恥<特別編>

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恥<特別編> / リヴ・ウルマン

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「恥<特別編>」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

数々の問題作を世に送り出しているイングマール・ベルイマン監督がマックス・フォン・シドーを主演に迎えて贈る問題作。戦争を避けるように離れ小島で静かに生活を送る元バイオリニストの夫婦。しかし、戦争はふたりの関係にも溝を深め始める。

「恥<特別編>」 の作品情報

作品情報

製作年: 1966年
製作国: スウェーデン
原題: SKAMMEN/SHAME

「恥<特別編>」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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ベルイマンは二度見る

投稿日:2006/09/10 レビュアー:

戦争もの、ということで
どんなだろうと思っていましたが
個人的には戦争はきっかけに過ぎず
それぞれがすでに持っていたものが
表に出てきたという感じを受けました。
だから、普遍性がある。

ただ、一度目見たときは、やっぱり眠くて
戦いながら見ていました。(それって、楽しみなのか?)
でも、ベルイマンを退屈というのは
やっぱりちょっと駄目だよね、と奮起。
もう一度再挑戦!
ところが、結末を知った後に見直すと
すべての意味合いが変わって見えて
すごくすごく楽しめた。
最初は、一人の人間の弱さと恥を描いていると思っていたけど
結局は登場人物たちすべての弱さと恥を
描いていて、個人的には「おお!」という感じでした。

リブウルマンの表情だけで、すべてを表現しようという
シーンが幾つか見られ、ベルイマンの信頼の
深さを感じた。そして、そんなシーンは
どれも美しく見事だった。

結末も、見ている側に託していて
見るときの精神状態に左右されるように思った。

自分的には「再生」かな?

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死体の海をボートが行く ネタバレ

投稿日:2008/05/09 レビュアー:港のマリー

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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 戦場になってしまった小島をボートで脱出するラストシーン、なぜか「出エジプト」を想ってしまった。ただしモーゼはいないし「約束の地」はないし奇跡も起こらない。兵士の死体をオールでかき分け進んだ先は、絶望そのもののようにただ黒々と海面が広がるだけ。ボートの上でヒロイン、エーヴァ(リヴ・ウルマン)が語った、咲き誇っていた薔薇が爆撃の炎で燃え上がる夢は「ヨハネ黙示録」のイメージなのだろうか。夢の中ではカタストロフィのさなか、誰かが何かを囁いてくれたのだが、「思い出せない」と彼女はつぶやく。戦争ものには違いないが、ベルイマンらしく宗教的、形而上学的な映画だった。どの場面も意味ありげで妖しい気配に放ってたたずんでいる。その神秘的ともいえる独特の雰囲気、粗雑に言ってしまえば、神を失って滅びに向かうことが不可避となった人間の姿を象徴しているのだろうか。それとも待ち続けていれば救済はやって来るのか。

 ただこの映画、「形而下」においても充実している。この島では三つの軍事勢力が争うのだが、そのどれもが残酷さと卑劣さでは変わりがない。市長の率いる政府軍は市民を拷問するし、レジスタンス勢力は意味のない破壊に興じるし、「人民を解放する」と称して侵攻してきた共産軍は、ニュース映像を捏造して自己正当化をはかるし、どの軍隊でも軍隊の通った後には死体と瓦礫しか残らない。さらに重大なのは戦闘は人の心を破壊してしまうことだ。エーヴァの夫、ヤンの変貌ぶりは凄かった。柱の陰でめそめそとしていた音楽家が人間一人撃ち殺したとたん豹変し暴力性を剥き出しにする。人間性の崩壊がさらに戦闘を激化させ戦争の終結を遅らせる。一般の住民にとっては悪夢のような生活が続くのだ。非政治的でナショナリズムにも縁のなさそうなベルイマンだからこそ描けたリアルな戦争の実態。現在でもそのまま通用するだろう。リヴ・ウルマンはこれを反戦映画として出演できたことを誇りに思うと語っていた。

 戦争とは直接関係がないが強く印象に残ったシーンがある。市長が夫婦の家を訪ねて夫の見ている前で強引にエーヴァを誘うところ。あの異常な雰囲気、見ているこちらも動揺させる極限の居心地の悪さ、緊張感、一瞬ベルイマンの狂気を感じた。しかもエーヴァは誘いを受け二人で庭の温室へ。ヤンの変貌が始まるのはその後だ。

