ハードキャンディ

　　　　ソバカスの浮かんだ　あどけない顔の14歳。
　　　　赤頭巾ちゃんが迷い込んだのは　出会い系サイトの海。
　　　　まんまと　30代後半男性の家に誘い込まれる。
　　　　ところが　罠にハメたのは実は赤頭巾のほうだった。
　　　　薬を盛り　縛り上げ、どんどん追い詰めていく…。

　　　　真実と虚構の間にぽっかりと浮かんだこの出会い。
　　　　目の前にいる少女は　誰なんでしょう。
　　　　この出会いに　何か真実はあるのでしょうか。
　　　　実はこの曖昧さこそが　この作品の醍醐味なのでしょう。
　　　　実世界が　何の形もないものによって打ち壊されます。
　　　　
　　　　この作品は　男性と女性どちらが観るかによって
　　　　全く違った感想になることでしょう。
　　　　男性よりも女性のほうが相当シビアですから。

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Discasのレビュア名の横に　何やら小さなアイコンが。
1000位以内の方への「ご褒美」らしいのですが　
順位競いを煽ることに　何か意味があるのでしょうか。
順位は低くとも　素晴らしいものは素晴らしいと思うんです。
全てのレビューが平等であるべきではないでしょうか。

単に順位にステイタスを持たせることよりも
各レビュアが　過去のレビューの編集や削除ができる等の
レビューの質が上がるようなバージョンアップを望みたいです。

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え・・・とですね、私は本作の冒頭の様な経験は有りませんが(誓って)。世の男性諸兄で身に抓まされる方も多いのでは？。本作は自分の身に起きた事件と想像するだけで気絶(悶絶！)する事は請け合いの壮絶な展開が話題の異色のサスペンス、いやスリラーと呼んで構わない問題作。基本的には単細胞なロリコン男を演じる「オペラ座の怪人」のPatrick Wilsonと、「X-メン ファイナル・ディシジョン」のEllen Pageの2人の役者の台詞と演技、そして音響効果のみで展開するが、それが却って見る側の想像力を煽り、世の男性を恐怖の淵に陥れる秀逸な演出が素晴らしい。本作が初の長編映画のDavid Slade監督は、サンダンス映画祭でも評判だったらしいが、ソレも納得の出来。今後も要チェックな人だと思う。脚本を担当したBrian Nelsonも、本格的な映画は初めてだが、この理不尽な物語を緻密な構成力と、登場人物の丁寧な描写で、見る側の物事の善し悪しを感性として混乱させた中々の出来栄え。それは冒頭の2人が出逢うシーンの描写でも明快で、作劇した感じが微塵も無い極めてリアルなイントロダクションは、男性の「共感」を大いに買う事だろう(笑)。私が本作を見て「うまい」と思ったのは、これが凡骨な監督が演出したなら、恐らく女の子の描き方はもっと「賢く」設定し、よりサイケデリックなファクターを強くした作品に成っただろう。それはそれで面白いかもしれないが、そうすると本作のキャラクター設定の良さが活かされないと思う。つまり一見すると頭の弱そうな子が豹変する点が本作の見所な訳で、この口先ばっかな男と、何をするか解らない女の子との丁々発止な展開の意味合いも薄れてしまう。故に対決色を薄めた分、後半の展開が単調だと指摘される方も居るかもしれない。しかし、たった2人だけでこれだけ面白い作品は、ソウは作れない。スリラー好きの方なら、このゲームの勝ち負けの真意は「2度」味わえたかと思う。少しヒントを出すと、リアルな描写に隠された巧みな伏線が数多く有るが「答えが有る伏線」と「無い伏線」との違いを精査されると、より楽しめると思う。本作は意外と狡猾な作品、じっくり見て頂きたいですね(痛いけど)。

因みに原題の「Hard candy」は訳すと、一般的には砂糖とシロップから作ったモノで、単に堅いが砕け易いキャンディを指す言葉。しかし俗語で「ヘロイン」を意味し、隠語では「勃起したペニス」の事も、こう呼ぶのです・・・。さっ、今日も真っ直ぐ帰ろう！(笑)。

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男が目を覚ますとキッチン台の上に寝かされていて、手足を縛り付けられ、下半身は裸、股間には氷、少女が仕掛ける復讐劇。 少女が男のタ○を切り取ろうとするが下を向いた顔しか見せない、って大人がたかが１４才の少女にやられっぱなし？内容も何が何だか分からないし知りたい気持ちにもならなかった。

