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グローバル経済に取り込まれたアフリカの一地域で引き起こされた悪夢のような現実を描き出す衝撃のドキュメンタリー。かつてその生物多様性から“ダーウィンの箱庭”と呼ばれていたアフリカのビクトリア湖。しかし半世紀ほど前に放たれた肉食の外来魚“ナイルパーチ”は、在来の魚を次々と駆逐、湖の生態系を破壊する。その一方で、淡泊な白身が食用に適していたことから、湖畔の町にはEUや日本へ向けたナイルパーチの加工・輸出産業が誕生する。しかし、新たな経済は貧富の差を拡大し、地域社会に大きなひずみをもたらしていく…。
製作年: |
2004年 |
---|---|
製作国: |
オーストリア/ベルギー/フランス |
原題: |
DARWIN’S NIGHTMARE |
監督: |
フーベルト・ザウパー |
---|---|
脚本: |
フーベルト・ザウパー |
撮影: |
フーベルト・ザウパー |
グローバル経済に取り込まれたアフリカの一地域で引き起こされた悪夢のような現実を描き出す衝撃のドキュメンタリー。かつてその生物多様性から“ダーウィンの箱庭”と呼ばれていたアフリカのビクトリア湖。しかし半世紀ほど前に放たれた肉食の外来魚“ナイルパーチ”は、在来の魚を次々と駆逐、湖の生態系を破壊する。その一方で、淡泊な白身が食用に適していたことから、湖畔の町にはEUや日本へ向けたナイルパーチの加工・輸出産業が誕生する。しかし、新たな経済は貧富の差を拡大し、地域社会に大きなひずみをもたらしていく…。
製作年: |
2004年 |
---|---|
製作国: |
オーストリア/ベルギー/フランス |
原題: |
DARWIN’S NIGHTMARE |
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
112分 | 日本語 | 1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英・露・スワヒリ |
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
GNBR1497 | 2007年07月06日 | |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
9枚 | 0人 | 0人 |
収録時間:
112分
字幕:
日本語
音声:
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英・露・スワヒリ
レイティング:
記番:
GNBR1497
レンタル開始日:
2007年07月06日
在庫枚数
9枚
1位登録者:
0人
2位登録者:
0人
DVD
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
112分 | 日本語 | 1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英・露・スワヒリ |
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
GNBR1497 | 2007年07月06日 | |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
9枚 | 0人 | 0人 |
収録時間:
112分
字幕:
日本語
音声:
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英・露・スワヒリ
レイティング:
記番:
GNBR1497
レンタル開始日:
2007年07月06日
在庫枚数
9枚
1位登録者:
0人
2位登録者:
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※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
先ずは、この作品を先行予約リストに選んだDISCASの眼力に感謝したい。
本作は2004年のセザール最優秀初監督作品賞、ヴェネツィア国際映画祭ヨーロッパ・シネマ・レーベル賞、ヨーロピアン・フィルム・アワードベストドキュメンタリー賞など各国で絶賛された超問題作。遅ればせながら、日本でも昨年の年末に公開され大きな反響を呼んだ事は記憶に新しい。
ところで皆さんは「ナイルパーチ」と言う魚をご存知だろうか?。観賞魚に詳しい方なら即答だろうが、実は日本では「スズキ」「白スズキ」の名で販売されてる、と言えばお分かりだろう。そう、よく白身魚のフライとかで食べるアレだ。子供さんの給食やコンビニ弁当で定番の、このお魚が本作の主人公なのだ。
