないんです。
たむろっては、吸う、飲む、ラリる・・・当時の若者は、こんなに病んでいたんですね。

楽しくつるんでいた仲間に異変が起きる。刑務所帰りのコンボとの再会でグループが分裂するハメに。
コンボメンバーの一員になった、ショーンの行動はエスカレートしていきます。
このコンボという男がクセ者でした。見た目はオッサン・パンク野郎だけど(笑

「自国民が失業であえいでいるのに、低賃金の移民には職がある。
自国民がフォークランド紛争に送られて死んでるのにサッチャーは高みの見物」
コンボの言いたいことは分りますが、あまりにも自分勝手すぎませんか? 自分たちのやってることは何ですか?

ショーンは、次第に移民に敵意を向け始めます。スプレー落書きに強奪行為・・・
「出てけ!!パキ野郎!!」12歳の少年は、すっかりコンボに感化されてしまいました。

そして・・・自分勝手なコンボの引き起こした理不尽な暴力事件。この事件で呆気なく全てが終わります。
散々、パンクメンバーと遊び呆けていたショーンでしたが、家に帰ります。やっぱりお母さんの所がいいよね。

イングランド国旗を海に投げ込んだショーン。愛国心はどうなったの? もう移民を憎んでないの?  聞いてみたくなりましたね。

80年代の曲が流れてましたが、全部知らない歌でした。せめてクラッシュの「ロンドン・コーリング」流して欲しかったな。

このレビューは気に入りましたか? 7人の会員が気に入ったと投稿しています

孤独な魂に寄り添ってしまう ネタバレ

投稿日:2011/03/29 レビュアー:ykk1976

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

(ネタばれ、かなりあり)

劇中で、12歳の主人公ショーン(トーマス・ターグース)が、
スキンヘッズのファッションにするために、
Drマーチンのブーツを母親と買いにいくシーンがあります。

私が17、8歳の頃(1990年代中ごろ)、
Drマーチンのブーツを履くのが少し流行っていました。
スキンヘッズ風な服装と言うわけではなくて、
少し「はずす」ファッションが流行っていて、
フェミニンなシャツにダメージジーンズとか、
ミニの花柄ワンピースに足元Drマーチンブーツとかいう感じ。
わたしも、一足持っていました。ちなみに、私はいまだに「はずす」服装が好きです。
10代の頃受けた影響というのは、なかなか抜けないものですね。

1980年代前半のイギリスって、こんな感じなのかと改めてびっくり。わたしなんて、
子どもだったからダイアナ妃の結婚のことくらいしか覚えていませんが、
サッチャー政権とフォークランド紛争と英国病で行き場のない閉塞間のかたまりです。
働けない若者がゴロゴロしていて、だからこそ友達もいないはぐれ者のショーンと
ファッションだけスキンヘッズで気楽に世渡りしている
ウディ(ジョー・ギルガン)達が出会い、仲間として遊び始めます。

前半は男の子の青春映画です。この映画、当時の音楽を知らない私には、
度肝を抜くかっこよさ。
(全部を調べてるのは難しそうだから、サウンドトラックはないんだろうかと
現在物色中です)
男の子の世界っておもしろいな〜と、うんうんうなずきながら観ていました。
幼い息子を持つわたしには、ただ事じゃないけど、
ショーンほど大きくなってしまうと、彼の気持ちわかってあげんのは、
相当難しくなると覚悟しなきゃいけねえなと、頭の片隅で思ったりしました。

後半、ムショ帰りのコンボ(スティーブン・グレアム)が登場した辺りから、
映画の様相は一変します。画面通しても、ぴりぴり感が伝わるほどです。
コンボは根っからのスキンヘッズ野郎で、思想もネオナチっぽい。
ただのゆるーい悪い子集団であった彼らに、極右グループに参加しようと持ちかけます。

このコンボって奴は、真の悪い子でいや〜な野郎なんだけど、
よくよく見ると、ひたすらかわいそうな奴でしかありません。
誰からも愛されたことがない、あまつさえ自分を愛することすらできない、
孤独がひりひりするような野郎に見えました。

