ニュースの天才 / ヘイデン・クリステンセン
ニュースの天才
/ビリー・レイ
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全体の平均評価点: (5点満点)
(102 )
解説・ストーリー
1998年、ワシントンD.C.。25歳のスティーブン・グラスは、アメリカ大統領専用機に唯一設置され国内で最も権威あるといわれる政治マガジン“THE NEW REPUBLIC”に勤める最年少の編集者。彼は斬新な切り口で身近な政財界のゴシップを次々とスクープしてスター記者へと成長していく。一方で、その驕らない人柄から社内外での人望も厚かったスティーブンだが、ある時彼の手掛けた“ハッカー天国”というスクープ記事が他誌から捏造疑惑を指摘されてしまう。そしてそれを機に、スティーブンの驚くべき事実が発覚していく…。
1998年、ワシントンD.C.。25歳のスティーブン・グラスは、アメリカ大統領専用機に唯一設置され国内で最も権威あるといわれる政治マガジン“THE NEW REPUBLIC”に勤める最年少の編集者。彼は斬新な切り口で身近な政財界のゴシップを次々とスクープしてスター記者へと成長していく。一方で、その驕らない人柄から社内外での人望も厚かったスティーブンだが、ある時彼の手掛けた“ハッカー天国”というスクープ記事が他誌から捏造疑惑を指摘されてしまう。そしてそれを機に、スティーブンの驚くべき事実が発覚していく…。
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「ニュースの天才」 の解説・あらすじ・ストーリー
作品詳細
解説・ストーリー
1998年、ワシントンD.C.。25歳のスティーブン・グラスは、アメリカ大統領専用機に唯一設置され国内で最も権威あるといわれる政治マガジン“THE NEW REPUBLIC”に勤める最年少の編集者。彼は斬新な切り口で身近な政財界のゴシップを次々とスクープしてスター記者へと成長していく。一方で、その驕らない人柄から社内外での人望も厚かったスティーブンだが、ある時彼の手掛けた“ハッカー天国”というスクープ記事が他誌から捏造疑惑を指摘されてしまう。そしてそれを機に、スティーブンの驚くべき事実が発覚していく…。
「ニュースの天才」 の作品情報
「ニュースの天才」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
ニュースの天才の詳細
収録時間:
字幕:
音声:
94分
日本語吹き替え用
1:ドルビーデジタル/ステレオ/英語 2:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
レイティング:
記番:
レンタル開始日:
AFD10866
2005年07月08日
在庫枚数
1位登録者:
2位登録者:
16枚
0人
0人
1:ドルビーデジタル/ステレオ/英語 2:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
ニュースの天才の詳細
収録時間:
字幕:
音声:
94分
日本語吹き替え用
1:ドルビーデジタル/ステレオ/英語 2:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
レイティング:
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2005年07月08日
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ユーザーレビュー:102件
現在とってもタイムリーな話題、「捏造」。
投稿日:2007/02/13
レビュアー:JUCE
テレビの人気情報番組で発覚した「捏造」を皮切りにテレビ業界ではこの問題にかなり敏感になっている。この映画はテレビではなく、平面媒体で実際に起こった捏造事件を描いている。日本のテレビでの「捏造」とこの映画の「捏造」。同じ捏造でも実は背景がまったく違う。どこが違うかと言えばその背景にあるものだ。映画では「記者の功名心」が大きく背景にあるのに対し、日本のテレビでは制作は実際に孫受けの制作が行うという、これも今流行の「格差社会」が背景に潜んでいると思う。皆さんも実際にテレビ局員と制作会社の待遇の格差の実態を知ると驚かれると思う。これって映画の題材として面白いかも知れませんね。 映画でもドキュメンタリーなものでは「捏造」や「やらせ」などの問題が昔から議論されるわけだけど、これも捏造まで行かなくともやらせ的な演出というのは多々存在する。ではどこまでが演出意図として許容範囲かというと、これがまた難しい。少なくとも何かと事柄を撮影する時点で、カメラマンや監督の意思というバイアスが入ってしまうのだから。 この映画は扱う題材もあってか、出来るだけ客観的に事実を再現することに主眼を置いているような気がした。