この魚はアメリカではイマイチな無い様だが、日本とヨーロッパでは抜群の人気を誇る。魚としては最大で体長2m・体重200kgにも達し淡水魚としては大型の部類に入るが、元々は1950年代にイギリスが漁獲量向上の為に、生息地だったアフリカに導入したのが始まりとされる。問題なのは、外来種が在来生物に大きな影響を与えて生態系に深刻な影響が出る、よくニュースで聞く話だ。しかし、現実はとても悲惨なのだ。
アフリカのタンザニア国に在るビクトリア湖は様々な生物が生息していた事から「ダーウィンの箱庭」と称される程に貴重な自然の宝庫だった。しかし半世紀前から外来種「ナイルパーチ」が秘密裏に放逐され、湖畔の町はナイルパーチを加工や輸出する産業が発展し町は潤う。その淡泊な食感が好まれ、食用としてEUや日本で大量に売れる金のなる木は、一方で在来の魚を次々と駆逐し爆発的に増殖し「ダーウィンの箱庭」の生態系を破壊させた。
と言う環境問題のドキュメンタリー「だけ」では本作は無い。産業が起きた事で貧富の差が激しくなり、逆に売春やエイズ、ストリートチルドレンにドラッグと、此処は欧米か?と思う程に資本主義の悪の部分がアフリカの人達を貶める。サディスティックな欧米人に身体を切り刻まれて殺されたり、魚の残骸が発するアンモニアガスで片目を無くす人まで居る・・・それでも現地の人は「昔よりは数倍今が良い」と暮らしてる。この光景を擬視する事は正直辛いものが或る。
問題なのは、この圧倒的な絶望感の中でナイルパーチがビクトリア湖の在来種を食い尽くしてしまえば、彼らは違う湖を見つけて、ここを退去するだろう。残されたタンザニアの人達はどうなるのか・・・、まるでイラクへ武器を売りつける死の商人の様だと糾弾しても語り足りない。
本作は皆さんが日頃何気なく食べてる物が、どのような来歴を持って来るのか。その一端を垣間見る事が出来る。やはり自国で消費する食品は、自国で生産すべきでは無いのか?例え高くなっても・・・。
本作で残念なのは、ドキュメンタリーとしての作り込みの弱さだと思う。つまり第三者的な視点も無ければ、これからどうしたいのか、と言ったテーマ性も感じられない。物語のもう一つの軸である「大量の魚を積んだ飛行機は果たして往路は空なのか」と言った疑問について何ら解答らしきものは無い。提示されたテーマは、とてもよい素材だけに、欧米人の欺瞞だけが残る点は惜しい!。本作が「エンロン・巨大企業はいかにして崩壊したのか?」や「不都合な真実」と違う点は、ストーリー・テラーなど見易さへの工夫の弱さだ。
それでも本作は平和ボケの日本人が見るには十分なインパクトを持つ。「不都合な真実」と合わせて、是非見て頂きたい渾身のドキュメンタリーが、此処に有る。
このレビューは気に入りましたか? 60人の会員が気に入ったと投稿しています
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
以前は、アフリカの映画というと、壮大な自然を舞台にしたイメージがありましたが、最近は、アフリカの諸問題を提起した映画が増えてきた様に思います。
ルワンダの大虐殺を描いた「ホテル・ルワンダ」、製薬会社の人体実験を描いた「ナイロビの蜂」ダイヤモンドの利権を巡る紛争を描いた「ブラッド・ダイヤモンド」そして「ダーウィンの悪夢」などなど。
何故今、アフリカを舞台にした作品が増えているのでしょうか?
ザウパー監督は、ムワンザでは魚だけれど、他国ではダイヤモンドであったり、鉱物資源であったりと対象は違うけれど、アフリカ共通の問題があると言っています。
そして、皆共通して言えることは、富は限られた国民しか享受できない政治のシステムに問題があり、その諸問題に切り込みを入れ、根源にたどりつきたかったのでしょうが、その根源が、教育か?貧困か?部族社会の弊害か?あまりにも深くて、問題を提起しただけに終わってしまったのではないかと・・・
このドキュメンタリーは、何処へ繋がっていくのかと思いきや、後半恐ろしい事実が見えてきました。
ヨーロッパ機や、ロシア機は、魚を取りに空っぽのままで飛んで来たのではなかったのです。恐ろしい武器や弾薬を積んで飛んで来ているのでした。これもビジネスなのか?と考えると何と虚しい事か・・・犠牲になるのは、皆アフリカに住んでいる住民なのに・・・
この作品を観ている時は、こんな事実もあったのか?とただ単に並べられた事実を追っていただけでしたが、観終わった後に、一つ一つの問いかけを受け止め、そうしているうちに不思議と雑然と並べられた場面が頭で一つになる。
おそらく、これが監督の意図したところではないでしょうか?
