クィーン

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クィーン / ヘレン・ミレン
全体の平均評価点:
(5点満点)

169

  • DVD
  • 映画賞受賞作品
ジャンル:

「クィーン」 の解説・あらすじ・ストーリー

 離婚後も絶大な人気を誇ったダイアナ元皇太子妃の突然の事故死という事態に直面し、その対応に苦慮する英国王室の内幕に迫る実録政治ドラマ。予期せぬ悲劇に国民が悲嘆する中、適切な対処を怠りマスコミの非難の矢面に立たされ苦悩を深めるエリザベス女王と、新首相として国民からの信頼獲得を必要としていたトニー・ブレアがそれぞれの思惑を胸にこの政治的難局を乗り切るまでを赤裸々に描き出す。エリザベス女王役にヘレン・ミレン、ブレア首相役には「アンダーワールド」のマイケル・シーン。監督は「ハイ・フィデリティ」「ヘンダーソン夫人の贈り物」のスティーヴン・フリアーズ。

「クィーン」 の作品情報

製作年: 2006年
製作国: イギリス/フランス/イタリア
原題: THE QUEEN
受賞記録: 2006年 アカデミー賞 主演女優賞
2006年 ヴェネチア国際映画祭 女優賞
2006年 ゴールデン・グローブ 女優賞(ドラマ)
2006年 NY批評家協会賞 女優賞
2006年 LA批評家協会賞 女優賞

「クィーン」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

クィーンの詳細

  • 旧作
収録時間: 字幕: 音声:
104分 日本語 1:ドルビーデジタル/ステレオ/英語
2:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
レイティング: 記番: レンタル開始日:
AVBF28023 2007年10月24日
在庫枚数 1位登録者: 2位登録者:
60枚 1人 1人

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ユーザーレビュー:169件

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事実は小説よりも奇なりネタバレ

投稿日:2007/09/28 レビュアー:masamune

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私が2番目に好きな国、英国。チョッとだけ住んだ事も有り、思い入れの有る国ですが、立憲君主制を執るお国柄は明らかに天皇制の我国とは異なるカルチャーで、王室が大衆に深く根付いてる事を痛感した。品格として遠い存在でも、精神的には身近な存在の王室・・・その内面を知る上で、本作は教科書的な役割も果たしてる。

イギリスの建国を鑑みると、その発露は市民革命で有り、王室の存在は国民感情との微妙なバランス・シートの上で成り立ってる。本作は簡素にエリザベス女王を描く事で、国家と王室と国民の対比を静かに、しかし鮮やかに描いた点は悪くない。
それを象徴する存在として「鹿」をフューチャーした眼力は凄い。威厳漂う野生の鹿が、流転する象徴として描くセンスは見逃せない・・・登場人物を絞る事で、見る側も予備知識無しで楽しめる脚本も秀逸で、私が信頼を寄せる全米批評家協会賞でも脚本賞を受賞した。

Helen Mirrenはモノマネを超越し、シンプルに演じる事で我々の共感を一心に集める事に成功。抜かり無くリサーチされた事は想像に難くないが、想像の産物の女王の内面を真摯に演じた点は、本作で唯一のOscar受賞で報われたし、その価値は十分と賛辞を惜しまない。

しかし、作品自体は評価できない。

本作は「プリンセス・オブ・ウェールズの突然の事故死」がメイン・ストリームの筈。この事故は未だ謎も多く、納得してる国民も少ない。正に英国のJ.F.Kの趣だが、政府と王室が真相究明する姿勢は屯と見られない。殊更に事件を語りたくないスタンスに疑念を抱かない方が変だ。
事故の公式最終報告も遅々として進まず、テロ事件が起きた当日に突然発表。国民の目を反らす事に腐心する前に、政府と王室は説明責任を果たすべきだ。
トニー・ブレアの描き方も如何なものかと眉を顰める。主人公は彼なのかと思える程に美化されて描かれる点もキナ臭い。

こんなお手盛りの美談仕立ての映画を作り、亡くなったダイアナ元皇太子妃がどう思うか考えれば、私は素直に胸が痛む。事故の概略すらトレースせず、一方的に内向きな視点で描かれたご都合主義の作品に、Oscar作品賞の資格は無い(だからと言ってアレは無い(笑)。
つまり本作は「臭い物に蓋」する事で、初めて成立する実に際どい映画だ。残念ながら英国の場合は、政権が交代したとて、事件の真相が明らかになる要素は薄い。なぜなら英国は、立憲君主制なのだから・・・。

