新死亡遊戯　七人のカンフー

うぉぉおおー、ついにこの日が来た！小学生の時に愛読した「ドラゴン大全科」（日野康一先生著）などで紹介されてて、いつか観てみたいと思っていた作品です。
題名の時点ですでにバレてるでしょうが、ゲテモノ映画です。他人にはまったくオススメしません。

ブルース・リーをちょっと知る方ならご存知の通り、『死亡遊戯』はリーの死後に作られた作品。生前に撮影されていたわずかな格闘シーンに、ソックリさんを使ったゆるいドラマ＆アクションと、他のリー主演作からのショットをツギハギして製作されました。
本家からしてすでに怪しいのですが、それに輪をかけて怪しさ満点なのが、そのバッタもん作品であるコレ。リーのソックリさんとして知られるブルース・リィことホー・チョンドーを主演に起用し、本家と同じ黄色のトラックスーツを着せて、これまた本家と同じくタワーを上りながら格闘家たちと闘う映画を、トッカン工事で作ってしまったのでした。

しかもスゴイのが、本家より先に公開された点。つまり『死亡遊戯』が完成する前に、“新”死亡遊戯が公開されてしまったワケです。
なんと素晴らしい節操の無さ！同義的なことは忘れて、当時の香港映画のたくましいバッタ魂（ソウル）と無軌道なエネルギッシュさに、右頬がゆるんで左頬が引きつってしまいます。
今は知的所有権や著作権がうるさい時代ですから大きな声では言えませんが、（小声で：こういうの、僕はスキです）。

ストーリーはグダグダで何のことだかよー分かりませんし、びっくり人間大集合みたいな敵キャラ達との格闘シーンはスピード・力感ともに無く、かなり萎えます。もの好きというか、レンタル代一本分くらいドブに捨てて、短い人生の貴重な1時間半を無益に過ごしてもいいと思える、選ばれし者だけの作品です。
これを観てなくても、人生においてネコの鼻クソほども損はありませんので、お気になさらずどうぞ先に行ってください。

この作品の素性を知っている人だけ見てください。
「なんとなく…」という好奇心レベルでの鑑賞は憤慨すること必至。

ブルース・リーの遺作『死亡遊戯』より先に公開され、さまざまな論争を呼んだカンフー映画。
ってのに騙されました。
リーが怒ってくるような出来でしたよ。(T_T)

この映画はのぅ、昔は怪しい台湾製のビデオ(VHS)が出ていて、わしはそれを持っておるがの。字幕が中国語だけでしかも両端がトリミングで切れていて、見ていてストーリーがよくわからんかったのじゃ。

今回、きちんと日本語字幕で見れて嬉しいが、それでもストーリーがわけわからんというのはどういう事じゃろうかのう。

あと、画質は昔のテープと比べると驚くほど高画質でビックリしたの。それ以外何もいいとこない映画というのが笑えるのぅ〜。

あまり期待していなかったが...。
中国の古臭く田舎くさい映画だなぁと思いながら５分間。
体操選手みたいなファイトシーンを早送り。
30秒後にはリモコンの停止ボタンを押していました。