だからエンターテイメント的な盛り上がりも無く、映画としてはとても平坦な仕上がりになっている(犠牲にしている)。つまり映画だけを見るとあまり面白くない。ただDVDには当時を振り返るスティーブン・グラス本人や当時の編集長のインタビューを特典として収録しており、映画と特典を見ると映画では描かれていなかった捏造へのプロセスや心理状態などが補完されていて非常に分かりやすいし、DVDパッケージとしてみると良い作品に仕上がっている。 このインタビューを見ていて感じたのは、「ホリエモン」事件にも共通項が多くあるなぁということ。マスメディアの事件前と事件後の態度の変化や、マスメディアを使って「大衆ウケ」によって市場を操作する手法など、マスコミのあり方が大きく問われた事件だったと思う。 ただしこのインタビューも公平性を貫いているように見せながら、「スティーブン・グラスは懲りていない奴」という方向のバイアスがかかっている様にも思えた。 この映画は映画自身を楽しむというよりも「ジャーナリズム」などに関心がある方がみれば、様々に得るものがあるような気がします。
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強力おすすめです。
ディープスロート、「コーランをトイレに流す」など、匿名情報源の扱いを巡って揺れるアメリカのジャーナリズムの世界を象徴するような映画だと思います。ジャーナリズムはいかにあるべきなのかという問題を投げかけている点で、大きな意味のある映画です。 また、原題のShattered Glassの通り、Stephen Glassという一見非の打ちどころがない若者がこわれていく様子を描いた映画でもあり、私にはかなり衝撃的でした。 若くてハンサムで、同僚の女性の服装や口紅の色をさりげなくほめることを忘れないような人当たりのよさ。ユーモアのセンス。誰もが好きにならずにいられないような人なのに、自分の空想の世界ででっちあげた取材メモを信じきっている。人物名や会社の名前をでっちあげ、果ては架空のウェブサイトまで作っているのに、罪悪感のかけらもない。I'm sorryといえばすべてが許されると思っている。子供のような大人が増えているとはよく言われていることですが、精神的に未成熟なまま社会にでた子供のような大人が、ジャーナリズムというとてつもなく影響力の大きな世界にいる、そのことに戦慄を覚えました。 ヘイデン・クリステンセンは「海辺の家」で初めてみて、「なんてハンサムな新人なの!」と友人と狂喜乱舞しました。その後スターウォーズで顔は売れましたが、この映画で演技派でもあることを証明したと思います。
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本編よりおもしろい特典映像は必見
投稿日:2006/03/09
レビュアー:吟遊旅人
当事者たちへの緻密な取材をもとに脚本が練られているため、雑誌記事作成の過程がよくわかって興味深い。また、仲間同士のかばいあいがあるかと思えばライバル意識もあったり、他社の記者とは競争意識むき出しかというと意外に情報提供しあっていたりと、なかなか業界内幕ものとしてはおもしろい。 スティーブが編集長によって追及されていく場面が見せ場だが、スティーブの開き直りや嘘やごまかしが痛々しくも見苦しく、見ているこちらは同情していいものやらなじっていいのやらと、心情が揺れ動く。 大量の捏造記事がなぜ堂々と硬派政治雑誌に載ったのか。その理由はただ一つ、「おもしろかったから」。受ければいいのだ、受ければ。読者が喜ぶならそれを書いてしまおう。ある意味、このスティーブン・グラスという人はエンターテインメントの才能があったわけだ。それを潰すのは惜しい。それに、捏造といってもたいした記事でもなさそうだし。一国の政策を左右するような大事件・大事故で捏造したわけでもないのでは? などと思ってしまうのは甘いのだろうか。 スティーブンの書いた記事が明らかな捏造だったから問題にされたが、では他の記者の書く記事はすべてが「真実」なのか? 「不偏不党」だの「公正中立」だのが幻想であることは明らかだが、たった一つの出来事を書くのにも書き手のバイアスは必ず入る。起きたことのすべてをそのまま再現などできないのだから、書かれなかったこともあるはずだ。その取捨選択は誰がするのか? その判断は正しかったのか? 突き詰めていけば切りがないほど、「報道」には危うい「真実」が横たわっている。 スティーブンの書いたものがどれほどおもしろかったか、その反響がどれほどあったのか、彼がどれくらいの「スター記者」だったのか、その部分を映画ではほとんど描いていない。上映時間をを100分以内に収めたことは成功しているが、その部分もきっちり描いてくれていたら完璧だったのに、残念な気がする。 DVDの特典映像には当事者たちへのインタビューがついている。本編で描けなかった部分の重要な補遺となっていて、この特典映像は必見。本編と両方で一つの作品とも言える。
