１０ミニッツ・オールダー　ＧＲＥＥＮ　イデアの森

こちらは８人であまり知らない人がいるね

盧生一炊の夢　この６０年代への回帰は何？　べルトルーチ

４画面で４０分ちゃっかりイントレランスする　フィッギス

揺れるキャメラが　ラストで見せる啓示　シュレンドルフ

１０分の老化　ラドフォード

断絶の夫婦　サボー

哲学者Ｊ・Ｌ・ナンシーとの異邦人についての対話　ドゥニ

老優の映画フィルムを介した　一生が意外に素晴らしい　メンツェル

そして御大ゴダール　歴史と記憶　彼は何故かこの頃は　その美学的態度を捨てて
ザラザラした現実の　フロント・ラインに再度立とうとしてるのではないか

退屈せず　思考をうながす短編群だ

ところで　ＤＶＤの　ＲＥＤ　ＧＲＥＥＮの分け方　なんか意味あんの？　わからん

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�@ベルナルド・ベルトルッチ「水の寓話」＝水を汲みに行った朝から夕までに十数年のときが流れる浦島太郎のようなタイムスリップ。人生には忘れてはいけない約束があった？デデスキは見事な老けっぷり。
�Aマイク・フィギス「時代×４」＝　上下左右に4分割された画面に老夫婦の一生が散らばっている。見難いうえに画面になっちゃった二人はかなり不気味。
�Bイジー・メンツェル「老優の一瞬」＝　一押しの作品。哀愁深い老いた俳優の若い頃、活き活きとしたみずみずしさが、イメージフィルムのように流れる。台詞もないが取り戻せない歳月の長い流れを感じる。二度見た。ピアノも良い。
�Cイシュトヴァン・サボー「１０分後」＝記念日を祝おうとウキウキ待つ妻と、酔っ払って帰り「お前なんかうんざりだ。」と悪態をつく夫。誤ってナイフをさしてしまう激変の10分。だけど何？？？
�Dクレール・ドニ「ジャン＝リュック・ナンシーとの対話」＝フランスにて外国人は侵入者か？外国人少女と老人の列車中の会話。かなり退屈。
�Eフォルカー・シュレンドルフ「啓示されし者」＝時の概念、過去と未来について、そして現在についての聖書のナレーション。妊婦の飲酒と飛び回る虫で不穏なムード。神のみぞ知る運命。
�Fマイケル・ラドフォード「星に魅せられて」＝あら、図らずもダニエルグレイグに会えちゃいました。宇宙飛行士の肉体老化時間10分の間に80光年（？）の旅。帰ったところには老人となったわが子が自分の帰りを待っていた。
�Gジャン＝リュック・ゴダール「時間の闇の中で」＝説明なしで強烈な残酷映像。
終末観の連続。ちょっと食傷気味で、後味が、、、

REDはスムーズに観終わったがGREENは�C〜�Eが挫折続きでなかなか見れない。難解な感じ。�Aがとても良かった。

ショート集を　片っ端から観ていますが　たいていアタリは一作。
そこからすると　このGREENとREDはケタはずれの高水準。
名監督と呼ばれる人達の捉えた　「時」のかたち。
儚い一瞬、永遠に思える時間を考えさせてくれる逸品の数々。

私のお気に入りは　「水の寓話」「老優の一瞬」「星に魅せられて」
「時間の闇の中で」も素晴らしかったのですが
パッションの特典のゴダールの語りが素晴らしく印象に残り
本作がかすんでしまったようです。

RED、GREEN　併せてもベスト1は　エリセです。
未見の方はREDをお忘れなく。

ただし、「老優の一瞬」は分かりやすいし
かなり痺れる一品でした。

REDに比べると、確かに哲学的ですね。
重くて深い印象。
REDもGREENも映画館で見たかったですね。
そんな上質な短編集。
ゴダールの「時間の闇の中で」、胸にズシンときます。