彼がグループの中で、いっぱしの意見をぶちまかし、威圧的に彼らを扇動しようとするのは、
自分を認めてほしいという叫びであり、そもそも極右思想にかぶれるのだって、
誰からも愛されたことなくて、自分のルーツのイングランド人は特別だと思うことで、
不確かな自分の存在を認めようとする自己愛の裏返しに見えてしまいます。
彼が少年ショーンを気に入ったのも同じ。ショーンの父親のいない孤独に共感したのでしょう。
コンボも詳しく語られないが、きっと親らしきものはいないか、いてもいないのと一緒の
存在、もしくは、いないほうがマシな存在だったでしょうから。

劇中でムショの中でもずっと思い焦がれていた女性に、けんもほろろに振られてしまいます。
もう、あーあとしか言いようがないです。
すべてから否定されてしまったような形になった彼は、破滅へとひたすら
進んでいってしまいます。
彼の発散する負のエネルギーや暴力は、彼が心の底から求める愛されることに対する、
愛されている者への嫉妬と羨望の爆発。

そばによると嫌悪感を感じるくらい、嫌いなコンボというキャラクターの
孤独な魂になぜか心が寄り添ってしまう映画でした。
こんなカッコイイ映画もなかなかありません。

このレビューは気に入りましたか? 7人の会員が気に入ったと投稿しています

1〜 5件 / 全22件

THIS IS ENGLAND

ユーザーレビュー

入力内容に誤りがあります。

内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。

  • 入力内容に誤りがあります。

ユーザーレビュー:22件

稀にみる良作。必見。

投稿日

2011/02/17

レビュアー

MonPetit

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

シェーン・メドウズ監督の実体験をもとに作られた作品だそうだ。
80年代のイングランドを実に見事に描ききったそれはまさに秀逸の一言。

12歳の少年ショーーンを主人公にスキンヘッド文化や極右思想、人種問題、
愛国主義、サッチャリズムなど混迷極まりない背景をここまで凝縮できるなんて
こんな作品は他に記憶がない。
考えすぎかと思ってしまうほどの全てのシーンが先のどれかにつながっている。
直接的な表現ではなくとも、ショーンの成長の中にそれらが見えてくるのだ。
もちろん、そういう時代だったとはいえこの演出には恐れ入る。

詳しくはないが当時の有名な曲が使われているようで音楽が非常にマッチ
していて音楽になぞって作ったんじゃないかとすら思える。
この音楽がまた実にいい。音楽のシンクロとともに驚くのが、オープニングと
エンディングではさまれている当時のニュース映像の断片が自然体であること。
この違和感のなさがこの作品の凄さを物語っているのかもしれない。

いじめられっ子でファッションもダサかったショーン。
スキンヘッドグループから極右グループへ。
彼女も出来、マリファナも吸い、パキスタン人の店も襲った。
そしてあの惨劇。

そして、ショーーンはイングランドの国旗を海へ。。。。

当時のイングランドの息遣いさえ聞こえてきそうな稀にみる良作だ。

これが本当のこの国の姿

投稿日

2010/01/05

レビュアー

パープルローズ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

1983年イギリスの田舎町。
フォークランド紛争で父親を亡くした12歳の少年ショーンは、学校で流行おくれの服装をからかわれるいじめられっ子。
メドウズ監督自身が少年時代をすごした町でロケをしているらしく、ショーンが歩く浜辺や、ひとり遊びの様子には心ひかれました。

スキンヘッドの少年グループに目をかけてもらったことが嬉しくて、自分も彼らにあわせた服装やヘアスタイルにしてみたり、大人ぶって年上の女の子とつき合ってみたりするところがほほえましいです。
「トレインスポッティング」以来の青春映画という触れ込み通りだなと思っていました、前半は。

ところが後半、コンボという男が刑務所から出所してくるあたりから、徐々に重苦しくなってゆき、まるでケン・ローチの映画を見ているような気分になりました。
コンボの「自分たちイギリス人が職を奪われ、苦しい生活を強いられるのはパキスタン人のせい」という主張に感化され、パキスタン人の経営する雑貨屋の強奪に加わるショーン。
差別意識に満ちた言葉を吐くショーンはあまりにも痛々しく、「本当に言ってることの意味がわかっているの?」と言いたくなりました。

映画の初めと終わりに流れる当時のニュース映像。
音声解説で監督が「選びに選んだ。」と言っていましたが、チャールズ皇太子とダイアナ妃の結婚の映像以外は、重苦しい内容のものばかりです。
当時の私たちも、この華やかな映像に心奪われて、何が起こっているのか知りもしなかった。

だけど、THIS IS ENGLAND。
これが本当のこの国の姿。
そしてショーンを待ち受ける辛い出来事。ショーンはどんな大人に成長するのでしょう?

