ハッピーエンド

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「君がヨニのいい母親でいてくれるなら・・・」
しかしミンギの留守中、ヨニに蟻の入ったミルクを飲ませて（睡眠薬のほうは気づかなかった模様）いなくなっているボラが、救急センターから帰ってきてみると家の前で堂々と男と抱き合っている。それでプッツンしちゃったわけだ。しかし蟻の入ったミルク缶を捨てずに棚に戻したのはお前だぞミンギ。
家計を支えるために必死に働いているのに、家では夫がろくに家事もせずにぼーっとテレビばかり見ていたらイライラもしよう。しかしミンギは家計を支える妻に「君うぬぼれちゃいないか」と言い、古書店や公園で時間をつぶし・・・だけなら全然いい。イライラしようがボラには家計を支えるだけの能力もありそうだし。問題はそんなミンギがのんびり大人かと思いきや全然そうではなく、車の走行距離を毎日チェックし、見慣れない合鍵を見つけたらソッコー不法侵入までやらかしちゃう「尾行妻」タイプだったこと。不倫を推奨するわけじゃないが、配偶者を監視する行為が大嫌いなので、私の中ではこの時点でミンギがいちばんやなやつ決定である。採取したインモー撒き散らしてるシーンは「けっ浅知恵が」と思ったし、だいいちヨニから母親を奪う権利は貴様なんかにゃないのだ。
いみじくも古書店の主が言った。「恋愛小説なんか読まなくてもこの世は切ないことばかりだ」。まったくだ。だからいくらミンギが切ながって見せてもあまりにも独善的で同調も共感もできない。まるで幸せになりたくなくて必死に不幸を目指しているようだ。
実は主演の３人の俳優は全員好き。とくにチュ・ジンモに注目している。意外なところでぺ・ヨンジュンの姿を見て驚いた。ミンギの主婦友達（？）は加賀まりこを若くした感じでどこかコケティッシュで可愛らしい。
セックスシーンはたしかに印象に残る。私は冒頭ではなく、イルボムのパソコンデスクの横でするシーンが印象に残った。パンツが下がって手で持って当てて入れて〜、「芸が細かい」と感心した。韓国映画のベッドシーンはみんなすごく赤裸々だなあと思う。日本のやってんだかやってないんだかわかんないベッドシーンより、あからさまではあるけど一種の素朴さを感じたりする。
特典は、キャスト／スタッフ、インタビュー集（15分半）、ミュージッククリップ、予告編、関連作品集など。

チェ・ミンシク相変わらず熱い。激しい。（顔を見る度、ジョーダンズの三又さんに似ていると思えてしかたがない）

チョン・ドヨンは大人の女の顔や少女のような顔やいろんな表情が出来る魅力的な女優さんだと思う。

チェ・ジンモ、イケメンですね。今度の「ＭＵＳＡ］が楽しみです。（おしりもきれいでした）

冒頭から繰り返されるセックスシーンは衝撃です。でも後に起こる出来事がそれを越えるほどの衝撃な事の為に相殺されます。

余韻が残る映画です。
本屋のおじさんの言葉も何となく心に残ります。

出演者・監督・スタッフさんたちのインタビューも必見です。
　

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「ハッピーエンド・・どこが？」これが見終わった直後の感想です。とにかく暗い作品でしたが良くもなく悪くもなくという感じでした。なんでも韓国映画で一番印象的なＳＥＸシーンに選ばれた作品だそうで、確かにオープニングからいきなりのベッドシーンは衝撃的でしたが個人的にはそこまでの濃厚なベッドシーンは必要ない作品だと個人的には考えています。そんなところに力を入れるのならもっと人物描写に力を入れるべきでしょう。でもまぁ、商業的な策略と考えれば納得も出来ますけど・・。私は韓国俳優にはうといのでよくわからないのですが、この主役ボラを演じたチョン・ドヨンは何でも韓国では清純派女優らしく、その女優さんがあれだけのベッドシーンを演じればそりゃ、話題にもなりますよねぇ（笑）。これも商業的策略なんでしょうけども。不倫を題材にするにしてももう少し描き方があったような気がします。主人公ボラ、旦那、不倫相手の男、この３人だけの関係が描かれるのでスケールが狭く薄っぺらい感じがします。もう少しこの３人を取り囲む周囲の人々も描いて欲しかったです。

