ブラック・ダリア

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ブラック・ダリア / ジョシュ・ハートネット

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「ブラック・ダリア」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

「L.A.コンフィデンシャル」の原作者ジェームズ・エルロイの同名ベストセラーをブライアン・デ・パルマ監督が映画化したクライム・ミステリー。40年代にロサンジェルスで実際に起こった有名な猟奇殺人事件を基に、捜査に当たる2人の刑事が、次第に事件の背後に広がる妖しく深い闇の中に呑み込まれていくさまをスタイリッシュに描く。共にボクサーとしての経歴を持つロサンジェルス市警の名物コンビ、バッキーとリー。ある日、市内の空き地で腰から切断された若い女性の死体が発見される。以来、リーはこの事件に異常なほどの執着を見せ始める…。

「ブラック・ダリア」 の作品情報

作品情報

製作年: 2006年
製作国: アメリカ
原題: THE BLACK DAHLIA

「ブラック・ダリア」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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1〜 5件 / 全222件

我らブライアン・デ・パルマ党 ネタバレ

投稿日:2007/03/26 レビュアー:masamune

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私の好きな監督、第3位のBrian De Palmaの最新作(因みに1位はStanley Kubrick、2位はDavid Lynch)。
一言で言うと、殺人とセックスが微妙に且つスリリングに絡み合う「デ・パルマ節」は今回も全開!なのは、ファンにとって嬉しい限り。ストーリー的にはドロドロとした触感とか残酷な展開も、監督の手に掛かると不思議と見れてしまう点も相変わらずGood!。この様なテーマ性の本作「こそ」監督にピッタリなのは、ファンなら周知の事実で、その点は何の不満も無い。しかし、本作の巷の評価は決して良くない。それは、なぜか・・・?。
それは「James Ellroy×Brian De Palma=?」だからだ。Ellroyと言えば「L.Aコンフィデンシャル」、「L.Aコンフィデンシャル」と言えばEllroy。と言う程に素晴らしい実績の有る原作者との「デ・パルマ効果」を誰でも期待する。いや、するなと言う方が無理な注文だ。しかし、本作は夢の共演とも思えた2人のコラボレーションが実に不完全燃焼的な印象を与えてる。それは、まるで反発しあう磁石の様に・・・。
この「ズレ」はズバリ脚本に問題が有る。原作はLA暗黒史の4部作の第1作とされ、魑魅魍魎が暗躍する世界観が濃密に強調されてるとか、ストーリーが実際にロス空港の近くの空き地で起きた猟奇殺人(被害者の呼称がブラック・ダリア)とか、実は作者の母親が殺人の被害者で、作品に反映されてると想像できるなど、非常にボリュームの有る内容の作品。また作者自身は毛色の変わったコンサバティブだが、物語では人種差別を素手で抉り取る様な、そのリアリティさと、酸いも甘いも清濁呑み干してしまう様な、稀有な魅力を持ち合わせてる作家性が秀逸。しかし、脚色の段階で余りにも物語を性急に進める(ダ・ヴィンチ・コードの様な)余り、作品を理解するのに神経が疲弊し、肝心の映画が楽しめない・・・だから巷の評価が低いと察した。一言で言えば「つまらない、と言うより良く解らない」のだと。
つまりEllroyとDe Palmaのスリラー・ガチンコ対決を楽しみに映画館に行かれた方は「・・・?」な印象しか無いのだと思うし、その点では私も少し同感。解説すると肝心の謎解きの殆どは「台詞」によって語られ、観客が期待するヴィジュアルでの「動きの有る」謎解きを期待した方を、やや裏切る結果に見えても仕方ない。せっかく「絵」が良くてもお客さんは満足しなかった典型作が本作だ。
しかし、私は「それでも」本作は見る価値のアル作品だと断言したい。本作の様な重いテーマを監督は我々の期待に応える饒舌なヴィジュアル・タッチで見せてくれたし、その意味では大いに堪能できた。相変わらず「テクニック過多」も(笑)本作では、良い方に展開してると思うし、ともすれば陰湿なイメージの物語を監督の独特のタッチで最後まで飽きる事無く見せてくれたのは流石!と思う。本作がそのテーマ性とは裏腹に作品に品格すら感じるのは偏に監督の手腕だと素直に賛辞を送りたい。
本作を通ぶって言わせてもらうなら「黒が足りない」と思う、つまりノワールが不足してる点が残念だ。それでも本作は40’Sノワールの情景として特筆すべき作品だろう。監督のマジックは本作でも健在!挑戦し続ける監督を我々支持者は温かく応援したい。

