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接吻 / 小池栄子

接吻 /万田邦敏

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DVD

旧作

お届け率:100%

解説・ストーリー

孤独なヒロインが、無差別殺人の凶悪犯に自分と同じ孤独を見いだし、直情的に恋心をエスカレートさせていくさまを緊張感溢れるタッチで描いた異色ドラマ。主演は小池栄子と豊川悦司、共演に仲村トオル。監督は「UNloved」の万田邦敏。都内の会社に勤める若い女性、遠藤京子は、幼い頃から対人関係に問題を抱え、孤独な日々を送ってきた。ある日彼女は、無差別にある親子3人を惨殺した坂口秋生という犯人の逮捕劇を生中継するテレビを目にする。そこで坂口がカメラに向けて放った謎めいた笑みを見て、自分と同じ孤独と絶望感を見いだした京子は、一瞬にして恋に落ちてしまうのだった。

作品情報

製作年:

2006年

製作国:

日本

キャスト・スタッフ

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旧作

お届け率:100%

ジャンル :

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「接吻」 の解説・あらすじ・ストーリー

解説・ストーリー

孤独なヒロインが、無差別殺人の凶悪犯に自分と同じ孤独を見いだし、直情的に恋心をエスカレートさせていくさまを緊張感溢れるタッチで描いた異色ドラマ。主演は小池栄子と豊川悦司、共演に仲村トオル。監督は「UNloved」の万田邦敏。都内の会社に勤める若い女性、遠藤京子は、幼い頃から対人関係に問題を抱え、孤独な日々を送ってきた。ある日彼女は、無差別にある親子3人を惨殺した坂口秋生という犯人の逮捕劇を生中継するテレビを目にする。そこで坂口がカメラに向けて放った謎めいた笑みを見て、自分と同じ孤独と絶望感を見いだした京子は、一瞬にして恋に落ちてしまうのだった。

「接吻」 の作品情報

作品情報

製作年:

2006年

製作国:

日本

「接吻」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

キャスト・スタッフ

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1〜 5件 / 全64件

そこいらのホラーよりずっと怖い ネタバレ

投稿日:2009/03/12 レビュアー:ミルクチョコ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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一家惨殺事件の殺人犯に心を奪われた孤独な女性が、軌道を逸した愛にのめり込んでいく姿を描いているのですが、何とも驚愕のラストにもう何と言ったらよいのか?とにかく凄い作品です。

怖い、哀しい、純粋、究極の愛プラス自分勝手な愛?などなど愛に関する全ての言葉が当てはまりそうな感じです。
平凡な生活を送るOLの京子(小池栄子)は、TVのニュースで流れた一家惨殺事件の犯人坂口(豊川悦司)の一瞬浮かべた笑顔に自分と同じ孤独と絶望を感じ、一気に傾倒していくのですが、その傾倒ぶりが自己中でちょっと怖ろしいほどです。

犯人は、その生い立ちから来るものなのか?孤独から殺人を犯し、孤独感を埋めるために、謝罪もせずに、極刑を望んでいるのですが、何とも皮肉なことに京子が彼に同種の人間を感じ、近づいていくと、殺人犯は京子の愛情によって孤独感が癒されていきます。
そして、無条件に自分を受け入れてくれる人間が現われたことにより、坂口はだんだんと自責の言葉を口にします。
ところが、そうなると京子には、自分の作った勝手な犯人像とは打って変わってしまうので、許せない。何と理不尽な!となってしまったようです。自己完結したストーリーのためには、逸脱した男を許せなかったのでしょうか?

えぇっ?と思うラストの展開は、どうとら得れば良いのか、意見の分かれそうなところですが、タイトルの「接吻」の意味が判明します。

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静かに凄まじく歪んでいく

投稿日:2009/05/31 レビュアー:neko

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★★★★★ 愛するほどに女は狂う ネタバレ

投稿日:2009/01/30 レビュアー:ガラリーナ

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彼を理解できるのは私だけ。彼を愛する資格があるのは私だけ。天啓を受けたかのように、殺人犯を一途に愛し始める女の孤独と狂気の物語。私にとって2008年度のNo.1作品。これから書かれるレビュアーのみなさまは、驚愕のエンディングをどうかネタバレしないで頂きたい。