保守派の本流を納得させるクオリティを堅持し、その作劇もソツ無く描かれる。しかし、王室への国民からの視点以上のモノを感じないのは明白で、率直に申し上げて末期政権のプロパガンダの謗りは免れない。
それでも、お茶の間で気楽に英国王室の一旦を垣間見る「家政婦は見た!」的な視点なら、相当に楽しめる作品なのは間違いない。

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エリザベス女王を 襲った苦悩の7日間

投稿日:2007/10/24 レビュアー:ミルクチョコ

97年のダイアナ元妃が急逝直後の混乱の中で、君主としての立場に悩むエリザベス女王の姿が描かれています。

エリザベス女王といい、ブレア首相といい、当事者がまだ現役バリバリの最中に、このような映画が作られたことに驚きです。
民間人となったダイアナの死に対して、女王は、追悼声明を出すべきではないと判断。
しかし、絶大な人気を誇るダイアナの死を無視するような彼女の態度は、国民感情を逆撫でしてしまう・・・
ダイアナの死に対し、国葬をせねばならぬという、英国王室前代未聞の出来事で揺れる女王の気持ちが、見どころです。

国民の非難が高まり、孤立感を増していく女王が、車を一人で運転し、川の途中で座礁する姿は、まさに彼女の窮状を表しているかのようです。
自分の状況に情けなくなって、ふと涙する女王の目に、見事な雄鹿が目に留まり、その美しさに感嘆するも、何れはこの鹿も狩の標的になるのであろう鹿に、逃げてと声をかけるのだが、その声は、届くはずもない。
その後、民間人の狩だった設定で、あの鹿が首を切られている様子を見た女王は、ダイアナの死と重なって追い詰められて死んでしまったのではないだろうか?と思わせた演出には、少し救われたような気がしました。

一身に全てを受け止める女王は、何と凄いことでしょうか。
そんな世界を少し垣間見れたような気がします。
ラスト子供から花束を受け取った時の、女王の表情は素晴らしかったですね。

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「世界が泣いた日」?私は泣きませんでしたけど・・・・?ネタバレ

投稿日:2007/12/01 レビュアー:こんちゃん

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 私は、実はダイアナ妃があまり好きではないのです。王室に嫁ぐことが決まって、世間が大騒ぎしているときも、
「なんか、場違いな人だなあ」
と思っておりました。チャールズ皇太子との不仲が取りざたされたときも、
「ダイアナっていうのは、けっこうしたたかで、王室に閉じこもることは出来ない人なんだろうな」
と思ったのです。本作中でも、
「ダイアナは、TVの前では裏の顔は見せないもの」
というセリフがありましたけど、ある種の胡散臭さを感じていたのですね。(まあ、チャールズも結婚前からのカミラとのつき合いを、こっそり続けていたので、お互い様と言えばお互い様ですし、そのことでダイアナは苦しんでもいたのでしょう)
 離婚後は、地雷廃止運動やエイズ啓発運動に活躍しますけど、富豪と遊びほうけていますし(一緒に死んだ富豪ドディ・アルファイドは武器商人の息子ですしね)、本気でそういうことに取り組んでいるようには、私には思えなかったのです。

 本作のどこまでが事実なのかはわかりませんが、女王の苦悩という点を、ヘレン・ミレンは素晴らしい演技で表現していましたし、ブレア首相を演じたマイケル・シーンは、きれい事に過ぎるような気もしますが、正義の熱血漢という雰囲気を出してますね。
「君って男は、何もわかってない!」
「自分が望みもせずに、父親の命を奪った仕事を50年!」
「一度たりとも威厳を失わず−立派にやり遂げた彼女を袋叩きにするのか?」
「後ろ足で泥をかけた女性を弔う努力をしてるんだぞ。乗が尊いとする価値観をすべて崩した女性をね!」

 女王のスピーチの草案を書いたスタッフが
「バアさんは柩と対面する」
と軽口を叩いたときに、激高してまくしたてるセリフですが、作品中一番胸に迫るシーンでした。

 きっかけとなる「ダイアナの事故死」はセンセーショナルではありますが、本作のストーリーの中には劇的なドラマも、スリリングな展開もありません。静かに流れている日常の中に飛び込んできた非日常を、それでも取り乱してはいけない立場の女王が静かに葛藤します。ある意味、普通のおばさんをふつうに演じているのです。英国王室の王女と言うよりも、一人の母、一人の祖母、一人の姑、そして一人の女なのです。そうした描き方によって、その中には26歳でクィーンという地位についてから、これまで50年以上にもわたって女王であり続ける彼女だけが知る苦悩や葛藤を垣間見ることができるのです。
 理不尽な目に遭ったとき、勤め人であればエイヤッと会社を辞めてしまったり、妻であれば亭主に三行半を突きつけることもできますけど、
「もう女王なんていや!や〜めた!」
ってわけにはいきませんからね(笑)

