イグアナの夜 / リチャード・バートン
イグアナの夜
/ジョン・ヒューストン
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(5)
解説・ストーリー
元牧師のシャノンは、ツアーガイドとしてメキシコで働いていた。夏休みを利用し、メキシコを訪れたミッション・カレッジの女教師たちの案内をするが、その中にはまだティーンエイジャーの娘シャーロットがいた。彼女は事あるごとに、シャノンを誘惑する。そんな二人が夜、一室にこもったことから、一行の監視係、フェロウズ女史はシャノンをクビにしようとする。困り果てたシャノンは、友人をたよって一行をある旅館へ案内するが、そこで彼は、自分の運命を左右する二人の女性に出会う。
元牧師のシャノンは、ツアーガイドとしてメキシコで働いていた。夏休みを利用し、メキシコを訪れたミッション・カレッジの女教師たちの案内をするが、その中にはまだティーンエイジャーの娘シャーロットがいた。彼女は事あるごとに、シャノンを誘惑する。そんな二人が夜、一室にこもったことから、一行の監視係、フェロウズ女史はシャノンをクビにしようとする。困り果てたシャノンは、友人をたよって一行をある旅館へ案内するが、そこで彼は、自分の運命を左右する二人の女性に出会う。
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「イグアナの夜」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
元牧師のシャノンは、ツアーガイドとしてメキシコで働いていた。夏休みを利用し、メキシコを訪れたミッション・カレッジの女教師たちの案内をするが、その中にはまだティーンエイジャーの娘シャーロットがいた。彼女は事あるごとに、シャノンを誘惑する。そんな二人が夜、一室にこもったことから、一行の監視係、フェロウズ女史はシャノンをクビにしようとする。困り果てたシャノンは、友人をたよって一行をある旅館へ案内するが、そこで彼は、自分の運命を左右する二人の女性に出会う。
「イグアナの夜」 の作品情報
「イグアナの夜」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
イグアナの夜 特別版の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
118分 |
|
1:ドルビーデジタル/モノラル/英語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DLR67742 |
2006年09月29日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
5枚
|
0人
|
0人
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イグアナの夜 特別版の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
118分 |
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1:ドルビーデジタル/モノラル/英語
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DLR67742 |
2006年09月29日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
5枚
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ユーザーレビュー:5件
ハリウッド史上もっとも美しい女優と言われるエヴァ・ガードナー
ハリウッド史上もっとも美しい女優と言われるエヴァ・ガードナー狙いで観た。
エヴァ・ガードナーは「渚にて(1959)」で初めて見たが、エキゾチックな美人だった。どんな経歴の人なのか調べたら、これが面白い。1922年12月24日、アメリカ南部のタバコ農園に七人兄弟の末っ子として生まれ、18歳まで裸足で生活。あの訛りはこの所為なんだな。18歳の頃、ニューヨークの義兄の写真スタジオにたまたま貼ってあったエヴァの写真をMGMが見つけ、その美貌だけで専属契約(1941)。演技の経験が全く無いため、最初の17本の映画は端役ばっかり。初主演の「Whistle Stop(1946)」がコケて、ユニヴァーサルに貸し出されるが同じ年に制作された「The Killers(1946)」が大ヒット。しかしその後MGMは彼女の人気だけを当てにした凡作ばかりを作り続けたため、エヴァ・ガードナーは演技にずっと自信が持てず、女優としての評価が得られたのは次の三作だけ。「モガンボ(1953)」「Bhowani Junction (1956)」「イグアナの夜(1964)」。これ以降の作品は「お金のため」と本人は回顧している。【出所: Imdb.com】