不倫なんて当人たち以外の周りの人間を不幸にするだけで、時には当人たちをも含めて不幸にしてしまう。個人的には主人公の行動や考え方を理解することは出来ませんでした。当然、旦那の行動も・・。ただ、日常生活を送る中で殺意が芽生える瞬間ってこういうものなのかなぁ？とは感じましたが。この作品ではチェ・ミンシクの演技が一番よかったです。特に愛する妻をナイフで何回も何回も刺すシーン。何回か刺して間をおいてまた何回か刺して間をおいて・・・妻に対する憎しみと激情、そして躊躇、その全てがあのシーンに集約されていたように思います。

殺人を簡単なアリバイ工作と偽装工作だけで警察の目をそらせるとは思いませんが、ラストシーンは何とも言われぬ余韻を残して終わるので気分的にスッキリしない感がかなり残ってしまいました。いっそのこと真実が明らかになるというエンディングでもよかったのでは？それだと面白味に欠けちゃうのかな？ちょっと消化不良で終わっちゃいました（＾＾ゞ。

チェ・ミンシク演じる、失業した夫ミンギが、夢中になって見ていた韓国ＴＶドラマが、『愛の群像』の後半シーンの一部ですが、（知っている人には有名な、ぺ・ヨンジュン主演。９９年作）かなり皮肉な象徴をしています。人は、愛や結婚に、夢や希望を抱くものです。ただ現実は、なかなか夢のようには行かないもの・・・・時には、残酷な結末さえも、もたらします。平凡なしあわせを望む男、２×女、１の結末は？ハッピー・エンドは、あるのでしょうか？主婦を演じたチョン・ドヨンの体当たりヌードシーンがかなり話題になったそうですが、なんか体操のシーンを見ている感じあり。夫には燃えず、不倫相手なら燃えるんだね〜反対だって、ありうる訳だ・・・・？危険な情事は命がけでどうぞ。

チャン・ドヨンって不思議な女優よねぇ。日本で言う寺島しのぶみたいな感じ。
全然美人ぢゃないのに、ひとたび役に入れば、いい女にも悪い女にも自分を染められる。
顔だけで売ってる女優とは、格が違うんだろうね。
この作品でも激しいＳＥＸシーンを、これぞ体当たりでやってのけて女優魂を感じます。

失業中で主夫に成り下がり体たらくな生活を送る夫ミンギ、
夫の代わりに外で働きながら夫への鬱憤を不倫で晴らしている妻ボラ、
そしてボラと不倫を続けるうちに束縛を始めるイルボムの、
ピリリと戦慄の走る三角関係をリアルに描いている。
特に、ミンギがボラの不倫を疑っての執拗な詮索と温和な男の豹変ぶり、あの壮絶な狂気。
下手なホラーよりも、数倍恐ろしかった。

ボラは家族の為に忙しく働いてるのに、仕事しないで連ドラ観てるグータラ亭主がいたら、
そりゃ他のイイ男との不倫に走りたくもなるわなぁ。
不倫相手のイルボムにしたって、忘れられなかった昔の女が目の前にいて、
自分の物のように感じられたら、そりゃ束縛もしたくなるし。
ミンギにしてみれば、度の過ぎた妻の行動に、そりゃプッツンしちゃうのもわかる。
三者三様に、誰が悪いというか全てが最悪なのよね。
しかし、ボラのあの行動、脇が甘すぎる！！！あんなん、バレバレぢゃん。
つまりは、不倫するなら、わからないように不倫せぇーっちゅう話。