魍魎の匣

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魍魎の匣 / 堤真一

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「魍魎の匣」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

京極夏彦原作“京極堂シリーズ”の映画化第2弾。主演は前作「姑獲鳥の夏」に引き続き堤真一。監督は「狗神」の原田眞人。一見バラバラな不可解な3つの事件に隠された“匣(ハコ)”の謎に、“憑物落とし”の京極堂こと中禅寺秋彦が挑む。1952年。“探偵”榎木津礼二郎は、元映画女優の柚木陽子から失踪した娘・加菜子の捜索を依頼される。同じ頃、売れない作家・関口巽は、少女バラバラ連続殺人事件の記事を手掛けるべく、怪しげな新興宗教“深秘御筥教”への潜入取材に向かう。一方その夜、駅のホームで加菜子が電車にひかれ瀕死の重傷を負う。搬送先の病院に駆けつけた陽子は、加菜子を高名な美馬坂医学教授の研究所へ転院させるのだったが…。

「魍魎の匣」 の作品情報

作品情報

製作年: 2007年
製作国: 日本

「魍魎の匣」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

キャスト・スタッフ

脚本: 原田眞人
原作: 京極夏彦
撮影: 柳島克己柳嶋克己
音楽: 村松崇継

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1〜 5件 / 全165件

何か中途半端で 不完全燃焼 ネタバレ

投稿日:2008/06/19 レビュアー:ミルクチョコ

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京極夏彦の「百鬼夜行シリーズ」の映画化第2弾。
「憑き物落とし」の京極堂とその仲間たちが、3つの怪事件に秘められた謎を解く。

影に取り巻く薄らぼんやりとしたもの・・・と称される魍魎という存在が、誰しもが心の底に抱えているであろうという闇に取り込まれて落ちてしまうことであり、魍魎というハコに取り付かれてしまった人の悲しくも切ない物語です。

登場人物の心の内面を描くこともなく、関口のもんもんとした狂気もなく、淡々と話は進みます。
関口役が、前作の「姑獲鳥の夏」では、永瀬から、今作では、椎名桔平に変わり、頑張り過ぎたのかな?ちょっと空回りの感じがします。一人歩きしてしまう演技がかえって滑っています。
日本人の内面の曖昧模糊な部分や、憑き物落としについては、その必要性を充分に納得させるように重点が置かれていないままに、テンポの良さとギャグでお茶を濁してしまっています。

昭和初期の街並みと雰囲気をそのまま再現したのは、リアルです。大規模な上海ロケをしたそうですが・・・

少女たちと、ハコに取り付かれた男の心理をもっと見せてもらいたかったのに、映像では無理があるのでしょうか?

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厄介な観客の思い、匣に収まらず。

投稿日:2008/09/11 レビュアー:ぴよさん


この映画について語ってしまうこと自体、少し躊躇せざるを得ない。言いたいことは山ほどあるのだが、京極作品を毎回待ち望んでは読み耽ってしまう人間と、何ら思い入れも無い人とでは、見え方があまりに違い過ぎる。
何度も読み返して知ってしまっていると、たとえ映画として伝え方が拙くても、勝手に脳内補完してしまうし、一方、知っているからこそ、「こうじゃないのに」とも明確に気づいてしまう。非常に厄介な観客になり下がってしまっているのだ。

最初、思ったのは「これが原田眞人?」という違和感。『金融腐蝕列島〔呪縛〕』の印象が強いので、勝手にああいうテイストを予想していたら、まるで大林宣彦風。会話の上滑り感や、場面の空気を無視して流れ続ける音楽の使い方が、「疑似昭和日本の風景」と相まってなんとも落ち着かなく、大林っぽい。とにかく終始フワフワした舞台の上で演じられているかの様な感がある。静止画として切り取ると悪くないのに、動画だと厳しくなるという、妙な感覚。

最も恐れていた通り、話の「削り方」が、どうにも巧くない。京極作品は膨大な情報(有用・無用を含めて)を以て、読み手を「幻惑する環境」を作り出す。映像化にあたっては、その情報の大部分を削らざるを得ないのだが、それには強力なセンスを必要とする(おそらく京極氏本人でも為し得ない仕事だと思う)逆に言えば、脚色さえ巧くいけば、後の仕事はさして難しくないとも言える。

