ピーターパンの公式

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　体は一人前の大人以上に逞しいが、まだまだ世の中には疎い内向的な高校生が主人公。「子ども」以上「大人」未満である。
この映画は題名から想像できないくらい、かなり「ほろ苦い」。

　主人公は母子家庭に育ち、もしかしたら「負のエネルギー」をすべて水泳の練習にぶつけてきたのかもしれない。
彼はまさに通う高校水泳部でもエースなのだが、練習の集大成の全国大会を前にして、エネルギー枯渇状態。
そこへ母の自殺未遂、看病、治療費を払いたくてもスッカラカンなど耐え切れない難問が降り注ぎ、「がんじがらめ」で身動きの取れない状態になってしまう。そんな中、彼は隣の音楽教師とひそかに関わりを持っていくのだが、、、。

　水の中でユラユラ漂う映像が、そんな彼の心情と重なる。
記録を出すために泳ぐのか、何のために泳ぐのか？
人生も、この毎日も、何のためにどうやって生きるのか？
「確かなもの」を求めて、人は毎日不安で仕方が無いのかもしれない。私には、主人公が少しだけ自分から「がんじがらめ」の巣から足を踏み出したようにみえたが、、。

　ひとりの「ピーターパン」の一時期を、確かに描いた映画である。言葉で説明するのは難しいけれど、、。
主人公オン・ジュワンがナイーブな心情を上手に表現していてとても魅力的。

邦題も原題も「ピーターパンの公式」です。
でも映画の内容は，この題名からは想像もできないようなＲ−１８指定（全体的な雰囲気なのか，少年の強盗場面なのか，どの部分がそれに該当するのかは疑問。）の作品です。
この作品のタイトルが意味するところは，ピーターパンはその名の通り，大人に成りきれない，または過渡期にある少年で，公式というのは，誰もが一時期体験するような思春期特有の心模様みたいなものだと思います。
甘酸っぱい爽やかな公式を体験する人もあれば，本作の登場人物ハンス(オン・ジュワン)のように重く苦しく殺伐とした体験をする人など，体験の中身は人それぞれに異なると思います。
私の場合は，こんな複雑な10代を過ごさなかったので少々難しくて重い作品に感じました。

監督のチョ・チャンホさんは本作が劇場長編のデビュー作だそうですが，韓国シネマ界は新鋭が次々と現れて活気を感じますね。

そして特筆すべきは，ハンスの母役のソン・ヒスンさんです。
セリフは一切なく，自殺を図って入院している患者という役柄で，ハンスに体を拭いてもらうために全裸になるシーンがあります。これぞ“女優魂”といえるでしょうね。

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水泳で有望視されている一高校生が伸び悩む記録と回りからの期待に押しつぶされそうになり突然退部する
そんな時、突然の母の自殺未遂により介護を余儀なくされる
母の手紙ではじめて知った父の存在
別の家庭をもつ別れた父にもすがる事も出来ず身内がいない為、彼が一人介護する姿が何とも悲しい

１９歳という若さゆえの抑えきれない隣の主婦への恋心や
同室の母の介護に疲れきってる女性が理性を失い行ってしまった尊厳死を見てしまったり
さらに、高校生の男の子が母の体を拭いたり、介護する姿は辛いものが。。。

彼の内面を描いたこれも世界の映画祭で高い評価を受けて賞も取ってる
第８回 フランス ドーヴィルアジア映画祭審査委員賞
南アフリカ共和国 ダーバン国際映画祭男優主演賞
第30回 黄金撮影賞授賞式新人男優賞

はっきりと光が射してハッピーエンドなら観て良かったと感じられるのだけど
いまいちすっきりしない胸に残るもどかしさ。。。

こういう映画が受けるのかな。。。

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　今は、兵役中のオン・ジュワンが主役の映画でパッケージだけで水泳選手のスポ根ものかと思いきや蓋を空けてみれば、青春としてはかなり残酷で辛い少年から青年へ変わる彼の葛藤を描いていています！！

　高校３年生のハンスは、水泳部の期待の星でオリンピックも狙える彼だったが、ある日母親の服毒自殺で彼の人生はもっと過酷なものに。。

　父親も誰だ分からないハンスだったが、母親の遺言で父親の存在は明らかになるが気になりながらも行けないハンス。

　母親の入院費が払えず、コンビニ強盗をして払っていく彼。
　そんな空虚な彼の前に現れた隣に引っ越してきた綺麗な音楽教師で主婦イニ。

　彼の人生は、解けない難しい公式が押し寄せる。。体は確実に大人へと成長していくのに心はまだ脆く少年ピーターパンのようなハンス。
　
　ハンスが母親に体を拭くシーンは、何ともいえない彼の苦しさとやるせなさが感じました。
　

　坦々と演技するオン・ジョワンに若いけどこれからが凄く期待できます。

　映画の特典として、撮影シーンが収録されいます。海辺で鍛えているシーンや水泳のシーンなどモムチャンのオン・ジョワンを堪能できます！！

　他の俳優よりも年齢が若いままに兵役に行った彼。戻ってきてからが楽しみです！！

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大人になりきれてない少年の心を持つ高校生ハンス。
（そのへんがこの題名のピーターパンの由来なのだろう。）

水泳選手として将来を期待されていたのに
ある日、母親が服毒自殺をはかり
身よりの無いハンスは寝たきりで意識の無い母の看病に
つきっきりとなる。
莫大な入院費が請求され
また、母が作ったサラ金の取立ても来るようになり
ハンスはついにコンビニ強盗をしてしまう。

そんな時
ハンスの家の隣に引っ越してきた音楽教師をする
美人妻にほのかな思いを寄せるようになり…

主演は
『僕らのバレエ教室』『台風太陽』で素晴らしい運動神経を
見せ付けたオン・ジュワンが
家族や愛に、苦悩する繊細な少年を
好演しています。

少々、気が重くなる内容だけに
映画館に行って見なくて正解だったような気がしました。
ハンス役を演じたオン・ジュワンの熱演も凄い？！が
その母役の女優さんの役者魂には
感服いたしました。。。
特典映像にはメイキングシーンがあり。
たくましいオン・ジュワンが見れます！！

★★★☆☆