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ジャンル : HOWTO ドキュメント/その他
国内ではしばしば国を守る無私の行為の象徴として美化される一方、欧米では狂信的な行動として捉えられることの多い特攻について、日米双方の視点からその真実に迫る長編ドキュメンタリー。日系二世アメリカ人のリサ・モリモト監督が、いつも穏やかだった亡き祖父が特攻隊員としての訓練を受けていたという事実にショックを受け、彼女が抱いた様々な疑問を解き明かすため取材を開始する。これを端緒に、特攻隊員の生存者や特攻によって沈没した米駆逐艦の乗組員の生存者たちにカメラを向け、その貴重な証言の数々を記録、特攻隊の真実の姿を明らかにすると共に、太平洋戦争に対する歴史認識を深めるための大きな手がかりを提供する。
製作年: |
2007年 |
---|---|
製作国: |
アメリカ/日本 |
原題: |
WINGS OF DEFEAT |
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
89分 | 日本語英語 | 1:ドルビーデジタル/ステレオ/英・日 |
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
PCBP71619 | 2008年03月19日 | |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
9枚 | 0人 | 0人 |
収録時間:
89分
字幕:
日本語英語
音声:
1:ドルビーデジタル/ステレオ/英・日
レイティング:
記番:
PCBP71619
レンタル開始日:
2008年03月19日
在庫枚数
9枚
1位登録者:
0人
2位登録者:
0人
DVD
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
89分 | 日本語英語 | 1:ドルビーデジタル/ステレオ/英・日 |
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
PCBP71619 | 2008年03月19日 | |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
9枚 | 0人 | 0人 |
収録時間:
89分
字幕:
日本語英語
音声:
1:ドルビーデジタル/ステレオ/英・日
レイティング:
記番:
PCBP71619
レンタル開始日:
2008年03月19日
在庫枚数
9枚
1位登録者:
0人
2位登録者:
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50時間に満たぬ飛行訓練と名ばかりの飛行機、成功率3%以下ときく。でもね、厚木に降りたマッカーサー将軍暫く飛行機から降りなかったという、特攻隊の如き兵隊を心配していたからだという。だから無理な統治はしなかったという説もすこしある。日本が敗れたからいまの日本がある!敗れて目覚める!と誰かさんが言った記憶がある!そのためにあまりにも多くの無駄な命が散っていったのはまぎれもない事実だ!
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※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
日系二世アメリカ人女性が製作した、特攻を題材にしたドキュメンタリー映画。製作はアメリカと日本の合作と言う位置付けだが、カナダの国際映画祭で上映して評価を得たために、日本での公開となったそうだ。
監督の日系二世リサ・モリモトは、叔父砂田敏夫が元特攻隊員であった事を知り、それまで「カミカゼ」は9.11のような自爆テロと同じ狂信的なものという価値観と、柔和な叔父のイメージの相違点に疑問を持ったことから製作に至ったと言う。すでに叔父が亡くなっていたことから、自らの親族、日本人の元特攻隊員、特攻機に沈められたアメリカ駆逐艦生存者などへの取材を通して特攻(神風)の真実に迫っていく。
海外での評判も良いということで、ちょっと期待をしたのだが、結論から言うとやや肩透かし。特攻に興味を持ったというアメリカの監督の製作というだけに、やはり内容的には初心者レベルで、掘り下げがかなり浅い。