各事件の描かれ方があまりに軽い。久保竣公のドロドロとした強烈な執念と、美馬坂教授の異様な研究への執着などが絡み合って、救い難い不幸の連鎖が生み出されてゆくサマが、あまりに表面的にしか描かれておらず、魍魎を纏った人々の姿が埋没している。これでは、拝み屋も憑物落としのしようが無い。

終盤、美馬坂研究所のクダリも、冗長だ。他にいくらでも時間を割くべきパートがあったろうに。あの所内の画をたくさん見せたいのは分かるが、この話のコアは「匣」だ。あまりに画面を拡げてしまっては、「匣」の内へ内へと向かうべき閉塞感から、離れるばかりじゃないか。

最後に、どうしても触れずにはおれないキャスティング。ほんとに勝手ながら、私見では以下の通り。ファン各々に拘りがあって、各々のキャスティングがあろうから、あくまで私の脳内だけの話。
*それぞれ現在より( )内の数字だけ、+−した年齢時が理想ということで。

京極堂■緒形拳(−40歳)
関口■大森南朋(−5歳)
榎木津■「ルックスのみで」ダルビッシュ有(+5歳)
木場修■平幹二朗(−40歳)

中禅寺敦子■深津絵里(−20歳)
久保竣公■沢田研二(−40歳)
柚木陽子■大竹一重(0)
柚木加菜子■鈴木杏樹(−20歳)
鳥口■ユースケ・サンタマリア(−10歳)
雨宮■大沢たかお(−5歳)
美馬坂教授■天本英世(…)


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匣の中にはみっしりとみっしりと・・ほぅ!木場の恋物語が台無しに! ネタバレ

投稿日:2009/02/22 レビュアー:RUSH

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京極夏彦先生の百鬼夜行シリーズ最高傑作が原作の劇場版実写作品であるが、僕はこの作品を見る前に原作を十何年ぶりかで読み返した後拝見した。読み返すのはもう5度目になるだろうか。そしてこの作品を見終わったときとても複雑な感情に苛まれている自分に気がついた。その複雑な感情がどこから来ているのかと言えば、原作と内容が大きく違っている点、主人公が木場でなく榎木津になっている点、原作を2時間とちょっとという短い時間にうまくまとめ上げられていた脚本の出来の良さという事実・・う〜ん、やっぱり原作のイメージが大きく壊されていた為の憤りがその根底にあるのだ、きっと。いいわけは色々できるがやっぱり原作を愛するものとしてこの作品の内容はおいしいところだけを集約した内容になっており、一番大事な木場修太郎の恋物語が台無しになっているという一点がどうしても気に入らないのだ。

もちろん気に入らない点は書き上げればきりがない。僕はこの実写版のキャスティングが全く原作に合っていないと「姑獲鳥の夏」から思ってきた。今作でイメージに近かったのは敦子(田中麗奈)と鳥口(マギー)だけだ。「魍魎の匣」には京極堂(堤真一)、関口(椎名桔平)、榎木津(阿部寛)、木場(宮迫博之)が当然登場するが、原作では木場が大活躍(大暴走)し、彼の恋物語を主軸に話が展開していくのだ。彼の無骨な恋物語(木場本人も恋だと認識していない)が存在しなければもはやそれは「魍魎の匣」ではない。オープニングを思い出して欲しい。榎木津が久保と知り合いだったという戦場のシーン。これで僕はこの作品の主人公が榎木津である事を察知し、大きく落胆した。実際に木場の登場シーンは少なく、恋物語というよりは映画女優美波絹子こと柚木陽子(黒木瞳)に憧れる木場修太郎程度の描写しかないのである。しかも木場を演じているのはあの宮迫である。演技は悪くはないのだろうが、黒木瞳とのシーンが多く演技の質の違いが浮き彫りになり見てはいられなかった。この「魍魎の匣」が実写化されるという話を初めて聞いたとき、僕は木場役が前作と同じ宮迫なら作れないだろうからキャスティングが変えられるだろうと本気で思っていた。しかし、キャスティングに何ら変更がなかった。あったのは関口役だった永瀬正敏が病気で降板し、椎名桔平に変わったことぐらいだ。何で木場役が宮迫なのだ!?僕には未だに理解できない。その無理のあるキャスティングを監督は脚本でカバーしてしまった。だから主役が木場でなく榎木津なのだ!

