ゾラの生涯

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ゾラの生涯 / ポール・ムーニイ

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「ゾラの生涯」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

懐かしの映画を堪能できる「世界名作映画全集」シリーズの第118巻は、文豪・ゾラの生涯と“ドレフュス事件”をテーマに作られた伝記映画。冤罪で捕まった友人のドレフュス大尉を救おうとしたゾラは禁固刑に処せられるが、友人の助けで英国に亡命する。

「ゾラの生涯」 の作品情報

作品情報

製作年: 1937年
製作国: アメリカ
原題: THE LIFE OF EMILE ZOLA
受賞記録: 1937年 アカデミー賞 作品賞
1937年 NY批評家協会賞 作品賞

「ゾラの生涯」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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1〜 5件 / 全8件

「いったい、ユダヤ人て、なあに ?」 ネタバレ

投稿日:2010/07/05 レビュアー:ロキュータス

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

冒頭から本題と少し離れますが・・・。
フランス人の映画監督イブ・シャンピと結婚し、パリで暮らし始めた岸恵子さんでしたが、彼女の華奢な足にあう靴がなく、注文次第でどんな靴も木型からつくるという店に出かけましたが、やはりサイズが合わない。

店に入った時からとげのある目をしていた厚化粧の女性オーナーが顔をしかめて「子ども専門店にでも行くか、植民地にでも帰ったほうが早いんじゃないの」と言ったとき、呆然としていた岸さんよりも、連れの二人のフランス人女性のほうが憤慨し、「ケイコ、出ましょう。 靴屋さんはたくさんあるわ」と夫の親友の妻ニコールは手を引き、もう一人は店主をののしっていたが、店を出てドアを閉める瞬間「なによっ、汚いユダヤ人」と捨てセリフを吐いた。

それを聞いたニコールは立ち止まって「ちなみに私もイスラエル人なの」と言った。
「私の祖父も汚いユダヤ人といって罵倒されたわ。 フランス中の人から・・・」
もう一人の女性は紅くなり謝ったが気まずい雰囲気になってしまい、岸さんは何が何だかわからず驚いてしまった。

その晩家族、友人10人ほどの食卓で、この出来事が話題になり、無礼な店、失言した女性はさんざ槍玉に上がったが、混乱を引きずっていた岸さんが発した質問で談笑は止まり、みんな毒気を抜かれた様になった。
「いったい、ユダヤ人て、なあに ?」
夫のイブ・シャンピは驚いて「世界は広い。   ユダヤ人を知らない人間がいるなんて !
それが僕の妻だなんて ! 」  (岸恵子・著『ベラルーシの林檎』より)

彼の家はユダヤ系だったのです。   そして岸さんと一緒に靴屋に行ったニコールの祖父が、本作が描くドレフュス事件のアルフレッド・ドレフュス大尉でした。
岸恵子さんが同著作の中で紹介しているサルトルの言葉(『ユダヤ人問題』)
「ユダヤ人とは、近代国家のなかに完全に同化する能力をもっているにも関わらず、各国家のほうが同化することを望まない人間として定義される。」

19世紀、20世紀の歴史をみていくと、民族主義、国家主義を超えた国際主義の理想を抱いた人たちの中でユダヤ人の存在感は大きいと思います。
カール・マルクス、ローザ・ルクセンブルグ、レオン・トロッキーらの共産主義者。
エスペラント語のザメンホフや、世界連邦の理想を掲げたアインシュタインたち。
また近代国家の持つ自由と民主主義の理念の確立にも貢献してきたと思います。

しかしドレフュス事件という冤罪事件がユダヤ人社会に与えたショックはとても大きかったようです。
ロシアや東欧、後進の近代国家のドイツではなく、自由・平等・博愛の理念を掲げたフランスでの反ユダヤ主義の激しさを、この事件で思い知り衝撃を受けたオーストリアのユダヤ人ヘルツェルの始めたユダヤ人国家建国運動がシオニズム。