もともと海外向けの作品であろうから、日本軍の特攻作戦や特攻隊員の心情に迫る作品という意味では貴重で評価されるべきものだろうとは思う。とかく、9.11自爆テロと同様だとか、嬉々として敵艦に突入する化け物というイメージを外国人が持ち続けることは、日本人として悲しいことであり、画期的な作品であることは間違いない。
しかし、あくまで日本でドキュメンタリー映画として見た場合、あまり目新しい事はないし、特攻を扱うには最低限押えて欲しい事柄も多々抜け落ちている。また、日米の記録映像を多用しているのだが、単に背景映像としての利用であり、映像と内容の関連性や正確性がかなり乏しいのもドキュメンタリーとしては致命的。日本にはもっと良く出来たドキュメンタリー作品がたくさんあるので、むしろ監督自身の気持ちや叔父の真実を探るといった構成の方が面白かったのではないかと思う。
本作に登場する元特攻隊員は著名な方ばかりで、海軍百里原航空隊所属の江名武彦氏(予備学生 偵察)、上島武雄氏(予備学生 操縦)、中島一雄氏(乙種予科練 偵察)、浜園重義氏(丙種予科練 操縦)の4名。江名氏は神風特別攻撃隊第三正気隊の九七式艦攻偵察員として出撃し、黒島に不時着後帰還している。浜園氏と中島氏は九九式艦爆のペアで出撃後に敵戦闘機3機と交戦し、被弾しながらも帰還した経歴を持つ。
本作で貴重なのはこうした方々の生の声を聞けることであろう。3,000名余の特攻隊員には当然のことながら一人一人の人生や思いがあり、たった4人とはいえ実に様々な思いがあったのだと知らされる。予備学生出身の二人はやはりインテリだったということを髣髴とさせる語り口で、世情を達観し、自身の置かれた立場を十分に理解していたように見える。それに比して予科練出身の二人はより熱情的な雰囲気が強い。それぞれがいかに死に直面していったか、その違いを知る事で一口に特攻と言えども、死の覚悟とは単純ではないと思い知らされる。
興味深かったのは、浜園氏の凛とした語り口で、歴戦のパイロットらしい強い意志と信念を感じた。優しい笑みを浮かべながらも固い信念が顔に表れているのだ。今の日本人にはなくなってしまった何かを強く感じさせる。
このほか、数人の歴史家や作家が登場するが、今ひとつ素性が良く分からない。元東レ社長の作家森本忠夫氏も特攻について語るが、このあたりの人選が適当なのかどうかはやや疑問。
本作の中で気になった証言をいくつか。
特攻で撃沈された駆逐艦ドレックスラーの生存者が「日独に追い詰められていれば、あれだけのこと(特攻)をやるアメリカ兵だっていただろう」と言っている。これは多分その通りだろうと思う。事実、アメリカ兵も陸上戦などでは自己犠牲の攻撃を行った例もあり、追い詰められれば日本軍以上だったかもしれない。
元特攻隊員は戦後に多くを語らなかったことは良く知られている。上島氏は終戦時のことを「生きている(ことに驚いた) どうしていいかわからなかった」と言っている。自身を死んだものとして扱ってきた人にとって、いきなり生を突きつけられることはどんな気持ちなのだろうか。多分、彼らはすでにその時に一度死んでいるのだろう。死んだ者が何も語らないのは当然な事なのかもしれない。
おまけだが、作品中に登場するアニメ・・・チープなんだが、なんだかいい味出していた(笑)。
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インタビューが中心で、ドキュメンタリーといってよいだろう。
同じ特攻隊員の生き残りであっても、一人一人が、神風特攻隊あるいは太平洋戦争そのものに対する思い・価値観が異なっていることにある種の感慨を抱いた。
特に、同じ爆撃機に搭乗して特攻に出撃した戦友の間でさえ、戦争そのものに対する価値観が全く正反対だったのは、非常に興味深い。
パイロットの方は、大岡昇平の「レイテ戦記」に出てくるような、自分に与えられた仕事を勇猛果敢に全うするようなタイプ・機銃手の方は「硫黄島からの手紙」で二宮クンが演じたような押し付けられた義務をいやいやながら全うしようとするタイプの方であった。
どちらの言い分にも説得力があって、どちらが正しいとか間違っているとか、批評するつもりはない。それは命懸けで国を守ろうとしてくださった先達に対して失礼極まりない行為である。
「1億総火の玉」とか「欲しがりません勝つまでは」とかいう戦時中の標語を(ちらっと)耳にしたことがある、戦争を知らない世代の自分的には、無意識のうちに、総ての特攻隊員は勇猛果敢に敵艦に突っ込んでいった、位のイメージが刷り込まれていたようである。