しかし、今作を原作の内容を無視し忘れて見るならばこれはこれで秀作だと思う。あの膨大な内容を2時間あまりでまとめ上げたのだ。その脚本たるや秀逸であると言わざるを得ないだろう。これには心底驚いた。あれだけの内容をそれぞれのエピソードの担当者を作品をコンパクトにまとめ上げるために変更し(鳥口が調べ上げるはずの内容を敦子が調べるとか、事件の捜査を木場ではなく青木中心に行うとか、御筥様潜入捜査を鳥口だけでなく関口、敦子、鳥口の3人でやる等々)一つの作品に仕上げた監督の手腕は評価してもいいと思う。作品の製作コンセプトもきっと原作とは違っているのだと思う。でなければ今作のようなコメディサスペンスなどにはならないはずだからだ。百鬼夜行シリーズがコメディ調であるはずがないしあってはいけないのだ。今作を百鬼夜行シリーズ独特のおどろおどろしい混沌とした世界観を全く無視し、作風をコメディ調に変え、テンポよく物語を進め、膨大な原作をコンパクトに収める手腕は本当に素晴らしいと思う。

だから複雑なのだ!作品を評価してあげたいのだが、原作を著しく変化させ、木場の無骨な恋物語を台無しにしている内容には納得がいかないという矛盾した相反する感情が、僕の心を蝕んでいくのだ!こうやって文章にしてこの複雑な気持ちを書き殴っていると言う事実・・僕はきっとこの作品を十分楽しんでいるのだろう。ひょっとしたら監督もそれを狙っていたのかもしれない・・僕は監督の術中にはまってしまった!?いずれにせよ僕自身は十分に楽しめたようだ。たぶんその判断は間違ってはいないだろう。

さて、原作を知っている僕自身は楽しめたが、原作を知らない人たちにはこの作品はどのように写ったのだろうか?膨大な作品を主なエピソードを抜粋してうまくつなぎ合わせただけだから非常にわかりづらかったのではないだろうか?何故、頼子が加菜子を突き落としたのか?何故、雨宮は加菜子を連れ出したのか?美馬坂と陽子の異常な愛情の裏にあるもの一体何だったのか?これらの疑問全て原作を知らない人が今作を見て理解できたとは到底思えない。これは個人的意見だが、作品を2つないし3つに分けてじっくりと製作した方がよかったような気がするのは僕だけだろうか?

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世界観の相異

投稿日:2008/05/30 レビュアー:カプチーノ

京極夏彦の世界は、ひなびた昭和十〜二十年代といった印象があるのですが、この作品は京極堂描く昭和というイメージから乖離しているように思います。
監督は、それなりに工夫をして自分流に昭和を表現している様子はうかがえますが、全体的に現代的なイメージが拭えず、京極堂の小説世界とは別物だと感じました。
冒頭の回想シーンである太平洋戦争の場景も臨場感がありません。
また、匣となる建物は、昭和の建造物には見えず、興醒め。
映画は小説とは別物とはいえ、時代設定を同じにしているのであれば、それなりの雰囲気をつくらなければいけません。
役者はそれなりに頑張っていて、特に宮藤官九郎の下品な気色悪さは、不気味でした。
サスペンス映画なのに劇場で観たときに居眠りをしてしまう程、冗長なところも減点。
決定的な汚点は、作品全体の明るさ。興行収入を拡大するため、観客の対象を広げるための措置だと思いますが、いかがなものでしょう。
京極堂の世界は、メジャーな映画会社が制作するものではないのかもしれません。

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美しく、悲しい運命の少女達は・・・

投稿日:2008/05/25 レビュアー:ハヴィ

京極夏彦ベストセラーシリーズの第二段が又も?(笑)映画化!
前回作品を映画館まで観に行った事を「金返せ!」とまで言って後悔したのに、又も!観に行った京極ファンの懲りない私・・・

正直、前回に比べれば面白かったと言えると思います。出演者の【関口】のみ、前回の永瀬正敏から椎名桔平にチェンジしてますが、他は全く前回と同じ面々。古書店「京極堂」店主にして主人公の中禅寺秋彦には堤真一、探偵榎木津礼次郎に阿部寛、刑事木場修太郎に宮迫博之、記者にして中禅寺の妹敦子に田中麗奈、そして柚木陽子役を黒木瞳が演じています。