簡単に言うと、ゴージャス美人の大根役者だったということだ。「渚にて(1959)」で見た限りでは、演技が下手とはとても思えなかった。じゃ、「イグアナの夜(1964)」を観てみようと思ったわけである。
この映画は豪華だ。リチャード・バートン、エヴァ・ガードナー、デボラ・カー、スー・リオン。女性はどれも個性的な当時一流の美人ばかり。テネシー・ウィリアムズの原作を映画化したものなので、非常に深遠なセリフを言う役と、どこにでもいそうな人間役の人が入り混じっている。配役はそれぞれの役者の個性を考えると完璧だ。
深遠なセリフを喋る役は、見るからに知性的なデボラ・カー。長くて難しいセリフをすらすらと喋る。話し相手にはいいが、セックスしたい相手ではない。劇中でも40歳目前で処女である。エヴァ・ガードナーはメキシコの海辺の宿屋の未亡人。未亡人のために発散できない色香が立ち上っている。演技は、残念ながら、ひとりだけレベルが一段下だ。セリフはデボラ・カーのほうが20倍くらい多い。エヴァ・ガードナーは、演じているのではなくて、本人そのものが動いている、ときっと誰もが感じるだろう。人間的に素朴で正直な人なんだと思う。
たまたまこの映画と一緒にキューブリックの「ロリータ(1962)」を借りていたのだが、スー・リオンはそのロリータ役である。ロリータ役から二年後の17歳のスー・リオンは、ブロンドのキレイな娘【劇中でquailと表現される】なんだが、「ロリータ」で見せた「危うさ」「壊れそうな美しさ」というものが全く無くなってしまっている。「普通の知性を持ったただの美人」だ。役柄も、どこにでもいそうな美人の娘。役柄はぴったりだが、どうしてもロリータの時の演技と比べると、こちらは大根である。完成された大人の美しさに近づいた代わりに「危うい、壊れ物のような仕種や喋り方や表情を引きかえにした」のだろう。
映画はキリスト教的ヒューマニティがテーマである。しかしキリスト教の知識はいらない。前半はドタバタコメディだ。デボラ・カーが登場してからは、会話劇に変わる。リチャード・バートンとエヴァ・ガードナーとの三者競演を見るだけでも楽しいが、底辺に流れるのは「生きるとはどういうことか」という問い掛けだ。大人の映画だ。主人公たち同様の四十代にならないと分からない映画かもしれない。主役の四人の個性を見比べるだけでも見ごたえのある作品である。
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6人の会員が気に入ったと投稿しています
ブレないヒューストン作品
投稿日:2014/07/08
レビュアー:趣味は洋画
冒頭、雨の降りしきる教会。 ミサを口ずさむ人々の中、いきなり主人公のリチャード・バートンがシャノン神父役で登場する。 神妙な顔つきで聖書の一節を口にしている....ところが....急に分裂症的なスピーチとなり、訪れていた人々は不信感をあらわに、次々と退出してしまう。 そのあとタイトルバックの中、キャスト・スタッフの紹介....‘さあ、物語が始まるぞ...’となるわけだ。
次のシーンからはまったく雰囲気の異なったシーンの‘入り’で、メキシコの海岸を走るオンボロバス。 シャノン神父は、なんと旅行会社のガイド(エスコート)に職を変えている。
アメリカのミッション・カレッジのツアーをバスで案内しているのだ。 その中には18歳の爆弾娘シャーロット(スー・リオン)がおり、なにかとシャノンに迫ってくる。 そのことを心よく思わないシャーロットの監視役フェロウズ女史(グレイソン・ホール)と、シャノンのやりとりが前半の見どころ。 (G・ホールは本作の演技で、米アカデミー賞助演女優賞にノミネートされている)
その後、バスは海岸線の崖っぷちにあるホテルへ到着、そこの女主人マキシン(エヴァ・ガードナー)の出迎えを受ける。
さらに女画家のハンナ(デボラ・カー)と、その祖父ノンノ(シリル・デレヴァンティ)がホテルにやってくる。
登場人物は出そろった...R・バートンを中心に、彼をとりまくA・ガードナー、D・カー、S・リオン、そしてG・ホールという女性たちの、愛と憎しみ、心の葛藤が、妙なサスペンスタッチで描かれる。
R・バートンは聖職者への未練、A・ガードナーは亡き夫への愛情、D・カーは自身の人生に対する思慮、三者三様の思いが交錯し、後半のストーリーは一気に駆け抜ける。
しかし思えば、ホテルに繋がれていたイグアナそのものが、彼等の状況を表わしていたのかもしれない...
