ナチュラル・シティ

当時の韓国映画としては異色のＳＦ作品なのでしょう。でもＶＦＸのレベルは決して低くないし、もちろんお得意のアクションの切れ味も悪くない。特に前半描かれる世界観は出色の出来で、細かいことを気にしなければ十分楽しめる作品。今後の韓国発ＳＦ作品への期待も込めて、お勧め作品としたいところですね。

「ブレラン」へのリスペクトというかオマージュというか、もう逐一指摘するまでもないくらいの天真爛漫さで、ここまでくると微笑ましく思えるくらいに「ブレラン好きなんです」と訴えまくってる映像や設定もイイ感じですね。（にしても、日本版予告編の「音楽」はちょっとやりすぎじゃない？あれは本編では使われてなかった気もするけどなー。あれ聞いたらヴァンゲリス怒るよな。）

唯一残念なのは、後半ウェットなドラマに流れすぎてぼんやりした感じの幕切れなってしまったところかな。余韻を残したとも言えるけど、果たしてメッセージは伝わったのかどうか。どうせブレランをやるのであれば、サイボーグと人間の境界線とはいったい何なのか？あなたと私の違いは何なのか、自分は何をもって自分なのか、といったディック作品が突きつけるようなテーマをもっと探求してみたらおもしろかったのに。ソ・リン演じるリアが、文字通り最後まで「人形」にしか見えなかったのが惜しい。

派手なＳＦドンパチアクションを期待して借りちゃったんですが、ちょっと違った趣の作品。ちゃんとレビュー読んで借りたら良いのに・・・、と後悔しても後の祭りですね。「ブレードランナー」にそっくりですか？、観たの相当に前だしそんなに思い入れないからなぁ。まあサイバーパンクな世界観にラブストーリーを絡めた、日本人が好きそうな設定で決して悪くないとは思うんですが、中盤でのテンポの悪さは作品全体を散漫な印象にしちゃってます。いろんなキャラやエピソードを絡ませて大げさな物語にしたいんだろうけど、完全に逆効果、それでなくても一見、解かり難い物語、もっとシンプルでも良かったような。

視覚効果は頑張ってる、アクション場面のキレ具合、痛々しさ、血まみれ度（笑）はコリアン作品らしく高次元でまとまっててとっても良い感じです。「マトリックス」の影響丸見えですが。終盤からお話は一気にテンポアップして緊張感保ったままラストへ、だけど、さっくり終わりとは行かず引きずっちゃうんだな。お涙頂戴のエンディングでしょうが、涙腺の弱ってる親父でも全く泣けませんでした。全編見終わって、「疲れたーっ」て感想。

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監督は間違いなくブレードランナーや押井作品に影響されたはず。自分はブレードランナー大好きで何回も観ました。ナチュラルシティは1回観れば充分です。視覚効果は頑張っていました。それなりに見所もあった。しかし技術ばかりが先行し肝心なストーリー、演出がまったくダメです。何故、アンドロイドに恋をしたのか説明不足だったしRの自分勝手さは、ついていけません。良く言えば一途な愛と言いましょうか、如何せん観る側には伝わらなかった。SFは好きやけど、あまりお勧めできる作品ではなかったですね。後は自分の目で確かめて下さい。

レンタル開始からまる５年でレビューが１０件程度ですか。当然見た方が１０人って訳じゃないですけどね（笑）
これを見るのは今回が２回目。レンタル開始当初と、先日ぶらっと立ち寄った中古屋で280円でゲットして久々に視聴。

しかし惜しい！冒頭20分とラスト20分は最高なのになぁ。セットやバトルスーツの品質も良く、全体的な予算はかなりなもの。
ダメな部分はスケール感をたっぷり取り過ぎていて、よほど集中していないとダル〜い感覚が襲ってくる長話なところ。
既に他のレビューにある通り、「ブレードランナー」のような世界観を描きたかったのでしょうが、そこはまだ未成熟だったようです。

とは言ってもB級好きには絶対スルーできない魅力があり、日本でもこれと同等に気合いの入った作品ってあったっけかな？
かなり強引だけど、キムタク主演の「宇宙戦艦ヤマト」の特撮と、この作品の実写アクションを合体させればかなりの力作になったかも（苦笑）

ブレードランナーの世界観で、GHOST IN THE SHELL　攻殻機動隊を実写版で観ているような映画でした。というか、まんまでした。


ラスト３０分が長〜い。韓国映画特有のヒロイズムに陥ってしまい．．．残念。