原作を読んでファンになった私としては、いったいこの『魍魎の匣』がどう映像化されるのか(前回作品もそうだったが)気になって結局観に行ったと言うのが本音だと思う。作品感想としては確かに前回作品に比べて面白かったと言えるが、この作品を判りやすく作るには余りに尺が短く、まとめるのに集中して説明不足で中途半端になった感じは否めません。私としては、二人の少女にもう少しクローズアップしてもよかった気がするのだが・・・

ハヴィの呟き***
映画『ナルニア国物語』の第2章を観てきました。美しい自然を舞台にお金もかけて作られておりました。映画館まで足を運んでも無駄にはならない気がしましたが、思ったほど人気が無いことに驚きました。・・・たまたまかな?

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魍魎の匣

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何か中途半端で 不完全燃焼

投稿日

2008/06/19

レビュアー

ミルクチョコ

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京極夏彦の「百鬼夜行シリーズ」の映画化第2弾。
「憑き物落とし」の京極堂とその仲間たちが、3つの怪事件に秘められた謎を解く。

影に取り巻く薄らぼんやりとしたもの・・・と称される魍魎という存在が、誰しもが心の底に抱えているであろうという闇に取り込まれて落ちてしまうことであり、魍魎というハコに取り付かれてしまった人の悲しくも切ない物語です。

登場人物の心の内面を描くこともなく、関口のもんもんとした狂気もなく、淡々と話は進みます。
関口役が、前作の「姑獲鳥の夏」では、永瀬から、今作では、椎名桔平に変わり、頑張り過ぎたのかな?ちょっと空回りの感じがします。一人歩きしてしまう演技がかえって滑っています。
日本人の内面の曖昧模糊な部分や、憑き物落としについては、その必要性を充分に納得させるように重点が置かれていないままに、テンポの良さとギャグでお茶を濁してしまっています。

昭和初期の街並みと雰囲気をそのまま再現したのは、リアルです。大規模な上海ロケをしたそうですが・・・

少女たちと、ハコに取り付かれた男の心理をもっと見せてもらいたかったのに、映像では無理があるのでしょうか?

厄介な観客の思い、匣に収まらず。

投稿日

2008/09/11

レビュアー

ぴよさん


この映画について語ってしまうこと自体、少し躊躇せざるを得ない。言いたいことは山ほどあるのだが、京極作品を毎回待ち望んでは読み耽ってしまう人間と、何ら思い入れも無い人とでは、見え方があまりに違い過ぎる。
何度も読み返して知ってしまっていると、たとえ映画として伝え方が拙くても、勝手に脳内補完してしまうし、一方、知っているからこそ、「こうじゃないのに」とも明確に気づいてしまう。非常に厄介な観客になり下がってしまっているのだ。

最初、思ったのは「これが原田眞人?」という違和感。『金融腐蝕列島〔呪縛〕』の印象が強いので、勝手にああいうテイストを予想していたら、まるで大林宣彦風。会話の上滑り感や、場面の空気を無視して流れ続ける音楽の使い方が、「疑似昭和日本の風景」と相まってなんとも落ち着かなく、大林っぽい。とにかく終始フワフワした舞台の上で演じられているかの様な感がある。静止画として切り取ると悪くないのに、動画だと厳しくなるという、妙な感覚。

最も恐れていた通り、話の「削り方」が、どうにも巧くない。京極作品は膨大な情報(有用・無用を含めて)を以て、読み手を「幻惑する環境」を作り出す。映像化にあたっては、その情報の大部分を削らざるを得ないのだが、それには強力なセンスを必要とする(おそらく京極氏本人でも為し得ない仕事だと思う)逆に言えば、脚色さえ巧くいけば、後の仕事はさして難しくないとも言える。

各事件の描かれ方があまりに軽い。久保竣公のドロドロとした強烈な執念と、美馬坂教授の異様な研究への執着などが絡み合って、救い難い不幸の連鎖が生み出されてゆくサマが、あまりに表面的にしか描かれておらず、魍魎を纏った人々の姿が埋没している。これでは、拝み屋も憑物落としのしようが無い。

終盤、美馬坂研究所のクダリも、冗長だ。他にいくらでも時間を割くべきパートがあったろうに。あの所内の画をたくさん見せたいのは分かるが、この話のコアは「匣」だ。あまりに画面を拡げてしまっては、「匣」の内へ内へと向かうべき閉塞感から、離れるばかりじゃないか。

