ＲＯＭＥ［ローマ］

イギリスとアメリカの共同製作による、
共和制末期から内乱期におけるローマを描いた大作ＴＶドラマ。

セットの豪華さに目を奪われがちなのは仕方ないとして、
（確かに素晴らしい！）
このドラマの持つスタンスというか、
視聴者が求めるレベルの高さに愕然とさせられる。

どんな歴史上の人物が出てきても、
やれ争いのない世を作るだの平和のためだの、
お子ちゃま向けの大義名分を主役にくっつけたがる日本のドラマ。

対してこちらは人間の欲望をこれでもかこれでもかと表現。
屈折した愛情と憎悪に関してもそれは同じ。

残念なことだけど、ＴＶドラマに関する限り、
日本の民度はまだまだ絶望的に低いと言わざるを得ない。

素晴らしい作品で、翌年には映画化も計画されているらしいけど、
見ている最中はともかくとして、
見終わった後、ふと我が国を振り返ると、
前述のように哀しくなってしまいますのでご注意を。


プッロのような人物描写が、日本人には可能なのか。

戯れに奴隷を殺してしまうようなクレオパトラやアンソニーを、
同時に魅力的な人物に見せることができるのか。

主人公を安っぽい正義漢にしないでおくことができるのか。

日本のドラマ製作に関わるスタッフは、
全員このドラマをじっくり鑑賞して、
自分たちが今までどの程度のモノを作ってきたのか、
一度考えてみて欲しいと願うものです。

レビューで多いのが「エロい」「残虐」。
おかげで観るのをためらっている人も多いのでは？
しかし、私自身はそうは思わない。
「エロい」とは言え、女性のヘアが出ている程度。これなら下手な映画の絡みの方がエロいかもしれない。
「残虐」とは言え、それほど露骨ではないし目を背けるほど血しぶきも上がらない。
それよりもＲ−１５たるゆえんは、余りにも簡単に人を殺してしまう「時代」の様な気がする。
それこそ「気に入らないから」だけで眉ひとつ動かさずに相手を切り捨てる。
その時代設定さえ心にとめておけば、物語自体は素晴らしい作品です。
本当に「古代」ですね。現代からみれば当時の人間の心はいたって単純明快。
男達は名声と出世の為に戦い、女達はいかにして生き抜くかの為に画策する。
「善」と「悪」ではない。善は次の瞬間、悪とされるから。
善（勝者）となるであろう人物を見抜く目を持った者だけが生き残れる時代。
それゆえ、女達の水面下の戦いが恐ろしくもあり哀れでもある。

ひとつ残念なのは、レビューでも多い意見だがクレオパトラの魅力の無さ。。。
ただし、私の意見は他の人とは違う。
クレオパトラは絶世の美女だと思われてはいるが、残された壁画などから推測するとさほどの美人ではなかったとの意見もある。
だからこそ、美人である必要はない。それよりも「美人ではないが、何人もあらがえない魅力を持った女優」に演じて欲しかった。
そうすれば完璧な作品になりえたのではないだろうか。
もっともそれほどの女優がいればの話だが。。。

評価76点(100点満点)
最終章はローマとクレオパトラの駆け引きとオクタヴィアヌスの凱旋でしめくくられており、ラストにふさわしい出来栄えとなっている。ただアントニウス艦隊がいとも簡単にローマ艦隊に敗北したのかがもうひとつ見えてこないのが気かがかりな点である。史実では急に撤退したクレオパトラを追ってアントニウスが戦かわずして戦場を離れた不可解な謎というのが定説のようなので製作者もその点は明確にしなかったのかもしれない。開城を迫るオクタヴィアヌスとクレオパトラの短い会見のシーンが圧巻。カエサル、アントニウスとローマ随一の権力者を篭絡した魔性の女クレオパトラもアクタヴィアヌスを逢った瞬間に自分の運命を予感し従容として命を絶つというあたりがうまくラストを盛り上げている。
カエテル時代とその暗殺、三人委員会の統治からオクタヴィアヌス時代へ焦点をあてたこの時代を描いた作品は過去にいくつかあったが、制作費をかけ長編作品に仕上げた米英合同TVシリーズとしては最初の作品であり観る価値は充分にあった。いままでのスペクタクル作品とは異なりローマの裏側まで細かく視線をあて、当時の性や暴力、弾圧、奴隷制度をリアルに描いているところもなかなか良かった。なんといってもヴォレヌス、プッロという史実に名のない不器用にしか生きられない二人の男の生き様を歴史の流れの中で巧みに描いているのが特筆すべきところだろう。

こんなに面白いドラマをみたのは初めてです！

かりるきっかけは「ふしぎ発見」だったんです。
映画みたいなゴージャスさに惹かれたのと、歴史が好きだったので。

実際は予想をはるかに上回って面白かったです。歴史ものというより、フィクションをうまく実際の歴史に織り交ぜた感じでしょうか。
美しいセットを巻き戻してもっとじっくり味わいたかったんですが、話しが面白すぎて一気にみてしまいました。登場人物もみんな個性的だったし、話しもうまく練られていました。海外ドラマってよく強引な展開や無理なつじつま合わせが多いですよね。視聴率争いが激しいんだろうなーって今までは目をつぶりながら観てた気がします。でもこのドラマはＢＢＣが制作してるだけあって、ストーリーがしっかりしてて、しかも飽きさせないよくできたドラマでした。本当にあっという間に終わっちゃった。。。

なんかお金がかかりすぎるからもう製作しないみたいです。登場人物みんな変な人で大好きなので、もう会えないと思うと本気で悲しいです。正直なところ、しょぼいセットでもいいから続きが観たいです。

私のまわりではあまり有名じゃ無いのが本当に残念です。
R指定のシーンは確かに多いけど、全然やらしいと思いませんでした。なんか野生観察に近いような。まあ残酷シーンはちょっと疲れますけど。

ちなみに私はプッロが一番好きでした！

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この作品は、ある事件を中心に前編と後編にわかれています。前半は面白かったと思います。でも、後半はダラダラ。策謀で勝ち組と負け組みが入れ替わる。これを何度も繰り返す。本当になんども＾−＾　トロイみたいなものを期待してはだめですよ＾−＾