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ミスター・ロンリー / ディエゴ・ルナ

ミスター・ロンリー /ハーモニー・コリン

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DVD

旧作

お届け率:100%

解説・ストーリー

「KIDS/キッズ」の脚本で注目を集めた俊英ハーモニー・コリンが、「ジュリアン」以来8年ぶりに手掛けた監督第3作。有名人のそっくりさんとして私生活でも他人を演じ続ける人々が共同生活を送る古城を舞台に、繊細で不器用な男女が織り成す奇想天外にして切ない人間模様を綴る。幼い頃から自分に対する違和感を抱え、いつしかマイケル・ジャクソンを演じることでようやく生きていられる不器用な青年マイケル。仕事としてモノマネを披露している時はもちろん、それ以外の時もずっとマイケル・ジャクソンになりきって生活していた。ある時、老人ホームでの仕事の際、彼はマリリン・モンローとして生きる美女と出会い、恋に落ちるが…。

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「ミスター・ロンリー」 の解説・あらすじ・ストーリー

解説・ストーリー

「KIDS/キッズ」の脚本で注目を集めた俊英ハーモニー・コリンが、「ジュリアン」以来8年ぶりに手掛けた監督第3作。有名人のそっくりさんとして私生活でも他人を演じ続ける人々が共同生活を送る古城を舞台に、繊細で不器用な男女が織り成す奇想天外にして切ない人間模様を綴る。幼い頃から自分に対する違和感を抱え、いつしかマイケル・ジャクソンを演じることでようやく生きていられる不器用な青年マイケル。仕事としてモノマネを披露している時はもちろん、それ以外の時もずっとマイケル・ジャクソンになりきって生活していた。ある時、老人ホームでの仕事の際、彼はマリリン・モンローとして生きる美女と出会い、恋に落ちるが…。

「ミスター・ロンリー」 の作品情報

作品情報

製作年:

2007年

製作国:

イギリス/フランス

原題:

MISTER LONELY

「ミスター・ロンリー」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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洋画・邦画

35,500
タイトル以上

国内ドラマも一部含まれております

国内・海外ドラマ

5,400
タイトル以上

アニメ

9,200
タイトル以上

R-18

210,000
タイトル以上

CD

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タイトル以上

※2022年2月 現在のタイトル数

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1〜 5件 / 全41件

なりきり芸人マイケルの物語 ネタバレ

投稿日:2008/08/11 レビュアー:ミルクチョコ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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他人の人格に成りきることでしか、生きられない「インパーソネーター」たちの恋物語。
「インパーソネーター」という言葉をここで初めて知りました。

パリの街角でマイケル・ジャクソンのモノマネ・パフォーマンスを披露する男。名前はマイケル。
老人ホームの慰問で、たまたまそこにやって来ていたマリリン・モンローのそっくりさん、マリリン。彼女もインパーソネーターの一人。
マリリンに誘われ、スコットランドの湖畔にある古城でインパソネーターたちが集まり、鳥や羊を飼い、共同生活をしている。
なので、他人に気兼ねなしにマイケルや、マリリンでいられる。
しかし、彼らはやっぱり芸人。自分を見てもらいたいという欲望はあるようで、公演を通して、社会と向き合おうとする辺りは、やはりほろ苦さを感じさせます。
やっぱり彼らも認めてほしいんだよね。

自分に自信が持てないから、他人のモノマネをして来たマイケルが、恋をしたことによって初めてぶつかる。
ボクって誰? 本当の自分って何?
有名人のモノマネは、有名人の良いところだけ、真似をしているので、人生丸ごと借りている訳ではない。

二本軸といっても良いくらいの、同時進行で進む尼さんの話は、今一つ掴みどころのない話でした。
かえって物語を、複雑に分からなくさせていると思います。

主題歌はボビー・ヴィントンの「ミスター・ロンリー」、「ジェット・ストリーム」でお馴染みの名曲です。
哀愁に満ちたメロディと歌詞がいつまでも心に残ります。
反戦歌だということを、初めて知りました。



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自分とは、探すことを止めた時に立ち現れる影だ。

投稿日:2008/08/15 レビュアー:TETSUYA

このレビューは気に入りましたか? 12人の会員が気に入ったと投稿しています

汚れた血へ捧げる、うつくしくも哀しい傑作。 ネタバレ

投稿日:2009/02/17 レビュアー:

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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聞き覚えのある3連符。黄色いヘルメット、赤い服、黄色いポケットバイクでこちらにやってくる。スローモーション。映画史に残る美しいシーン。

ミスター・ロンリー。待ち合い室でかかる陳腐なポピュラーソング、そんな風に思っていた。こんなに美しい曲だったとは。そして、その曲が流れるこのオープニングのシーンが、3週間前旦那に購入したアニエスのTシャツのシーンだと知る。

この映画を見ようと思ったのはドニ・ラヴァンが出ていると知ったから。だからTシャツも買った。ミーハーな理由。でも、とんでもない傑作だった。

この映画は、決してラブストーリーでもないし、ましてモノマネ芸人の映画でもない。もう、この、モノマネっていう訳が、すごくまずい気がする。日本でいうモノマネ(カタカナが、よりまずい)なんかじゃない。この訳をみた途端、すごくいやな予感がした。ざわついた。この訳のせいで、ただでさえ誤解されやすそうな題材を扱っているのに、更に、誤解される元になってるんじゃないか・・。

そのいやな予感は的中した。

マイケルは自分のことが受け入れられない。社会になじめない。いつも違和感を抱いている。自分じゃない、誰かになりたい。この顔じゃない。歩き方も、服装も、言葉遣いも、自分でない、誰かでいたい。マイケルが選んだのは、マイケル・ジャクソン。もう、なんだか、このあたりから、ハーモニー・コリンの企みを感じてしまう。自分じゃない、他の誰かになりたい、マイケルの選んだ、マイケル・ジャクソン自身、自分でいたくなくて、皮膚を脱色したり、顔面が原型をとどめないほどに整形を繰り返している。痛い皮肉な選択。

マイケルはマリリンと出会い、自分と同じ仲間の集まるコミューンで暮らし始める。一見、パラダイスのように思えたコミューン。でも、パラダイスなんて存在しない。いつまでも、赤ずきんは赤ずきんではいられないし、チャップリンはチャップリンでいられないのだ。羊は病気にだってなるし、社会はやっぱり受け入れてはくれないのだ。

ハーモニー・コリン監督はこの映画を、純粋と社会性の対立と言っている。それが、見事に描かれている。大人になり、険しい社会に出て行くには、純粋だけでは生きていけないのだ。

ハーモニー・コリン監督は、ラストで、マイケルに純粋と決別させ、社会へと足を踏み出させている。それを引き止めるのが、レオス・カラックス。もう、この役どころをカラックスにさせてしまうところに、企みを感じてしまう。カラックスも、それを楽しんでるかのように、パリの事務所机の上に、足を投げ出す。

自身が、大道芸を勉強した経歴を持ち、汚れた血、ポンヌフの恋人で、その才能をいかんなく発揮させたドニ・ラヴァンにチャップリンを演じさせるあたりも、企みを感じずにはいられない。ハーモニー・コリン監督って、初めて見るけれど、クロエの恋人だったことくらいしか知らなかったけれど、この企みの数々にノックアウトされた。そしたら、1歳違い。同じ時代に、カラックスに出会い、カラックスに打ちのめされた世代なのだ。スカイダイビングする、シスターたち。これはもう、汚れた血へのオマージュ以外のなにものでもない。

わたしも、10代を過ぎる頃まで、どうしても自分のことがすきになれなかった。かわいくない顔。きれいとはいえない体。マイケルみたいに、違う誰かになれたら、きっと幸せになれる、世界はかわると思っていた。社会とも、うまく折り合いをつけることができなかった。でも、一人、二人と、わたしのことを理解してくれ、受け入れ、認めてくれる人が現れるにつれ、自分であることが大丈夫なんだと思えるようになってきた。今は、幸せだ。マイケルは、自分であることに、踏み出しかけた。ただ、だから幸せになれるか、社会と折り合いをつけられるかは、描いていない。むしろ、不安定な背中を描いている。もう、白塗りをしていない顔。誰も不信な目を向けないありきたりの服装。