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テネシー・ウィリアムス作の重喜劇
ロキュの69日連続レビュー V 第4日
笑い話を言うときに、「 おもしろい話があるんだけど 」という前振りで言うのは、明石家さんまが言うように、笑いのハードルを上げるのはNGです。
でも、原作がテネシー・ウィリアムスの戯曲、巨匠ジョン・ヒューストン監督、主演がシェークスピア役者のリチャート・バートンが主演、などから、難しそうな芸術作品だとガチガチに身構えてしまったら、観方までカタくて重くなってしまいそうになります。
これは「 重喜劇 」と思います。
「 重喜劇 」という言葉は今村昌平が自作を指して使った言葉。
人間の欲望、業の深さを赤裸々に描き、登場人物たちが取り乱し、あがき、愚かしくふるまう様が真剣であればあるほど、笑ってしまうしかない話、といのが定義でしょうか。
ブラック・コメディというのともちょっとニュアンスが違う気がしますし、別に何かを風刺しているわけでもない。 こういう作品を外国ではどう言うのでしょう。
( がっつりネタバレあり )
聖職者でありながら、神への疑問と性的欲求を抑えきれず、不適切な問題を起こしたとして教会を追放され、今はバスガイドでなんとか食いつないでいる男、シャノン( リチャード・バートン )
彼のバスツアーに参加し、男のスケベな本性を見透かして、あからさまに求めてくる少女シャーロット( スー・リオン )
付き添いとしてシャノンをいやらしいケダモノと見なし、少女をその毒牙から守ろうとするジュディス
( グレイソン・ホール 本作でアカデミー助演女優賞ノミネート)
シャノンが事態の収拾がつかずツアーを引き連れて逃げ込む宿屋の主人マキシン( エヴァ・ガードナー )
そして98歳の詩人の付き添いとして放浪の旅をしているハンナ(デボラ・カー)
イグアナは奇妙な、不気味な、気持ちの悪い生き物と思ってしまう人がいるかもしれません。
変わった形をして見えても、これも神が創った命。
本作の登場人物たちもそう、奇妙な、人生に失敗したみじめな連中に見えるかもしれません。
愛と性は人にとって重いテーマ。 思いつめたら、苦しくて、つらくって打ちひしがれそうになります。
でも、人間とはどうしようもない存在ならば、人生がままならないのなら、笑ってしまいましょう。
笑えないなら、せめて彼らの人生を否定はしないでおきましょう。
・・・と、この作品が描くのは、生きることの肯定でしょうか。 どうか彼らに幸あれ。
ゴシップネタになりそうなキャストも何人かいて、たとえばバートンを追ってエリザベス・テーラーがロケ地に記者たちを引き連れてやって来て、やりにくいと僕なら思ってしまいますが、逆手にとって楽しんで撮影した様子のジョン・ヒューストンでした
このレビューは気に入りましたか?
2人の会員が気に入ったと投稿しています
特典映像が興味深いです。
ジョン・ヒューストンがどれほどロケ好きだったかがよくわかります。エリザベス・テイラーが撮影班に同行していたというのも驚き。
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1人の会員が気に入ったと投稿しています
戯曲の映画化としては成功
メキシコの蒸し暑い空気、へき地のホテルのすさんだ雰囲気、時々映し出されるタイトルにあるイグアナの映像、そしてテネシー・ウィリアムズ作品には付き物の個性の強い登場人物たち。彼の戯曲の映画化としては、映像の力を十分に発揮した秀作で、監督ジョン・ヒューストンがまたもやその職人的な手腕を発揮した作品である。見終わった後に幸せな気分になれるという内容ではないが、数々のシーンが記憶に残り印象的である。
