サッド ヴァケイション

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サッド ヴァケイション / 浅野忠信
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「サッド ヴァケイション」 の解説・あらすじ・ストーリー

「レイクサイド マーダーケース」の青山真治監督が、「Helpless」「EUREKA ユリイカ」に続く“北九州サーガ”の集大成として撮り上げた人間ドラマ。北九州の小さな運送会社を舞台に、そこに暮らす男女の人間模様と、偶然の再会を果たした母と息子の愛憎の行方を描く。北九州の港。中国からの密航者を手引きしていた健次は、船内で父を亡くした少年アチュンを自分の家に連れ帰る。そこには、かつて世話を託された友人の妹で知的障害者のユリも一緒に暮らしていた。一方その頃、若戸大橋のたもとにある間宮運送には、かつてバスジャック事件の被害に遭った梢が身を寄せていた…。

「サッド ヴァケイション」 の作品情報

製作年: 2007年
製作国: 日本

「サッド ヴァケイション」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

サッド ヴァケイションの詳細

  • 旧作
収録時間: 字幕: 音声:
136分 1:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
レイティング: 記番: レンタル開始日:
SJ10491D 2008年02月27日
在庫枚数 1位登録者: 2位登録者:
23枚 1人 3人

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ユーザーレビュー:39件

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1〜 5件 / 全39件

歪んだ母性・・・。ネタバレ

投稿日:2008/08/20 レビュアー:こんちゃん

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 まあ、こわいですね。ホントにこわいですね。ラストシークエンスの女性達の笑顔!
「男たちゃあ・・・好きにやっとればいいんよ」
なんですね。言われるとおり、好きにやってると、それは千代子お釈迦様の手のひらの上なのです。

 ありそうもない事件が沢山起こるし、登場人物も皆、一癖も二癖もある人達なのにセンセーショナルな描写になっておらず、普通の日常の延長のように感じさせてしまうのは青山真治ののすごさなんでしょうかね。
 「ユリイカ」は観たんですけど「ヘルプレス」は観ていないので、その関係性はちょっとわかりません。DISCASにも、近所のレンタル屋にも無いんですよね〜。
「ああ、あの梢は18になったのか・・・。お兄ちゃんや澤井さんはどうしてるんだろう」
などと思いながら観てました。

 青山真治って、音楽を含めた「音」の使い方が非常にうまいですよね。作品それぞれに違う雰囲気の音を持ってきてるんですけど、それが見事にマッチして、映像のセンスを相乗効果で印象的にしてますね。テルミンなのか、シンセサイザーによる電子音かわかりませんけど、昔の怪談によく使われた「みょんみょん」って音が、えもいわれぬ緊張感を作り上げて、みぞおちの当たりに不快な感じを残します。決して、誰にも共感できないし、観終わったあとのカタルシスなんてものもありませんけど、もう一度観てみたくなるんですよね。

 映像も印象的です。フラッシュ・バックの逆(何て言うんでしょ?フラッシュ・フォワード?)で、話の展開の中で、ちょっと先の場面を挿入するんですよね。これは、
「それは必然」とか
「それは避けられないことなのだ」
と言う印象を観客に上手に植え付けてるんですよね。そして川津裕介のセリフ、
「人には偶然はないよ。合うべき人にみな会うんだよ」
が効果的になるんです。
 浅野忠信の演技の見せ所とも言える長回しも何カ所かありましたよね。
 冒頭密入国船のシーンから始まります。普通ならその前後の様子を(特に港で闇に紛れて上陸する様とか)挿入したくなりますけど、それは見せません。
 それから、豊原功輔が、ちょいと顔見せですぐ殺されちゃいますけど、その様子も見せません。これって、流れを止めないために確信犯的に説明を拒んで居るんだと思いますね。

 これだけの役者を揃えているのにもったいないと言うご意見もあるのでしょうが、これだけの役者を揃えて、こんな無駄な使い方をしているから、身近ではない事件だったり、様式的でありながら圧倒的なリアリティを醸し出せたんじゃないかと思いますね。
 浅野忠信は、ラヴァ様もおっしゃるように、ここ数年で一番の演技でしょう。オダジョーなんて、ちょっとしか出番が無くて、それこそもったいないと思えるのに、その短い出番で一つの世界観を見せてくれてるじゃないですか。
 この作品で、石田えりがすんばらしい存在感を発揮しているのは、皆さんのおっしゃるとおりですよね。柔らかい物腰で見せつけるその傲慢さは、もう芸術的です(笑)
 ただ、おっぱいがでかいだけで、これと言った演技も出来ず、「金妻」で愛人役を演じ、「昨日、悲別で」と言う倉本ドラマではその名も「おっぱい」と言うあだ名の女子高生役を演じた(当時24才!)人がこれほどの女優になろうとは!
 あ、「釣りバカ」シリーズで、最初浜ちゃんの奥さん役でしたね。私は浅田美代子よりいいと思うんですけど・・・。
 まあ、母親に戦いを挑むなんてことが無謀で、健次の幼さの表れなんですけどね・・・。
 光石研も斉藤陽一郎も、特に「ユリイカ」を観ていなくても、そのバックボーンを感じさせてくれます。
 中村嘉葎雄演じる間宮社長の、ひょうひょうとしたお人好しさの中にある底知れぬ優しさに癒されます。
「優しいばっかりの男なんてしょうもない」
なんて言わないで欲しいもんです(笑)

