ミス・マープル

今回は、ミス・マープルの友人が目撃した、殺人のお話。
それは、その友人が乗っている列車と並んで走っている、もう一つの列車内で起きていた。
すれ違ったのではなく、進行方向が同じ列車なので、絞殺の瞬間がハッキリ見えたのだった。
警察に通報し、警察も調べてはみたが、死体はどこにも見つからない。
友人からその話を聞いて、ミス・マープルは沿線の地図から、死体を捨てるなら「此処」という目星をつけた。
そこは、ある大きなお屋敷の敷地だった。
ミス・マープルは、知り合いの有能な家政婦をお屋敷に潜り込ませる。
そして、今回も鮮やかな推理と洞察で犯人を捜し当てるのだ。

すこ〜し話の展開が遅いので、「２４」や「プリズン・ブレイク」などに慣れてしまった頭には、刺激が少なく眠たくなるかもしれない。
しかし、一昔前のイギリスの田舎に住む、老婦人の魅力に取りつかれてしまうと、かる〜い中毒状態。また、次も観たくなってしまう。一話完結なので、必死になって観る必要は無し（笑）

全巻１２話、遂に観終わってしまいました。寂しくなります。
誰よりも、ミス・パープルらしかったジョーン・ヒックソンの演技。古き良きヴィクトリア時代の英国よ、さようなら。

こんなに知的なオバアサマに、私もなりたいな〜〜と、敵わぬ願いを持った程。物事の本質を、冷静に見つめる目、観察力を養い、推理力を持てる様に努めていこう！！と、心に誓いましたよ！（陰で誰かの笑い声が、してくるみたいですが・・・）
人間の本質は、時代が変わっても、さほど変化していないようではありますね。
この１２巻が、良い意味で、娯楽を超えた教訓にも思えました。

ラスト、「予告殺人」も３話。最後まで、お楽しみ下さい。

余談、リナさんへ、昨日レビューの中で、ハンドル名をひらがなにしてしまってました。深謝、深謝であります。
今後共、どうぞよろしく。

隣人からも家族からも嫌われている、口うるさい大佐。
その大佐が村の牧師館で殺されます。
ミス・マープルの家の裏庭からは牧師館が丸見えで、今度の事件は、おば様が庭仕事をしている時に起きました。
容疑者は５人、あるいは６人？
ミス・マープルの推理が始まります。
驚いた事に、ミス・マープルの情報源の一つに「お茶と噂話の会」と言うのがあるんです！
おば様は、「人の噂話の中にこそ、事件の謎を解く鍵がある。」と考えているのです。
しかし、警部ときたら、おば様を「古狸」扱いして煙たがるばかり。
人の話に耳を傾けようとはしません。
さあ、犯人は誰？

マザーグースの歌の内容に合わせたように、殺人が起きます。
日本の推理小説や２時間ドラマでも、わらべ歌などの童謡が使われますね。（和歌や短歌なども）
この類の事件では、何よりも童謡がベースになっている事に気づかなくては、話になりません。
次に、童謡が示唆する物にいち早く辿り着く必要があります。
そして、第二、第三の事件を食い止めることです。
今回は、ミス・マープルの伝言も間に合わず、第三の殺人も起きてしまいました。
それでも、犯人に辿り着くことは出来ました。
ミス・マープルのお手並みを拝見いたしましょう。

海が見える家を探していた、新婚夫婦。ヒルサイド荘は、新妻のグエンダのイメージ通りの家だった。
しかし、グエンダは階段の上で異様な感覚にとらわれる。偶然にもヒルサイド荘は、彼女が幼い頃に一時期を過ごした家だったのだ。
やがて、グエンダは幼い頃に見た、ある場面を思い出す。彼女が階段の上から見た光景とは、継母の死体だった。
グエンダ夫妻とミス・マープルによって、クロスワード・パズルを解いていくように、過去の事実が一つ一つ明るみに出て、謎が解明されていく。
今回のストーリーは、いつもとは違ってテンポが良かった。
また、向こうの家は、何代にも渡って色々な人が住み、手を加えながら大切に受け継がれている事がよくわかる。