マーラー

何気にデレク・ジャーマンとかケン・ラッセルとかイギリスの変態監督（？）作品を観直してる今日この頃♪今回は、ケン・ラッセル監督の『マーラー』を観ました（・〜・。）ｂ

ふむふむ・・・わかんねー（´д｀lll）いや、わかるんやけど共感は出来ないっつー感じかな！？

□■□■□

一応、ほとんどマーラーしか出てけーへんし、音楽もマーラーやし、表面的には事実にあってる部分もあるんやけど・・・全くもってマーラーのことはわかりませんш(｀∇´*)ш

こういう実在の人物を描いてる映画っつーのは、�@「対象物をそのまま描く（まさに伝記もの）」�A「対象物を通してテーマを訴える」�B「対象物を鏡にして自分を表現する」の３パターンのどれかの場合が非常に多いんやけど、これは一番厄介（？）な３番目のパターンやねー（（（（（（（ノ・д・）ノ

これはもう【ケン・ラッセルの頭の中】に共感できるか（もしくは圧倒される）どうかが全てっすね（・〜・）

ほんでまぁ、ほとんどの人は共感（理解）でけへんのは間違いないでしょう（´艸｀）←だってあまりにも狭すぎるんやもん！

で、個人的にどーやったかというと・・・今回も完敗（共感できず）っつーことで（´д｀lll）

□■□■□

えー、オススメはしませんが、こういう作品はピタッと嵌れば一生もんの作品になる可能性がある作品なので、興味があったら試してくださいっつー感じです♪ハマらない可能性は非常に高いですがш(｀∇´*)ш

個人的満足度　５２点！　オススメ度　５０点

マーラーのことを知りたい、と思ってこの映画を観ても、何にも知る事はできない。

ケン・ラッセルの様式によるマーラーという人間の映像化である。理解できない映像が山盛りだ。
1970年代のアバンガルドな表現は、非常に古臭い。

ケン・ラッセル作品を初めて観たが、大嫌いになった。
音楽も細切れでしかでてこなくて聴き所が全く無い。
そもそもこの映画は音楽を聴かせようという気は全くなく、ケン・ラッセルの映像を見せたいだけのように思われる。

一箇所だけ良かったのは「イゾルデの愛の死」をバックにアルマが自分の作った曲の楽譜を埋めるところかな。

アルマは何度か裸になるが、胸が小さいのがとってもエロい。
そういう映画を期待していなかったのになぁ。
残念。

このK・ラッセル作品が最高と思う。ボヘミアの牧歌が聴こえ、アルマに捨てられた悲哀が聴こえる。監督ラッセルは「ロシア・ハウス」でコネリーを追い詰める一名だった。

マーラーの音楽は、不思議な音楽です。

バッハのような宗教性もない。角笛が鳴ると、さあ、次に移動しよう。行く先では、なんとかなるだろう、というボヘミアの強さと悲しみを感じる。
「漂泊」です。

プッチーニの「ラ・ボエーム」は好きだが、あのような作った、実感のない、「放浪」ではない。

いっそ近いのは、シューマンの「流浪の民」だ。

ブラームスのハンガリアン舞曲も近いが、やはり、外から見た、放浪の民の姿であろう。

マーラーは、内側から音を表出している。

この「マーラー」という映画をつくった、ケン・ラッセルという監督。
不思議な映画をつくる。

自分の中のマーラーの音楽、伝記の部分、アルマ・マーラーが、グスタフに与えた影響と脅威などを、いちど、自分の中で反芻し、できた映画なので、
実に楽しい。

これは、よくも出来た音楽映画なのだ。
映画作家は、マーラーが好きなのです。
だから、マーラーの底まで到達している。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

大好きな映画ってなかなかレビューに踏み切れなくて困ります。
この作品もそんな一つ。
高校時代に深夜のテレビ放映で観た、初めてのケン・ラッセル映画。こっそり観て正解？

とかくキワモノ視されるケン・ラッセルですが
（実際キワモノだが）、
この作品の映像美と狂気に満ちた世界観は大好きです。
コテコテなのに、妙にロマンチックで美しい。

　ロバート・パウエルは線が細い病的な風貌と、その体に
似合わぬブチキレ具合がグスタフ・マーラーを見事に
体現していると思います（友達かよ）。
　貧乏ユダヤ人であるという出自。
　精神病の友人や兄弟の自殺など辛さ満点の生活環境。
そんな「日常」という俗世間の音と、
それを振り払おうとあがくかのような透徹感に満ちた響きが
突如現れる楽曲は、一音を耳にしただけでもマーラーの曲と感じさせる。

彼をとりまく女性がまた強烈。
　妻のアルマはココシュカをはじめ、様々な芸術家に愛され、
マレーネ・ディートリヒにも敬愛された実在のミューズ。
この役の女優さんが微妙にブサイクというあたり、なんだかかえってリアル！？
　極めつけはコジマ・ワーグナーですねぇ。
無声映画仕立てで楽しくＳＭとは！？　でもお笑い？？
こういう訳のわからん猥雑な世界、大好きです。
　だからケン・ラッセルはやめられない。

　劇中、妻の愛人に投げつけられる言葉は
死に瀕したマーラーにはあまりに無情だ。
「交響曲１０番を完成させた者はいない」

いわゆる９番のジンクス。

　本物のマーラーも死を恐れ、本来は９番にあたる曲に
「大地の歌」と命名して「９番のジンクス＝死」を
避けたつもりが、結局１０番を完成させる事なく
斃れたのは皮肉だ。

　本作は、常人には「え？」と思う演出もあるけれど
疾走する馬や森、夢の心象イメージが印象的。
そして当然ですが、何よりも音楽が美しい映画です。
　交響曲６番にこめられた心からの意味を
最後の最後に妻に伝えられたマーラーの笑顔と
運命の予感が切ない。

美しくて猥雑で、病んでいて・・・大好きな作品です。