主人公の旅行ガイド、シャノンを演じたリチャード・バートンは、英国の代表的な映画俳優の一人でセクシーな男優の一人に数えられるが、私はどうも彼が一流俳優であるとは思えない。粗野でニヒルな役がよく似合うが、話題作「クレオパトラ」(1963)で、前半の主人公シーザー(レックス・ハリスン)が殺害された後、後半をアントニーを演じるリチャード・バートンが引き継いだとたんに一気に映画の魅力が半減し、この人は大作の主役を務めるには力量不足なのではないか?と感じたこともあり、それ以降どうしても意地悪い見方をしてしまう。「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない」(1965)の大学教授ジョージ役も魅力に乏しい。昔テレビで「寒い国から帰ったスパイ」(1965)を見た時にはよかったと思った記憶もあるが、再見しようにもDVDが出ておらず確かめることが出来ない。映画史上最高の美女と言われるエヴァ・ガードナーもホテルの主マキシンを演じて健闘しているが、彼女の定番の気は強いけれども実は気持ちのいいサッパリした女、という役どころで本作ではオリジナリティが感じられない。
本作で一番目立っているのが、年老いた父親と旅をしながら絵を描いて生活するハンナを演じたデボラ・カー。宿無しで生活が安定しない旅回りの似顔絵描きにしてはあまりに美しく、彼女ならではの気品まで漂って、ややミスキャストである感も免れないが、それでも本作が支離滅裂な話に拡散してしまわない核のような役割を担っていると思う。
ジョン・ヒューストン監督の秀作の一つとしてご覧になることをお奨めしたい。
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ユーザーレビュー
ハリウッド史上もっとも美しい女優と言われるエヴァ・ガードナー
投稿日
2008/07/14
レビュアー
bokensdorf
ハリウッド史上もっとも美しい女優と言われるエヴァ・ガードナー狙いで観た。
エヴァ・ガードナーは「渚にて(1959)」で初めて見たが、エキゾチックな美人だった。どんな経歴の人なのか調べたら、これが面白い。1922年12月24日、アメリカ南部のタバコ農園に七人兄弟の末っ子として生まれ、18歳まで裸足で生活。あの訛りはこの所為なんだな。18歳の頃、ニューヨークの義兄の写真スタジオにたまたま貼ってあったエヴァの写真をMGMが見つけ、その美貌だけで専属契約(1941)。演技の経験が全く無いため、最初の17本の映画は端役ばっかり。初主演の「Whistle Stop(1946)」がコケて、ユニヴァーサルに貸し出されるが同じ年に制作された「The Killers(1946)」が大ヒット。しかしその後MGMは彼女の人気だけを当てにした凡作ばかりを作り続けたため、エヴァ・ガードナーは演技にずっと自信が持てず、女優としての評価が得られたのは次の三作だけ。「モガンボ(1953)」「Bhowani Junction (1956)」「イグアナの夜(1964)」。これ以降の作品は「お金のため」と本人は回顧している。【出所: Imdb.com】
簡単に言うと、ゴージャス美人の大根役者だったということだ。「渚にて(1959)」で見た限りでは、演技が下手とはとても思えなかった。じゃ、「イグアナの夜(1964)」を観てみようと思ったわけである。
この映画は豪華だ。リチャード・バートン、エヴァ・ガードナー、デボラ・カー、スー・リオン。女性はどれも個性的な当時一流の美人ばかり。テネシー・ウィリアムズの原作を映画化したものなので、非常に深遠なセリフを言う役と、どこにでもいそうな人間役の人が入り混じっている。配役はそれぞれの役者の個性を考えると完璧だ。
