デーモンラヴァー

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デーモンラヴァー / コニー・ニールセン

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「デーモンラヴァー」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

フランスの大企業ヴォルフ社に勤める敏腕女性社員ディアーヌ。彼女はチームの一員として、開発力はあるが資金力のない日本企業“東京アニメ社”の買収交渉を進めていた。また一方で、ヴォルフ社の新しいウェブサイトの独占権獲得を争う“マンガトロニクス社”と“デーモンラヴァー社”の案件にも携わっている。だがディアーヌは、実はデーモンラヴァー社の交渉阻止を目論むマンガトロニクス社によってヴォルフ社へ送り込まれた産業スパイだった。彼女はまずリーダーのカレンをはめ、その計画を進めていくのだが…。

「デーモンラヴァー」 の作品情報

作品情報

製作年: 2002年
製作国: フランス
原題: DEMONLOVER

「デーモンラヴァー」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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ヌーヴェルバーグから遠く離れて

投稿日:2005/08/18 レビュアー:裸足のラヴァース

青山真治のフランスの盟友が このオリヴィエ・アサイヤスだ
ヌーヴェルバーグ直系であり 大胆にもその影響さえも振り切り 青山君と同じように現代における 映画のありようを断固として追求している頼もしい映画作家だ
一時マギー・チャンを妻にしていた 彼女が主演女優賞をカンヌで取った「クリーン」は今年公開されるのであろうか 観たい作品がずっと 未公開のままで腹が立つ

「デーモンラヴァー」はけっして観やすい映画ではない 3Dアニメと闇のハードコアポルノ業界をめぐる 産業スパイ物であり 俺には増村保造の「黒の試走車」なんかが思い起こされた
この通俗テーマに アニメやサーストンの音楽や 日本が舞台といった 金がかかったハイブリットでぐちゃぐちゃした内容が なんじゃこれ?と思われるわけで ヌーヴェルバーグ好きの期待を裏切る一方 大衆映画の体裁にもなってないので どこか孤立無援の映画なのだ
これからの新しいフランス映画の冒険を 観てみたい方にはお勧めです

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確かにフランスにおける若手随一の監督だとは思うけど・・・

投稿日:2006/01/16 レビュアー:parole

フランソワ・オゾンやクレール・ドゥニと並んで、レオス・カラックスやフィリップ・ガレル以降のフランスを代表する作家の一人であると言えるオリヴェイエ・アサイヤス。中でもアサイヤスは「玄人筋」からは一番評判が良いようで、事実昨年2月に日仏学院で開催されが「カイエ・デュ・シネマ週間」においても、本邦初公開だったゴダールの『アワー・ミュージック』と供に満員御礼、入城締め切りとなったのはアサイヤスの作品だった。
さてそそんなアサイヤスの作品である『デーモンラヴァー』は、確かにカルト的な人気を博するだけの気配は大いに感じるものの、個人的には余り感銘を感じるものではなかった。別に悪い作品というわけではない。それどころか、フランスの若手監督の中では最も評価されているだけあって、堅実さ(手堅さ)と新しさ(目新しさ)とを共に兼ね備えたそれなり(以上)の作品だと思うし、インターネットにおけるアングラSMサイトの実態だとか日本のアニメ制作会社の買収劇だとか題材やテーマも興味深い(と多くの人が感じるであろう)ものであるため、万人受けする要素もあると思う。でも、こうした画面における目新しさやウケ狙いの題材に作品の出来、不出来とは別の不安のようなものを感じてしまう。例えばレオス・カラックスの『ポンヌフの恋人』にもそんな危うさはあったし、実際に多くの人々にそのことを、つまり「カラックスはスペクタクルの幻惑に取り憑かれてしまった」と指摘されていたが、それでもカラックスには不安以上に確たる手応えや安心感のようなものがあったように思おう。
アサイヤスはこの作品しか観ていないのでこれ以上のことは言えないが、悪い不安ってのは往々にして当たるんだよな・・・。