ショーン12歳スキンヘッドします

投稿日

2009/12/10

レビュアー

よふかし

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

 単館ロードショーながらロングランを続けていた話題作。今年観た映画のなかでも、好きな作品のひとつだ。
 チャールズ王子と&ダイアナ妃の結婚やフォークランド紛争のニュース映像で始まるように、舞台は1980年代前半のイギリス。ロンドンのような都会ではなくて、ちょっと北の田舎町に住む少年ショーン12歳は、フォークランド紛争で父親を亡くした。
 このころのイギリスは(当時の言葉でいう西側先進国は)、何だかおかしくなっていた。第二次大戦の反動での好景気や6、70年代の政治の季節を通り過ぎてみると、不景気の波が押し寄せて、いい話はほとんどない。気づけばかつての植民地は失ったし、世界の中心であった大英帝国は見る影もない。
 理由は分からないが、1600年代以来世界をリードしてきたやり方が、行き詰った。従来の資本主義じゃあダメだ。だから、サッチャーなんて人が大ナタをふるって改革とか新自由主義とかいっているけれど、田舎の労働者階級には行き場のないやるせなさが澱のようにたまっているのだ。
 これは、そんな時代をよく写し取った青春映画の秀作である。

 12歳の孤独な少年ショーンは、ひょんなことからティーンのスキンヘッズの小グループに仲間入りして、マスコットのようにかわいがられる。仲間でふざけ合ったり、カルチャークラブ風ファッションの女の子と恋をしたりという前半は、父の死のショックをうちに抱えたショーンの笑顔が胸にしみる。忠実に再現されたという当時の衣装や風俗が印象的だ。もっとも、『さらば青春の光』のような、70年代のモッズやパンクスは格好よくもみえるけれど、80年代の閉塞感の一部を引き受けたスキンヘッズは、どちらかというと格好悪い。その格好悪さが、何かに追い詰められているような、彼らの切迫感を強く感じさせるのである。
 途中から刑務所を出所してきたコンボという男が加わって、グループを政治的に先鋭化しようとする、つまりはネオナチ化しようとするあたりから、映画には不穏な空気がしのびこむ。イギリス社会の複雑な階層、人種間の抗争。そして膨らんだ風船のように暴発する惨劇――。
 長引く不況、展望の見えない社会。他人ごととは思えず、胸に迫った。いろいろな痛みを伴う作品だけに、後味がいいとは言えないが、よい青春映画と思います。そしてもちろん、音楽もよいです。70点。

ドクターマーチンのブーツは・・・

投稿日

2011/03/29

レビュアー

エコエコアザラク

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

「不良のブーツよ。だからこっちにしなさい。」というママのセリフ。
(笑)私も若い頃、履いていたけど不良用ブーツなのね(笑

学校でベルボトムをからかわれ、コンビニのパキスタン人にあしらわれ、いいことなしのショーン少年。
父はフォークランドで戦死。母と静かに暮らしていた。ある日、近所のパンクチーマーに誘われて仲間になってしまったショーン。スキンヘッドにしてファッションも揃えちゃって、さえない風貌だったショーンの見た目が一変します。
そして、お姉さんお兄さんに混ざってパーティーにも参加。この集まりがまたロクでもないんです。
たむろっては、吸う、飲む、ラリる・・・当時の若者は、こんなに病んでいたんですね。

楽しくつるんでいた仲間に異変が起きる。刑務所帰りのコンボとの再会でグループが分裂するハメに。
コンボメンバーの一員になった、ショーンの行動はエスカレートしていきます。
このコンボという男がクセ者でした。見た目はオッサン・パンク野郎だけど(笑

「自国民が失業であえいでいるのに、低賃金の移民には職がある。
自国民がフォークランド紛争に送られて死んでるのにサッチャーは高みの見物」
コンボの言いたいことは分りますが、あまりにも自分勝手すぎませんか? 自分たちのやってることは何ですか?