この映画は恐らく、社会と折り合いのついている人、メインストリームの真ん中を堂々と歩いている人たちには、理解されない映画だと思う。その視線は、マイケルが公園で、マイケル・ジャクソンを演じている時に、白い目、嘲笑、薄ら笑いを投げかける人々の視線に重なる。マイケルが映画の中で白い目を向けられ、映画の外で、この映画は白い目を向けられる。そういう二重構造。

ただ、もしかすると、それもハーモニー・コリンの企みなのかもとも思える。

見ていて、とても苦しく、辛い気分になる映画。でも、ハーモニー・コリンが、カラックスの、あの、美しいワンシーンを蘇らせたように、後世、きっと、ハーモニー・コリンの、あの、美しいワンシーンを蘇らせる監督が登場するのでは、と予感させる映画。

最後に。TETSUYAさんのレビューにとても救われました。感謝。

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お帰り!ハーモニー・コリン

投稿日:2009/01/11 レビュアー:neko

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難しかったよ。でも嫌いじゃない。 ネタバレ

投稿日:2008/08/21 レビュアー:もりもり

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難しかった、というか今も納得できるほど理解していない。
3回見ても無理だったぁぁ。
でも私はこういう考えさせられる映画嫌いじゃない。

誰だって自分自身に満足できない。
あの人のようにあんな風に人生楽しめたらいいのに、なんて私はしょっちゅう思いますよ。
あの人だったらここでどんな行動とるだろうなんてしょっちゅう考えてますよ。
私が死んだら、すぐに私のことなんか忘れてしまうんだろうとよく考えますよ。
そしてこのつらい世界、他人の皮をかぶってれば少しは楽かもしれない。

でもこのインパーソネーターたちに共通するのは、名前と外見だけで、中身は自身そのものであること。別に過去を偽ろうとか、格好悪いところを隠そうとかはしてない。
(実際のインパーソネーターはどんな感じなのかはさっぱり分かりませんが)
で、やっぱりマイケルジャクソン本人じゃないから自分で靴磨きもしなきゃいけない。
どんなにあこがれて真似ても自分自身からは逃げられないんだな、と。

そしてこのつらい世界の象徴として3種類の死が訪れる。
ひとつは芝居小屋のあるスコットランドでの感染した羊。しかもそれを自分たちで殺さなければならない。
マリリンの自殺。
修道女たちの予期せぬ死。(私は見返りを求めたしっぺ返し、という風にはとらえてません)
このつらい世界を受け入れなければいけない。これはどんなに自分を偽ったってその重さが変わるわけではない。


世界中の誰もが自分自身に何かしら足りないものを抱えていて、他人にあこがれる。そしてもがく。
自分が望む人間像により近づこうとする姿こそも自分自身そのものであって、
その事実にみんなが気づいて、分かり合って、受け入れれば世界はもう少しやさしく見えるのだろうか。
人々はもう少し歩み寄れるのだろうか。
それに気付くきっかけが「恋」だっていうのはありきたりだけど結構響いた。
やっぱり自分の好きな人には欠点を抱えたままの自分を受け入れてほしいって思えるから。

いやはや分からない。。。。
公式HPには監督は「純粋と社会性の対立」と言っています。
たぶんかなり盛りだくさんのメッセージが込められていて、私はひとつの観点から見たに過ぎないのだと思います。
うーん!
多くのレビューが投稿されて、いろんな意見が聞けるのを楽しみにします。

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ユーザーレビュー

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ユーザーレビュー:41件

なりきり芸人マイケルの物語

投稿日

2008/08/11

レビュアー

ミルクチョコ

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他人の人格に成りきることでしか、生きられない「インパーソネーター」たちの恋物語。
「インパーソネーター」という言葉をここで初めて知りました。

パリの街角でマイケル・ジャクソンのモノマネ・パフォーマンスを披露する男。名前はマイケル。
老人ホームの慰問で、たまたまそこにやって来ていたマリリン・モンローのそっくりさん、マリリン。彼女もインパーソネーターの一人。
マリリンに誘われ、スコットランドの湖畔にある古城でインパソネーターたちが集まり、鳥や羊を飼い、共同生活をしている。
なので、他人に気兼ねなしにマイケルや、マリリンでいられる。
しかし、彼らはやっぱり芸人。自分を見てもらいたいという欲望はあるようで、公演を通して、社会と向き合おうとする辺りは、やはりほろ苦さを感じさせます。
やっぱり彼らも認めてほしいんだよね。