万田監督のデビュー作「Unloved」の主人公光子は、仕事ぶりを評価されるのを拒み、金持ちで分別もある若くてハンサムな男の愛を一途に拒否する。その拒否の物語は、世の中の価値観、とりわけ、女性ならきっと素直に喜ぶはず、喜んで受け入れるはずという価値観の真っ向否定だった。棒読みのセリフ、淡々とした演出。そのあまりに刺々しい拒否反応は、肌をざわつかせるほどの恐ろしさを見る者に与えた。

同じように「接吻」でも京子は、分別ある大人の代表としての役回りである弁護士、長谷川の再三の警告を拒否する。ただの思い込みと他人に見えるものも、京子にとってはもはや純然たる愛。唯一無二の愛だから、受け入れることなどできはしない。しかし、「Unloved」のように観賞者そのものを撥ね付けるようなムードはこの作品にはなく、極端な展開ながら、私は京子にどんどん呑み込まれていった。それは、この作品が恋愛映画としての強い吸引力を持っているからだ。

好きな男のそばにいたい。彼を励ましてあげたい。無理解な周りの人々に闘いを挑む我らは運命共同体なのだ。どんどんエスカレートしていく京子の行動を否定できない私がいる。相手は、何の落ち度もない幸せな家族の命を奪った殺人犯。なぜそのような男を、と長谷川も言う。「あなたは彼が人の命を奪った事実を棚に上げている」と責める。だが、一度愛し始めたその感情は坂を転げ落ちるかのようにスピードをあげ、止めることができない。彼が殺人犯であること。それはそれ、なのだ。もはやそこに理性など存在せず、高ぶる感情がただあるのみ。その興奮、女性ならわかる、いや羨ましいとすら思えてくるのだ。そして、とうとう京子の狂気に長谷川までもが呑み込まれてしまう。なんと恐ろしい展開。

そして、驚愕のエンディングへ。あれは、一体どういう意味だろう、と頭が真っ白になった後、さらに追い打ちをかける京子のセリフ。そして、幕切れ。私は完全にノックアウトされた。エンディング時に味わうこの茫然自失な感じ。どこかで味わったことがある。ハネケの「ピアニスト」だ。

京子のあの行動、私は、坂口は運命共同体であるからこそ成し遂げられたが、長谷川には一瞬とまどった。そのとまどいに自分を愛する男への哀れみのような感情、母性のようなものが侵入してきたからではないか、と推測した。しかし、恐らく正解などないのだろう。

無駄のない緊迫感に満ち満ちた演出もすばらしい。冒頭、事件の一連のシークエンス。よふかしさんも言及されている、襟首をつかまれ恐怖におののきながら、家に引きずり込まれる少女のカットに戦慄。また、坂口が獄中、事件当日を思い出す場面でも、前作「ありがとう」にも出てきた「手」の演出が登場。ぞくりとさせられる。そして、「私たちは謂われのない罰をたくさん受けてきた」と取り憑かれたように語る京子のセリフ、一つひとつが胸に刺さる。台本だけをじっくり読んでみたいほど、すばらしい脚本。

難役を自分のものにした小池栄子、お見事です。出番はわずかだが「模倣犯」で殺されるOL役を見た時に、私は彼女の演技者としての資質を感じた。今作は、どこにでもいそうなOLがずぶずぶと狂気の世界に足を踏み入れていく様をリアルに演じている。田んぼのあぜ道で、刑務所のガラス越しで、切々と己の境遇を訴える京子のセリフにどれほど引き込まれたことか。そして、恐らくこれほどまでに凶悪な殺人犯は初めてであろう豊川悦司とじわりじわりと理性を失う弁護士、仲村トオル。まるでこの世には3人だけというほどの濃密な世界を見事に創り上げていた。もう一度、見ます。