私たちは、豊かに暮らしていると見逃しがちですが、こうした悪夢の世界が、戦争をしている訳でもないのに、現実に起こっていることを知り、その一端を担っているのも、先進国の人たちであり、私たち日本人であるという悲しい事実を・・・
ナイルパーチといえば、日本ではお得意様です。
ファミレスや、色々なところで白身魚のフライを食べていますよね。フィレオフィッシュといった名で・・・
では、ナイルパーチを食べなければ良いのか?それは、解決方法にはならないと思います。だから問題が深いのですよね。
私たちの知らないところで、システムが構築され、その上で今の生活が成り立っているという事を、知り得ただけでも良しとしなければならないのでしょうか?
つい先日、気に入ったの得票数が、多数入っていたのでビックリしています。大量得票が問題になっている中で、どうしようか迷いましたが、何れにせよ私の駄文にお付き合いして下さっている方がいるんだと実感できる事は、嬉しいことです。
これまで、レビューを読んで下さった方にも感謝いたします。
ハンドル名は、ミルクは、我が家で飼っていた先代犬の名で、チョコは、愛猫の名前です。こんな事を書いても仕方がなかったでしょうか?
このレビューは気に入りましたか? 22人の会員が気に入ったと投稿しています
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
たったバケツ一杯の放流が現在のナイルバーチの一大産業を築いたことは、バケツの数はともあれ事実だろう。その結果ダーウィンの宝箱と言われるヴィクトリア湖の生態系を破壊したことはとても痛々しい。豊穣な自然は生命の源を想像させ、近代社会の無機的な成り立ちを中和してくれるような気持ちなる。一度失われたものを取り戻すことは困難でとても口惜しいからだ。しかし程度の差こそあれ地球上どこでもそういった危機は存在する。
この映画はドキュメンタリー仕立てで現地の人々や関係者の映像とインタビューを中心に構成されているが、タンザニアの貧困と混乱を全てその一杯のバケツに起因するような編集とも見えて、不買い運動に結びついた事例もあると聞く。
魚を空輸するから往路に武器が国内に入り、近隣国の内戦までナイルバーチが原因のような印象を受けたり、ヨーロッパ人や日本人がナイルバーチを輸入し食べるから子どもがプラスチックを溶かしたガスを吸い売春婦が殺され、失明するの?産業主が儲けるから貧民が喘ぐ、そんなはずはないよね。
この点とともにパープルローズさんも触れておられますが英語が半公用語のように貧困層でも使われているところを見ると歴史的にもイギリスの支配が長かったことを思わせます。タンザニアから奴隷としてヨーロッパに連れて行かれるとき渡る橋を「人間と別れる橋」?か、「人間を置いていく橋」と言われている(この先人間として生きることが出来ないの意)と読んだことがあります。アフリカの搾取の歴史や貧困、エイズの問題はナイルバーチが放流されたからですか?
タンザニアの悲惨な実情の一部は確かにわかった。
こういう映画は使命が重い。もう少しエキセントリックな扱いを排除して理路整然と掘り下げ訴えて欲しい。タンザニアの政府が誤解だと言う=映画の内容が嘘であるというのも成り立たない。ただ一面的、短絡的すぎて観ていて不安になった。
現代日本人はもう少し深く、正確に実情を知るべきなのではないかと思う。
このレビューは気に入りましたか? 18人の会員が気に入ったと投稿しています
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
タンザニア、ビクトリア湖に放流された巨大な肉食魚ナイルパーチによって崩壊していくビクトリア湖の生態系。「ダーウィンの悪夢」というからには、その生態系の話に焦点をあてた映画なのかと思いきや、エイズ、貧困などのさまざまな問題から逃れようとヴィクトリア湖周辺に集まってきた貧しい人たち、娼婦、孤児などの悲惨な現状を映し出した作品。
ストリートチルドレン、エイズで苦しむ人、加工したあとのナイルパーチの残骸を処理する労働者など、ショッキングな映像ばかり見せられているにもかかわらず、映画館で見たときには途中で眠くなってしまいました。masamuneさんがおっしゃっているように、「ドキュメンタリーとしての作りこみの弱さ」のせいなのでしょうか、悲惨な現実をただ並べただけで、同じ時期にみたドキュメンタリー「不都合な真実」のようなエンタメ性やわかりやすさはありません。
今回レンタルして見直してみましたが、さらに違和感を覚えました。
貧困やエイズの問題は、このビクトリア湖周辺に限ったことではなく、アフリカ全体の問題です。言い方は悪いかもしれませんが、それらの問題とナイルパーチの話を無理にこじつけるために、都合のいい映像だけを撮っているような印象さえ受けました。なにしろインタビューに答えている人たちが一部を除いて、みんなかなり流暢な英語。この辺にも違和感を覚えたのだけど、現地の人はみんなこんなに英語ができるのかしら?