自分に自信が持てないから、他人のモノマネをして来たマイケルが、恋をしたことによって初めてぶつかる。
ボクって誰? 本当の自分って何?
有名人のモノマネは、有名人の良いところだけ、真似をしているので、人生丸ごと借りている訳ではない。

二本軸といっても良いくらいの、同時進行で進む尼さんの話は、今一つ掴みどころのない話でした。
かえって物語を、複雑に分からなくさせていると思います。

主題歌はボビー・ヴィントンの「ミスター・ロンリー」、「ジェット・ストリーム」でお馴染みの名曲です。
哀愁に満ちたメロディと歌詞がいつまでも心に残ります。
反戦歌だということを、初めて知りました。



自分とは、探すことを止めた時に立ち現れる影だ。

投稿日

2008/08/15

レビュアー

TETSUYA

汚れた血へ捧げる、うつくしくも哀しい傑作。

投稿日

2009/02/17

レビュアー

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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聞き覚えのある3連符。黄色いヘルメット、赤い服、黄色いポケットバイクでこちらにやってくる。スローモーション。映画史に残る美しいシーン。

ミスター・ロンリー。待ち合い室でかかる陳腐なポピュラーソング、そんな風に思っていた。こんなに美しい曲だったとは。そして、その曲が流れるこのオープニングのシーンが、3週間前旦那に購入したアニエスのTシャツのシーンだと知る。

この映画を見ようと思ったのはドニ・ラヴァンが出ていると知ったから。だからTシャツも買った。ミーハーな理由。でも、とんでもない傑作だった。

この映画は、決してラブストーリーでもないし、ましてモノマネ芸人の映画でもない。もう、この、モノマネっていう訳が、すごくまずい気がする。日本でいうモノマネ(カタカナが、よりまずい)なんかじゃない。この訳をみた途端、すごくいやな予感がした。ざわついた。この訳のせいで、ただでさえ誤解されやすそうな題材を扱っているのに、更に、誤解される元になってるんじゃないか・・。

そのいやな予感は的中した。

マイケルは自分のことが受け入れられない。社会になじめない。いつも違和感を抱いている。自分じゃない、誰かになりたい。この顔じゃない。歩き方も、服装も、言葉遣いも、自分でない、誰かでいたい。マイケルが選んだのは、マイケル・ジャクソン。もう、なんだか、このあたりから、ハーモニー・コリンの企みを感じてしまう。自分じゃない、他の誰かになりたい、マイケルの選んだ、マイケル・ジャクソン自身、自分でいたくなくて、皮膚を脱色したり、顔面が原型をとどめないほどに整形を繰り返している。痛い皮肉な選択。

マイケルはマリリンと出会い、自分と同じ仲間の集まるコミューンで暮らし始める。一見、パラダイスのように思えたコミューン。でも、パラダイスなんて存在しない。いつまでも、赤ずきんは赤ずきんではいられないし、チャップリンはチャップリンでいられないのだ。羊は病気にだってなるし、社会はやっぱり受け入れてはくれないのだ。

ハーモニー・コリン監督はこの映画を、純粋と社会性の対立と言っている。それが、見事に描かれている。大人になり、険しい社会に出て行くには、純粋だけでは生きていけないのだ。

ハーモニー・コリン監督は、ラストで、マイケルに純粋と決別させ、社会へと足を踏み出させている。それを引き止めるのが、レオス・カラックス。もう、この役どころをカラックスにさせてしまうところに、企みを感じてしまう。カラックスも、それを楽しんでるかのように、パリの事務所机の上に、足を投げ出す。

自身が、大道芸を勉強した経歴を持ち、汚れた血、ポンヌフの恋人で、その才能をいかんなく発揮させたドニ・ラヴァンにチャップリンを演じさせるあたりも、企みを感じずにはいられない。ハーモニー・コリン監督って、初めて見るけれど、クロエの恋人だったことくらいしか知らなかったけれど、この企みの数々にノックアウトされた。そしたら、1歳違い。同じ時代に、カラックスに出会い、カラックスに打ちのめされた世代なのだ。スカイダイビングする、シスターたち。これはもう、汚れた血へのオマージュ以外のなにものでもない。