本作の公開年度の1937年当時、ドイツではヒトラーが台頭、ユダヤ人は激しく迫害されていました。
アインシュタインはアメリカ国籍申請中。 イスラエルはまだ建国されていません。
第二次大戦後のホロコーストが知られた後とは違い、アメリカでもまだ反ユダヤ主義は公然とそして根深かった頃。

本作はその年のアカデミー作品賞と主演男優賞受賞作ですが、そうしたアメリカ社会の背景から、ドレフュス事件が主眼なのは明らかなものの、事件そのものをダイレクトに描くのではなく、フランス社会を弾劾告発した「正義の人」エミール・ゾラの生涯を描くという方法をとっています。

したがってDISCASさんのイントロに「友人の」とありますが、違います。
友人という情実からでも、ユダヤびいきだからでもなく、正義の人、社会派であるエミール・ゾラの告発だから、フェアだというスタンスです。 
だから前半の『ナナ』で有名になる部分も重要なのだと思います。

作品自体はノンフィクションというより伝記「物語」で、今日的に観ると、いささか大時代な演技と演出に感じますが、当時のユダヤ系アメリカ社会の思いがよく伝わる作品です。




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グッと渋い伝記映画

投稿日:2013/05/20 レビュアー:まーしぃ

がっちりとした演出に、ギャングで大売出し中だったポール・ムーニの変身した見ごたえある演技。
すっごく立派な映画なんだけど、でもなんかハリウッドがつくったからか、感動感激には至らず……

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伝記映画としてはトップクラス

投稿日:2015/11/08 レビュアー:レイモンド・ウダ

 驚きました。1937年制作と聞けば、「ハリウッドの黄金期」1930年代で名作が目白押しの時代であることは間違いないのですが、この映画は今見てもとても重厚で胸に迫る伝記映画です。映画の歴史が始まってもうこの時期には、映画のレベルはここまで達していた、と実感します。

 作家エミール・ゾラと言えば「ナナ」とか「居酒屋」とか、とにかく作品が暗いので、その生涯は破滅的だったのではないか?などという無知な状態でしたが、なになに、大成功した後はフランスの文豪として生前から大作家の生活を送れたのですね。そして、何不自由ない富と名声を手に入れながら、あえて政府を敵に回すような形で「ドレフュス事件」に関わって行く(本作では初めはあまり乗り気ではないのに仕方なく巻き込まれて行く様子がリアルで面白い)のですから、まさに偉人の一人であると言えるでしょう。

 メイクアップに徹底的にこだわるので有名な名優、ポール・ムニは本作でも撮影の度に毎朝3時間半かけて老年のゾラのメイクアップを行ったそうですが、メイクアップに限らず、年齢を重ねた後のゾラの貫禄のある演技は素晴らしい。裁判での5分を超える弁論シーンは、撮影終了後その場に居た俳優たちやスタッフが総立ちで拍手したというのも頷ける迫力ある名演技です。本作は作品賞始め3つのアカデミー賞を受賞したが、ノミネートされたもののポール・ムニはアカデミー主演男優賞を逃しているのが残念です(この年は「我は海の子」でスペンサー・トレーシーが受賞しており、競争の激しい時代だったのですね)。とは言え、前の年1936年、本作に先立って成功したやはり伝記映画の「科学者の道」でパスツールを演じてアカデミー主演男優賞を受賞しています。

 さて、3つ受賞したオスカーの一つが、ドレフュスを演じたジョセフ・シルドクラウトの助演男優賞ですが、確かに無実を必死に訴え続ける彼の演技は大変印象的でした。「アンネの日記」(1959)のアンネ・フランクの父オットー・フランク役が一番有名な名優ですが、若い頃からその才能を発揮していたのですね。