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バーチャルなスパイ活劇

投稿日:2008/09/22 レビュアー:よふかし

 信頼するparoleさんがつまらなそうに書いているレビューがなんだか可笑しいのですが、僕は結構楽しめましたよ。
 たぶん少なからぬ人は、本作の設定で「アホか」と思われるんじゃないでしょうか。何しろ、触手モノのポルノ・アニメで隆盛を誇るトウキョウのアニメ会社との業務提携を巡るスパイ活劇です。そのアニメ会社を手に入れると市場の8割を独占できるとかなんとかで、和風料亭でサケを飲みながら進められる商談では、「なぜアニメの女性キャラクタにヘアがないのか、ヘアがないとチャイルド・ポルノとして訴追を受ける」「ヘアがないのは特定の年齢層ではなくファンタジーの登場人物としての描き方だ」などという会話が日・仏・英語をミックスしながら通訳交えて交わされるのです(ああ、書いていて気が遠くなってくる……)。
 しかしこれが、C級的トホホ感漂うダメ映画には感じられないのは、きちんと演出力のある作り手が、意図的にこうした設定を選択した「作品」であるからでしょう。たとえば最初のほうのカレンの誘拐シーンや、中盤のコニー・ニールセンとジーナ・ガーションの戦いといった場面の演出は緊迫感に満ちていますし、無機的なオフィスで繰り広げられるニールセンとクロエ・セヴィニーの冷戦も見ごたえがあります。これらは物語は別として映画として面白いところです。
 オリヴィエ・アサイヤスという人は、これまたフランス人の秀才らしく考え抜いてこの活劇を撮った気配ですが、それがトータルでの面白さにつながっているかどうかは疑問です。けれど、ここで彼が何かをやろうとしていることはひしひしと伝わってくるように思いました。
 僕なりの受け止め方では……さきほど「活劇」という言葉を選択しましたが、アサイヤスはいま「スパイ活劇」を映画として提示するにはどうしたらよいのか考えたのではないかと思います。かつてのスメルシュのような「敵」や世界征服の目論見で映画を作ることはもはや難しい。適当に麻薬王やテロリストをデッチ上げることは不可能ではないかもしれませんが、それではあまりに「現在」にほおかむりしているのではないか。
 つまりスパイ活劇を容易に描けないことへの哀しみが抱合された活劇が、ここでは目指されているのではないかと思うのです。いまスパイ活劇を撮ろうとすれば、どこまでもパロディ、いやバーチャルなものにしかならない。そのことがとてもよく表れているのが、コニー・ニールセン演じる主人公の女スパイです。彼女は傍からは大して重要とは思えない任務と仕事を真面目にこなしているのですが、まったく彼女自身の思いや内面というものが感じられません。経歴も不明なのですが、何のためにスパイをしているのかが、まったく表現されないので、まるでお人形さんか3Dアニメのキャラクター、「女スパイ」という記号のような存在です。
 対するクロエ・セヴィニーは不可解で面白い役柄です。なにしろ、いつも子供のベビー・シッターの手配を気にしながら、スパイ戦の最中で死体処理までして平然としているOLなのですから。彼女は、自分の物語の虚構性を一切気にしないのです。そのようなセヴィニーの存在は、映画の虚構性をいちだんと引き上げているような気がしました。
 中身がない主人公ニールセンは、中盤以降、『ホステル』のような謎の拷問サイト「デーモンラヴァー」に魅せられ、自らその闇に落ちていくことになります。スパイの任務はどこかへ行ってしまうのです。が、それもむべなるかなと思うのは、もともとバーチャルな世界の主人公としてキャラ設定されたに過ぎないニールセンにとっては、バーチャルなスパイ活劇である映画『デーモンラヴァー』の中の、さらにバーチャルなサイト「デーモンラヴァー」の「主人公」になることは、きっと必然なのです。そのような二重三重、あるいは四重の虚構性が面白い作品ではないかと思いました。
 以上は適当な感想ですが、60点。

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女優Cにダメ出しされる天才監督O ネタバレ

投稿日:2006/04/15 レビュアー:みみ

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 日本アニメの配給契約をめぐって、会社内に『インファナル・アフェア』もまっさおな陰謀と裏切りが渦巻きます。扱うコンテンツはめちゃめちゃアングラなアダルト物なのに、会社は超一流国際企業というヘンテコな設定。
 はじめはけっこうちゃんとしたサスペンスですが、途中からだんだん崩れていく感じは『マルホランド・ドライブ』みたいな感じ(あくまで個人的な印象です・・)。