この映画をみていると、貧困や搾取の元がナイルパーチの放流による生態系の破壊にあるような錯覚に陥るのですが、そうではないはず。むしろナイルパーチによって雇用が生まれていることも確かで、必ずしもナイルパーチの問題が悪いこととは言えないように思う。
うまく説明できないのだけど、どこかで問題が巧妙にすりかえられているような感じがするのです。
「不都合な真実」では素直に「私にもできることがあるなら、すぐやろう!」という気持ちになったけど、こちらの映画は「だからどうすればいいの?」と途方にくれてしまいました。
ネットで読んだところによると、事実誤認があると本国タンザニアでも抗議の声が上がっていたらしいことも付け加えます。
このレビューは気に入りましたか? 16人の会員が気に入ったと投稿しています
入力内容に誤りがあります。
内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。
ユーザーレビュー:83件
投稿日
2007/05/24
レビュアー
masamune※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
先ずは、この作品を先行予約リストに選んだDISCASの眼力に感謝したい。
本作は2004年のセザール最優秀初監督作品賞、ヴェネツィア国際映画祭ヨーロッパ・シネマ・レーベル賞、ヨーロピアン・フィルム・アワードベストドキュメンタリー賞など各国で絶賛された超問題作。遅ればせながら、日本でも昨年の年末に公開され大きな反響を呼んだ事は記憶に新しい。
ところで皆さんは「ナイルパーチ」と言う魚をご存知だろうか?。観賞魚に詳しい方なら即答だろうが、実は日本では「スズキ」「白スズキ」の名で販売されてる、と言えばお分かりだろう。そう、よく白身魚のフライとかで食べるアレだ。子供さんの給食やコンビニ弁当で定番の、このお魚が本作の主人公なのだ。
この魚はアメリカではイマイチな無い様だが、日本とヨーロッパでは抜群の人気を誇る。魚としては最大で体長2m・体重200kgにも達し淡水魚としては大型の部類に入るが、元々は1950年代にイギリスが漁獲量向上の為に、生息地だったアフリカに導入したのが始まりとされる。問題なのは、外来種が在来生物に大きな影響を与えて生態系に深刻な影響が出る、よくニュースで聞く話だ。しかし、現実はとても悲惨なのだ。
アフリカのタンザニア国に在るビクトリア湖は様々な生物が生息していた事から「ダーウィンの箱庭」と称される程に貴重な自然の宝庫だった。しかし半世紀前から外来種「ナイルパーチ」が秘密裏に放逐され、湖畔の町はナイルパーチを加工や輸出する産業が発展し町は潤う。その淡泊な食感が好まれ、食用としてEUや日本で大量に売れる金のなる木は、一方で在来の魚を次々と駆逐し爆発的に増殖し「ダーウィンの箱庭」の生態系を破壊させた。
と言う環境問題のドキュメンタリー「だけ」では本作は無い。産業が起きた事で貧富の差が激しくなり、逆に売春やエイズ、ストリートチルドレンにドラッグと、此処は欧米か?と思う程に資本主義の悪の部分がアフリカの人達を貶める。サディスティックな欧米人に身体を切り刻まれて殺されたり、魚の残骸が発するアンモニアガスで片目を無くす人まで居る・・・それでも現地の人は「昔よりは数倍今が良い」と暮らしてる。この光景を擬視する事は正直辛いものが或る。
問題なのは、この圧倒的な絶望感の中でナイルパーチがビクトリア湖の在来種を食い尽くしてしまえば、彼らは違う湖を見つけて、ここを退去するだろう。残されたタンザニアの人達はどうなるのか・・・、まるでイラクへ武器を売りつける死の商人の様だと糾弾しても語り足りない。
本作は皆さんが日頃何気なく食べてる物が、どのような来歴を持って来るのか。その一端を垣間見る事が出来る。やはり自国で消費する食品は、自国で生産すべきでは無いのか?例え高くなっても・・・。