最後に、どうしても触れずにはおれないキャスティング。ほんとに勝手ながら、私見では以下の通り。ファン各々に拘りがあって、各々のキャスティングがあろうから、あくまで私の脳内だけの話。
*それぞれ現在より( )内の数字だけ、+−した年齢時が理想ということで。

京極堂■緒形拳(−40歳)
関口■大森南朋(−5歳)
榎木津■「ルックスのみで」ダルビッシュ有(+5歳)
木場修■平幹二朗(−40歳)

中禅寺敦子■深津絵里(−20歳)
久保竣公■沢田研二(−40歳)
柚木陽子■大竹一重(0)
柚木加菜子■鈴木杏樹(−20歳)
鳥口■ユースケ・サンタマリア(−10歳)
雨宮■大沢たかお(−5歳)
美馬坂教授■天本英世(…)


匣の中にはみっしりとみっしりと・・ほぅ!木場の恋物語が台無しに!

投稿日

2009/02/22

レビュアー

RUSH

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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京極夏彦先生の百鬼夜行シリーズ最高傑作が原作の劇場版実写作品であるが、僕はこの作品を見る前に原作を十何年ぶりかで読み返した後拝見した。読み返すのはもう5度目になるだろうか。そしてこの作品を見終わったときとても複雑な感情に苛まれている自分に気がついた。その複雑な感情がどこから来ているのかと言えば、原作と内容が大きく違っている点、主人公が木場でなく榎木津になっている点、原作を2時間とちょっとという短い時間にうまくまとめ上げられていた脚本の出来の良さという事実・・う〜ん、やっぱり原作のイメージが大きく壊されていた為の憤りがその根底にあるのだ、きっと。いいわけは色々できるがやっぱり原作を愛するものとしてこの作品の内容はおいしいところだけを集約した内容になっており、一番大事な木場修太郎の恋物語が台無しになっているという一点がどうしても気に入らないのだ。

もちろん気に入らない点は書き上げればきりがない。僕はこの実写版のキャスティングが全く原作に合っていないと「姑獲鳥の夏」から思ってきた。今作でイメージに近かったのは敦子(田中麗奈)と鳥口(マギー)だけだ。「魍魎の匣」には京極堂(堤真一)、関口(椎名桔平)、榎木津(阿部寛)、木場(宮迫博之)が当然登場するが、原作では木場が大活躍(大暴走)し、彼の恋物語を主軸に話が展開していくのだ。彼の無骨な恋物語(木場本人も恋だと認識していない)が存在しなければもはやそれは「魍魎の匣」ではない。オープニングを思い出して欲しい。榎木津が久保と知り合いだったという戦場のシーン。これで僕はこの作品の主人公が榎木津である事を察知し、大きく落胆した。実際に木場の登場シーンは少なく、恋物語というよりは映画女優美波絹子こと柚木陽子(黒木瞳)に憧れる木場修太郎程度の描写しかないのである。しかも木場を演じているのはあの宮迫である。演技は悪くはないのだろうが、黒木瞳とのシーンが多く演技の質の違いが浮き彫りになり見てはいられなかった。この「魍魎の匣」が実写化されるという話を初めて聞いたとき、僕は木場役が前作と同じ宮迫なら作れないだろうからキャスティングが変えられるだろうと本気で思っていた。しかし、キャスティングに何ら変更がなかった。あったのは関口役だった永瀬正敏が病気で降板し、椎名桔平に変わったことぐらいだ。何で木場役が宮迫なのだ!?僕には未だに理解できない。その無理のあるキャスティングを監督は脚本でカバーしてしまった。だから主役が木場でなく榎木津なのだ!

しかし、今作を原作の内容を無視し忘れて見るならばこれはこれで秀作だと思う。あの膨大な内容を2時間あまりでまとめ上げたのだ。その脚本たるや秀逸であると言わざるを得ないだろう。これには心底驚いた。あれだけの内容をそれぞれのエピソードの担当者を作品をコンパクトにまとめ上げるために変更し(鳥口が調べ上げるはずの内容を敦子が調べるとか、事件の捜査を木場ではなく青木中心に行うとか、御筥様潜入捜査を鳥口だけでなく関口、敦子、鳥口の3人でやる等々)一つの作品に仕上げた監督の手腕は評価してもいいと思う。作品の製作コンセプトもきっと原作とは違っているのだと思う。でなければ今作のようなコメディサスペンスなどにはならないはずだからだ。百鬼夜行シリーズがコメディ調であるはずがないしあってはいけないのだ。今作を百鬼夜行シリーズ独特のおどろおどろしい混沌とした世界観を全く無視し、作風をコメディ調に変え、テンポよく物語を進め、膨大な原作をコンパクトに収める手腕は本当に素晴らしいと思う。