 オリヴィエ・アサヤス監督はもう50歳超えてるなんてビックリ。特典映像みた感じはもっと若いと思った。
 そしてこの人、全然偉い監督っぽくない。無口でタバコふかしているイメージかと思いきや、カメラの前でもまあしゃべる、しゃべる(笑)。しまいにゃクロエ・セヴィニーに「何の指示もくれない監督だった。よくわかんなかったわ。」とダメ出しされる始末。
 まあそもそも何でフランス語が大して流暢でもないクロエやコニー・ニールセンをキャスティングしたのかも意味不明ですが、とにかくこの監督、あらゆる面において《不思議くん》でした。もちろん、頑固で神経質な名匠っぽい一面も含めてですけどね。
 意外と本物の天才ってこういう感じなのかな。ちょっと愛着すらおぼえましたよ。

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つまらないと云われているアサイヤスを2,3倍だけ楽しむ方法

投稿日:2009/10/03 レビュアー:TETSUYA

フランスから日本そしてアメリカへ。豪華キャストで描く、R18のエロティック・サスペンス。
なんだけれども、エロスファンもサスペンスファンも納得しかねる内容で、ついでに云えば、クロエファンも、ジーナファンも、南朋ファンも、ソニックユースファンも満足出来かねる内容です。
そんな全方向に渡ってファンの期待を裏切り続けるオリヴィエ・アサイヤス監督が描いたのは、「放り出された女」シリーズです。それなりにきちんと今日まで生きてきたはずの女の足場を突然ひっくり返して、世界に放り投げる。根底を失った途端に訪れる完璧な不安。今までが通用しない世界ではじめて自分と向き合って訪れる恐怖。その暗闇からどうやって歩き出すのか。そのとまどいの足取りそのものが、作品の展開そのものになっている。『レディ・アサシン』も現在公開中の『クリーン』も同じ設定です。この観点から眺めてみると、アサイヤス作品はとてつもなくスリリングな様相を呈してきます。男性が主人公なら、発狂するか死んじゃうか位の展開しか望めませんが、女性は絶対に生きるという前提からスタートしますから、それ故のキャスティングなのでしょう。
本作はアンハッピーなエンディングで、当然モヤモヤとした気分が残り、殆どの人から評価を得られない作品かと思いますが、21世紀型ヌーヴェルヴァーグとでも呼びたくなる孤高のチャレンジを続けるアサイヤスは、今後もやはり注目すべき監督の一人だという結論に導かせてくれる作品なのでした。

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デーモンラヴァー

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ヌーヴェルバーグから遠く離れて

投稿日

2005/08/18

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裸足のラヴァース

青山真治のフランスの盟友が このオリヴィエ・アサイヤスだ
ヌーヴェルバーグ直系であり 大胆にもその影響さえも振り切り 青山君と同じように現代における 映画のありようを断固として追求している頼もしい映画作家だ
一時マギー・チャンを妻にしていた 彼女が主演女優賞をカンヌで取った「クリーン」は今年公開されるのであろうか 観たい作品がずっと 未公開のままで腹が立つ

「デーモンラヴァー」はけっして観やすい映画ではない 3Dアニメと闇のハードコアポルノ業界をめぐる 産業スパイ物であり 俺には増村保造の「黒の試走車」なんかが思い起こされた
この通俗テーマに アニメやサーストンの音楽や 日本が舞台といった 金がかかったハイブリットでぐちゃぐちゃした内容が なんじゃこれ?と思われるわけで ヌーヴェルバーグ好きの期待を裏切る一方 大衆映画の体裁にもなってないので どこか孤立無援の映画なのだ
これからの新しいフランス映画の冒険を 観てみたい方にはお勧めです