でも、それは間違いなのだ。
250キロの爆弾を背負って鉄の塊(軍艦)に500キロのスピードで突っ込むことに何の疑念も感じないはずはない。
なぜなら、彼らは生身の人間だからだ。
当時二十歳やそこらの若者にこんな戦法で死を強要した、という点において、太平洋戦争はやはり国家的犯罪行為、といって過言ではあるまい。
しかし、他方において、国家のために・あるいはもっと具体的に愛する誰かのために、あえて死を厭わなかった戦死者達に対し、どうあっても、ある種の敬意を否定し去ることは出来ない。
この手の映像を観ると、この二つの思いの双方が、アンビバレンツに駆け巡って、混乱してしまうのである。
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学校では教えてくれない歴史。自分自身で「神風特攻隊」を調べても、右や左の思想が交じっていて特攻が美化されていたり、自爆テロの先駆者として憎悪されていたり、真実が分からない。この映画で、60年間真実を閉ざしていた元特攻隊員の言葉が真実を教えてくれた。この映画の感想を見ましたが「左翼的で残念」と書いている方がいましたが、なぜに右とか左とかなぜ当てはめるのか。そんな思想など考えないで真実を中立の立場で見て欲しい。
元特攻隊員は、少し笑いながら淡々と話していますが、両手の火傷の痕がみえたとき、胸が締め付けられた。
「元特攻隊員」
昭和天皇には違和感がある。あと6ヶ月前に戦争を止めてくれたら。
「特攻機の攻撃を受けて沈没した米駆逐艦ドレックスラー号の元乗組員」
ほんとうに怖かった。こっちは生きるのに必死になっているのに、相手は死ぬためにやってくるのだから。でもあれぐらいのこと(特攻攻撃)ができるのはアメリカ人にもいるさ。自分たちだって日本やドイツに追い詰められたら、同じことをやったと思う。
「元特攻隊員」
2度と戦争をしない、させない。矛盾を戦という手段なくして解決する人類の知恵を見出さなければ、この地球はもたない。
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※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
第二次大戦での『カミカゼ』についての証言を主としたドキュメンタリーで、日米両方の証言が聞けるという話だったが、実際は日本人の証言が中心でアメリカ人のそれは通常聞ける範囲内のものだった。
「(特攻のような)こんなことまですれば、もう昭和天皇が戦争を止めてくれると思ったから、行った」という証言を聞いた時、「ところが誉められてしまった」という証言を聞いた時はその率直さに驚いてしまった。
日本では思っていても誰も言えなかった、そして今も言えない言葉だから。
しかし、知っている80才以上の人に聞くと、実際はもっと残酷で戦時中に特攻隊員が生きて帰ってきた人がいれば入れる収容所があって、戦争が終わるまで出られなかった、とか、日本が歴史の中で一番狂っていた時代がうかがい知れる。
戦争とは言え、このような行為をしてしまった罪は大きい。
映画中、「米兵だってしただろう」とアメリカ人が言っていたが予想と実行の差は限りなく大きい。
遠い昔となってしまい、歴史の彼方へと去っていく平和な日本であるが、今現在、「特攻」という戦闘行為が与えた影響を考えると、空恐ろしい気がする。「特攻隊員」には罪はないが、戦争責任として二度としないと国家が念じる程度の反省はすべきでないか、と、映画を観終わって思った。
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TOKKO−特攻−
入力内容に誤りがあります。
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ユーザーレビュー:20件
投稿日
2008/03/13
レビュアー
エロエロ大魔神50時間に満たぬ飛行訓練と名ばかりの飛行機、成功率3%以下ときく。でもね、厚木に降りたマッカーサー将軍暫く飛行機から降りなかったという、特攻隊の如き兵隊を心配していたからだという。だから無理な統治はしなかったという説もすこしある。日本が敗れたからいまの日本がある!敗れて目覚める!と誰かさんが言った記憶がある!そのためにあまりにも多くの無駄な命が散っていったのはまぎれもない事実だ!