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楽しいと言うのとは違いますが・・・
とても地味な映画で娯楽性は低いですね。 でも、なんだかいろいろ考えさせられますね。 メディアの世界だけでなく、今は世の中、捏造、偽造だらけですからね。 ウソが発覚したら、全てが崩壊することはわかっていても 一度ついたウソにウソを重ねて、絡め獲られていく・・・ 人から賞賛された快感を忘れることができなかったのでしょうか? そんな記者スティーブンをヘイデン・クリステンセンが怪演しています。ウソを取り繕おうとする時のニヤニヤ笑いが不気味です。その後の壊れていく様も見事。ちょっとゾッとします。 地味な割りに興味深く見れた作品です。
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『捏造報道が根絶しないカラクリ』を描いた秀作
納豆が店頭から消えたこと、ありましたよね。去年のまだ年明け間もないころ。 『日本テレワーク』という番組制作会社が、 “納豆を食べるとヤセる”というデータをデッチあげたために起きた騒動で、 わたしは、「なんで反省しないんだよ」と、結構苛立っていました。だって、 この会社、前にもテレビ東京でデータ捏造をやって、番組中止になってるらしいのです。 「これでも朝●新聞読みますか」という本を、それとは関係なく最近読みまして、 「本にあるように、報道がこんな風に意図的に操作されるって、あり得るんだろうか」と、 こちらはこちらで、かなり訝っていました。 だって、たくさんの人が働いていて、人目にも触れるだろうし、 そんなに簡単に、だれか少数の人たちの邪な思いが具体化できるなんて思いませんもの そんな折りに、本作が再び飛び込んで来たのでした。(BSです) 何かひっかかるものを感じて、2年くらい前に一度見たのですが、また見ました。 そしたらちょっと驚きました。こっちの問題意識が変わったせいか、 依然とまったく違う印象なのです。 以前は、捏造ニュースへの恐怖、捏造した記者への嫌悪や驚きが主だったのですが、 今回は、 『どのように捏造記事が作られてゆくのか?』、『社内検閲はどうくぐり抜けるのか?』 そういう、自浄システムの機能のしかたに関心の方向が移っていて、 言わば、『内部チェックの脆弱さ』というキーワードで、捉えなおす気持ちで見ていました。 おもしろい体験をした感じです。 見始めて、“人間の作る“システムや体制には必ず穴がある”という大原則を思い出し、 悪事を働いた犯人が悪いと片付けてしまいそうになる、わたしへの戒め、そして、 『悪意を持って、すり抜けようと企てる者にとっては、チェック体制は意味を為さない!!、 そのことを忘れるな!』、というメッセージを、最後に見出したのでした。 つまりこの作品は、 “捏造報道を完全に排除することの不可能性”の方を描いているのであり、 『くい止めよう』でなくて、『それは無理だから気を付けろ』と主張しているのです、きっと。 日本テレマークであれ、朝●新聞であれ、NHKであれ、どのメディアであれ、 内部に邪な人間がいた場合には、捏造は見抜けない、捏造報道は避けられないと、 そういう警告を発している、きっとそうだと思いました。 DVD特典には、グラス本人のインタビューが12分ほど収録されていて、 彼は、ABCDと、段階を踏んで同僚が騙されてゆく過程を、説明もしています。 彼のおもしろい話を期待した周囲が、彼を導いてしまったとも言える気がしました。 で、なんか、くら〜い気分になりました。 唯一の希望は、彼が5年間、真摯に自分と向き合った形跡が見て取れることです。 「自分が何をしたのかを理解するのに5年かかった。」 「そのことがはっきり分かるまで謝罪したくなかった」 この彼の発言を、わたしは信じたいと思いました。 自分の行いを自ら理解して受け入れて、絶望しないでいるって、たいへんだと思いますし、 それに何より、 捏造するのが人間なら、捏造をやめるのも人間で、 結局社会を支えているのは【人間の良心】なんだって、今回あらためて思いましたから。 グラスさんの、今後の社会貢献を、期待を込めて待ちたいと思います。 この映画は、社会正義を信ずる人にお奨めします。
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はい
8人 の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
現在とってもタイムリーな話題、「捏造」。
投稿日
2007/02/13
レビュアー
JUCE