ダメな点はHilary SwankとScarlett Johanssonの役が「逆」じゃないか?と言う点。私の仲間内でも全員がこのキャスティングにNo!でしたけど。う〜ん、好みの問題?。

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ブラック・ダリア事件を追う 二人の運命

投稿日:2007/05/21 レビュアー:ミルクチョコ

何の予備知識もなく、パール・ハーバーの「ジョシュ」とLAコンフィデンシャルの原作者という事で借りた作品。
慈善イベントのボクシング試合で、二人にグローブを交えさせるあたり・・・流石!と思って見ていましたが、
空き地に捨てられた惨殺死体。センセーショナルな殺人事件を巡って展開するあたりから、これは、不可解な事件に首を突っ込んでしまったかな?と。もう一度見る羽目になり・・・

残忍な殺人事件と共に、濃厚でなまめかしい人間ドラマを交えて、人間の不確かさを描いています。
この映画に登場した人物は、一人も本当のことを言っていない。
事件は、あくまで土台で、作品の根本にあるのは、人間の心の闇。
夢に破れ、落ちぶれていく女性を題材に、都会の渇きや、腐敗を描いているように思えました。
リーは、何故あんなにブラック・ダリアに固執したのか?
ブラック・ダリアの死体のために、二人の男の運命が大きく変わっていき、狂いが生じていく・・・
バッキーとリーという対照的な二人は、善と悪との危うい領域に迷い込んでいく様をつまびらかに見せています。
真実しか語らない死体。真実を語らない人達。
猟奇殺人事件をきっかけに、自分自身の過去に向きあわざるを得なかった人間たちの業の深さを浮き彫りにしながら、謎が解明されていく過程は、息詰まるやるせなさのようなものを感じてしまいました。

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女は存在しない

投稿日:2007/03/28 レビュアー:裸足のラヴァース

CSで久しぶりに「ロング・グッバイ」を観たのだが そのあまりにも汚らしい画面と フレームも最低なトリミングでがっかりしたんだけど 撮影は天下のヴィルモス・ジグモンド その三年後に「愛のメモリー」が撮られる 「虚栄のかがり火」から17年ぶりのジグモンドとデ・パルマのタッグだから これは興奮するだろう 残念ながら 映画館の上映状態が悪かったのか セピアらしい画面がチョコ色でよくわからない色調は でも勝王さん指摘のクレーン撮影の場面とか 見所たくさん大満足です

エルロイって なんと三冊くらい読んでる よふかしさんみたいに若くて頭いい人じゃないので さっぱりわからない 「ホワイト・ジャズ」なんてもう日本人にはエルロイって理解不能じゃない ストーリー云々じゃなくて ノワールを越えてるでしょう エルロイはもう読まないもんねえだ デ・パルマだってお手上げ てかエルロイなんてどうでもいいんじゃない「LAコンフィデンシャル」なんて真面目にエルロイして馬鹿みたい つまらん