わたしも、10代を過ぎる頃まで、どうしても自分のことがすきになれなかった。かわいくない顔。きれいとはいえない体。マイケルみたいに、違う誰かになれたら、きっと幸せになれる、世界はかわると思っていた。社会とも、うまく折り合いをつけることができなかった。でも、一人、二人と、わたしのことを理解してくれ、受け入れ、認めてくれる人が現れるにつれ、自分であることが大丈夫なんだと思えるようになってきた。今は、幸せだ。マイケルは、自分であることに、踏み出しかけた。ただ、だから幸せになれるか、社会と折り合いをつけられるかは、描いていない。むしろ、不安定な背中を描いている。もう、白塗りをしていない顔。誰も不信な目を向けないありきたりの服装。

この映画は恐らく、社会と折り合いのついている人、メインストリームの真ん中を堂々と歩いている人たちには、理解されない映画だと思う。その視線は、マイケルが公園で、マイケル・ジャクソンを演じている時に、白い目、嘲笑、薄ら笑いを投げかける人々の視線に重なる。マイケルが映画の中で白い目を向けられ、映画の外で、この映画は白い目を向けられる。そういう二重構造。

ただ、もしかすると、それもハーモニー・コリンの企みなのかもとも思える。

見ていて、とても苦しく、辛い気分になる映画。でも、ハーモニー・コリンが、カラックスの、あの、美しいワンシーンを蘇らせたように、後世、きっと、ハーモニー・コリンの、あの、美しいワンシーンを蘇らせる監督が登場するのでは、と予感させる映画。

最後に。TETSUYAさんのレビューにとても救われました。感謝。

お帰り!ハーモニー・コリン

投稿日

2009/01/11

レビュアー

neko

難しかったよ。でも嫌いじゃない。

投稿日

2008/08/21

レビュアー

もりもり

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難しかった、というか今も納得できるほど理解していない。
3回見ても無理だったぁぁ。
でも私はこういう考えさせられる映画嫌いじゃない。

誰だって自分自身に満足できない。
あの人のようにあんな風に人生楽しめたらいいのに、なんて私はしょっちゅう思いますよ。
あの人だったらここでどんな行動とるだろうなんてしょっちゅう考えてますよ。
私が死んだら、すぐに私のことなんか忘れてしまうんだろうとよく考えますよ。
そしてこのつらい世界、他人の皮をかぶってれば少しは楽かもしれない。

でもこのインパーソネーターたちに共通するのは、名前と外見だけで、中身は自身そのものであること。別に過去を偽ろうとか、格好悪いところを隠そうとかはしてない。
(実際のインパーソネーターはどんな感じなのかはさっぱり分かりませんが)
で、やっぱりマイケルジャクソン本人じゃないから自分で靴磨きもしなきゃいけない。
どんなにあこがれて真似ても自分自身からは逃げられないんだな、と。

そしてこのつらい世界の象徴として3種類の死が訪れる。
ひとつは芝居小屋のあるスコットランドでの感染した羊。しかもそれを自分たちで殺さなければならない。
マリリンの自殺。
修道女たちの予期せぬ死。(私は見返りを求めたしっぺ返し、という風にはとらえてません)
このつらい世界を受け入れなければいけない。これはどんなに自分を偽ったってその重さが変わるわけではない。


世界中の誰もが自分自身に何かしら足りないものを抱えていて、他人にあこがれる。そしてもがく。
自分が望む人間像により近づこうとする姿こそも自分自身そのものであって、
その事実にみんなが気づいて、分かり合って、受け入れれば世界はもう少しやさしく見えるのだろうか。
人々はもう少し歩み寄れるのだろうか。
それに気付くきっかけが「恋」だっていうのはありきたりだけど結構響いた。
やっぱり自分の好きな人には欠点を抱えたままの自分を受け入れてほしいって思えるから。

いやはや分からない。。。。
公式HPには監督は「純粋と社会性の対立」と言っています。
たぶんかなり盛りだくさんのメッセージが込められていて、私はひとつの観点から見たに過ぎないのだと思います。
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