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左手で書く女 ネタバレ

投稿日:2009/01/30 レビュアー:よふかし

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 んー、ガラリーナさんやparoleさんのレビューが読みたいところですが先に失礼。これは面白い映画です。リリースされたらもう一度観たい。
『ありがとう』万田邦敏監督の三作目。ほとんどのシーンで登場人物も少なく、あまり予算はなかったのかなと思いますが、最初から最後まで非常に緊張感に満ちていて、惹きつけられました。
 阪神大震災を題材にした『ありがとう』も、実際の出来事を描きながらもその枠にとらわれない虚構性というか、エンタテインメントな演出がとても印象的でした。この作品も、理由なき一家殺人という、いかにも現代的な病理を思わせる事件を扱いながら、リアリティの追及は主眼ではなく、軸足は濃密なドラマ作りに置かれていると思いました。
 冒頭いきなり、金槌を腰にさして穏やかな住宅街をにこやかに、でもどこかふわふわと歩く坂口(豊川悦司)の長回しがあって、これがひじょうに恐ろしいです。この後の惨劇は直接描写はされないのですが、小学生の女の子が後ろから引きずり込まれる瞬間など、まるで闇に吸いこまれたように撮られていて、ホラー映画のようです。
 その後、坂口が河原だったか公園だったかで、近寄ってきた子どもに金槌を振り上げたまま、固まってしまう場面は、(記憶をたどって書いていますが)引いたショットと坂口のバストアップで構成され、なんだか時が止まったような静けさと、ジリジリしたサスペンス、同時に何か崇高なものが表現されているような気がしました。
 ただ狂っているだけでなくて、彼には何かある――と思わせます。犯行現場を見せない、彼の声を観客に聞かせないという演出がとても効果的です。坂口に会ったこともない京子(小池栄子)が、テレビニュースを通じて彼に強烈な何かを感じてしまう、というよく考えれば異様なお話に説得力が感じられるのは、俳優の演技と細かな演出の積み重ねのためでしょう。
 演技と言えば、小池栄子はこの映画の演技を絶賛されていて、僕も『犬猫』の自然体とこうした思いこみの激しいやや妄想的な人物のどちらもできるのには驚きました。眼力(めぢから)もいいのですが、いちばん印象的なのは、彼女が集めた情報をノートに書きつけていく、その左利きの姿勢です。筆圧が強そうでノートが斜めにかしいでいる様が、彼女の言葉にならない激情を感じさせて、やはり恐ろしいと思いました。左利きはもともとなのかよく分からないのですが、偶然にしても素晴らしいと思います。
 京子との交流によって、坂口が心を開いていくと、逆にふたりのずれが生じて行きます。そして坂口は平凡な殺人者に落ちていくような気がしました。彼が自分を見つめ直すと、ようやく犯行現場が回想として描かれるのですが、それはいくつかのホラー映画を容易く想起させます。もちろん坂口の心情など理解はできませんが(別に描いていない)、どうも京子が期待した人物ではないのではないかという意識は強くなり、従ってラストの展開もそれほど意外ではありませんでした。
 しかし――! 最後の最後はネタバレ過ぎるので書けませんが、驚きました。と同時に、とても美しい感じを受けたような気がします。あれはどうしてなんだろう? この映画を観た人と、いろいろ話したくなります。お話だけに注目して観ると、結局妄想女の思い込みさーみたいなことになってしまうかもしれませんから、それが演技や演出で「どう語られているか」に注目していただけるといいなあと思います。80点。

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寂寞の 凶暴な 叫び ネタバレ

投稿日:2009/05/12 レビュアー:ロキュータス

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OLの京子は孤独でむなしさを感じる日々を過ごしていた。
 ある日ニュースで見た、無関係の一家三人を惨殺した坂口(豊川悦司)に惹かれ、彼の国選弁護人・長谷川(仲村トオル)に会い、接近を図るが・・・。
京子を演じた小池栄子は毎日映画コンクール・主演女優賞を受賞。

(以下 ラストを含む、重大なネタばれあり 必ず映画を一度ごらんになってからお読みください)

坂口も京子も、まじめでいい人間だったようだし、子どもの頃はいい子だったろう。 
そういういい子は親やまわりの期待から自意識が強く、期待に合わない自分を減点してしまう。
たとえば性的なことでからかわれると、自分を恥じてしまい、他人の性的な話に嫌悪感を抱く。 
だから異性に興味を抱くようになっても、とてもぎこちなくしてしまう。  まじめゆえのかたくな。 そういう性格。
「こんなにいい子にしているのに、どうして私は愛されないのだろう?」
坂口を孤独に追いやった兄を、いかにも優しげな篠田三郎が演じている。  優しくて冷たい。

猜疑心の強い心理状態になると、他人の好意を疑い、直接何か言われると「やはり」と思う。
心を閉ざした人間は、ずっと自分とだけ対話しているが、猜疑心が自分の心に向かうと、自分がわからなくなる。
「私がする親切は、親切な気持ちから? 親切にしないといじめられるから?」 