要するに映画が背景になってるのに デ・パルマは注目したんじゃないだろうか ダリオ・アルジェントと共になにやら 自己回帰的 自己言及的な 映画を撮ってるのではないだろうか ブラック・ダリアはスクリーンにのみ存在する幻の女 スカーレットはヒラリーを「殺された女そっくりの女」と言いように どこか鏡像のように惹かれあい 女のイマージュが分裂していく まさに「めまい」のジェームス・スチュワートのように翻弄される男達 現実のダリアは 醜く腐臭を放つ死体なのだ そのフラットなスクリーンでのみ輝く ジャーロの生贄のような女達 狂おしく映画のこの魔に魅了される デ・パルマの「映画作家のオブセッションを私的に描いている」(阿部和重)作品なのであろうか わけがわからなくなってくるとデ・パルマは面白い

ヨハンソンとスワンクの役柄に関しては スカーレットはカーペンターでも アルジェントでも デ・パルマ的でもない女優ではないだろうか いずれにしても そのぶんヒラリーがデ・パルマ的な女を 受け持ってしまったかもしれないね 

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私には、ちょいと難しい・・・ ネタバレ

投稿日:2007/09/05 レビュアー:こんちゃん

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 観よう観よう・・・観たいな・・・と思いつつ月日は流れ、忘れた頃にレンタルできました。
 ブライアン・デ・パルマ監督ですし、色々なレビューで「難解」だとか「わかりづらい」という声は聞いていたので、覚悟してはいましたが、こりゃまいった。なかなか事態が飲み込めず、何度も戻してみたり、ストーリーの途中で「人物相関図」をカンニングしたりして、なんとか見終わりました。

 やっぱり、鑑賞力というものはあるんでしょうね。名だたるレビュアーの皆さんの高評価と共に、多くの方々の「なんだこりゃ?」というレビュー。どちらも納得できますよね。私程度の映画鑑賞歴だと、理解するのにちょっと時間がかかるというか、頑張って観ないといけません。(基本的に娯楽なので、頑張らなくてもいいんですが)まだまだ小学生レベルなんでしょうか・・・

 J・エルロイの「暗黒のLA」4部作(「ブラック・ダリア」、「ビッグ・ノーウェア」、「LAコンフィデンシャル」、「ホワイト・ジャズ」)の第1作で、小説としてはこちらが先なのに「LAコンフィデンシャル」の方が先に映画化されたんですね。
 で、元々はデヴィット・フィンチャーが監督で作るはずだったらしいです。フィンチャーの方がわかりやすかったかも・・・(でも、この作品がデ・パルマで作られた後、フィンチャーが手がけた「ゾディアックはわかりづらいぞ?)

 皆さんおっしゃるようにキャストが今ひとつ弱い。というかミスキャスト?ジュシュはちょっと坊ちゃん坊ちゃんしてるし、ヒラリー・スワンクも妖艶とはほど遠いし・・・第一ダリアとよく似てると言う設定なのに、似てない。いっそ、1人二役にしちゃった方がいいでしょう。スカーレット・ヨハンソンはフィルム・ノワールっぽくて綺麗だけど、それ以上のものはないし、このキャスティングなら、ヒラリーとスカーレットは逆にした方がしっくりきますよね。

 混乱して、よくわからないと言うのは、話を詰め込みすぎているからかもしれません。私は原作を読んでいないのですが、それでも、
「ああ、かなり端折ってるなぁ」
というのはわかります。映画の後半は、展開が走りすぎて、とりあえず押っつけましたという風にしか見えないので、最後にすべての糸がつながったという図式のはずなのに、カタルシスも感じません。
 通常、人の集中力が継続するのは90分なので、尺が長いとレビュ−することが多いのですが、この作品に関しては短くしすぎなんじゃないの?と思ってしまいました。

 まあ、デ・パルマ独特のささくれだった印象でありながら、美しい映像は見ていて安心できるし、悪い作品ではありません。ただし、雑用を済ませて、DVDに集中できる体制で鑑賞することをお勧めします。