 とても良い映画だと思えるのは、俳優1人1人が、演じていることを意識させない自然さにあるのでしょうね。エディンバラ公を演じたジェームス・クロムウェルもチャールズを演じたアレックス・ジェニングスも、ものまねとは違うリアリティがありますね。
 描いている内容が、ソクーロフの「太陽」を思わせるものがありますけど、その部分が違う(イッセー尾形はあきらかにものまねしてましたよね)のかなあ・・・。良い作品であるとは思うのですが、面白みを感じない(アカデミーも主演女優以外はノミネートだけ)のは、ソクーロフとフリアーズの技量の差でしょうか。

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ここまで一言一言に目が話せない作品があっただろうか。ネタバレ

投稿日:2008/05/14 レビュアー:MonPetit

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素晴らしい作品でした。こういう作品をつくることが出来るんですね。まずはそれ
に激しく感動。一言一言にこうまでも目が話せない作品は記憶にありません。
女王もブレア氏も生存している状態でこの作品ができたことにも驚きです。

あのダイアナ妃の事故死後の1週間の話であるわけだが、最古でかつ最強な
王室の伝統のもと女王のとった行動と発言。それを首相に就任して女王の本当
の凄さを知りサポートしようとするブレア。女王批判に走る国民を相手に毅然と
した態度を貫きつつも最後にはブレアの提案を了承した女王を見事に描ききっ
ている。絶大な権力をもちながらも孤高である女王。それを理解したブレア。
一時も目が話せないシーンの連続。今までにない映画であることは間違いない。

ダイアナ妃は絶大な人気があったものの事故死は謎につつまれ、あまりにも伝
統を軽く見た行動や発言も非常に多かったのも事実。それが国民の感情の同調
したのだが事はそんなに簡単なものではないはずだ。ブレア氏が女王批判の部
下に声を荒げて叱咤するシーンがあるがあの15秒にそれは見事に表現されてい
た。献花のシーンや国葬のシーンは本物の映像だと思うが、映像の質が違いす
ぎて違和感があるのが唯一のマイナス要素だったかもしれない。

そもそも伝統や格式を理由をつけて批判することはたやすいことだ。
民主主義や自由というものを大義名分にして伝統やこれまでの経緯や尊厳まで
も忘れてしまった国民に対する女王の苦悩は計り知れぬものがある。
英国王室や伝統に詳しいわけではない私が言うこと自体がナンセンスなのかも
しれないがこの作品はそういう感情さえも沸き起こさせてくれる今までにない刺激
を与えてくれた。

それにしても役者という人たちは凄い。ヘレン・ミレンがすっかり本物のエリザベス
女王に思えてしまうのだから。

紛れもない秀作。

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過渡期にある英国王室

投稿日:2007/12/20 レビュアー:おうち大好き

立ち位置がブレ気味で、頼りない後継者を持ったお気の毒な女王様
迎えた嫁は、おとなしくて素直に言うことを聞く女の子だと思っていたら、どっこい派手好きな現在っ子だったことが大きな誤算
嘗ては確かに嫁であったけれど、もう何の関係もない筈
死んでからでもあの娘は私を悩ませる
もう金輪際付き合わなくてもいいと思っていたのに・・・


首を傾げながら上目遣いでテレビの中で王室批判をしているダイアナを、リモコン片手にみている女王
着ているカーディガンでメガネの曇りを拭く女王
色んな場面で登場する姿が今までニュースで流れた気品ある女性とは全く違う、
普通のおばさんがそこにいたのです。

マスメディアの発達した現在において開かれすぎた王室は、威厳という意味ではもう風前の灯のように思えます。伝統をかろうじて保っているのは今の女王の時代で、そのあとの世代はどうなることやら・・・・マスコミの餌食になっているのはダイアナだけではないですね。
実際この映画は、かなり王室に近い情報筋から得た真実をもとに描いてあったようですが、こんな明け透けな内部の様子が、まるでテレビのホームドラマのように作られること事態お気の毒です。

ヘレン・ハントの肉襦袢を着たような体型と大きく外股に歩く姿は、似せるようによく研究されているのでしょが、もう少し綺麗に描いてあげてもよかったのではないかと同じ女性として、女王に同情してしまいました。




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