深遠なセリフを喋る役は、見るからに知性的なデボラ・カー。長くて難しいセリフをすらすらと喋る。話し相手にはいいが、セックスしたい相手ではない。劇中でも40歳目前で処女である。エヴァ・ガードナーはメキシコの海辺の宿屋の未亡人。未亡人のために発散できない色香が立ち上っている。演技は、残念ながら、ひとりだけレベルが一段下だ。セリフはデボラ・カーのほうが20倍くらい多い。エヴァ・ガードナーは、演じているのではなくて、本人そのものが動いている、ときっと誰もが感じるだろう。人間的に素朴で正直な人なんだと思う。
たまたまこの映画と一緒にキューブリックの「ロリータ(1962)」を借りていたのだが、スー・リオンはそのロリータ役である。ロリータ役から二年後の17歳のスー・リオンは、ブロンドのキレイな娘【劇中でquailと表現される】なんだが、「ロリータ」で見せた「危うさ」「壊れそうな美しさ」というものが全く無くなってしまっている。「普通の知性を持ったただの美人」だ。役柄も、どこにでもいそうな美人の娘。役柄はぴったりだが、どうしてもロリータの時の演技と比べると、こちらは大根である。完成された大人の美しさに近づいた代わりに「危うい、壊れ物のような仕種や喋り方や表情を引きかえにした」のだろう。
映画はキリスト教的ヒューマニティがテーマである。しかしキリスト教の知識はいらない。前半はドタバタコメディだ。デボラ・カーが登場してからは、会話劇に変わる。リチャード・バートンとエヴァ・ガードナーとの三者競演を見るだけでも楽しいが、底辺に流れるのは「生きるとはどういうことか」という問い掛けだ。大人の映画だ。主人公たち同様の四十代にならないと分からない映画かもしれない。主役の四人の個性を見比べるだけでも見ごたえのある作品である。
ブレないヒューストン作品
投稿日
2014/07/08
レビュアー
趣味は洋画
冒頭、雨の降りしきる教会。 ミサを口ずさむ人々の中、いきなり主人公のリチャード・バートンがシャノン神父役で登場する。 神妙な顔つきで聖書の一節を口にしている....ところが....急に分裂症的なスピーチとなり、訪れていた人々は不信感をあらわに、次々と退出してしまう。 そのあとタイトルバックの中、キャスト・スタッフの紹介....‘さあ、物語が始まるぞ...’となるわけだ。
次のシーンからはまったく雰囲気の異なったシーンの‘入り’で、メキシコの海岸を走るオンボロバス。 シャノン神父は、なんと旅行会社のガイド(エスコート)に職を変えている。
アメリカのミッション・カレッジのツアーをバスで案内しているのだ。 その中には18歳の爆弾娘シャーロット(スー・リオン)がおり、なにかとシャノンに迫ってくる。 そのことを心よく思わないシャーロットの監視役フェロウズ女史(グレイソン・ホール)と、シャノンのやりとりが前半の見どころ。 (G・ホールは本作の演技で、米アカデミー賞助演女優賞にノミネートされている)
その後、バスは海岸線の崖っぷちにあるホテルへ到着、そこの女主人マキシン(エヴァ・ガードナー)の出迎えを受ける。
さらに女画家のハンナ(デボラ・カー)と、その祖父ノンノ(シリル・デレヴァンティ)がホテルにやってくる。
登場人物は出そろった...R・バートンを中心に、彼をとりまくA・ガードナー、D・カー、S・リオン、そしてG・ホールという女性たちの、愛と憎しみ、心の葛藤が、妙なサスペンスタッチで描かれる。
R・バートンは聖職者への未練、A・ガードナーは亡き夫への愛情、D・カーは自身の人生に対する思慮、三者三様の思いが交錯し、後半のストーリーは一気に駆け抜ける。
しかし思えば、ホテルに繋がれていたイグアナそのものが、彼等の状況を表わしていたのかもしれない...