 伝記映画はしくじると退屈な出来になりがちですが、本作はドキュメンタリーを見ているような迫力があり、いつの間にか作品の世界にすっかりはまってしまっていました。

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真摯に向かい合える伝記映画

投稿日:2013/10/10 レビュアー:趣味は洋画

本作はアカデミー賞作品賞受賞作で、助演男優賞をドレフュス大尉に扮したジョセフ・シルドクラウトが受賞しています。 彼はオーストリア生まれのユダヤ人で、1920年代初頭からアメリカの舞台・映画で活躍しており、後年は59年「アンネの日記」の父親役が代表作です。 本作の役柄でもユダヤ人であるが故に、無実の罪で悪魔島へ終身刑の囚人として送られるドレフュスを好演しています。 夫の無実を信じるドレフュス夫人(ゲイル・ソンダーガード)の依頼によって、ゾラ(ポール・ムニ)がペンをもって立ち上がるのです。 主人公エミール・ゾラを演じたポール・ムニは、前年の36年「科学者の道」でアカデミー主演男優賞を受賞していますが、本作ではノミネートに終わっています。 作品前半部は、ゾラと画家のポール・セザンヌ(ウラジミール・ソコロフ)の貧しい生活ぶりや、巷の女ナナ(エリン・オブライエン・ムーア)と知り合ったゾラが彼女の身の上話を小説に書いて好評を博し、やがて文豪と呼ばれるまでを淡々と描いています。 しかしドレフュス事件発生後から、裁判劇への流れに至っては、俄然サスペンス性も出てきて引き込まれます。 裁判とは名ばかりで、国家権力(軍の権力というべきか)によって、まったく裁判の体をなしていないのには驚きです。 ラボリ弁護士(ドナルド・クリスプ)の熱弁のかいもなく、ゾラは有罪、ドレフュスの再審に至ってはすべて却下というひどさに呆れるばかりです。 むづかしいことは分かりませんが、製作当時、すでに多くのユダヤ系移民や、ナチスの亡命者を抱えていたアメリカの、ある種の叫びのような気がしてなりません。

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英語がわかれば面白かったかも

投稿日:2013/12/16 レビュアー:しびぞう

作家の伝記を元に撮られた映画だというのに、心を打つ文言が全く出てこなかったのが驚きだ。翻訳したのは一体誰なんだろう。手に汗握るであろうシーンが冗長に感じて仕方なかった。
おそらくそれは、私が英語が堪能ではないからそう思うのであろう。英語を勉強してから見直したらまた違う感想になるだろう。そういう映画だと思いたい。

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ゾラの生涯

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「いったい、ユダヤ人て、なあに ?」

投稿日

2010/07/05

レビュアー

ロキュータス

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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冒頭から本題と少し離れますが・・・。
フランス人の映画監督イブ・シャンピと結婚し、パリで暮らし始めた岸恵子さんでしたが、彼女の華奢な足にあう靴がなく、注文次第でどんな靴も木型からつくるという店に出かけましたが、やはりサイズが合わない。

店に入った時からとげのある目をしていた厚化粧の女性オーナーが顔をしかめて「子ども専門店にでも行くか、植民地にでも帰ったほうが早いんじゃないの」と言ったとき、呆然としていた岸さんよりも、連れの二人のフランス人女性のほうが憤慨し、「ケイコ、出ましょう。 靴屋さんはたくさんあるわ」と夫の親友の妻ニコールは手を引き、もう一人は店主をののしっていたが、店を出てドアを閉める瞬間「なによっ、汚いユダヤ人」と捨てセリフを吐いた。

それを聞いたニコールは立ち止まって「ちなみに私もイスラエル人なの」と言った。
「私の祖父も汚いユダヤ人といって罵倒されたわ。 フランス中の人から・・・」
もう一人の女性は紅くなり謝ったが気まずい雰囲気になってしまい、岸さんは何が何だかわからず驚いてしまった。