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狂おしいほど惹かれて

投稿日:2007/03/27 レビュアー:よふかし

 原作に親しんだ者の目からするとあちこちはしょって慌しいことこの上なくて、小説を読んでいない人はついていけるのだろうかと少し心配になる。どうしてもいろいろ言いたくなってしまうけれど、トータルで、じゅうぶん楽しめる作品。
 ブライチャートとブランチャードというよく似た名前(あまり似ているためか映画では変えてある)の元ボクサーの警官が、それぞれ別の思惑を抱きながら、ロス市警のイメージと予算アップのためのイベント試合で闘い、やがて女性ひとりを挟んだ友情を育んでいく序盤は手際よく楽しい。
 暴力と頽廃の日々の裏には何かが澱んでいる気配がして、それが麻薬売人との銃撃事件、ブラック・ダリア事件の発生とともに一気に噴き出してくる。無残に切断されたエリザベス・ショート=ダリアの死体を映画は露骨には映し出さないが、どやどやと集まってくる野次馬と新聞記者、中でもアーロン・エッカート演じる刑事がどうしようもなく興奮し、事件に魅入られてしまう。
 原作はLA四部作の中でも最も短く、どんでん返しも含めて最もミステリーらしい骨格を持っていて(続く作品に比べるとまとまりはよいが図式的と思う)、映画もそれをなぞっている。
 それはそれで面白いけれども、どちらも謎解きや意外な真相や恐ろしい犯人やロスの暗黒を描きたいわけではなくて、『めまい』『愛のメモリー』のように狂おしいほど女に惹かれてしまう男たち、その心を描こうとしているのだと思う。死んだ女、過去に消えた女、あるいは目の前の秘密をかかえた女に、どうしようもなく惹かれて破滅していく男たち。その激情のほとばしりがもっと濃密に描かれていたなら、傑作になったかもしれない。
 衣装やカメラもさすが、いつものケレンは抑え気味だけれど、エッカート殺しの螺旋階段シーンなどはヒッチの引用もほほえましく、デ・パルマならではだと思う。
 かようにデ・パルマ的主題ながら本作が案外に薄味に思えてしまうのは、やはり複雑すぎる物語に引っ張られてしまっているせいではないだろうか。キャストには公開時から不評が沢山でていたけれど、ジョシュ・ハートネットが頑張っていて好感を持ったということだけ。65点。

 ブラック・ダリア事件そのものについては、ハヤカワ文庫のノンフィクション『ブラック・ダリアの真実』がすさまじい内容なので、関心がある人にはお勧め。真犯人じゃないかな。