 逆に、これが無名の役者だけで作ったとしても、なかなかの作品に仕上がったのではないかと思いますね。作品全体に血が通っているというか体温があるというか、切ったら血が出そうな雰囲気があります。これは役者の演技だけではなく、脚本と構成の妙、演出の巧みさなのだと思うんですよね。そうすると、他の役者を使ったとしても、それなりの物には仕上がるんじゃないかと・・・。

 良い作品だと思います。ただ、スカッとした爽快感はありませんし、どちらかというと不快感の方が残りそうなので、体調万全の時にご覧になることをお勧めします(ユリイカほどじゃないにしても、けっこう長いしね)


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メロドラマの彼方にネタバレ

投稿日:2008/06/03 レビュアー:裸足のラヴァース

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この映画はボクの去年の邦画のベストワンですね 最近の日本映画でこれほど骨のある作品はないでしょう といっても決してわかりやすくはないですね それはある意味わかりやすい物語なので 映画全体はよくわからないとゆう奇妙な印象のシネマなんですね 

物語に即して人間の内面や心理を深く掘り下げているような演出ではなくて 骨太な建造物がど〜んと置いてあるって印象になりますか 素晴らしいロケーションであり たむらまさきの撮影はもちろん最高なんですが 各ショット つなぎ 照明 音響など 青山のまさにベストの出来なんですね 演出に関して言えば これまた浅野忠信が渾身の演技で答えていて この十年の彼のすべてを出しています 誰がなんと言おうが去年の最優秀主演男優は 浅野忠信なんです!! そんな演技を引き出している演出はすごいでしょう? この映画の多様な魅力のひとつです


母をめぐる壮大なロマン(物語)は通俗的なフラッシュバックで「ヘルプレス」と「ユリイカ」を回想しながら 見通しよく 素直に語られます 細部への拘泥よりも包括的な語りをあえて 選んでいると言えますか 深刻なお話が 意外なユーモアとシンプルな描写で描かれて肩透かしを食うかもしれません しかしそれは「ヘルプレス」から十年を時を経ている物語なのであり 構造的とでもいえる 重層的な分厚さがシネマに内在しているのです 先に書きましたが 日本映画の現在ではあまり見たことのない正統的で観念的な作品なんですね それは時間つまり<歴史>への青山真治の執拗な挑戦ではないのでしょうか もう一方の「天然コケッコ」のような作家の成熟性とは別のハードボイルドなシネマの佇まいですね

青山のこの十年を統合する作品であり 成熟した映画作家の余裕 観念的であっても その骨格の正しさ 映画への未来への予感など さまざまな感慨を抱かされるのであり 現代の混迷する映画製作状況の中では 珍しくヴィジョンや志のある映画作家の 現在形のシネマとして ふんわりと聳え立っている様は圧倒的です

黒沢清 北野武と並んで 青山真治は女が描けないとか言われ続けていたわけで 確かにこの作品も 母性の物語としては過去の巨匠たちに比して 説得力は遠く及ばないと思うのですが そんな風評から脱皮して 今にして思えば青山が中上健二のような作家の影響とは別に ゴダールなどよりもなお深く映画的に影響されたのであろう 松竹の吉田喜重の<メロドラマ>と<観念劇>の奇妙で見事な融合作品群を超える可能性を持った日本映画の登場であると思います



 

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母は強し!ネタバレ

投稿日:2008/02/26 レビュアー:ミルクチョコ

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青山真治監督のデビュー作「Helpless」、カンヌ受賞作「EUREKA」と彼の出身である北九州を舞台に展開される三部作となる最終章。

「Helpless」の暴力性と「EUREKA」の寛容性の相対するのを、どのように描くのかな?と思っていたら、ほぼ「Helpless」の続編ですね。前作でバスジャックに遭遇した生き残りの梢(宮崎あおい)も間宮運送会社で働くことになり、完全な脇役の借金取りに追われるオダギリジョーも登場し、なかなか豪華なキャストです。

