リバティーン

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冒頭の「あなたは、私が嫌いになるだろう・・・それでも私を好きか？」のコメントは、役者としてのジョニー・デップから観客への挑戦状とも受け取れるメッセージですね。

１７世紀に実在した放蕩詩人ジョン・ウィルモット（ロチェスター伯爵）、最終的には身から出たさびで自滅するまでを描いた生き様映画。
かなり壮絶な人生を歩んだ人物らしいのですが、全く予備知識もなく鑑賞するとかなり辛い・・・

これほどまでに、不快で魅力のない主人公に呆れてしまいます。ぼ〜っと観ていると、単に不快な主人公に振り回されて終わってしまうのですが、
しかし、ジョニデの演技に注目すると、彼の放つ独特な雰囲気や、挙動の一つ一つが見事です。
普通の二枚目役者では納まらない彼の役者魂を感じることができます。

映画として面白かったか？というとＮＯ、さらに後半では、ひたすら転落していくのを見守るのみで、病に侵された醜い姿は辛いものがあります。

冒頭の強気な発言とはうって変わって、ラストの空虚な問いかけには、同情心が沸かないわけでもないのですが、それは身から出たさびでしょ？と冷たくあしらってしまいたいような人物でした。

暗い映像、卑猥な言葉の数々、退廃的なムード。特にジョニー・デップ演じる主人公が書いた芝居が上映されるシーンはみていられなくて途中挫折しかかりましたが、「顔がくずれていくジョニー」が見たくて我慢しました。
ジョニー・デップってエキセントリックな役を好んで演じる人ではあるけど、これはちょっとやりすぎ。パイレーツやチャリチョコで有名になりすぎた反動でしょうか？「これでも私が好きか？」というラストのモノローグは、「こんな役をやる自分が好きですか？」というファンへの問いかけに聞こえました。
私はもっと普通のジョニーがみたいです。「ニックオブタイム」の普通のお父さんや、抱える問題は深いけど普通の青年「ギルバートグレイプ」がなつかしいです。これは私がみたジョニーの出演作のなかでは、「ラスベガスをやっつけろ」についで嫌いな作品になりそうです。
ただし、ジョニーの奥さんをやっていた人がちょっとよかった。彼女、「プライドと偏見」の長女をやってた人ですよね。

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冒頭でジョニーは意味深な言葉を口にする。
どれ程の衝撃を見せつけてくれるのかと私は期待に胸をふくらました。
（実際はへしゃけているが・・・）

のんだくれの天才詩人ロチェスター（ジョニー・デップ）
三流女優のエリザベス・バりー（サマンサ・モートン）
ロチェスターはエリザベスを一流の女優に育てる為、個人レッスンを申し出る。

天才詩人には敵が少なくは無く、加えて、夫婦関係も円満では無い。

天才とは時に時代に逆らい、人目も気にせず、飛んでも無い事を平気な顔をしてやってのける。

ロチェスターの作り上げた演劇は破廉恥極まりなく、国王チャールズ二世（ジョン・マルコビッチ）の怒りを買い、追放される身となった。

懸命に育てたエリザベスは国王の犬となり、ロチェスターを裏切る。

その後のロチェスターは観るも無残な姿・・・顔、と言うより皮膚もボロボロになり、まともに歩けない状態。

最後まで支え続けたのは妻だった。
ロチェスターの破天荒な生き方に耐え、そばに居続けた妻。
泣かせます。


しかし、ジョニーデップは・・・コスプレ王と言っても過言では無い程、色んな衣装が良く似合う。あまり素顔で映画に出た事がないんじゃないかと思う・・・素顔での映画出演が少なくはないが、あまりにも顔が分からない程のメイク、カツラ、衣装。
○シザーハンズ　○チャーリーとチョコレート工場
○スウィーニートッド　○海賊物←タイトル忘れたｗ
○スリーピーホロー　○リバティーン　○妹の恋人
等々、現代劇、普段着とは程遠い役が多く見られる。

やはり、これは演技力の素晴らしさがなせる技としか言いようが無い。

さすが、ジョニー・デップ

かっちょいいぜ！


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　pokorou

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Johnny演じるロチェスター卿の色気と才能の豊かさと
狂気にも近い破天荒さに魅力を感じたり惹かれたりするのを禁じ得ない
”いち押し”のJohnny作品です
子様の目にはもちろん見せられませんし見ても訳分からないかも(~_~;)
悲しくもすさまじいJohnnyを見ることになった

・・・はじめに断っておく

諸君は私を好きになるまい
男は嫉妬し　女は拒絶し
物語が進むに連れて　どんどん私を嫌いになる

淑女たちに警告
私はところ構わず女を抱ける
紳士諸君も嘆くことなかれ
私はそっちもいけるから気をつけろ・・・

・・・私はジョン・ウィルモット
　　　二代目ロチェスター伯爵
どうか私を好きにならないでくれ・・・

　　〜〜〜〜〜プロローグ〜〜〜〜〜


映画の最後のJohnnyの問いかけには
思わず”Yes I do…"とつぶやき（爆）
とにかくJohnnyの鬼気迫る演技はいまさらながら感動！

でもご注意ください・・禁止用語満載です　^m^


Johnnyにぞっこんの私は　ますます彼を愛してやまないが
（ここよりネタバレ）
梅毒に罹って鼻がなくなり　肌も崩れ　瞳もにごり
朽ち果てるように死んでいくJohnnyを
ウォンカさんやジャック船長ファンのお子達は
受け入れられないだろう・・・・・

　冒頭の取ってつけたような語り。演出上不要なのでは？と一瞬思った。
「私はいつでもどこでも女を抱ける。どうか私を好きにならないよう、くれぐれもご注意を。」
　はぁ〜？いくら天下のジョニー・デップにだって、こんなことを面と向かって言われたら、かなり不快になります。どんだけ思い上がった軟派オトコの話なのかと身構えました。

　でも話がすすむにつれ、だんだんわかってきました。なるほどこの冒頭の演出は、まさに観る前に私たちを身構えさせるためだったのですね。まさにロチェスター伯爵の挑発そのものだったのです。
　彼は奔放ではありましたが、決して万人に好かれてはいなかった。そして彼自身も人を愛したり愛されたりすることが決して得意ではなかったようです。
　ラストの語りでは、自分の心の弱さを隠そうと必死に虚勢を張っている男の孤独や寂しさが滲み出ているようにさえ思えました。

　そして、そんな彼に師事し、心を通わせながらも最終的に彼を捨てた女優エリザベス。何度も裏切られ、傷つけられながらも彼の最期を看取った妻エリザベス。
　対照的でありながら、どちらもたくましい２つの愛の形が描かれています。