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ブラック・ダリア

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我らブライアン・デ・パルマ党

投稿日

2007/03/26

レビュアー

masamune

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私の好きな監督、第3位のBrian De Palmaの最新作(因みに1位はStanley Kubrick、2位はDavid Lynch)。
一言で言うと、殺人とセックスが微妙に且つスリリングに絡み合う「デ・パルマ節」は今回も全開!なのは、ファンにとって嬉しい限り。ストーリー的にはドロドロとした触感とか残酷な展開も、監督の手に掛かると不思議と見れてしまう点も相変わらずGood!。この様なテーマ性の本作「こそ」監督にピッタリなのは、ファンなら周知の事実で、その点は何の不満も無い。しかし、本作の巷の評価は決して良くない。それは、なぜか・・・?。
それは「James Ellroy×Brian De Palma=?」だからだ。Ellroyと言えば「L.Aコンフィデンシャル」、「L.Aコンフィデンシャル」と言えばEllroy。と言う程に素晴らしい実績の有る原作者との「デ・パルマ効果」を誰でも期待する。いや、するなと言う方が無理な注文だ。しかし、本作は夢の共演とも思えた2人のコラボレーションが実に不完全燃焼的な印象を与えてる。それは、まるで反発しあう磁石の様に・・・。
この「ズレ」はズバリ脚本に問題が有る。原作はLA暗黒史の4部作の第1作とされ、魑魅魍魎が暗躍する世界観が濃密に強調されてるとか、ストーリーが実際にロス空港の近くの空き地で起きた猟奇殺人(被害者の呼称がブラック・ダリア)とか、実は作者の母親が殺人の被害者で、作品に反映されてると想像できるなど、非常にボリュームの有る内容の作品。また作者自身は毛色の変わったコンサバティブだが、物語では人種差別を素手で抉り取る様な、そのリアリティさと、酸いも甘いも清濁呑み干してしまう様な、稀有な魅力を持ち合わせてる作家性が秀逸。しかし、脚色の段階で余りにも物語を性急に進める(ダ・ヴィンチ・コードの様な)余り、作品を理解するのに神経が疲弊し、肝心の映画が楽しめない・・・だから巷の評価が低いと察した。一言で言えば「つまらない、と言うより良く解らない」のだと。
つまりEllroyとDe Palmaのスリラー・ガチンコ対決を楽しみに映画館に行かれた方は「・・・?」な印象しか無いのだと思うし、その点では私も少し同感。解説すると肝心の謎解きの殆どは「台詞」によって語られ、観客が期待するヴィジュアルでの「動きの有る」謎解きを期待した方を、やや裏切る結果に見えても仕方ない。せっかく「絵」が良くてもお客さんは満足しなかった典型作が本作だ。
しかし、私は「それでも」本作は見る価値のアル作品だと断言したい。本作の様な重いテーマを監督は我々の期待に応える饒舌なヴィジュアル・タッチで見せてくれたし、その意味では大いに堪能できた。相変わらず「テクニック過多」も(笑)本作では、良い方に展開してると思うし、ともすれば陰湿なイメージの物語を監督の独特のタッチで最後まで飽きる事無く見せてくれたのは流石!と思う。本作がそのテーマ性とは裏腹に作品に品格すら感じるのは偏に監督の手腕だと素直に賛辞を送りたい。
本作を通ぶって言わせてもらうなら「黒が足りない」と思う、つまりノワールが不足してる点が残念だ。それでも本作は40’Sノワールの情景として特筆すべき作品だろう。監督のマジックは本作でも健在!挑戦し続ける監督を我々支持者は温かく応援したい。

ダメな点はHilary SwankとScarlett Johanssonの役が「逆」じゃないか?と言う点。私の仲間内でも全員がこのキャスティングにNo!でしたけど。う〜ん、好みの問題?。

ブラック・ダリア事件を追う 二人の運命

投稿日

2007/05/21

レビュアー

ミルクチョコ

何の予備知識もなく、パール・ハーバーの「ジョシュ」とLAコンフィデンシャルの原作者という事で借りた作品。
慈善イベントのボクシング試合で、二人にグローブを交えさせるあたり・・・流石!と思って見ていましたが、
空き地に捨てられた惨殺死体。センセーショナルな殺人事件を巡って展開するあたりから、これは、不可解な事件に首を突っ込んでしまったかな?と。もう一度見る羽目になり・・・

残忍な殺人事件と共に、濃厚でなまめかしい人間ドラマを交えて、人間の不確かさを描いています。
この映画に登場した人物は、一人も本当のことを言っていない。
事件は、あくまで土台で、作品の根本にあるのは、人間の心の闇。
夢に破れ、落ちぶれていく女性を題材に、都会の渇きや、腐敗を描いているように思えました。
リーは、何故あんなにブラック・ダリアに固執したのか?
ブラック・ダリアの死体のために、二人の男の運命が大きく変わっていき、狂いが生じていく・・・
バッキーとリーという対照的な二人は、善と悪との危うい領域に迷い込んでいく様をつまびらかに見せています。
真実しか語らない死体。真実を語らない人達。
猟奇殺人事件をきっかけに、自分自身の過去に向きあわざるを得なかった人間たちの業の深さを浮き彫りにしながら、謎が解明されていく過程は、息詰まるやるせなさのようなものを感じてしまいました。