 「恥」とはまことに意味深長な題名だ。殺戮、破壊、暴力、裏切り、嘘、欺瞞。小さな島で人間たちは恥ずべき行為の限りを尽くす。エーヴァが見せた脱走した少年兵への優しさが唯一の救いだった。形而上と形而下が複雑微妙に絡み合った異色作。

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情け容赦なく切りつけてくる

投稿日:2006/03/12 レビュアー:ひきむすび

現代でも この先も決して色褪せることのない
素晴らしい作品です。本当に素晴らしい。
観る者の心にズカズカとあがり込み
情け容赦なく切りつけてきます。

たくさんの人に観て頂きたい。
ただし 口当たりの良い作品を求める方には不向き。

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地獄の沙汰も金しだい

投稿日:2009/06/15 レビュアー:横浜のタマ

冒頭、けたたましく鳴る時計の目覚ましベルうるさいうるさい、
大嫌いだわ、わたしのケイタイの目覚ましメロディーも、メロディーには関係なく腹たつので時々曲変えてみますけど。

目覚ましベルで起こされる同じ繰りかえしの日常がいかに愛しいということが分かる、人間性の脆くも崩壊してゆく様とその後の展開が冷徹で恐ろしい。
当面の敵味方が判然としない戦況の中、逃げ惑う個人のレベルにふりかかる戦禍のおぞましさを臨場感あふれて迫りくるのが予想外でした。
大資本のスケールの戦争映画より皮膚感覚に突き刺さる臨場感で押しまくる演出のほうがかえって容赦無く、作品を観ているわが身の背中に爆弾が降りかかってくるようなリアルに身のすくむおもいがしました。

年代もののマイセンのオルゴールの音、おいしいワイン平凡ながら慣れ親しんだ絵、写真、大事にしていた楽器に囲まれた生活の愛おしさは人生の幸福、まして誕生を望んだ我が子をかき抱けたら。
たとえ死屍累々を乗り越えていかねばならないにしても前途に一条の光は射して欲しいのですけれど、どうもそういう解釈では太刀打ちできないほどの難解さではなさそうでしたが、みなさんはどうおもったでしょうか。

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戦争のもたらすものは? ネタバレ

投稿日:2005/11/24 レビュアー:トシ

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人が持っている「思いやり」とか「愛情」とかが、戦争によって変わった環境下ではなんと脆く崩れ去るものかを描いている。
「恥」は誰に対しての「恥」なのだろう?
人間性の本質を考えさせられる一作。
ルブ・ウルマンの熱演が圧倒的。

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ベルイマンは二度見る

投稿日

2006/09/10

レビュアー

戦争もの、ということで
どんなだろうと思っていましたが
個人的には戦争はきっかけに過ぎず
それぞれがすでに持っていたものが
表に出てきたという感じを受けました。
だから、普遍性がある。

ただ、一度目見たときは、やっぱり眠くて
戦いながら見ていました。(それって、楽しみなのか?)
でも、ベルイマンを退屈というのは
やっぱりちょっと駄目だよね、と奮起。
もう一度再挑戦!
ところが、結末を知った後に見直すと
すべての意味合いが変わって見えて
すごくすごく楽しめた。
最初は、一人の人間の弱さと恥を描いていると思っていたけど
結局は登場人物たちすべての弱さと恥を
描いていて、個人的には「おお!」という感じでした。

リブウルマンの表情だけで、すべてを表現しようという
シーンが幾つか見られ、ベルイマンの信頼の
深さを感じた。そして、そんなシーンは
どれも美しく見事だった。

結末も、見ている側に託していて
見るときの精神状態に左右されるように思った。

自分的には「再生」かな?

死体の海をボートが行く

投稿日

2008/05/09

レビュアー

港のマリー

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 戦場になってしまった小島をボートで脱出するラストシーン、なぜか「出エジプト」を想ってしまった。ただしモーゼはいないし「約束の地」はないし奇跡も起こらない。兵士の死体をオールでかき分け進んだ先は、絶望そのもののようにただ黒々と海面が広がるだけ。ボートの上でヒロイン、エーヴァ(リヴ・ウルマン)が語った、咲き誇っていた薔薇が爆撃の炎で燃え上がる夢は「ヨハネ黙示録」のイメージなのだろうか。夢の中ではカタストロフィのさなか、誰かが何かを囁いてくれたのだが、「思い出せない」と彼女はつぶやく。戦争ものには違いないが、ベルイマンらしく宗教的、形而上学的な映画だった。どの場面も意味ありげで妖しい気配に放ってたたずんでいる。その神秘的ともいえる独特の雰囲気、粗雑に言ってしまえば、神を失って滅びに向かうことが不可避となった人間の姿を象徴しているのだろうか。それとも待ち続けていれば救済はやって来るのか。

