セブンティーン・アゲイン

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わたしは、とても１７歳に戻りたいとは思いません。
恥ずかしくて自意識過剰のアホ女子高生にもう一度戻ってしまうなんて怖くて怖くて。若い頃は、アホなんが当たり前ですが、今ほんの少し当時を思い出しても、顔が全焼しそうです。戻ったところで、同じことを繰り返す気がします。

未来へ行く、過去の自分に戻る・・・こういうのは映画の常套句のひとつですが、ザック・エフロンの魅力もあり、とてもいい出来ではないでしょうか。肉体は１７歳、精神は中年の説得力が、ザック・エフロンの老成した演技で裏打ちされています。

これって、男性の夢を描いているようで、実は女性向けの映画ではないでしょうか。１７歳の引き締まってみずみずしく美しい身体と、分別があり自分を飾らず、自分のことより大切な人のために生きてくれる男性。女性の理想そのものです。

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　キャスリーン・ターナーが高校時代にタイムスリップしてしまうというコッポラの『ペギー・スーの結婚』というなかなか楽しい映画を思い出しました。トム・ハンクス『ビッグ』の反対で、ファンタジーコメディの定番みたいな設定です。定番の物語の強さを生かして、そこにザック・エフロンという魅力がうまくはまって、軽く楽しめる面白い作品になっています（もうちょっとダンス・シーンが観たかったけど、そうすると『ハイルクール……』に似ちゃうのかな？）。
　個人的に思いがけず笑えたのは、親友ネッドが女性校長と繰り広げる、「ロードオブザリング」な恋の駆け引き。ザック・エフロンはどうしたっておバカにも下品にもならないので、こういうネッドみたいな存在は映画のいいスパイスになってます。エルフ語でしゃべりだしたときはゲラゲラ笑ってしまいました。ベタですけど、すごいリムジンとか、視覚的なギャグも効いています。しかし『スクール・オブ・ロック』もそうですけど、女性校長って多いですね。一見堅い人が実は……って、ツンデレ？というんでしょうか。こういうキャラは実は古典的なんでしょう。
　あと娘とそのアホな彼氏のキスの強烈さ（というか汚さ）にも笑いました。父親目線だと、あんなふうにみえるのかな？　ということかもしれませんが、オーバーな表現が可笑しかった。
　昔の純粋な気持ちにかえって、身近な人の大切さを思い出すというお話です。主人公の正体は映画の中では子どもたちにはバレませんが、息子にバスケを教えたり、娘に惚れられることを通して、子どもたちに理解してもらうこともできる。昔の写真みながら「お父さんやお母さんも昔はこんな感じだったんだー」みたいな、温かさを感じることができます。
　しかしその経験で主人公は成長したわけではないと、忙中有閑さんがお嘆きですが、成長物語ってじつはもう、失われているんじゃないかと思うんですね。まだ描けるかもしれないけれど、あまり楽しいものではなくなってしまった。先行きが見えて行き詰った社会から、楽しい成長物語は生まれないということではないかと思います（将来は分かりませんが）。この映画は、定番の物語をうまく今という時代におきかえているんじゃないでしょうか。
　主人公は大人になりきれないで、まだ子どもなまま。そこに僕は共感もするし、それでいいと感じられる。成長しなければいつまでも同じ失敗を起こすじゃないかと言われるかもしれませんが、そのたびに17歳に戻ればいいんです。
　つまり何度でもザック・エフロンが帰ってくればいいんじゃないでしょうか。おじさんにもお勧め。65点。

男の人に楽しめるかは不明・・。というレビューを読んで、私に分かるかどうか挑戦。

結果　この映画は五つ星だったー！　★★★★★！

もともとザッ君は妹がファンなので知ったが、この映画はいままで見たザッ君のなかで一番良い。分かるよ、ファンになる理由が。

この映画はザッ君の魅力に溢れているが、私の眼にはちょっと違う。ザッ君だけじゃない映画だ。これを作ったのはかなり大人の人である。そして、テーマは「伝えられなかった愛」なのである。

子供は自分の親がどんなに自分を愛しているか、絶対に解らない。
愛してくれているという事が分かっていても、それがどんなに強いものか、
子供の時分には絶対に解らないものだと思う。

それが分かるのは自分が親になった時だ。ザッ君が教室で演説する。「初めて時分の娘を腕に抱いた時・・・こんなに小さくて、こんなに愛らしくて・・・」
ここの演説を聞いて自分の娘を初めて抱いた時のことを思い出して涙を流さない親はいないと思う。ここは実はザッ君役の父親が娘に伝えられなかった愛の気持ちを伝えているシーンなのである。

この映画は人生をやり直す話、ではない。そんなことは出来ないのである。
この映画は「伝えられなかった愛を伝える」映画なのである。そして、それはちゃんと実行される。伝える事のいかに大事な事か、それをこの映画はテーマとしている。
息子はザッ君に言う。「パパにはバスケのレギュラーだと言っている。どうせ試合なんか見に来ないから。」息子は愛が一方通行だと諦めているのである。そうなってはいけない、親なら。