女は存在しない

投稿日

2007/03/28

レビュアー

裸足のラヴァース

CSで久しぶりに「ロング・グッバイ」を観たのだが そのあまりにも汚らしい画面と フレームも最低なトリミングでがっかりしたんだけど 撮影は天下のヴィルモス・ジグモンド その三年後に「愛のメモリー」が撮られる 「虚栄のかがり火」から17年ぶりのジグモンドとデ・パルマのタッグだから これは興奮するだろう 残念ながら 映画館の上映状態が悪かったのか セピアらしい画面がチョコ色でよくわからない色調は でも勝王さん指摘のクレーン撮影の場面とか 見所たくさん大満足です

エルロイって なんと三冊くらい読んでる よふかしさんみたいに若くて頭いい人じゃないので さっぱりわからない 「ホワイト・ジャズ」なんてもう日本人にはエルロイって理解不能じゃない ストーリー云々じゃなくて ノワールを越えてるでしょう エルロイはもう読まないもんねえだ デ・パルマだってお手上げ てかエルロイなんてどうでもいいんじゃない「LAコンフィデンシャル」なんて真面目にエルロイして馬鹿みたい つまらん

要するに映画が背景になってるのに デ・パルマは注目したんじゃないだろうか ダリオ・アルジェントと共になにやら 自己回帰的 自己言及的な 映画を撮ってるのではないだろうか ブラック・ダリアはスクリーンにのみ存在する幻の女 スカーレットはヒラリーを「殺された女そっくりの女」と言いように どこか鏡像のように惹かれあい 女のイマージュが分裂していく まさに「めまい」のジェームス・スチュワートのように翻弄される男達 現実のダリアは 醜く腐臭を放つ死体なのだ そのフラットなスクリーンでのみ輝く ジャーロの生贄のような女達 狂おしく映画のこの魔に魅了される デ・パルマの「映画作家のオブセッションを私的に描いている」(阿部和重)作品なのであろうか わけがわからなくなってくるとデ・パルマは面白い

ヨハンソンとスワンクの役柄に関しては スカーレットはカーペンターでも アルジェントでも デ・パルマ的でもない女優ではないだろうか いずれにしても そのぶんヒラリーがデ・パルマ的な女を 受け持ってしまったかもしれないね 

私には、ちょいと難しい・・・

投稿日

2007/09/05

レビュアー

こんちゃん

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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 観よう観よう・・・観たいな・・・と思いつつ月日は流れ、忘れた頃にレンタルできました。
 ブライアン・デ・パルマ監督ですし、色々なレビューで「難解」だとか「わかりづらい」という声は聞いていたので、覚悟してはいましたが、こりゃまいった。なかなか事態が飲み込めず、何度も戻してみたり、ストーリーの途中で「人物相関図」をカンニングしたりして、なんとか見終わりました。

 やっぱり、鑑賞力というものはあるんでしょうね。名だたるレビュアーの皆さんの高評価と共に、多くの方々の「なんだこりゃ?」というレビュー。どちらも納得できますよね。私程度の映画鑑賞歴だと、理解するのにちょっと時間がかかるというか、頑張って観ないといけません。(基本的に娯楽なので、頑張らなくてもいいんですが)まだまだ小学生レベルなんでしょうか・・・

 J・エルロイの「暗黒のLA」4部作(「ブラック・ダリア」、「ビッグ・ノーウェア」、「LAコンフィデンシャル」、「ホワイト・ジャズ」)の第1作で、小説としてはこちらが先なのに「LAコンフィデンシャル」の方が先に映画化されたんですね。
 で、元々はデヴィット・フィンチャーが監督で作るはずだったらしいです。フィンチャーの方がわかりやすかったかも・・・(でも、この作品がデ・パルマで作られた後、フィンチャーが手がけた「ゾディアックはわかりづらいぞ?)

