野性の証明

　角川映画つながりでこの映画について言えば、「人間の証明」よりはマシだと思います。それは、「人間の証明」があまりに中身がなかったので、もはや角川映画に期待しなくなり、期待が少ない分、普通に見ることが出来たというのと、薬師丸ひろ子に勢いがあり、高倉健がいつもの「健さん」なのでホッとする、ということでしょうか。
　相変わらず話がメチャクチャです。原作が森村誠一ですからね。マシと言いましたが、見ていられないレベルであることに違いはありません。「何でこうなるの？」と疑問の連続にあきれるのですが突き抜けた面白さはなく、カルト化も出来ない中途半端な大作です。

当時１４歳。高倉健を相手に全く物怖じしない堂々たる演技を、見せてくれました。この作品も角川春樹のお手柄的ヒット。何といっても、ひろ子ちゃんの出演を押したのが、彼だったとか。その後、次々にヒット作に主演。どこで人生変わるか判りません。
ラスト、クライマックスの２０分に渡る戦闘シーンは、かなり迫力ありでした。とても印象に残っています。全面的なアメリカ軍のパックアップのお陰で撮影できたそうです。自衛隊は非協力的？　　細かいことは忘れているので、近い内に見直そう。たしか、「こわいよ！何か来るよ！殺しに来るよ！」・・・でしたね。
未見の方はぜひこの機会にご覧を。健さんも若いです！！

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　『人間の証明』の次はやっぱりこれでしょう・・・なノリで、これも久しぶりに観てしまいました。

“実はねえ、アメリカ軍が今度の映画の協力をしてくれることになってね。戦車をいっぱい貸してくれるんだよ。ロケ場所もアメリカでいいトコ見つけたしね。だから、今度の映画のラストシーンは、戦車の大群に一人、真っ向から向かっていく高倉健！これでいこうと思うんだ。いや、これにしたい！売れるよこれは〜。いいね、森村氏の原作をうまく脚色してだね、ラストは必ずそこへ持っていくのだよ。わかったね。そうしないとギャラ出ないよ”

　と、監督＆脚本家にむかって、角川春樹氏が言ったかどうかは定かではないですが、それに近いやりとりがあったに違いないと思えるほど、後半素っ頓狂な展開を見せる本作は、ある意味凄い作品といえるのではないでしょうか。
　高倉健演じる、自衛隊特殊部隊隊員味沢が、サバイバル訓練の最中に偶然関わりを持ってしまったために、不幸を背負うことになった（少なくとも味沢はそう思っている）少女と女性新聞記者。責任を感じた味沢は除隊し、孤児になった少女を引き取り、女性新聞記者の暮らす町に移り住み、彼女を見守るようになる。そこで、彼女が関わってしまった町のヤクザと利権の絡んだ殺人事件に味沢自身も深く巻き込まれていく・・・そんな話が、最後は高倉健ＶＳ自衛隊という展開になってしまうんですからもう逆に感心するしかありません。（原作＆監督が同じな）『人間の証明』と同じく、安易で？？？な展開が多いのですが、それでもけっこうしっぽり観てしまえるのはこれはやっぱり高倉健の存在感があるからこそでしょう。オレは特別高倉健のファンでもないのですが、この人の醸し出す特別な雰囲気は感じますから。
　何だかんだ言っても、ラストシーンの健さんはカッコいいです。
　ただ、エンドロール後の“おとぉ〜さぁ〜ん”はやめてほしかったなあ。このへんだけなぜか薬師丸ひろ子のアイドル映画やもんな。

　で、まだ“角川映画観たいモード”が持続しているので、とりあえず第１弾『犬神家の一族』を観直してから、薬師丸ひろ子シリーズとしゃれこもうかな。
　『ねらわれた学園』『セーラー服と機関銃』『里見八犬伝』『探偵物語』・・・とかね。うわぁ、なぜかワクワクしてきたぞ。

はじめの方面白くなりそうだなぁ！と思っていたのもつかの間、
だんだんと2時間ドラマのような展開に少々がっかり！
中だるみのあとラスト周辺は盛り上がってよかったような気がする！
期待してたものとはだいぶ違った！

なんでだろう、急に見たくなりました。

ちなみにこれを劇場で見たのは中１、お小遣いの中学生にやさしい三本立て（笑）
当時は大好きで、あれの続編を文化祭で撮ったり（むちゃだなぁ）した、今見ると「ドンデモ映画」ですね。

設定は無茶苦茶だけど、底知れぬパワーを感じる、健さんかっこいい
さすが角川映画作品（良い4意味でも悪い意味でも）、是非「味沢　ｖｓ.　ランボー」の映画を(^_^;)

薬師丸と館さんがかわいい（笑）