確かにフランスにおける若手随一の監督だとは思うけど・・・

投稿日

2006/01/16

レビュアー

parole

フランソワ・オゾンやクレール・ドゥニと並んで、レオス・カラックスやフィリップ・ガレル以降のフランスを代表する作家の一人であると言えるオリヴェイエ・アサイヤス。中でもアサイヤスは「玄人筋」からは一番評判が良いようで、事実昨年2月に日仏学院で開催されが「カイエ・デュ・シネマ週間」においても、本邦初公開だったゴダールの『アワー・ミュージック』と供に満員御礼、入城締め切りとなったのはアサイヤスの作品だった。
さてそそんなアサイヤスの作品である『デーモンラヴァー』は、確かにカルト的な人気を博するだけの気配は大いに感じるものの、個人的には余り感銘を感じるものではなかった。別に悪い作品というわけではない。それどころか、フランスの若手監督の中では最も評価されているだけあって、堅実さ(手堅さ)と新しさ(目新しさ)とを共に兼ね備えたそれなり(以上)の作品だと思うし、インターネットにおけるアングラSMサイトの実態だとか日本のアニメ制作会社の買収劇だとか題材やテーマも興味深い(と多くの人が感じるであろう)ものであるため、万人受けする要素もあると思う。でも、こうした画面における目新しさやウケ狙いの題材に作品の出来、不出来とは別の不安のようなものを感じてしまう。例えばレオス・カラックスの『ポンヌフの恋人』にもそんな危うさはあったし、実際に多くの人々にそのことを、つまり「カラックスはスペクタクルの幻惑に取り憑かれてしまった」と指摘されていたが、それでもカラックスには不安以上に確たる手応えや安心感のようなものがあったように思おう。
アサイヤスはこの作品しか観ていないのでこれ以上のことは言えないが、悪い不安ってのは往々にして当たるんだよな・・・。

バーチャルなスパイ活劇

投稿日

2008/09/22

レビュアー

よふかし

 信頼するparoleさんがつまらなそうに書いているレビューがなんだか可笑しいのですが、僕は結構楽しめましたよ。
 たぶん少なからぬ人は、本作の設定で「アホか」と思われるんじゃないでしょうか。何しろ、触手モノのポルノ・アニメで隆盛を誇るトウキョウのアニメ会社との業務提携を巡るスパイ活劇です。そのアニメ会社を手に入れると市場の8割を独占できるとかなんとかで、和風料亭でサケを飲みながら進められる商談では、「なぜアニメの女性キャラクタにヘアがないのか、ヘアがないとチャイルド・ポルノとして訴追を受ける」「ヘアがないのは特定の年齢層ではなくファンタジーの登場人物としての描き方だ」などという会話が日・仏・英語をミックスしながら通訳交えて交わされるのです(ああ、書いていて気が遠くなってくる……)。
 しかしこれが、C級的トホホ感漂うダメ映画には感じられないのは、きちんと演出力のある作り手が、意図的にこうした設定を選択した「作品」であるからでしょう。たとえば最初のほうのカレンの誘拐シーンや、中盤のコニー・ニールセンとジーナ・ガーションの戦いといった場面の演出は緊迫感に満ちていますし、無機的なオフィスで繰り広げられるニールセンとクロエ・セヴィニーの冷戦も見ごたえがあります。これらは物語は別として映画として面白いところです。
 オリヴィエ・アサイヤスという人は、これまたフランス人の秀才らしく考え抜いてこの活劇を撮った気配ですが、それがトータルでの面白さにつながっているかどうかは疑問です。けれど、ここで彼が何かをやろうとしていることはひしひしと伝わってくるように思いました。
 僕なりの受け止め方では……さきほど「活劇」という言葉を選択しましたが、アサイヤスはいま「スパイ活劇」を映画として提示するにはどうしたらよいのか考えたのではないかと思います。かつてのスメルシュのような「敵」や世界征服の目論見で映画を作ることはもはや難しい。適当に麻薬王やテロリストをデッチ上げることは不可能ではないかもしれませんが、それではあまりに「現在」にほおかむりしているのではないか。
 つまりスパイ活劇を容易に描けないことへの哀しみが抱合された活劇が、ここでは目指されているのではないかと思うのです。いまスパイ活劇を撮ろうとすれば、どこまでもパロディ、いやバーチャルなものにしかならない。そのことがとてもよく表れているのが、コニー・ニールセン演じる主人公の女スパイです。彼女は傍からは大して重要とは思えない任務と仕事を真面目にこなしているのですが、まったく彼女自身の思いや内面というものが感じられません。経歴も不明なのですが、何のためにスパイをしているのかが、まったく表現されないので、まるでお人形さんか3Dアニメのキャラクター、「女スパイ」という記号のような存在です。
 対するクロエ・セヴィニーは不可解で面白い役柄です。なにしろ、いつも子供のベビー・シッターの手配を気にしながら、スパイ戦の最中で死体処理までして平然としているOLなのですから。彼女は、自分の物語の虚構性を一切気にしないのです。そのようなセヴィニーの存在は、映画の虚構性をいちだんと引き上げているような気がしました。
 中身がない主人公ニールセンは、中盤以降、『ホステル』のような謎の拷問サイト「デーモンラヴァー」に魅せられ、自らその闇に落ちていくことになります。スパイの任務はどこかへ行ってしまうのです。が、それもむべなるかなと思うのは、もともとバーチャルな世界の主人公としてキャラ設定されたに過ぎないニールセンにとっては、バーチャルなスパイ活劇である映画『デーモンラヴァー』の中の、さらにバーチャルなサイト「デーモンラヴァー」の「主人公」になることは、きっと必然なのです。そのような二重三重、あるいは四重の虚構性が面白い作品ではないかと思いました。
 以上は適当な感想ですが、60点。

