サマータイムキラー

いきなりイントロダクションに「総じてテンションが高いとは言えないが…」とありますが、そりゃあんまりじゃありませんか^^;

６０〜７０年代にかけて“日本限定スーパー・アイドル・スター”が何人か登場した。『個人教授』のルノー・ベルレーや『ガラスの部屋』のレイモンド・ラブロックに続いてひょっこり現れたのがロバートの息子、クリストファー・ミッチャム君である。公開当時の日本でのウリはＯ・ハッセー嬢の人気頼みだったのだが、「クリスちゃんステキ！」と一気にフィーバーしてしまった。残念ながら主演作としては本作が代表作と言えるくらいで、俳優としては大成せず人気も長続きしなかったが、当時は前述の二人に迫る勢いでしたなあ。ちなみにクリス＋ハッセーは数年後に『スクランブル』で再共演するが、これがレイモンド・チョウ製作・香港＝タイ合作（！）のウルトラ・マイナー作品。これを覚えている人は日本でも数人か（笑）。映画界における二人のポジションをモノの見事に表した１本でした。

本作は父親の仇を討つためその娘を誘拐したら思わぬ恋に堕ちちゃって…という、とってもこそばゆいお話。一応“キラー”となっているが、地下鉄でいきなりぶっ放すなど彼の行動はド素人レベルである。その後の逃走ルートや警察の捜査も一切描かれておらず、作り手は細かい点には全く無頓着。そこが作品を甘くしてしまった一因であり、当時の評価も決して良くはなかった。
しかし、今となって本作を作品として批評し悪く言うのはあまり意味がないでしょう。ワタクシは単純に懐かしさを楽しんだし、それで充分だと思います。（あの頃、黒いビキニからこぼれる胸の谷間に目が釘付けだったけなあ…なんてことを思い出します。ハハハ。）
共演はカール・マルデン、ラフ・バローネに、あっけなく殺される美人秘書役のクロディーヌ・オージェと贅沢過ぎる布陣。特にカール・マルデンは主役二人が子供に見える存在感で、ラストで一気に見せ場をさらってしまう。さすが。
監督はアントニオ・猪木…じゃなくてイサシさん。Ｂ級サスペンス・アクションをコツコツと撮り続けた職人さんでした。

繰り返し何度も流れる主題歌がいかにも７０‘ｓぽくていい感じ。やっぱ懐かしいなあ。

オリヴィア・ハッセー狙いで観た。そうじゃない人は多分いないだろう。

目的がそれだから、ストーリーは気にしない。脇役は意外だが充実している。
オリヴィア頼みの映画かと思ったが、オリヴィアの出番は非常に少ない。
この映画はクリストファー・ミッチャムが主役で、彼のための作品だったようだ。
なにしろクリステファーは最初から最後まで出ずっぱり。オリヴィアは最初の34分は出てこない。
そしてわけの分からないエンディング。

オリヴィア狙いであっても、観る必要は無い映画だと思います。

クリストファー・ミッチャムが殺されないのに、カール・マルデンが殺されるのは意味不明。オリヴィア・ハッセーは美しい。

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甘いマスクの復讐者。
オートバイ・スタントが美事で魅力たっぷり。
オリビア・ハッセーはかわいくて、刑事さんは有能なのにかわいそうです。