テネシー・ウィリアムス作の重喜劇
投稿日
2020/06/12
レビュアー
ロキュータス
ロキュの69日連続レビュー V 第4日
笑い話を言うときに、「 おもしろい話があるんだけど 」という前振りで言うのは、明石家さんまが言うように、笑いのハードルを上げるのはNGです。
でも、原作がテネシー・ウィリアムスの戯曲、巨匠ジョン・ヒューストン監督、主演がシェークスピア役者のリチャート・バートンが主演、などから、難しそうな芸術作品だとガチガチに身構えてしまったら、観方までカタくて重くなってしまいそうになります。
これは「 重喜劇 」と思います。
「 重喜劇 」という言葉は今村昌平が自作を指して使った言葉。
人間の欲望、業の深さを赤裸々に描き、登場人物たちが取り乱し、あがき、愚かしくふるまう様が真剣であればあるほど、笑ってしまうしかない話、といのが定義でしょうか。
ブラック・コメディというのともちょっとニュアンスが違う気がしますし、別に何かを風刺しているわけでもない。 こういう作品を外国ではどう言うのでしょう。
( がっつりネタバレあり )
聖職者でありながら、神への疑問と性的欲求を抑えきれず、不適切な問題を起こしたとして教会を追放され、今はバスガイドでなんとか食いつないでいる男、シャノン( リチャード・バートン )
彼のバスツアーに参加し、男のスケベな本性を見透かして、あからさまに求めてくる少女シャーロット( スー・リオン )
付き添いとしてシャノンをいやらしいケダモノと見なし、少女をその毒牙から守ろうとするジュディス
( グレイソン・ホール 本作でアカデミー助演女優賞ノミネート)
シャノンが事態の収拾がつかずツアーを引き連れて逃げ込む宿屋の主人マキシン( エヴァ・ガードナー )
そして98歳の詩人の付き添いとして放浪の旅をしているハンナ(デボラ・カー)
イグアナは奇妙な、不気味な、気持ちの悪い生き物と思ってしまう人がいるかもしれません。
変わった形をして見えても、これも神が創った命。
本作の登場人物たちもそう、奇妙な、人生に失敗したみじめな連中に見えるかもしれません。
愛と性は人にとって重いテーマ。 思いつめたら、苦しくて、つらくって打ちひしがれそうになります。
でも、人間とはどうしようもない存在ならば、人生がままならないのなら、笑ってしまいましょう。
笑えないなら、せめて彼らの人生を否定はしないでおきましょう。
・・・と、この作品が描くのは、生きることの肯定でしょうか。 どうか彼らに幸あれ。
ゴシップネタになりそうなキャストも何人かいて、たとえばバートンを追ってエリザベス・テーラーがロケ地に記者たちを引き連れてやって来て、やりにくいと僕なら思ってしまいますが、逆手にとって楽しんで撮影した様子のジョン・ヒューストンでした
特典映像が興味深いです。
投稿日
2020/04/08
レビュアー
Alterego
ジョン・ヒューストンがどれほどロケ好きだったかがよくわかります。エリザベス・テイラーが撮影班に同行していたというのも驚き。
戯曲の映画化としては成功
投稿日
2013/06/01
レビュアー
レイモンド・ウダ
メキシコの蒸し暑い空気、へき地のホテルのすさんだ雰囲気、時々映し出されるタイトルにあるイグアナの映像、そしてテネシー・ウィリアムズ作品には付き物の個性の強い登場人物たち。彼の戯曲の映画化としては、映像の力を十分に発揮した秀作で、監督ジョン・ヒューストンがまたもやその職人的な手腕を発揮した作品である。見終わった後に幸せな気分になれるという内容ではないが、数々のシーンが記憶に残り印象的である。
主人公の旅行ガイド、シャノンを演じたリチャード・バートンは、英国の代表的な映画俳優の一人でセクシーな男優の一人に数えられるが、私はどうも彼が一流俳優であるとは思えない。粗野でニヒルな役がよく似合うが、話題作「クレオパトラ」(1963)で、前半の主人公シーザー(レックス・ハリスン)が殺害された後、後半をアントニーを演じるリチャード・バートンが引き継いだとたんに一気に映画の魅力が半減し、この人は大作の主役を務めるには力量不足なのではないか?と感じたこともあり、それ以降どうしても意地悪い見方をしてしまう。「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない」(1965)の大学教授ジョージ役も魅力に乏しい。昔テレビで「寒い国から帰ったスパイ」(1965)を見た時にはよかったと思った記憶もあるが、再見しようにもDVDが出ておらず確かめることが出来ない。映画史上最高の美女と言われるエヴァ・ガードナーもホテルの主マキシンを演じて健闘しているが、彼女の定番の気は強いけれども実は気持ちのいいサッパリした女、という役どころで本作ではオリジナリティが感じられない。
本作で一番目立っているのが、年老いた父親と旅をしながら絵を描いて生活するハンナを演じたデボラ・カー。宿無しで生活が安定しない旅回りの似顔絵描きにしてはあまりに美しく、彼女ならではの気品まで漂って、ややミスキャストである感も免れないが、それでも本作が支離滅裂な話に拡散してしまわない核のような役割を担っていると思う。
ジョン・ヒューストン監督の秀作の一つとしてご覧になることをお奨めしたい。
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