テレビの人気情報番組で発覚した「捏造」を皮切りにテレビ業界ではこの問題にかなり敏感になっている。この映画はテレビではなく、平面媒体で実際に起こった捏造事件を描いている。日本のテレビでの「捏造」とこの映画の「捏造」。同じ捏造でも実は背景がまったく違う。どこが違うかと言えばその背景にあるものだ。映画では「記者の功名心」が大きく背景にあるのに対し、日本のテレビでは制作は実際に孫受けの制作が行うという、これも今流行の「格差社会」が背景に潜んでいると思う。皆さんも実際にテレビ局員と制作会社の待遇の格差の実態を知ると驚かれると思う。これって映画の題材として面白いかも知れませんね。 映画でもドキュメンタリーなものでは「捏造」や「やらせ」などの問題が昔から議論されるわけだけど、これも捏造まで行かなくともやらせ的な演出というのは多々存在する。ではどこまでが演出意図として許容範囲かというと、これがまた難しい。少なくとも何かと事柄を撮影する時点で、カメラマンや監督の意思というバイアスが入ってしまうのだから。 この映画は扱う題材もあってか、出来るだけ客観的に事実を再現することに主眼を置いているような気がした。だからエンターテイメント的な盛り上がりも無く、映画としてはとても平坦な仕上がりになっている(犠牲にしている)。つまり映画だけを見るとあまり面白くない。ただDVDには当時を振り返るスティーブン・グラス本人や当時の編集長のインタビューを特典として収録しており、映画と特典を見ると映画では描かれていなかった捏造へのプロセスや心理状態などが補完されていて非常に分かりやすいし、DVDパッケージとしてみると良い作品に仕上がっている。 このインタビューを見ていて感じたのは、「ホリエモン」事件にも共通項が多くあるなぁということ。マスメディアの事件前と事件後の態度の変化や、マスメディアを使って「大衆ウケ」によって市場を操作する手法など、マスコミのあり方が大きく問われた事件だったと思う。 ただしこのインタビューも公平性を貫いているように見せながら、「スティーブン・グラスは懲りていない奴」という方向のバイアスがかかっている様にも思えた。 この映画は映画自身を楽しむというよりも「ジャーナリズム」などに関心がある方がみれば、様々に得るものがあるような気がします。
強力おすすめです。
投稿日
2005/07/08
レビュアー
パープルローズ
ディープスロート、「コーランをトイレに流す」など、匿名情報源の扱いを巡って揺れるアメリカのジャーナリズムの世界を象徴するような映画だと思います。ジャーナリズムはいかにあるべきなのかという問題を投げかけている点で、大きな意味のある映画です。 また、原題のShattered Glassの通り、Stephen Glassという一見非の打ちどころがない若者がこわれていく様子を描いた映画でもあり、私にはかなり衝撃的でした。 若くてハンサムで、同僚の女性の服装や口紅の色をさりげなくほめることを忘れないような人当たりのよさ。ユーモアのセンス。誰もが好きにならずにいられないような人なのに、自分の空想の世界ででっちあげた取材メモを信じきっている。人物名や会社の名前をでっちあげ、果ては架空のウェブサイトまで作っているのに、罪悪感のかけらもない。I'm sorryといえばすべてが許されると思っている。子供のような大人が増えているとはよく言われていることですが、精神的に未成熟なまま社会にでた子供のような大人が、ジャーナリズムというとてつもなく影響力の大きな世界にいる、そのことに戦慄を覚えました。 ヘイデン・クリステンセンは「海辺の家」で初めてみて、「なんてハンサムな新人なの!」と友人と狂喜乱舞しました。その後スターウォーズで顔は売れましたが、この映画で演技派でもあることを証明したと思います。
本編よりおもしろい特典映像は必見
投稿日
2006/03/09
レビュアー
吟遊旅人
当事者たちへの緻密な取材をもとに脚本が練られているため、雑誌記事作成の過程がよくわかって興味深い。また、仲間同士のかばいあいがあるかと思えばライバル意識もあったり、他社の記者とは競争意識むき出しかというと意外に情報提供しあっていたりと、なかなか業界内幕ものとしてはおもしろい。 スティーブが編集長によって追及されていく場面が見せ場だが、スティーブの開き直りや嘘やごまかしが痛々しくも見苦しく、見ているこちらは同情していいものやらなじっていいのやらと、心情が揺れ動く。 大量の捏造記事がなぜ堂々と硬派政治雑誌に載ったのか。その理由はただ一つ、「おもしろかったから」。受ければいいのだ、受ければ。読者が喜ぶならそれを書いてしまおう。ある意味、このスティーブン・グラスという人はエンターテインメントの才能があったわけだ。それを潰すのは惜しい。それに、捏造といってもたいした記事でもなさそうだし。一国の政策を左右するような大事件・大事故で捏造したわけでもないのでは? などと思ってしまうのは甘いのだろうか。 スティーブンの書いた記事が明らかな捏造だったから問題にされたが、では他の記者の書く記事はすべてが「真実」なのか? 「不偏不党」だの「公正中立」だのが幻想であることは明らかだが、たった一つの出来事を書くのにも書き手のバイアスは必ず入る。起きたことのすべてをそのまま再現などできないのだから、書かれなかったこともあるはずだ。その取捨選択は誰がするのか? その判断は正しかったのか? 突き詰めていけば切りがないほど、「報道」には危うい「真実」が横たわっている。 スティーブンの書いたものがどれほどおもしろかったか、その反響がどれほどあったのか、彼がどれくらいの「スター記者」だったのか、その部分を映画ではほとんど描いていない。上映時間をを100分以内に収めたことは成功しているが、その部分もきっちり描いてくれていたら完璧だったのに、残念な気がする。 DVDの特典映像には当事者たちへのインタビューがついている。本編で描けなかった部分の重要な補遺となっていて、この特典映像は必見。本編と両方で一つの作品とも言える。