中国人の密航者を手引きしていた健次(浅野忠信)は、船内で父親を亡くした中国人の少年を連れて逃亡。
中国人の追ってから身を隠すために運転代行業に職を変えた彼は、ある日運転代行の仕事で送り届けた先で、健次が目撃したのは、アル中の父親を置いて失踪した母の姿だった・・・

何といっても、石田えり演じる母親役が圧巻です。
健次の中国人の子供や、妹に向ける眼差しの優しさと相対して、母親に対する憧れを恨みに変えて生きてきたのでしょうが、母と子の確執が悲劇をもたらし、なのにそれでも揺らぐことのない母性には、ちょっと驚かされたというか、逆に恐怖までを感じてしまいました。
それを補ってくれたのが、中村嘉津雄演じる運送会社の社長です。彼は、過去を語れない人とか、追われている人とか弱者を保護し雇っている姿にはこの上もない父性を感じ、宮崎あおいの人間味溢れる行動の温かさや優しさに癒されます。

この作品のテーマは、母なる強さだそうですが、男たちが巻き起こす事件、それを包み込んでしまう女性たちのパワーを感じました。オダギリジョーも宮崎あおいの膝枕でガタガタと震えているし、障害者の妹も何だかみているだけで癒されてしまいます。
暗闇から解放されたかの様な妹が吹く大きなシャボン玉は明るい未来が感じられる・・・いやぁ〜石田えりの笑顔だった??

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「がんばってください。」

投稿日:2013/09/26 レビュアー:まみもぉ

たくさんの女性が登場しますが、感じなくてはいけないんだろう”母性”が感じられず、
それを感じられたのは女性でなく男性、健次と間宮運送の社長・繁輝。 
ラスト、中性的な梢から。

千代子を演じていた石田えりが、はまり役過ぎて怖かったです。
恐怖と腹立たたしさが増していく千代子の台詞。オンナヲバカニスンナヨの怒りMAX感は、でも、
逞しく神々しい母性という先入観を男性にすり込んだのはそもそも女性なんだろうなぁ……としぼんでいきました。

過去に囚われずこれからを見据える千代子の台詞に 母性の逞しさでなく女の愚かさしか感じられず、
ただ、ただ、哀れ。 
孕んだ女体のようなシャボン玉の末路に救われました。
あの瞬間、破水を浴びた瞬間、憤怒から解放されとてもとてもほっとしました。
あの終わらせ方、実ナマ人生の参考にしたい。

「ツナガリ」が断つことができないほど強くなって「絆」になるのに必要なのは、
”血は水よりも濃い”ではなく”遠い親戚より近くの他人”。
実際そうだったし、今もそう。
秋彦の台詞、昨今、聞き慣れてしまった「がんばってください。」が、
とても新鮮に嫌味なく優しく響いてきて、気持ちよかったのは意外でした。

青山監督、三作観てきてどれも話しの括り方が上手いなあと思いました。
読んだことはありませんが、凡人には理解できない小説家としての高い技量を感じました。
そして、一本道ブレないユーモア。
秋彦の部屋で茂雄との会話は驚きの可笑しさでした。
『レザボア・ドッグス』冒頭の彼らの会話と同じツボにハマりまくりました。
この路線から青山監督の私小説映画を観てみたい。
『共喰い』はどうなんでしょうか。


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無謀でした。ネタバレ

投稿日:2008/03/06 レビュアー:パープルローズ

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「Helpless」も「ユリイカ」も見ていないのに、いきなりこれを見てしまったのはなんとも無謀でした。
しかもよく考えてみたら、青山真治が初めて!「こういう作風なんだ〜。」とあっけにとられること30分。
日頃、「この映画には前作があるから・・・」とか、「この監督はこういうのを撮っていて、これがおもしろいよ。」と薦めても全然見ようとしない友人に腹をたてている私が、こんなことをしてしまうとは!
これからご覧になる方は心してみてください。予習が必要ですよ。

そんなわけでレビュー不可能なんですが、 石田えり演じる千代子の母性には恐ろしくなってしまいました。
「死んだものやいなくなったもののことは忘れればいい。これから生まれてくるもののことだけ考えて。」
血のつながりなど関係なく、自分とかかわったものすべてを飲み込んでしまうような母性。
中国人密航者の子供を引き取って育てる健二の「ほんとに親は必要なんか?」という問いかけにも、考えてしまいました。
一風変った音楽が耳に残るし、不思議なパワーを感じる作品ではありました。もうちょっとせりふが聞き取りやすいといいのになあ。出直します。

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