たった２人だけの無茶苦茶低予算のくっだらねえ腹立たしい家庭ビデオ！

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　まずは、エイちゃんさんへのメッセージです。
　ご指摘、ありがとうございました。最近、とみに物覚えが悪くなって、（昔は、記憶力にだけは自信があったのに・・・）レビュー投稿したつもりなのに、Ｕｐされていないことがよくあるんですよ。（絶対に投稿したという確たる証拠があるのに、Ｕｐされていないものもあります。これはDISCASのミス。他のレビュアーさんも同様の経験をしている模様）
　まあ、言い訳はこれくらいにして「アルツな私」という表現は、確かに軽率でした。すいません。
　物覚えの悪くなった自分自身を揶揄して言ったものですが、現実にアルツハイマーになり、四苦八苦していらっしゃる方、また、そのご家族がご覧になったら、非常に不愉快な思いをされるだろうことを考えておりませんでした。今後、気をつけていきますので、また何かありましたら、遠慮なくご指摘下さい。
　ところでエイちゃんさんも、mixiデビューされたそうですが、「ラヴァーズのDISCASな日々」へは、まだ遊びに来られていませんよね。大先輩レビュアーさんが揃っていて、ちょっと敷居が高いように誤解されている方もいらっしゃるようですが、非常に和気藹々とした、楽しいコミュですから、是非おいで下さい。お待ちしております。
　あ、ちなみに私はmixiではスティーヴィーです。



　で、本文です。
　
　緊張感溢れる、密室劇のサイコ・スリラーですね。
　主演のエレン・ペイジ（この作品がハリウッド・デビューだそうです）が、脱帽モノの演技を見せてくれます。思わず、夢中になって見入ってしまいましたよ。実にすごいです。
少女のあどけなさと、揺るぎない知性をあわせ持つヘイリーを、見事に演じていますね。
　逆赤ずきんちゃんの話は、日本の「親父狩り」や「援助交際」にインスパイアされて作ったらしいです。

　いやいや、少女の恐ろしさを十二分に表現していて、鳥肌が立ちまくりでした。
　別に私は、ロリコンでもないし、出会い系なんてやった事ないので、あの状況も客観的な視点で観れましたけど、やっぱり股間を押さえてしまいました（笑）
　いやもうプライドもかなぐり捨てて必死に止めてくれって泣きわめく姿と、気軽にオペしましょ的なシーンが恐ろしすぎます。直接のシーンは映しませんけど、精神的に来ます。　グロいシーンもないし、大竜ケツをするわけでもなく「Ｓａｗ」や「Ｈｏｓｔｅｌ」とは、対極的な怖さと言えますね。

　物語の中盤から繰り広げられる会話劇には翻弄されます。一体どっちが正しいのか！？と迷いながらも、やっぱり男に肩入れしてしまうのは私が、変態すけべじじいだからでしょうか？ということはラヴァ様も同様なはず。
　登場人物はたった５人（？）しかも、ほとんどのシーンは二人の会話だけで成り立ちます。「探偵〜スルース〜」のような雰囲気ですね。
　まあ、見終わって心地よい作品ではありません。でもこういうマイナスのパワーに溢れた作品はあまりないので、体調の良いときには、見応えがありますね。

　ウーン。怖いよう！少女も男もどっちも怖い。
　私は二人のうちのどちらかに肩入れするとか、義があるとかは全く感じず二人に関しては背筋が寒くなるような怖さを感じます。この二人立場は違っていますが、言ってみれば現代社会の歪が生み出したモンスター同士なのではないでしょうか。もはや私には理解できない2匹のモンスターの戦いの怖さは、姿形が我々とそっくりな分「AVP」の比ではありません。
　こうした理不尽で不気味な存在だからこそ、少女の行動の理由などが描かれていないのかもしれません。現実の犯罪でも特に理由らしい理由も無く人を殺すという痛ましい事件が少なからず起こっています。「オヤジ狩り」と称する事件などもそのひとつでしょう。本作で敢えて説明を付け加えなかった理由はこうした理由があったのではないでしょうか。

　ほとんどワンシチュエーション、登場人物二人という設定ながら全編とてもスリリングでスピーディーな展開で飽きを感じさせません。また映像全編色彩も美しく、ＣＭやミュージックビデオ出身の監督という経歴や能力が良い方に発揮されたようです。
　
　なかなかコワ面白い作品でした。