ショーンは、次第に移民に敵意を向け始めます。スプレー落書きに強奪行為・・・
「出てけ!!パキ野郎!!」12歳の少年は、すっかりコンボに感化されてしまいました。

そして・・・自分勝手なコンボの引き起こした理不尽な暴力事件。この事件で呆気なく全てが終わります。
散々、パンクメンバーと遊び呆けていたショーンでしたが、家に帰ります。やっぱりお母さんの所がいいよね。

イングランド国旗を海に投げ込んだショーン。愛国心はどうなったの? もう移民を憎んでないの?  聞いてみたくなりましたね。

80年代の曲が流れてましたが、全部知らない歌でした。せめてクラッシュの「ロンドン・コーリング」流して欲しかったな。

孤独な魂に寄り添ってしまう

投稿日

2011/03/29

レビュアー

ykk1976

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

(ネタばれ、かなりあり)

劇中で、12歳の主人公ショーン(トーマス・ターグース)が、
スキンヘッズのファッションにするために、
Drマーチンのブーツを母親と買いにいくシーンがあります。

私が17、8歳の頃(1990年代中ごろ)、
Drマーチンのブーツを履くのが少し流行っていました。
スキンヘッズ風な服装と言うわけではなくて、
少し「はずす」ファッションが流行っていて、
フェミニンなシャツにダメージジーンズとか、
ミニの花柄ワンピースに足元Drマーチンブーツとかいう感じ。
わたしも、一足持っていました。ちなみに、私はいまだに「はずす」服装が好きです。
10代の頃受けた影響というのは、なかなか抜けないものですね。

1980年代前半のイギリスって、こんな感じなのかと改めてびっくり。わたしなんて、
子どもだったからダイアナ妃の結婚のことくらいしか覚えていませんが、
サッチャー政権とフォークランド紛争と英国病で行き場のない閉塞間のかたまりです。
働けない若者がゴロゴロしていて、だからこそ友達もいないはぐれ者のショーンと
ファッションだけスキンヘッズで気楽に世渡りしている
ウディ(ジョー・ギルガン)達が出会い、仲間として遊び始めます。

前半は男の子の青春映画です。この映画、当時の音楽を知らない私には、
度肝を抜くかっこよさ。
(全部を調べてるのは難しそうだから、サウンドトラックはないんだろうかと
現在物色中です)
男の子の世界っておもしろいな〜と、うんうんうなずきながら観ていました。
幼い息子を持つわたしには、ただ事じゃないけど、
ショーンほど大きくなってしまうと、彼の気持ちわかってあげんのは、
相当難しくなると覚悟しなきゃいけねえなと、頭の片隅で思ったりしました。

後半、ムショ帰りのコンボ(スティーブン・グレアム)が登場した辺りから、
映画の様相は一変します。画面通しても、ぴりぴり感が伝わるほどです。
コンボは根っからのスキンヘッズ野郎で、思想もネオナチっぽい。
ただのゆるーい悪い子集団であった彼らに、極右グループに参加しようと持ちかけます。

このコンボって奴は、真の悪い子でいや〜な野郎なんだけど、
よくよく見ると、ひたすらかわいそうな奴でしかありません。
誰からも愛されたことがない、あまつさえ自分を愛することすらできない、
孤独がひりひりするような野郎に見えました。

彼がグループの中で、いっぱしの意見をぶちまかし、威圧的に彼らを扇動しようとするのは、
自分を認めてほしいという叫びであり、そもそも極右思想にかぶれるのだって、
誰からも愛されたことなくて、自分のルーツのイングランド人は特別だと思うことで、
不確かな自分の存在を認めようとする自己愛の裏返しに見えてしまいます。
彼が少年ショーンを気に入ったのも同じ。ショーンの父親のいない孤独に共感したのでしょう。
コンボも詳しく語られないが、きっと親らしきものはいないか、いてもいないのと一緒の
存在、もしくは、いないほうがマシな存在だったでしょうから。

劇中でムショの中でもずっと思い焦がれていた女性に、けんもほろろに振られてしまいます。
もう、あーあとしか言いようがないです。
すべてから否定されてしまったような形になった彼は、破滅へとひたすら
進んでいってしまいます。
彼の発散する負のエネルギーや暴力は、彼が心の底から求める愛されることに対する、
愛されている者への嫉妬と羨望の爆発。

そばによると嫌悪感を感じるくらい、嫌いなコンボというキャラクターの
孤独な魂になぜか心が寄り添ってしまう映画でした。
こんなカッコイイ映画もなかなかありません。

1〜 5件 / 全22件