何か罰を受けたように、何をやっても嬉しくない。 
寂しくてたまらないのに、誰かといると余計に寂しさを感じてしまう。
自縄自縛の心理。 「どうしたら、私は私が縛っているこの縄をはずすことができるのでしょうか。」
他人にはジョークか贅沢な悩み。あらかじめ共感されない苦しみ。
かたくなに自分から壁を作り、さらに孤立していく。   

人間は演技する動物だといわれる。
名優と言われる人が、テレビの対談番組などでまごつき、自分はシャイで、台詞がないと落ち着かないというのを見ることがある。 
坂口のことを知った京子は役を得た女優のようにいきいきとし始める。     
彼の記事を集めたスクラップ・ブックはまるで台本づくりだ。
他には誰もいない部屋で、声をあげて、坂口への手紙を書き、そして坂口からの手紙を読む。
まるで観客である、もう1人の自分自身に見せているかのように。

坂口は反省の言葉もなく、沈黙している。 
だがふてくされたり、遺族や法廷、マスコミに攻撃的な言葉をぶつけたりもしない。
狂気に我を忘れているのではなく、自分のやっていることを、他人事のように見ているもう1人の自分がいる。
人を殺しても何も感じないと、狂気を冷静に見ている理性的な意識。 でも、それは正気ではなく、冷めた狂気でしょう。

裁判官に何か伝えたいことはありますか? と聞かれて、ありませんと答え、そのことが坂口から京子への意思表示となる。  
屈折した意思表現する人間を描く、みごとな演出。

世間から敵意で迎えられて、坂口も京子も笑顔で応える。
人から無視されるのと違い、人から憎まれるというのは、他者との関係が成立すること。
少なくとも孤独ではないし、自分の怒りの矛先が自身に向かうことはない。

坂口が罪もない家族を惨殺したのは、自分を死刑にするという自殺のための方法、社会への身勝手な敵意という説明はたしかにそうでしょう。 
では家族団らんの歌である「ハッピ・バースデー・トゥ・ユー」が、殺しの相手に歌われる意味は何か?
彼は寂しくて誰よりも団らんの場を渇望しているのではないか?  なのに殺した。
殺す相手に愛を求めている、アンビバレンツな欲求・感情が暴発した行動だと、ぼくは思います。

坂口に「長谷川は裏切り者なのにどうして頼るの」と責めていた京子は、坂口を殺し、殺そうとする長谷川へむさぼるような接吻をする。
「接吻」は、“I want you “と”I hate you “が同時に出た坂口と京子の行動を表わしているはないでしょうか。   「接吻」が「殺害」とコインの裏表のような心理を表すのでは?
(この映画にはさまざまな解釈が可能で正解などはないでしょう。 あくまでも、ぼくの解釈。)

ならば、京子が長谷川に投げかける最後の言葉の意味するものは・・・・。
また、坂口の死は、苦しみもがいた激しいものではなく、静かな死だ。
しかし、安らかな死には見えない。 命の静かな終了、ぬけがらのような、とても孤独な死に見える。

「接吻」のタイトルに続く暗澹たるエンドロールに呆然自失しました。
孤独の蟻地獄のなかに落ちた坂口と京子、その自縄自縛を彼らの自業自得とは、ぼくには言えません。  そんなには他人事ではない。

ところで、誰もいない公園でとなりのブランコをこぐ少女は実在するのか、それとも孤独な京子が見た幻覚でしょうか。     あなたはどう思われますか?

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ユーザーレビュー

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そこいらのホラーよりずっと怖い

投稿日

2009/03/12

レビュアー

ミルクチョコ

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一家惨殺事件の殺人犯に心を奪われた孤独な女性が、軌道を逸した愛にのめり込んでいく姿を描いているのですが、何とも驚愕のラストにもう何と言ったらよいのか?とにかく凄い作品です。

怖い、哀しい、純粋、究極の愛プラス自分勝手な愛?などなど愛に関する全ての言葉が当てはまりそうな感じです。
平凡な生活を送るOLの京子(小池栄子)は、TVのニュースで流れた一家惨殺事件の犯人坂口(豊川悦司)の一瞬浮かべた笑顔に自分と同じ孤独と絶望を感じ、一気に傾倒していくのですが、その傾倒ぶりが自己中でちょっと怖ろしいほどです。

犯人は、その生い立ちから来るものなのか?孤独から殺人を犯し、孤独感を埋めるために、謝罪もせずに、極刑を望んでいるのですが、何とも皮肉なことに京子が彼に同種の人間を感じ、近づいていくと、殺人犯は京子の愛情によって孤独感が癒されていきます。
そして、無条件に自分を受け入れてくれる人間が現われたことにより、坂口はだんだんと自責の言葉を口にします。
ところが、そうなると京子には、自分の作った勝手な犯人像とは打って変わってしまうので、許せない。何と理不尽な!となってしまったようです。自己完結したストーリーのためには、逸脱した男を許せなかったのでしょうか?