本作で残念なのは、ドキュメンタリーとしての作り込みの弱さだと思う。つまり第三者的な視点も無ければ、これからどうしたいのか、と言ったテーマ性も感じられない。物語のもう一つの軸である「大量の魚を積んだ飛行機は果たして往路は空なのか」と言った疑問について何ら解答らしきものは無い。提示されたテーマは、とてもよい素材だけに、欧米人の欺瞞だけが残る点は惜しい!。本作が「エンロン・巨大企業はいかにして崩壊したのか?」や「不都合な真実」と違う点は、ストーリー・テラーなど見易さへの工夫の弱さだ。
それでも本作は平和ボケの日本人が見るには十分なインパクトを持つ。「不都合な真実」と合わせて、是非見て頂きたい渾身のドキュメンタリーが、此処に有る。
投稿日
2007/09/01
レビュアー
ミルクチョコ※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
以前は、アフリカの映画というと、壮大な自然を舞台にしたイメージがありましたが、最近は、アフリカの諸問題を提起した映画が増えてきた様に思います。
ルワンダの大虐殺を描いた「ホテル・ルワンダ」、製薬会社の人体実験を描いた「ナイロビの蜂」ダイヤモンドの利権を巡る紛争を描いた「ブラッド・ダイヤモンド」そして「ダーウィンの悪夢」などなど。
何故今、アフリカを舞台にした作品が増えているのでしょうか?
ザウパー監督は、ムワンザでは魚だけれど、他国ではダイヤモンドであったり、鉱物資源であったりと対象は違うけれど、アフリカ共通の問題があると言っています。
そして、皆共通して言えることは、富は限られた国民しか享受できない政治のシステムに問題があり、その諸問題に切り込みを入れ、根源にたどりつきたかったのでしょうが、その根源が、教育か?貧困か?部族社会の弊害か?あまりにも深くて、問題を提起しただけに終わってしまったのではないかと・・・
このドキュメンタリーは、何処へ繋がっていくのかと思いきや、後半恐ろしい事実が見えてきました。
ヨーロッパ機や、ロシア機は、魚を取りに空っぽのままで飛んで来たのではなかったのです。恐ろしい武器や弾薬を積んで飛んで来ているのでした。これもビジネスなのか?と考えると何と虚しい事か・・・犠牲になるのは、皆アフリカに住んでいる住民なのに・・・
この作品を観ている時は、こんな事実もあったのか?とただ単に並べられた事実を追っていただけでしたが、観終わった後に、一つ一つの問いかけを受け止め、そうしているうちに不思議と雑然と並べられた場面が頭で一つになる。
おそらく、これが監督の意図したところではないでしょうか?
私たちは、豊かに暮らしていると見逃しがちですが、こうした悪夢の世界が、戦争をしている訳でもないのに、現実に起こっていることを知り、その一端を担っているのも、先進国の人たちであり、私たち日本人であるという悲しい事実を・・・
ナイルパーチといえば、日本ではお得意様です。
ファミレスや、色々なところで白身魚のフライを食べていますよね。フィレオフィッシュといった名で・・・
では、ナイルパーチを食べなければ良いのか?それは、解決方法にはならないと思います。だから問題が深いのですよね。
私たちの知らないところで、システムが構築され、その上で今の生活が成り立っているという事を、知り得ただけでも良しとしなければならないのでしょうか?
つい先日、気に入ったの得票数が、多数入っていたのでビックリしています。大量得票が問題になっている中で、どうしようか迷いましたが、何れにせよ私の駄文にお付き合いして下さっている方がいるんだと実感できる事は、嬉しいことです。
これまで、レビューを読んで下さった方にも感謝いたします。
ハンドル名は、ミルクは、我が家で飼っていた先代犬の名で、チョコは、愛猫の名前です。こんな事を書いても仕方がなかったでしょうか?