投稿日
2008/04/21
レビュアー
カポーン※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
日系二世アメリカ人女性が製作した、特攻を題材にしたドキュメンタリー映画。製作はアメリカと日本の合作と言う位置付けだが、カナダの国際映画祭で上映して評価を得たために、日本での公開となったそうだ。
監督の日系二世リサ・モリモトは、叔父砂田敏夫が元特攻隊員であった事を知り、それまで「カミカゼ」は9.11のような自爆テロと同じ狂信的なものという価値観と、柔和な叔父のイメージの相違点に疑問を持ったことから製作に至ったと言う。すでに叔父が亡くなっていたことから、自らの親族、日本人の元特攻隊員、特攻機に沈められたアメリカ駆逐艦生存者などへの取材を通して特攻(神風)の真実に迫っていく。
海外での評判も良いということで、ちょっと期待をしたのだが、結論から言うとやや肩透かし。特攻に興味を持ったというアメリカの監督の製作というだけに、やはり内容的には初心者レベルで、掘り下げがかなり浅い。
もともと海外向けの作品であろうから、日本軍の特攻作戦や特攻隊員の心情に迫る作品という意味では貴重で評価されるべきものだろうとは思う。とかく、9.11自爆テロと同様だとか、嬉々として敵艦に突入する化け物というイメージを外国人が持ち続けることは、日本人として悲しいことであり、画期的な作品であることは間違いない。
しかし、あくまで日本でドキュメンタリー映画として見た場合、あまり目新しい事はないし、特攻を扱うには最低限押えて欲しい事柄も多々抜け落ちている。また、日米の記録映像を多用しているのだが、単に背景映像としての利用であり、映像と内容の関連性や正確性がかなり乏しいのもドキュメンタリーとしては致命的。日本にはもっと良く出来たドキュメンタリー作品がたくさんあるので、むしろ監督自身の気持ちや叔父の真実を探るといった構成の方が面白かったのではないかと思う。
本作に登場する元特攻隊員は著名な方ばかりで、海軍百里原航空隊所属の江名武彦氏(予備学生 偵察)、上島武雄氏(予備学生 操縦)、中島一雄氏(乙種予科練 偵察)、浜園重義氏(丙種予科練 操縦)の4名。江名氏は神風特別攻撃隊第三正気隊の九七式艦攻偵察員として出撃し、黒島に不時着後帰還している。浜園氏と中島氏は九九式艦爆のペアで出撃後に敵戦闘機3機と交戦し、被弾しながらも帰還した経歴を持つ。
本作で貴重なのはこうした方々の生の声を聞けることであろう。3,000名余の特攻隊員には当然のことながら一人一人の人生や思いがあり、たった4人とはいえ実に様々な思いがあったのだと知らされる。予備学生出身の二人はやはりインテリだったということを髣髴とさせる語り口で、世情を達観し、自身の置かれた立場を十分に理解していたように見える。それに比して予科練出身の二人はより熱情的な雰囲気が強い。それぞれがいかに死に直面していったか、その違いを知る事で一口に特攻と言えども、死の覚悟とは単純ではないと思い知らされる。
興味深かったのは、浜園氏の凛とした語り口で、歴戦のパイロットらしい強い意志と信念を感じた。優しい笑みを浮かべながらも固い信念が顔に表れているのだ。今の日本人にはなくなってしまった何かを強く感じさせる。
このほか、数人の歴史家や作家が登場するが、今ひとつ素性が良く分からない。元東レ社長の作家森本忠夫氏も特攻について語るが、このあたりの人選が適当なのかどうかはやや疑問。
本作の中で気になった証言をいくつか。
特攻で撃沈された駆逐艦ドレックスラーの生存者が「日独に追い詰められていれば、あれだけのこと(特攻)をやるアメリカ兵だっていただろう」と言っている。これは多分その通りだろうと思う。事実、アメリカ兵も陸上戦などでは自己犠牲の攻撃を行った例もあり、追い詰められれば日本軍以上だったかもしれない。
元特攻隊員は戦後に多くを語らなかったことは良く知られている。上島氏は終戦時のことを「生きている(ことに驚いた) どうしていいかわからなかった」と言っている。自身を死んだものとして扱ってきた人にとって、いきなり生を突きつけられることはどんな気持ちなのだろうか。多分、彼らはすでにその時に一度死んでいるのだろう。死んだ者が何も語らないのは当然な事なのかもしれない。
おまけだが、作品中に登場するアニメ・・・チープなんだが、なんだかいい味出していた(笑)。
投稿日
2008/10/11
レビュアー
wahouインタビューが中心で、ドキュメンタリーといってよいだろう。