えぇっ?と思うラストの展開は、どうとら得れば良いのか、意見の分かれそうなところですが、タイトルの「接吻」の意味が判明します。

静かに凄まじく歪んでいく

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2009/05/31

レビュアー

neko

★★★★★ 愛するほどに女は狂う

投稿日

2009/01/30

レビュアー

ガラリーナ

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彼を理解できるのは私だけ。彼を愛する資格があるのは私だけ。天啓を受けたかのように、殺人犯を一途に愛し始める女の孤独と狂気の物語。私にとって2008年度のNo.1作品。これから書かれるレビュアーのみなさまは、驚愕のエンディングをどうかネタバレしないで頂きたい。

万田監督のデビュー作「Unloved」の主人公光子は、仕事ぶりを評価されるのを拒み、金持ちで分別もある若くてハンサムな男の愛を一途に拒否する。その拒否の物語は、世の中の価値観、とりわけ、女性ならきっと素直に喜ぶはず、喜んで受け入れるはずという価値観の真っ向否定だった。棒読みのセリフ、淡々とした演出。そのあまりに刺々しい拒否反応は、肌をざわつかせるほどの恐ろしさを見る者に与えた。

同じように「接吻」でも京子は、分別ある大人の代表としての役回りである弁護士、長谷川の再三の警告を拒否する。ただの思い込みと他人に見えるものも、京子にとってはもはや純然たる愛。唯一無二の愛だから、受け入れることなどできはしない。しかし、「Unloved」のように観賞者そのものを撥ね付けるようなムードはこの作品にはなく、極端な展開ながら、私は京子にどんどん呑み込まれていった。それは、この作品が恋愛映画としての強い吸引力を持っているからだ。

好きな男のそばにいたい。彼を励ましてあげたい。無理解な周りの人々に闘いを挑む我らは運命共同体なのだ。どんどんエスカレートしていく京子の行動を否定できない私がいる。相手は、何の落ち度もない幸せな家族の命を奪った殺人犯。なぜそのような男を、と長谷川も言う。「あなたは彼が人の命を奪った事実を棚に上げている」と責める。だが、一度愛し始めたその感情は坂を転げ落ちるかのようにスピードをあげ、止めることができない。彼が殺人犯であること。それはそれ、なのだ。もはやそこに理性など存在せず、高ぶる感情がただあるのみ。その興奮、女性ならわかる、いや羨ましいとすら思えてくるのだ。そして、とうとう京子の狂気に長谷川までもが呑み込まれてしまう。なんと恐ろしい展開。

そして、驚愕のエンディングへ。あれは、一体どういう意味だろう、と頭が真っ白になった後、さらに追い打ちをかける京子のセリフ。そして、幕切れ。私は完全にノックアウトされた。エンディング時に味わうこの茫然自失な感じ。どこかで味わったことがある。ハネケの「ピアニスト」だ。

京子のあの行動、私は、坂口は運命共同体であるからこそ成し遂げられたが、長谷川には一瞬とまどった。そのとまどいに自分を愛する男への哀れみのような感情、母性のようなものが侵入してきたからではないか、と推測した。しかし、恐らく正解などないのだろう。

無駄のない緊迫感に満ち満ちた演出もすばらしい。冒頭、事件の一連のシークエンス。よふかしさんも言及されている、襟首をつかまれ恐怖におののきながら、家に引きずり込まれる少女のカットに戦慄。また、坂口が獄中、事件当日を思い出す場面でも、前作「ありがとう」にも出てきた「手」の演出が登場。ぞくりとさせられる。そして、「私たちは謂われのない罰をたくさん受けてきた」と取り憑かれたように語る京子のセリフ、一つひとつが胸に刺さる。台本だけをじっくり読んでみたいほど、すばらしい脚本。