だから複雑なのだ!作品を評価してあげたいのだが、原作を著しく変化させ、木場の無骨な恋物語を台無しにしている内容には納得がいかないという矛盾した相反する感情が、僕の心を蝕んでいくのだ!こうやって文章にしてこの複雑な気持ちを書き殴っていると言う事実・・僕はきっとこの作品を十分楽しんでいるのだろう。ひょっとしたら監督もそれを狙っていたのかもしれない・・僕は監督の術中にはまってしまった!?いずれにせよ僕自身は十分に楽しめたようだ。たぶんその判断は間違ってはいないだろう。

さて、原作を知っている僕自身は楽しめたが、原作を知らない人たちにはこの作品はどのように写ったのだろうか?膨大な作品を主なエピソードを抜粋してうまくつなぎ合わせただけだから非常にわかりづらかったのではないだろうか?何故、頼子が加菜子を突き落としたのか?何故、雨宮は加菜子を連れ出したのか?美馬坂と陽子の異常な愛情の裏にあるもの一体何だったのか?これらの疑問全て原作を知らない人が今作を見て理解できたとは到底思えない。これは個人的意見だが、作品を2つないし3つに分けてじっくりと製作した方がよかったような気がするのは僕だけだろうか?

世界観の相異

投稿日

2008/05/30

レビュアー

カプチーノ

京極夏彦の世界は、ひなびた昭和十〜二十年代といった印象があるのですが、この作品は京極堂描く昭和というイメージから乖離しているように思います。
監督は、それなりに工夫をして自分流に昭和を表現している様子はうかがえますが、全体的に現代的なイメージが拭えず、京極堂の小説世界とは別物だと感じました。
冒頭の回想シーンである太平洋戦争の場景も臨場感がありません。
また、匣となる建物は、昭和の建造物には見えず、興醒め。
映画は小説とは別物とはいえ、時代設定を同じにしているのであれば、それなりの雰囲気をつくらなければいけません。
役者はそれなりに頑張っていて、特に宮藤官九郎の下品な気色悪さは、不気味でした。
サスペンス映画なのに劇場で観たときに居眠りをしてしまう程、冗長なところも減点。
決定的な汚点は、作品全体の明るさ。興行収入を拡大するため、観客の対象を広げるための措置だと思いますが、いかがなものでしょう。
京極堂の世界は、メジャーな映画会社が制作するものではないのかもしれません。

美しく、悲しい運命の少女達は・・・

投稿日

2008/05/25

レビュアー

ハヴィ

京極夏彦ベストセラーシリーズの第二段が又も?(笑)映画化!
前回作品を映画館まで観に行った事を「金返せ!」とまで言って後悔したのに、又も!観に行った京極ファンの懲りない私・・・

正直、前回に比べれば面白かったと言えると思います。出演者の【関口】のみ、前回の永瀬正敏から椎名桔平にチェンジしてますが、他は全く前回と同じ面々。古書店「京極堂」店主にして主人公の中禅寺秋彦には堤真一、探偵榎木津礼次郎に阿部寛、刑事木場修太郎に宮迫博之、記者にして中禅寺の妹敦子に田中麗奈、そして柚木陽子役を黒木瞳が演じています。

原作を読んでファンになった私としては、いったいこの『魍魎の匣』がどう映像化されるのか(前回作品もそうだったが)気になって結局観に行ったと言うのが本音だと思う。作品感想としては確かに前回作品に比べて面白かったと言えるが、この作品を判りやすく作るには余りに尺が短く、まとめるのに集中して説明不足で中途半端になった感じは否めません。私としては、二人の少女にもう少しクローズアップしてもよかった気がするのだが・・・

ハヴィの呟き***
映画『ナルニア国物語』の第2章を観てきました。美しい自然を舞台にお金もかけて作られておりました。映画館まで足を運んでも無駄にはならない気がしましたが、思ったほど人気が無いことに驚きました。・・・たまたまかな?

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