女優Cにダメ出しされる天才監督O

投稿日

2006/04/15

レビュアー

みみ

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 日本アニメの配給契約をめぐって、会社内に『インファナル・アフェア』もまっさおな陰謀と裏切りが渦巻きます。扱うコンテンツはめちゃめちゃアングラなアダルト物なのに、会社は超一流国際企業というヘンテコな設定。
 はじめはけっこうちゃんとしたサスペンスですが、途中からだんだん崩れていく感じは『マルホランド・ドライブ』みたいな感じ(あくまで個人的な印象です・・)。

 オリヴィエ・アサヤス監督はもう50歳超えてるなんてビックリ。特典映像みた感じはもっと若いと思った。
 そしてこの人、全然偉い監督っぽくない。無口でタバコふかしているイメージかと思いきや、カメラの前でもまあしゃべる、しゃべる(笑)。しまいにゃクロエ・セヴィニーに「何の指示もくれない監督だった。よくわかんなかったわ。」とダメ出しされる始末。
 まあそもそも何でフランス語が大して流暢でもないクロエやコニー・ニールセンをキャスティングしたのかも意味不明ですが、とにかくこの監督、あらゆる面において《不思議くん》でした。もちろん、頑固で神経質な名匠っぽい一面も含めてですけどね。
 意外と本物の天才ってこういう感じなのかな。ちょっと愛着すらおぼえましたよ。

つまらないと云われているアサイヤスを2,3倍だけ楽しむ方法

投稿日

2009/10/03

レビュアー

TETSUYA

フランスから日本そしてアメリカへ。豪華キャストで描く、R18のエロティック・サスペンス。
なんだけれども、エロスファンもサスペンスファンも納得しかねる内容で、ついでに云えば、クロエファンも、ジーナファンも、南朋ファンも、ソニックユースファンも満足出来かねる内容です。
そんな全方向に渡ってファンの期待を裏切り続けるオリヴィエ・アサイヤス監督が描いたのは、「放り出された女」シリーズです。それなりにきちんと今日まで生きてきたはずの女の足場を突然ひっくり返して、世界に放り投げる。根底を失った途端に訪れる完璧な不安。今までが通用しない世界ではじめて自分と向き合って訪れる恐怖。その暗闇からどうやって歩き出すのか。そのとまどいの足取りそのものが、作品の展開そのものになっている。『レディ・アサシン』も現在公開中の『クリーン』も同じ設定です。この観点から眺めてみると、アサイヤス作品はとてつもなくスリリングな様相を呈してきます。男性が主人公なら、発狂するか死んじゃうか位の展開しか望めませんが、女性は絶対に生きるという前提からスタートしますから、それ故のキャスティングなのでしょう。
本作はアンハッピーなエンディングで、当然モヤモヤとした気分が残り、殆どの人から評価を得られない作品かと思いますが、21世紀型ヌーヴェルヴァーグとでも呼びたくなる孤高のチャレンジを続けるアサイヤスは、今後もやはり注目すべき監督の一人だという結論に導かせてくれる作品なのでした。

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