その晩家族、友人10人ほどの食卓で、この出来事が話題になり、無礼な店、失言した女性はさんざ槍玉に上がったが、混乱を引きずっていた岸さんが発した質問で談笑は止まり、みんな毒気を抜かれた様になった。
「いったい、ユダヤ人て、なあに ?」
夫のイブ・シャンピは驚いて「世界は広い。   ユダヤ人を知らない人間がいるなんて !
それが僕の妻だなんて ! 」  (岸恵子・著『ベラルーシの林檎』より)

彼の家はユダヤ系だったのです。   そして岸さんと一緒に靴屋に行ったニコールの祖父が、本作が描くドレフュス事件のアルフレッド・ドレフュス大尉でした。
岸恵子さんが同著作の中で紹介しているサルトルの言葉(『ユダヤ人問題』)
「ユダヤ人とは、近代国家のなかに完全に同化する能力をもっているにも関わらず、各国家のほうが同化することを望まない人間として定義される。」

19世紀、20世紀の歴史をみていくと、民族主義、国家主義を超えた国際主義の理想を抱いた人たちの中でユダヤ人の存在感は大きいと思います。
カール・マルクス、ローザ・ルクセンブルグ、レオン・トロッキーらの共産主義者。
エスペラント語のザメンホフや、世界連邦の理想を掲げたアインシュタインたち。
また近代国家の持つ自由と民主主義の理念の確立にも貢献してきたと思います。

しかしドレフュス事件という冤罪事件がユダヤ人社会に与えたショックはとても大きかったようです。
ロシアや東欧、後進の近代国家のドイツではなく、自由・平等・博愛の理念を掲げたフランスでの反ユダヤ主義の激しさを、この事件で思い知り衝撃を受けたオーストリアのユダヤ人ヘルツェルの始めたユダヤ人国家建国運動がシオニズム。

本作の公開年度の1937年当時、ドイツではヒトラーが台頭、ユダヤ人は激しく迫害されていました。
アインシュタインはアメリカ国籍申請中。 イスラエルはまだ建国されていません。
第二次大戦後のホロコーストが知られた後とは違い、アメリカでもまだ反ユダヤ主義は公然とそして根深かった頃。

本作はその年のアカデミー作品賞と主演男優賞受賞作ですが、そうしたアメリカ社会の背景から、ドレフュス事件が主眼なのは明らかなものの、事件そのものをダイレクトに描くのではなく、フランス社会を弾劾告発した「正義の人」エミール・ゾラの生涯を描くという方法をとっています。

したがってDISCASさんのイントロに「友人の」とありますが、違います。
友人という情実からでも、ユダヤびいきだからでもなく、正義の人、社会派であるエミール・ゾラの告発だから、フェアだというスタンスです。 
だから前半の『ナナ』で有名になる部分も重要なのだと思います。

作品自体はノンフィクションというより伝記「物語」で、今日的に観ると、いささか大時代な演技と演出に感じますが、当時のユダヤ系アメリカ社会の思いがよく伝わる作品です。




グッと渋い伝記映画

投稿日

2013/05/20

レビュアー

まーしぃ

がっちりとした演出に、ギャングで大売出し中だったポール・ムーニの変身した見ごたえある演技。
すっごく立派な映画なんだけど、でもなんかハリウッドがつくったからか、感動感激には至らず……

伝記映画としてはトップクラス

投稿日

2015/11/08

レビュアー

レイモンド・ウダ

 驚きました。1937年制作と聞けば、「ハリウッドの黄金期」1930年代で名作が目白押しの時代であることは間違いないのですが、この映画は今見てもとても重厚で胸に迫る伝記映画です。映画の歴史が始まってもうこの時期には、映画のレベルはここまで達していた、と実感します。

 作家エミール・ゾラと言えば「ナナ」とか「居酒屋」とか、とにかく作品が暗いので、その生涯は破滅的だったのではないか?などという無知な状態でしたが、なになに、大成功した後はフランスの文豪として生前から大作家の生活を送れたのですね。そして、何不自由ない富と名声を手に入れながら、あえて政府を敵に回すような形で「ドレフュス事件」に関わって行く(本作では初めはあまり乗り気ではないのに仕方なく巻き込まれて行く様子がリアルで面白い)のですから、まさに偉人の一人であると言えるでしょう。