楽しいと言うのとは違いますが・・・
投稿日
2008/06/23
レビュアー
ムーミンママ
とても地味な映画で娯楽性は低いですね。 でも、なんだかいろいろ考えさせられますね。 メディアの世界だけでなく、今は世の中、捏造、偽造だらけですからね。 ウソが発覚したら、全てが崩壊することはわかっていても 一度ついたウソにウソを重ねて、絡め獲られていく・・・ 人から賞賛された快感を忘れることができなかったのでしょうか? そんな記者スティーブンをヘイデン・クリステンセンが怪演しています。ウソを取り繕おうとする時のニヤニヤ笑いが不気味です。その後の壊れていく様も見事。ちょっとゾッとします。 地味な割りに興味深く見れた作品です。
『捏造報道が根絶しないカラクリ』を描いた秀作
投稿日
2008/06/17
レビュアー
モリカ
納豆が店頭から消えたこと、ありましたよね。去年のまだ年明け間もないころ。 『日本テレワーク』という番組制作会社が、 “納豆を食べるとヤセる”というデータをデッチあげたために起きた騒動で、 わたしは、「なんで反省しないんだよ」と、結構苛立っていました。だって、 この会社、前にもテレビ東京でデータ捏造をやって、番組中止になってるらしいのです。 「これでも朝●新聞読みますか」という本を、それとは関係なく最近読みまして、 「本にあるように、報道がこんな風に意図的に操作されるって、あり得るんだろうか」と、 こちらはこちらで、かなり訝っていました。 だって、たくさんの人が働いていて、人目にも触れるだろうし、 そんなに簡単に、だれか少数の人たちの邪な思いが具体化できるなんて思いませんもの そんな折りに、本作が再び飛び込んで来たのでした。(BSです) 何かひっかかるものを感じて、2年くらい前に一度見たのですが、また見ました。 そしたらちょっと驚きました。こっちの問題意識が変わったせいか、 依然とまったく違う印象なのです。 以前は、捏造ニュースへの恐怖、捏造した記者への嫌悪や驚きが主だったのですが、 今回は、 『どのように捏造記事が作られてゆくのか?』、『社内検閲はどうくぐり抜けるのか?』 そういう、自浄システムの機能のしかたに関心の方向が移っていて、 言わば、『内部チェックの脆弱さ』というキーワードで、捉えなおす気持ちで見ていました。 おもしろい体験をした感じです。 見始めて、“人間の作る“システムや体制には必ず穴がある”という大原則を思い出し、 悪事を働いた犯人が悪いと片付けてしまいそうになる、わたしへの戒め、そして、 『悪意を持って、すり抜けようと企てる者にとっては、チェック体制は意味を為さない!!、 そのことを忘れるな!』、というメッセージを、最後に見出したのでした。 つまりこの作品は、 “捏造報道を完全に排除することの不可能性”の方を描いているのであり、 『くい止めよう』でなくて、『それは無理だから気を付けろ』と主張しているのです、きっと。 日本テレマークであれ、朝●新聞であれ、NHKであれ、どのメディアであれ、 内部に邪な人間がいた場合には、捏造は見抜けない、捏造報道は避けられないと、 そういう警告を発している、きっとそうだと思いました。 DVD特典には、グラス本人のインタビューが12分ほど収録されていて、 彼は、ABCDと、段階を踏んで同僚が騙されてゆく過程を、説明もしています。 彼のおもしろい話を期待した周囲が、彼を導いてしまったとも言える気がしました。 で、なんか、くら〜い気分になりました。 唯一の希望は、彼が5年間、真摯に自分と向き合った形跡が見て取れることです。 「自分が何をしたのかを理解するのに5年かかった。」 「そのことがはっきり分かるまで謝罪したくなかった」 この彼の発言を、わたしは信じたいと思いました。 自分の行いを自ら理解して受け入れて、絶望しないでいるって、たいへんだと思いますし、 それに何より、 捏造するのが人間なら、捏造をやめるのも人間で、 結局社会を支えているのは【人間の良心】なんだって、今回あらためて思いましたから。 グラスさんの、今後の社会貢献を、期待を込めて待ちたいと思います。 この映画は、社会正義を信ずる人にお奨めします。
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