同じ特攻隊員の生き残りであっても、一人一人が、神風特攻隊あるいは太平洋戦争そのものに対する思い・価値観が異なっていることにある種の感慨を抱いた。
特に、同じ爆撃機に搭乗して特攻に出撃した戦友の間でさえ、戦争そのものに対する価値観が全く正反対だったのは、非常に興味深い。
パイロットの方は、大岡昇平の「レイテ戦記」に出てくるような、自分に与えられた仕事を勇猛果敢に全うするようなタイプ・機銃手の方は「硫黄島からの手紙」で二宮クンが演じたような押し付けられた義務をいやいやながら全うしようとするタイプの方であった。
どちらの言い分にも説得力があって、どちらが正しいとか間違っているとか、批評するつもりはない。それは命懸けで国を守ろうとしてくださった先達に対して失礼極まりない行為である。
「1億総火の玉」とか「欲しがりません勝つまでは」とかいう戦時中の標語を(ちらっと)耳にしたことがある、戦争を知らない世代の自分的には、無意識のうちに、総ての特攻隊員は勇猛果敢に敵艦に突っ込んでいった、位のイメージが刷り込まれていたようである。
でも、それは間違いなのだ。
250キロの爆弾を背負って鉄の塊(軍艦)に500キロのスピードで突っ込むことに何の疑念も感じないはずはない。
なぜなら、彼らは生身の人間だからだ。
当時二十歳やそこらの若者にこんな戦法で死を強要した、という点において、太平洋戦争はやはり国家的犯罪行為、といって過言ではあるまい。
しかし、他方において、国家のために・あるいはもっと具体的に愛する誰かのために、あえて死を厭わなかった戦死者達に対し、どうあっても、ある種の敬意を否定し去ることは出来ない。
この手の映像を観ると、この二つの思いの双方が、アンビバレンツに駆け巡って、混乱してしまうのである。
投稿日
2009/03/14
レビュアー
元レンタルビデオ店長学校では教えてくれない歴史。自分自身で「神風特攻隊」を調べても、右や左の思想が交じっていて特攻が美化されていたり、自爆テロの先駆者として憎悪されていたり、真実が分からない。この映画で、60年間真実を閉ざしていた元特攻隊員の言葉が真実を教えてくれた。この映画の感想を見ましたが「左翼的で残念」と書いている方がいましたが、なぜに右とか左とかなぜ当てはめるのか。そんな思想など考えないで真実を中立の立場で見て欲しい。
元特攻隊員は、少し笑いながら淡々と話していますが、両手の火傷の痕がみえたとき、胸が締め付けられた。
「元特攻隊員」
昭和天皇には違和感がある。あと6ヶ月前に戦争を止めてくれたら。
「特攻機の攻撃を受けて沈没した米駆逐艦ドレックスラー号の元乗組員」
ほんとうに怖かった。こっちは生きるのに必死になっているのに、相手は死ぬためにやってくるのだから。でもあれぐらいのこと(特攻攻撃)ができるのはアメリカ人にもいるさ。自分たちだって日本やドイツに追い詰められたら、同じことをやったと思う。
「元特攻隊員」
2度と戦争をしない、させない。矛盾を戦という手段なくして解決する人類の知恵を見出さなければ、この地球はもたない。
投稿日
2008/06/27
レビュアー
マリコ※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
第二次大戦での『カミカゼ』についての証言を主としたドキュメンタリーで、日米両方の証言が聞けるという話だったが、実際は日本人の証言が中心でアメリカ人のそれは通常聞ける範囲内のものだった。
「(特攻のような)こんなことまですれば、もう昭和天皇が戦争を止めてくれると思ったから、行った」という証言を聞いた時、「ところが誉められてしまった」という証言を聞いた時はその率直さに驚いてしまった。
日本では思っていても誰も言えなかった、そして今も言えない言葉だから。
しかし、知っている80才以上の人に聞くと、実際はもっと残酷で戦時中に特攻隊員が生きて帰ってきた人がいれば入れる収容所があって、戦争が終わるまで出られなかった、とか、日本が歴史の中で一番狂っていた時代がうかがい知れる。
戦争とは言え、このような行為をしてしまった罪は大きい。
映画中、「米兵だってしただろう」とアメリカ人が言っていたが予想と実行の差は限りなく大きい。
遠い昔となってしまい、歴史の彼方へと去っていく平和な日本であるが、今現在、「特攻」という戦闘行為が与えた影響を考えると、空恐ろしい気がする。「特攻隊員」には罪はないが、戦争責任として二度としないと国家が念じる程度の反省はすべきでないか、と、映画を観終わって思った。