悪魔のシスター

　シュールなお笑いから始まって、『サイコ』と『裏窓』をイメージさせるサスペンスががあって、最後はシュールなギャグでクスッとさせてくれるという結構力技的な作品。
　ブライアン・デ・パルマ監督の初期の作品ですが、分割画面による演出や破綻をものともせずに展開させるなどこの頃からデ・パルマ監督の作風が確立されていたのが分かります。
　サスペンス部分に関してはネタバレなどはあまり気にせず、バレても結構と言わんばかりに『サイコ』や『裏窓』を参照します。

　冒頭から鼻の下を伸ばして美女に近づき、血祭りにされた青年は笑っちゃいけないけどやっぱりなと言う展開で、意外性はないけれどその瞬間がいつ来るのかという期待で、該当のシーンの時には心の中で「キター」と叫んでました。

　ブライアン・デ・パルマ監督と言うとヒッチ・コックに影響されたとよく言われますが、この作品を見るとその愛情が本当に良く出ています。

　カルトな人気を持つ作品と言うのは独特の匂いというか雰囲気をまとっていますが、この作品も独特の雰囲気をまとっています。辻褄や細かい点に拘ってはいけません。この映画の空気を思う存分愉しんでください。

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　？　あれ？　これレンタル不可の紀伊國屋書店ではなかったでしょうか？　もし出るならとても嬉しいですが・・・。たぶんリメイク版『シスターズ』のリリースのおかげでしょうけれども、こちらのほうが面白いことは言うまでもありません。

　なんだかスター・チャイルドのように不気味な感じの胎児が浮かんだタイトルバックに、ヒチコック風の音楽が。だって音楽はバーナード・ハーマンその人です！　全編にヒッチに対するオマージュがあふれていて、『サイコ』や『裏窓』はもちろん、全体がデ・パルマも大好きだという『めまい』の影響を受けていることは間違いないでしょう。
　もちろんヒッチに比べてはるかに血生臭いサイコなホラーで、最初の殺人の描写は何度見ても恐ろしいです。もちろんそればかりではなく、無能な警察にイライラさせられたり、死体が見つかるかといったサスペンス演出も見事です。
　懐かしい分割画面（スプリット・スクリーン）や、フランス語−英語の使い方、８ミリ映画など、映画愛に満ちた工夫にあふれていて飽きさせません。ロイス・レインことマーゴット・キダーの生々しい存在感とともに、少なくとも、『殺しのドレス』が気に入った方なら、お勧めできるのではないでしょうか。
　もうひとつ恐ろしいのは、本作をしっかと引き締めているチャールズ・ダーニング演じる探偵を映しだしたラストカットです。この突拍子のなさは、『キャリー』『ミッドナイトクロス』のラストと並ぶ、びっくりであると個人的には思っています。７０点。

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ネタバレチェックいれたけど…ほとんどイントロでばれてますよｗ

勘違いをしていた私はホラーだとばかり思い込んでいて…ｗ

「悪魔のシスター」ってタイトルだけで借りたもんですからｗ
「何よこれｗホラーちゃうやんｗ立派なサスペンスやんか！」
って…まず、ホラーちゃうっちゅう話ですわｗ

なかなかストーリーも楽しめたよ。
飽きること無く進んで行くから観やすい。

音楽は恐怖心をそそる良い選曲だとは思ったけど、若干うるさかった。もうちょっと小さな音でも良かったんちゃう？

で、最後のシーン。
あれは…関心するべき？
私は笑えました。

結局記者さん側の勝ちって事ですよね？
しかし、あの格好ｗ

ラストはブラック？で面白かったっす！

ヒッチコックの後継者か…なるほどね♪

ブライアンデパルマ監督の初期の作品です。1973年の製作。
シャム双生児の姉妹が分離手術後、二人の心が入れ替わってしまう。
生き残った姉の心に死んだ妹の心が棲んでしまう。
そして姉は無意識の殺人を犯してしまう。
向かいのアパートの女性記者が殺人を目撃する
・・・という設定はヒッチコックの[裏窓]を想起させます。
そして無意識の殺人・・・は[サイコ]の影響を強く感じさせられます。
死体の運搬トラックを追う私立探偵、とかが、なかなか機能しなくて
イライラしますが、最後のシーンは笑えます。
昔風のサイコミステリー。肩の力を抜いて楽しみました。

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　ブライアン・デ・パルマの商業映画としての監督４作目。
　
　もうどこからどうみても『サイコ』＆『裏窓』で、シャム双生児絡みのストーリー、オチも当時としてはもしかしたら新鮮だったのかもしれないのですが、３５年経った今では正直すぐに分かってしまう使い古されたアイディアですね。
　だから、イントロで思いっきりネタバレしてますが、そんなに気にするほどのことでもないかも。
　
　それにしても、古い映画でもテーマが普遍的であったり、おもしろいものは今でも色褪せることはありませんが、こういうジャンルの映画はある程度タイムリーで観ないと本当に陳腐に映ってしまいます。
　残念ながら今ではブライアン・デ・パルマの初期作品という、それだけの作品と言わざるを得ないかな。
　いくつかの作品で時折出てくる「画面分割」もこのころからやってたんやなあと、そういう発見はありましたけど。