 メイクアップに徹底的にこだわるので有名な名優、ポール・ムニは本作でも撮影の度に毎朝3時間半かけて老年のゾラのメイクアップを行ったそうですが、メイクアップに限らず、年齢を重ねた後のゾラの貫禄のある演技は素晴らしい。裁判での5分を超える弁論シーンは、撮影終了後その場に居た俳優たちやスタッフが総立ちで拍手したというのも頷ける迫力ある名演技です。本作は作品賞始め3つのアカデミー賞を受賞したが、ノミネートされたもののポール・ムニはアカデミー主演男優賞を逃しているのが残念です(この年は「我は海の子」でスペンサー・トレーシーが受賞しており、競争の激しい時代だったのですね)。とは言え、前の年1936年、本作に先立って成功したやはり伝記映画の「科学者の道」でパスツールを演じてアカデミー主演男優賞を受賞しています。

 さて、3つ受賞したオスカーの一つが、ドレフュスを演じたジョセフ・シルドクラウトの助演男優賞ですが、確かに無実を必死に訴え続ける彼の演技は大変印象的でした。「アンネの日記」(1959)のアンネ・フランクの父オットー・フランク役が一番有名な名優ですが、若い頃からその才能を発揮していたのですね。

 伝記映画はしくじると退屈な出来になりがちですが、本作はドキュメンタリーを見ているような迫力があり、いつの間にか作品の世界にすっかりはまってしまっていました。

真摯に向かい合える伝記映画

投稿日

2013/10/10

レビュアー

趣味は洋画

本作はアカデミー賞作品賞受賞作で、助演男優賞をドレフュス大尉に扮したジョセフ・シルドクラウトが受賞しています。 彼はオーストリア生まれのユダヤ人で、1920年代初頭からアメリカの舞台・映画で活躍しており、後年は59年「アンネの日記」の父親役が代表作です。 本作の役柄でもユダヤ人であるが故に、無実の罪で悪魔島へ終身刑の囚人として送られるドレフュスを好演しています。 夫の無実を信じるドレフュス夫人(ゲイル・ソンダーガード)の依頼によって、ゾラ(ポール・ムニ)がペンをもって立ち上がるのです。 主人公エミール・ゾラを演じたポール・ムニは、前年の36年「科学者の道」でアカデミー主演男優賞を受賞していますが、本作ではノミネートに終わっています。 作品前半部は、ゾラと画家のポール・セザンヌ(ウラジミール・ソコロフ)の貧しい生活ぶりや、巷の女ナナ(エリン・オブライエン・ムーア)と知り合ったゾラが彼女の身の上話を小説に書いて好評を博し、やがて文豪と呼ばれるまでを淡々と描いています。 しかしドレフュス事件発生後から、裁判劇への流れに至っては、俄然サスペンス性も出てきて引き込まれます。 裁判とは名ばかりで、国家権力(軍の権力というべきか)によって、まったく裁判の体をなしていないのには驚きです。 ラボリ弁護士(ドナルド・クリスプ)の熱弁のかいもなく、ゾラは有罪、ドレフュスの再審に至ってはすべて却下というひどさに呆れるばかりです。 むづかしいことは分かりませんが、製作当時、すでに多くのユダヤ系移民や、ナチスの亡命者を抱えていたアメリカの、ある種の叫びのような気がしてなりません。

英語がわかれば面白かったかも

投稿日

2013/12/16

レビュアー

しびぞう

作家の伝記を元に撮られた映画だというのに、心を打つ文言が全く出てこなかったのが驚きだ。翻訳したのは一体誰なんだろう。手に汗握るであろうシーンが冗長に感じて仕方なかった。
おそらくそれは、私が英語が堪能ではないからそう思うのであろう。英語を勉強してから見直したらまた違う感想になるだろう。そういう映画だと思いたい。

1〜 5件 / 全8件