 ただこの映画、「形而下」においても充実している。この島では三つの軍事勢力が争うのだが、そのどれもが残酷さと卑劣さでは変わりがない。市長の率いる政府軍は市民を拷問するし、レジスタンス勢力は意味のない破壊に興じるし、「人民を解放する」と称して侵攻してきた共産軍は、ニュース映像を捏造して自己正当化をはかるし、どの軍隊でも軍隊の通った後には死体と瓦礫しか残らない。さらに重大なのは戦闘は人の心を破壊してしまうことだ。エーヴァの夫、ヤンの変貌ぶりは凄かった。柱の陰でめそめそとしていた音楽家が人間一人撃ち殺したとたん豹変し暴力性を剥き出しにする。人間性の崩壊がさらに戦闘を激化させ戦争の終結を遅らせる。一般の住民にとっては悪夢のような生活が続くのだ。非政治的でナショナリズムにも縁のなさそうなベルイマンだからこそ描けたリアルな戦争の実態。現在でもそのまま通用するだろう。リヴ・ウルマンはこれを反戦映画として出演できたことを誇りに思うと語っていた。

 戦争とは直接関係がないが強く印象に残ったシーンがある。市長が夫婦の家を訪ねて夫の見ている前で強引にエーヴァを誘うところ。あの異常な雰囲気、見ているこちらも動揺させる極限の居心地の悪さ、緊張感、一瞬ベルイマンの狂気を感じた。しかもエーヴァは誘いを受け二人で庭の温室へ。ヤンの変貌が始まるのはその後だ。

 「恥」とはまことに意味深長な題名だ。殺戮、破壊、暴力、裏切り、嘘、欺瞞。小さな島で人間たちは恥ずべき行為の限りを尽くす。エーヴァが見せた脱走した少年兵への優しさが唯一の救いだった。形而上と形而下が複雑微妙に絡み合った異色作。

情け容赦なく切りつけてくる

投稿日

2006/03/12

レビュアー

ひきむすび

現代でも この先も決して色褪せることのない
素晴らしい作品です。本当に素晴らしい。
観る者の心にズカズカとあがり込み
情け容赦なく切りつけてきます。

たくさんの人に観て頂きたい。
ただし 口当たりの良い作品を求める方には不向き。

地獄の沙汰も金しだい

投稿日

2009/06/15

レビュアー

横浜のタマ

冒頭、けたたましく鳴る時計の目覚ましベルうるさいうるさい、
大嫌いだわ、わたしのケイタイの目覚ましメロディーも、メロディーには関係なく腹たつので時々曲変えてみますけど。

目覚ましベルで起こされる同じ繰りかえしの日常がいかに愛しいということが分かる、人間性の脆くも崩壊してゆく様とその後の展開が冷徹で恐ろしい。
当面の敵味方が判然としない戦況の中、逃げ惑う個人のレベルにふりかかる戦禍のおぞましさを臨場感あふれて迫りくるのが予想外でした。
大資本のスケールの戦争映画より皮膚感覚に突き刺さる臨場感で押しまくる演出のほうがかえって容赦無く、作品を観ているわが身の背中に爆弾が降りかかってくるようなリアルに身のすくむおもいがしました。

年代もののマイセンのオルゴールの音、おいしいワイン平凡ながら慣れ親しんだ絵、写真、大事にしていた楽器に囲まれた生活の愛おしさは人生の幸福、まして誕生を望んだ我が子をかき抱けたら。
たとえ死屍累々を乗り越えていかねばならないにしても前途に一条の光は射して欲しいのですけれど、どうもそういう解釈では太刀打ちできないほどの難解さではなさそうでしたが、みなさんはどうおもったでしょうか。

戦争のもたらすものは?

投稿日

2005/11/24

レビュアー

トシ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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人が持っている「思いやり」とか「愛情」とかが、戦争によって変わった環境下ではなんと脆く崩れ去るものかを描いている。
「恥」は誰に対しての「恥」なのだろう?
人間性の本質を考えさせられる一作。
ルブ・ウルマンの熱演が圧倒的。

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