海棲獣

　軍の作り出したモンスターに立ち向かう海洋生物学者というありがちなパターンのモンスターアクションです、ホラーではないと思うのですが？
　テレビシリーズ用に製作されたもののようで、コマーシャル差込スペース（シーン転換して町の遠景）が頻繁に出てきます。
　出来自体はそんなに悪くないのですが、約180分（前編と後編）は長すぎ、内容的には100分もの程度に圧縮可能と思います。
　秋の夜長に、のんびり見る分にはよいのではないでしょうか。

これ、原作は面白そうですね。
突飛ではありますが。
そもそも魚類とほ乳類の合の子はできないでしょ? 多分。
それは置いといて、その怪物の出来ったら噴飯ものです。
ラストはギャグにしか見えん。
いいとこバロム1や仮面ライダーの怪人です。（サメゲルゲとか言うのかしら?）
原住民と白人の確執なんていうテーマは、途中からどっかに行ってしまいます。
力技のラストは「黒い太陽731」を思い出しましたが、
ま、それほど大したものでもありません。

1枚分の値段で3時間も観れて“得”というべきか、
3時間も時間を費やして“損”というべきか。
いずれにせよ、暇が売るほどあるなら、まあ観てもよいでしょう。
何かの時間を割いてまで観るほどのものじゃあありません。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

映画『ＪＡＷＳ』の原作者として有名なＰ．ベンチリーは、幾つもの著作が日本でも紹介されている。いずれも平易な文章と程ほどの長さで個人的には好きな作家だ。（余分が多いけどね）しかし、映画化となるとつまらない作品が多い。『アイランド』然り、本作『海棲獣』然りだ。巨大なイカをモンスターにしたＢ級映画にも名前が冠してあったっけ。つくづく変な作家だ。思うに、ベンチリーは、いまのマイクル・クライトンの路線を狙ったんだろうなぁ。

クライトンは『アンドロメダ…』から始まり、『ウエストワールド』のヒット、そして満を持して『ジュラシック・パーク』で不動の地位を築いた。きっとベンチリーもそんな路線を歩みたかったに違いない。つまり、本作はある意味で、ベンチリーの幻想だ。大いなる勘違いと言える。

とはいえ、作品そのものはそう悪くない。出演者も手堅いところを集めている。なんなく最後まで鑑賞することが出来る。（テレビ映画の常で内容以上に尺が長いが、何とか飽きさせないくらいの演出はなされている）

随分と昔に原作を読んだので覚えていないが、確かドイツ軍が秘密裡に開発した生物兵器という設定だった。遺伝子操作によって生み出されたそれは、Ｕボートともに沈んだはずだった。しかし、長い時を経て、その生物兵器＝怪物が復活する、という話しだった。印象的だったのは、怪物が復活するや、その海域のエビ漁が壊滅的な打撃を受けるというエピソードだった。「そうか、怪物は伊勢海老を食べるんだぁ」と思ったものだ。モンスターは施設を破壊したり、人を殺したり寄生したりするというイメージはあるが、“食事”をするとは思ってもいなかった。記憶が確かなら、怪物の一人称で語られていたと思う。そこが読んでいて新鮮だった。

本作がそんな原作に忠実であったかどうか定かでないが、何か重要なモチーフが失われているように思える。まぁ、楽しく観られたのだから、あまり細かい事を言わない方が良いだろう。

時間を持て余している時にオススメ！

これはビデオででていた「Ｄ．Ｎ．Ａ．�V」だったんですね。
原作小説の邦題が「海棲獣」なので、ようやく本来のタイトルに戻ったということでしょうか。
もとがＴＶＭのため長尺の作品になっていますので、時間があるときにまったりと見るのが吉かと。
本作が気に入った方は、その他の「Ｄ．Ｎ．Ａ．」シリーズにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
H・G・ウェルズの古典的名作「モロー博士の島」原作の�T。
D・R・クーンツの傑作小説「ウォッチャーズ」原作の�W。
この２つなんかはおすすめです。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

こういうのがＴＶシリーズで作れるアメリカっていいなぁ。
何で日本の２時間モノＴＶドラマって、推理モノばっかりなんだろう？
温泉とかとのタイアップでしかドラマが作れないのは判るけど、こういう作品もいっぱい作っていって欲しいなぁ。
ジャケットを見て「もの凄いデカいクジラのようなモンスターと人間の闘いを描いた作品」だと思っていたら大違いでした（笑）。
海軍が作り出した遺伝子操作されたサメ人間と人間との死闘を描いたモンスターアクションです。
ホラーではないですよ。
「海軍の機密厳守姿勢がダルダル！」とかツッコミどころ満載です。モンスターの出来はかなり良いです。
重ね重ねだけど、こういうのをＴＶで作れちゃうアメリカっていいなぁ。