ミッション・クレオパトラ

　途中で見るのをやめました。わたくし、1年に250本の映画を観ますが、途中でやめるのは1年に1本あるかないかです。

　あまりの馬鹿馬鹿しさに笑いも凍る。とゆーか、まったく笑えません。やっぱり知的ユーモアのない映画は辛いです。

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制作国のフランスでは当時、大ブレークした作品。
なんでもフランスの人口の４人に１人がみたとか。更にはモニカ・ベルッチの衣装が
盗難にあうなんてエピソードまで話題つくりに貢献。さらにこの衣装のお値段が
なんと2,160万だって（笑）凄すぎます。

ジャンルはコメディ。
とにかく笑い（笑わせる）ことに全力投球の映画。パロディあり、エスプリありの
オンパレードだ。しかし、悲しいかな私の場合、アメリカ映画も同じだがそういう
笑いについていけない生粋の日本人なんですね。
気持ち的にはクスッと思っても声を出して笑うに至らない。「ミッション・クレオパトラ」
では声が出たのが２回もあったので凄いのかもしれないけど。

コメディとは言っても事実を全く無視しているわけでもなく歴史的な背景もきちんと
描いているところには好感がもてたし、確かにこういう人がいたらピラミッドも説明
がつくよなぁと思わず納得したりとちょっと違った楽しみ方だったような気が・・・

モニカ・ベルッチがクレオパトラ役といえばバリバリの主役と思いきや、そんなに
重要な役でもなく、ちょっと肩透かし感もありったけど、豪華絢爛ってことよしとしと
きましょう。

「アステリックス＆オベリックス」というヨーロッパではドラえもん（？）のような漫画の主人公達が実写版で登場するだけあって魔法とか怪力とか出てきたりしてファンタジーっちっくなお話です。
歴史映画とかそんな次元じゃなくて
娯楽映画。おもしろいです。
あとエジプトの広大なシーンもすごいです。
「ＴＡＸＩ」とか「ル・ブレ」とか好きな人は楽しめると思います。子供が見ても楽しめるかも。

モニカ・ベルッチ狙い。そういう方にはモニカの魅力をたっぷり味わえる。なにしろクレオパトラ役ですから、奇麗だしゴージャスだし、背中が割れていてケツの割れ目まで見えるドレスなんてサービスたっぷりである。「アレックス(2002)」を観てしまった方には口直しに必須の作品である。

女性には「女王様」が似合うタイプというのが間違いなく存在するが、モニカ・ベルッチはその筆頭女優である。リーリー・ソビエスキもその素質はあるが、いまひとつ知性が邪魔している。リーリーはこの映画となんの関係もないが、好きなので書いてみた。それで、この映画のモニカはもうこれ以上無いくらいの嵌り役だ。クレオパトラと言えば誰でもエリザベス・テーラーを思い出すが、あれは知的で美人で策略に長けてエジプトを守った王女という不動のイメージを持っているが、いわゆる「女王様」のイメージとは違う。

「女王様」というのは、ワガママ、美人、セクシー、黒髪、脚線美、長身、口数少ない、変な所に頭がいい、というのがそのイメージである。なんと言っても【ワガママ】がそのイメージの先頭に来て、しかもそれが魅力だというのが「女王様」の本質である。他の要素を全部持っていても、ワガママが感じられないと女王にはなれない。そこが、マリア・カラスやアンナ・ネトレプコにあって森麻季に無いところなのである。ここでオペラ歌手の名前を出す必然性は無いのだが森麻季が好きなので書いてみた。

ということで、女王様の似合う世界ナンバーワン女優、モニカ・ベルッチがワガママを言いまくる映画として彼女の魅力が最大限引き出されている作品である。ただしこの映画のつらい所は、フランス語のだじゃれが沢山入っていて、それを字幕がついて行けてないという所である。面白ければそれでいいんだというラテンの乗りが炸裂している映画だが、日本語ではさっぱり面白くない。私はフランス語が分かる訳ではないが、「ここは面白い事を言ってるんだろうな」ぐらいは分かる。フランス語が分かる人には馬鹿受けなんだろうなと思う。

　でも、あまりクレオパトラで出てこないのが不満かな。
コメディと言った感じで笑いが絶えない。
時々、大丈夫と思うけど次の瞬間には…笑い。
どこかで観たような構図があちらこちあらに出てくる。
知っている人にはより面白く鑑賞できるけれども、知らない人には気がつかないコントが多い。
美術の時間、真面目に勉強していた人…復習と思って観てください。