 皆さんおっしゃるようにキャストが今ひとつ弱い。というかミスキャスト?ジュシュはちょっと坊ちゃん坊ちゃんしてるし、ヒラリー・スワンクも妖艶とはほど遠いし・・・第一ダリアとよく似てると言う設定なのに、似てない。いっそ、1人二役にしちゃった方がいいでしょう。スカーレット・ヨハンソンはフィルム・ノワールっぽくて綺麗だけど、それ以上のものはないし、このキャスティングなら、ヒラリーとスカーレットは逆にした方がしっくりきますよね。

 混乱して、よくわからないと言うのは、話を詰め込みすぎているからかもしれません。私は原作を読んでいないのですが、それでも、
「ああ、かなり端折ってるなぁ」
というのはわかります。映画の後半は、展開が走りすぎて、とりあえず押っつけましたという風にしか見えないので、最後にすべての糸がつながったという図式のはずなのに、カタルシスも感じません。
 通常、人の集中力が継続するのは90分なので、尺が長いとレビュ−することが多いのですが、この作品に関しては短くしすぎなんじゃないの?と思ってしまいました。

 まあ、デ・パルマ独特のささくれだった印象でありながら、美しい映像は見ていて安心できるし、悪い作品ではありません。ただし、雑用を済ませて、DVDに集中できる体制で鑑賞することをお勧めします。


狂おしいほど惹かれて

投稿日

2007/03/27

レビュアー

よふかし

 原作に親しんだ者の目からするとあちこちはしょって慌しいことこの上なくて、小説を読んでいない人はついていけるのだろうかと少し心配になる。どうしてもいろいろ言いたくなってしまうけれど、トータルで、じゅうぶん楽しめる作品。
 ブライチャートとブランチャードというよく似た名前(あまり似ているためか映画では変えてある)の元ボクサーの警官が、それぞれ別の思惑を抱きながら、ロス市警のイメージと予算アップのためのイベント試合で闘い、やがて女性ひとりを挟んだ友情を育んでいく序盤は手際よく楽しい。
 暴力と頽廃の日々の裏には何かが澱んでいる気配がして、それが麻薬売人との銃撃事件、ブラック・ダリア事件の発生とともに一気に噴き出してくる。無残に切断されたエリザベス・ショート=ダリアの死体を映画は露骨には映し出さないが、どやどやと集まってくる野次馬と新聞記者、中でもアーロン・エッカート演じる刑事がどうしようもなく興奮し、事件に魅入られてしまう。
 原作はLA四部作の中でも最も短く、どんでん返しも含めて最もミステリーらしい骨格を持っていて(続く作品に比べるとまとまりはよいが図式的と思う)、映画もそれをなぞっている。
 それはそれで面白いけれども、どちらも謎解きや意外な真相や恐ろしい犯人やロスの暗黒を描きたいわけではなくて、『めまい』『愛のメモリー』のように狂おしいほど女に惹かれてしまう男たち、その心を描こうとしているのだと思う。死んだ女、過去に消えた女、あるいは目の前の秘密をかかえた女に、どうしようもなく惹かれて破滅していく男たち。その激情のほとばしりがもっと濃密に描かれていたなら、傑作になったかもしれない。
 衣装やカメラもさすが、いつものケレンは抑え気味だけれど、エッカート殺しの螺旋階段シーンなどはヒッチの引用もほほえましく、デ・パルマならではだと思う。
 かようにデ・パルマ的主題ながら本作が案外に薄味に思えてしまうのは、やはり複雑すぎる物語に引っ張られてしまっているせいではないだろうか。キャストには公開時から不評が沢山でていたけれど、ジョシュ・ハートネットが頑張っていて好感を持ったということだけ。65点。

 ブラック・ダリア事件そのものについては、ハヤカワ文庫のノンフィクション『ブラック・ダリアの真実』がすさまじい内容なので、関心がある人にはお勧め。真犯人じゃないかな。

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