難役を自分のものにした小池栄子、お見事です。出番はわずかだが「模倣犯」で殺されるOL役を見た時に、私は彼女の演技者としての資質を感じた。今作は、どこにでもいそうなOLがずぶずぶと狂気の世界に足を踏み入れていく様をリアルに演じている。田んぼのあぜ道で、刑務所のガラス越しで、切々と己の境遇を訴える京子のセリフにどれほど引き込まれたことか。そして、恐らくこれほどまでに凶悪な殺人犯は初めてであろう豊川悦司とじわりじわりと理性を失う弁護士、仲村トオル。まるでこの世には3人だけというほどの濃密な世界を見事に創り上げていた。もう一度、見ます。

左手で書く女

投稿日

2009/01/30

レビュアー

よふかし

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 んー、ガラリーナさんやparoleさんのレビューが読みたいところですが先に失礼。これは面白い映画です。リリースされたらもう一度観たい。
『ありがとう』万田邦敏監督の三作目。ほとんどのシーンで登場人物も少なく、あまり予算はなかったのかなと思いますが、最初から最後まで非常に緊張感に満ちていて、惹きつけられました。
 阪神大震災を題材にした『ありがとう』も、実際の出来事を描きながらもその枠にとらわれない虚構性というか、エンタテインメントな演出がとても印象的でした。この作品も、理由なき一家殺人という、いかにも現代的な病理を思わせる事件を扱いながら、リアリティの追及は主眼ではなく、軸足は濃密なドラマ作りに置かれていると思いました。
 冒頭いきなり、金槌を腰にさして穏やかな住宅街をにこやかに、でもどこかふわふわと歩く坂口(豊川悦司)の長回しがあって、これがひじょうに恐ろしいです。この後の惨劇は直接描写はされないのですが、小学生の女の子が後ろから引きずり込まれる瞬間など、まるで闇に吸いこまれたように撮られていて、ホラー映画のようです。
 その後、坂口が河原だったか公園だったかで、近寄ってきた子どもに金槌を振り上げたまま、固まってしまう場面は、(記憶をたどって書いていますが)引いたショットと坂口のバストアップで構成され、なんだか時が止まったような静けさと、ジリジリしたサスペンス、同時に何か崇高なものが表現されているような気がしました。
 ただ狂っているだけでなくて、彼には何かある――と思わせます。犯行現場を見せない、彼の声を観客に聞かせないという演出がとても効果的です。坂口に会ったこともない京子(小池栄子)が、テレビニュースを通じて彼に強烈な何かを感じてしまう、というよく考えれば異様なお話に説得力が感じられるのは、俳優の演技と細かな演出の積み重ねのためでしょう。
 演技と言えば、小池栄子はこの映画の演技を絶賛されていて、僕も『犬猫』の自然体とこうした思いこみの激しいやや妄想的な人物のどちらもできるのには驚きました。眼力(めぢから)もいいのですが、いちばん印象的なのは、彼女が集めた情報をノートに書きつけていく、その左利きの姿勢です。筆圧が強そうでノートが斜めにかしいでいる様が、彼女の言葉にならない激情を感じさせて、やはり恐ろしいと思いました。左利きはもともとなのかよく分からないのですが、偶然にしても素晴らしいと思います。
 京子との交流によって、坂口が心を開いていくと、逆にふたりのずれが生じて行きます。そして坂口は平凡な殺人者に落ちていくような気がしました。彼が自分を見つめ直すと、ようやく犯行現場が回想として描かれるのですが、それはいくつかのホラー映画を容易く想起させます。もちろん坂口の心情など理解はできませんが(別に描いていない)、どうも京子が期待した人物ではないのではないかという意識は強くなり、従ってラストの展開もそれほど意外ではありませんでした。
 しかし――! 最後の最後はネタバレ過ぎるので書けませんが、驚きました。と同時に、とても美しい感じを受けたような気がします。あれはどうしてなんだろう? この映画を観た人と、いろいろ話したくなります。お話だけに注目して観ると、結局妄想女の思い込みさーみたいなことになってしまうかもしれませんから、それが演技や演出で「どう語られているか」に注目していただけるといいなあと思います。80点。

寂寞の 凶暴な 叫び

投稿日

2009/05/12

レビュアー

ロキュータス

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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OLの京子は孤独でむなしさを感じる日々を過ごしていた。
 ある日ニュースで見た、無関係の一家三人を惨殺した坂口(豊川悦司)に惹かれ、彼の国選弁護人・長谷川(仲村トオル)に会い、接近を図るが・・・。
京子を演じた小池栄子は毎日映画コンクール・主演女優賞を受賞。

(以下 ラストを含む、重大なネタばれあり 必ず映画を一度ごらんになってからお読みください)