あと、この映画はアメリカ映画にしては珍しく「お金では幸せにはなれない」ことも訴えている。アメックスのブラックカードを持っていてアメリカ人の好きなランボルギーニに乗っていてワインのヴィンテージ物に詳しくて実際にそれを注文できてしまう人間がちっとも幸せではない。彼が幸せになるのはElvishを話す人を見つけた時だ。
（英語で「話が合う」「価値観が同じ」「考え方が似ている」というのを"speak the same language" と言うが、その事をElvishを使う事で観客に伝えているのである）

Elvishを話しているリヴ・タイラーはこちら。
http://www.youtube.com/watch?v=Sa1HZKhjpIs

愛というものをよく分かった大人の作った作品だと思う。作品自体がとても優れているがザッ君がさらにその価値を30%押し上げている、そういう映画だと思う。五つ星である。★★★★★


※上に書いた事は私の勝手な解釈でありネタバレではないと考えています。

17歳といえば、男子も女子もピチピチのとき。
パンパンに張り裂けそうなくらいのお肌してたもんねー。
肉体は17歳、でも精神的には今のまま・・・おお、いいかもね。
私なら昔の愛を取り戻そうとするのではなく、新しい恋に走るだろうな・・
熟女のテクで若いイケ面くんをゲットするのだ！
ふふ、自分の息子ほどのイケメンくんが彼氏だなんて、考えただけでワクワクしちゃう(*^.^*)エヘッ
たとえ数日間でもいいから、そんな奇蹟よ、おこらんかい！

さて、今回はザックくんの歌とダンスはお預けです。
冒頭に少しだけチアリーダーたちと踊るシーンがあるのみ。
本当は80年代のハマーダンスを踊りまくるシーンがあったのだけど、それはカットされちゃったとのこと。
そちらは特典映像で見られますので、お見逃しなく。

でも、ザックくんが道を歩いているだけで、胸キューンなわたしなので、ストリーはちょっとばかりがさつでも、大満足です♪^・^v

あと、超大金持ちの親友ネッドはかなりツボでした。

「もし若い頃に戻れたら」このネタを友人と語る場合には、設定を揃えた方がいいかもしれない。

1. 自分の青春時代に、昔の姿のまま戻る。頭の中は今の自分のまま。
2. 自分の青春時代に、他の姿で戻る。頭の中は自分のまま。
3. 時間は現代で、体だけ若くなる。頭の中は自分のまま。
4. 過去でも現代でもいいから、若者になりたい。

1.2.は過去に未練があってやり直したい場合。1は今の自分の成長に自信があって、割と正攻法で取り戻す気概がある。2.は、出来ればもっと良い条件（容姿など）で戻り、方法はともかく過去を書き変えてしまいたい。妄想度が高い。
3.4.は純粋な若返り願望が強い。過去に未練は無く、「若さ」自体を取り戻したく思っている。

これらは似たようなことを話しているようで、実はだいぶん違う。だから、話す時には、設定がどれかというのを相手に確認しておいた方がいい。話が微妙にすれ違ってしまわないように。

さて、本作。学園のヒーローだったマイク・オドネル（ザック・エフロン）が、彼女との恋の為に、輝かしい未来を放棄。結果、冴えない大人になってしまう。現状にウンザリし、過去の栄光を懐かしむ彼が、ある日（なんじゃかんじゃあって）昔の自分の姿に戻ってしまう。
ありがちなストーリーだけど、面白いのはマイクは若者でありながら「父親」であり続けるところだ。子供たちの同級生になりながら、父親として子供を守ろうとする。ザック君は、若かりし頃のマイケル・Ｊ・フォックスを思わせる。爽やかな好青年であり、コメディセンスもある。なんたってセクシーだし。

スカーレットが、昔の夫との共通点を確認しようと、マイクの体臭を嗅ごうとするシーンが笑える。そうそう、確認するとしたら私もそうするなぁ。昔の彼女の体の香りって、忘れられないもんだからさ。（おっと）

狙いかどうかは分からないが、これは大人の女性の観客層をターゲットにしていると思われる。昔のカッコヨカッタ時に戻った夫と恋愛してみたい（いや、夫じゃない方がいいのか？）そんな願望にちらりと応えている。

ワタシ的には、マークの理解者ネッドがツボ。ランドスピーダー型のベッドに眠り、エルフ族（もしくはバルカン人）の耳をつけ、エルフ語を操る。だいぶ困った大人だけれど、理解者さえいればそれは一転、大いなる長所となり得るのだ。
終盤、ジェーン校長との絡みには、ニヤニヤしてしまう。

エンディングのスタッフ写真で、さらにほのぼの♪　ああ、いいねぇ、青春ってさ。