投稿日
2007/07/29
レビュアー
花ちゃん※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
たったバケツ一杯の放流が現在のナイルバーチの一大産業を築いたことは、バケツの数はともあれ事実だろう。その結果ダーウィンの宝箱と言われるヴィクトリア湖の生態系を破壊したことはとても痛々しい。豊穣な自然は生命の源を想像させ、近代社会の無機的な成り立ちを中和してくれるような気持ちなる。一度失われたものを取り戻すことは困難でとても口惜しいからだ。しかし程度の差こそあれ地球上どこでもそういった危機は存在する。
この映画はドキュメンタリー仕立てで現地の人々や関係者の映像とインタビューを中心に構成されているが、タンザニアの貧困と混乱を全てその一杯のバケツに起因するような編集とも見えて、不買い運動に結びついた事例もあると聞く。
魚を空輸するから往路に武器が国内に入り、近隣国の内戦までナイルバーチが原因のような印象を受けたり、ヨーロッパ人や日本人がナイルバーチを輸入し食べるから子どもがプラスチックを溶かしたガスを吸い売春婦が殺され、失明するの?産業主が儲けるから貧民が喘ぐ、そんなはずはないよね。
この点とともにパープルローズさんも触れておられますが英語が半公用語のように貧困層でも使われているところを見ると歴史的にもイギリスの支配が長かったことを思わせます。タンザニアから奴隷としてヨーロッパに連れて行かれるとき渡る橋を「人間と別れる橋」?か、「人間を置いていく橋」と言われている(この先人間として生きることが出来ないの意)と読んだことがあります。アフリカの搾取の歴史や貧困、エイズの問題はナイルバーチが放流されたからですか?
タンザニアの悲惨な実情の一部は確かにわかった。
こういう映画は使命が重い。もう少しエキセントリックな扱いを排除して理路整然と掘り下げ訴えて欲しい。タンザニアの政府が誤解だと言う=映画の内容が嘘であるというのも成り立たない。ただ一面的、短絡的すぎて観ていて不安になった。
現代日本人はもう少し深く、正確に実情を知るべきなのではないかと思う。
投稿日
2007/07/15
レビュアー
パープルローズ※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
タンザニア、ビクトリア湖に放流された巨大な肉食魚ナイルパーチによって崩壊していくビクトリア湖の生態系。「ダーウィンの悪夢」というからには、その生態系の話に焦点をあてた映画なのかと思いきや、エイズ、貧困などのさまざまな問題から逃れようとヴィクトリア湖周辺に集まってきた貧しい人たち、娼婦、孤児などの悲惨な現状を映し出した作品。
ストリートチルドレン、エイズで苦しむ人、加工したあとのナイルパーチの残骸を処理する労働者など、ショッキングな映像ばかり見せられているにもかかわらず、映画館で見たときには途中で眠くなってしまいました。masamuneさんがおっしゃっているように、「ドキュメンタリーとしての作りこみの弱さ」のせいなのでしょうか、悲惨な現実をただ並べただけで、同じ時期にみたドキュメンタリー「不都合な真実」のようなエンタメ性やわかりやすさはありません。
今回レンタルして見直してみましたが、さらに違和感を覚えました。
貧困やエイズの問題は、このビクトリア湖周辺に限ったことではなく、アフリカ全体の問題です。言い方は悪いかもしれませんが、それらの問題とナイルパーチの話を無理にこじつけるために、都合のいい映像だけを撮っているような印象さえ受けました。なにしろインタビューに答えている人たちが一部を除いて、みんなかなり流暢な英語。この辺にも違和感を覚えたのだけど、現地の人はみんなこんなに英語ができるのかしら?
この映画をみていると、貧困や搾取の元がナイルパーチの放流による生態系の破壊にあるような錯覚に陥るのですが、そうではないはず。むしろナイルパーチによって雇用が生まれていることも確かで、必ずしもナイルパーチの問題が悪いこととは言えないように思う。
うまく説明できないのだけど、どこかで問題が巧妙にすりかえられているような感じがするのです。
「不都合な真実」では素直に「私にもできることがあるなら、すぐやろう!」という気持ちになったけど、こちらの映画は「だからどうすればいいの?」と途方にくれてしまいました。
ネットで読んだところによると、事実誤認があると本国タンザニアでも抗議の声が上がっていたらしいことも付け加えます。
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