坂口も京子も、まじめでいい人間だったようだし、子どもの頃はいい子だったろう。 
そういういい子は親やまわりの期待から自意識が強く、期待に合わない自分を減点してしまう。
たとえば性的なことでからかわれると、自分を恥じてしまい、他人の性的な話に嫌悪感を抱く。 
だから異性に興味を抱くようになっても、とてもぎこちなくしてしまう。  まじめゆえのかたくな。 そういう性格。
「こんなにいい子にしているのに、どうして私は愛されないのだろう?」
坂口を孤独に追いやった兄を、いかにも優しげな篠田三郎が演じている。  優しくて冷たい。

猜疑心の強い心理状態になると、他人の好意を疑い、直接何か言われると「やはり」と思う。
心を閉ざした人間は、ずっと自分とだけ対話しているが、猜疑心が自分の心に向かうと、自分がわからなくなる。
「私がする親切は、親切な気持ちから? 親切にしないといじめられるから?」 

何か罰を受けたように、何をやっても嬉しくない。 
寂しくてたまらないのに、誰かといると余計に寂しさを感じてしまう。
自縄自縛の心理。 「どうしたら、私は私が縛っているこの縄をはずすことができるのでしょうか。」
他人にはジョークか贅沢な悩み。あらかじめ共感されない苦しみ。
かたくなに自分から壁を作り、さらに孤立していく。   

人間は演技する動物だといわれる。
名優と言われる人が、テレビの対談番組などでまごつき、自分はシャイで、台詞がないと落ち着かないというのを見ることがある。 
坂口のことを知った京子は役を得た女優のようにいきいきとし始める。     
彼の記事を集めたスクラップ・ブックはまるで台本づくりだ。
他には誰もいない部屋で、声をあげて、坂口への手紙を書き、そして坂口からの手紙を読む。
まるで観客である、もう1人の自分自身に見せているかのように。

坂口は反省の言葉もなく、沈黙している。 
だがふてくされたり、遺族や法廷、マスコミに攻撃的な言葉をぶつけたりもしない。
狂気に我を忘れているのではなく、自分のやっていることを、他人事のように見ているもう1人の自分がいる。
人を殺しても何も感じないと、狂気を冷静に見ている理性的な意識。 でも、それは正気ではなく、冷めた狂気でしょう。

裁判官に何か伝えたいことはありますか? と聞かれて、ありませんと答え、そのことが坂口から京子への意思表示となる。  
屈折した意思表現する人間を描く、みごとな演出。

世間から敵意で迎えられて、坂口も京子も笑顔で応える。
人から無視されるのと違い、人から憎まれるというのは、他者との関係が成立すること。
少なくとも孤独ではないし、自分の怒りの矛先が自身に向かうことはない。

坂口が罪もない家族を惨殺したのは、自分を死刑にするという自殺のための方法、社会への身勝手な敵意という説明はたしかにそうでしょう。 
では家族団らんの歌である「ハッピ・バースデー・トゥ・ユー」が、殺しの相手に歌われる意味は何か?
彼は寂しくて誰よりも団らんの場を渇望しているのではないか?  なのに殺した。
殺す相手に愛を求めている、アンビバレンツな欲求・感情が暴発した行動だと、ぼくは思います。

坂口に「長谷川は裏切り者なのにどうして頼るの」と責めていた京子は、坂口を殺し、殺そうとする長谷川へむさぼるような接吻をする。
「接吻」は、“I want you “と”I hate you “が同時に出た坂口と京子の行動を表わしているはないでしょうか。   「接吻」が「殺害」とコインの裏表のような心理を表すのでは?
(この映画にはさまざまな解釈が可能で正解などはないでしょう。 あくまでも、ぼくの解釈。)

ならば、京子が長谷川に投げかける最後の言葉の意味するものは・・・・。
また、坂口の死は、苦しみもがいた激しいものではなく、静かな死だ。
しかし、安らかな死には見えない。 命の静かな終了、ぬけがらのような、とても孤独な死に見える。

「接吻」のタイトルに続く暗澹たるエンドロールに呆然自失しました。
孤独の蟻地獄のなかに落ちた坂口と京子、その自縄自縛を彼らの自業自得とは、ぼくには言えません。  そんなには他人事ではない。

ところで、誰もいない公園でとなりのブランコをこぐ少女は実在するのか、それとも孤独な京子が見た幻覚でしょうか。     あなたはどう思われますか?

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